お母さんの匂い
納棺師はご遺族が安心して大切な方との最後の時間を過ごしてもらえるように、様々な処置の方法を学んでいます。しかし、そこには必ずご遺族の思いも吹き込まないと納棺師の自己満足になってしまうこともあります。 以前お手伝いした40代のお母さんの納棺式では私自身いろいろな事に気づかされました。 アーモンド色のフローリングと白い壁と大きな2面の窓から見える緑が眩しいリビングでの、納棺式です。 リビングの中央にベッドが置かれ亡くなったお母さんが寝ています。お母さんの横には、小学校低学年の弟さんと高学年のお姉さんがちょこんと座っていました。 葬儀の担当者とバタバタと、廊下に置かれている荷物の片付けているお父さん…
2021/01/27 20:11