心学校 五の三
心の教育ということは本願寺関係の宗教教育に大きな意味を教えてくれるものではないでしょうか。それは教育の基本として重要視されたのが「家庭」であり、家庭と一体になった情操教育・宗教教育が人間を育てていくということです。その中心は何かというと慈悲の心であったわけです「慈」はすべての人々への最高の友情というべきものです。しかしかなり高度な次元でなければ発揮できないものでしょう。「悲」のもともとの意味は「うめき」であり、人生の苦痛にうめき嘆いたことのある者こそが、本当に苦しみ悩んでいる者を理解でき、同感し、共に癒すことができるのだということです。高い方から低い方へ向かうのではなく、常に同じ高さにある者同士の心のふれあいを重んずるのです。正信偈が、本来は真如(仏)である世界が「法蔵」と名乗って「菩薩」という「因」の「位」に...心学校五の三
2021/01/30 10:59