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神様と仏様の藤語り https://chikaru414.blog.fc2.com/

神社仏閣・日本神話・古代史について語ります。 好きな神様は出雲系・水神様・龍神様。 仏様は定義山西方寺を崇敬。伊達家家臣の末裔です。

スサノオ様・スセリヒメ様・クシナダヒメ様推しです。 日本の神話は現実の古代史を反映している派なので、謎解き記事を書いています。 神話情報に偏りがちなので、考古学方面も勉強中です。 呪術都市仙台の話題も。

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2019/12/06

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  • 改元とか生前譲位とか大仏建立とか。

    みなさま、あけましておめでとうございます。何はともあれ、新しい年を迎えられたのはよいことで、おめでたいことです。一方で、元旦から一体何なんだよ!!と日本中から声が上がっているのも事実です。旧Twitter(私は青い鳥が好きだ)では、改元しろ、大仏を建立しろのツイが溢れかえっています。何しろ、令和になってから本当碌な事がありません。失われた30年と呼ばれた平成が懐かしくなるほどです。改元はその昔は珍しくも何...

  • 今更ですが、大己貴って大年なんですか。その8

    日本は山がちな国で、移動は海路が王道、という島国ですから、目立つ山があればその山自体が神です。こっちの村ではこの山が神、隣村ではあちらの山が神、なんて当たり前だったと思います。或いは山は神が降りてくる神聖なもので、その神は天神(雷神)だったり穀霊だったりして、里に下りてくれば豊かな実りをもたらしてくれます。また、神が《天》から降りて来るというのは大陸的な発想の信仰で、海の民の神は遠い海から島に漂着...

  • 今更ですが、大己貴って大年なんですか。その7

    古事記の系図では、スセリヒメという女神、もしくは女王はスサノオの愛娘であること以外は何も分かりません。母親は不明で子女の記載もなく、被せた異名・ウカノミタマの母は神大市比売という謎の女神で、同母の兄は大年という設定です。八坂神社ではもっと謎の左美良比売(さみら)がスセリヒメの母親で、同母の兄は大屋毘古です。もー!実は神大市比売と左美良比売は同体で、大年は大屋毘古で五十猛で、やっぱり母神は同体で櫛名...

  • 今更ですが、大己貴って大年なんですか。その6

    一般的に、大物主と言ったら大年=ニギハヤヒです。(異論はありますが)でも、事代主ならば、、多分巫女王の兄弟か婿なら誰でも事代主を名乗れます。主を付けなければ、《事代》自体は普通名詞みたいなものだからです。例えば日本書紀の顕宗記に、対馬独自の日神(阿麻氐留/あまてる)を畿内に分祀した経緯が記されていて、 日神、人に著りて、阿閉臣(あへのおみ)事代に謂りて曰はく。「磐余の田を以って、我が祖高皇産霊に献...

  • 今更ですが、大己貴って大年なんですか。その5

    実は《タギシミミの反逆》自体がでっち上げで、イスズヒメを強奪して妻にしたのは綏靖天皇なのかもしれません。あくまでも、かもしれないレベルですが、綏靖天皇の皇后・五十鈴依媛で、姉の媛蹈鞴五十鈴媛って、かなり紛らわしい名前です。歴史の反映ならば、諱なんて出すはずがないので肩書きや美称や《神様の名前》を被せて語るしかないので仕方が無いのかもしれません。山幸彦×玉依姫 と ウガヤフキアエズ×豊玉姫 みたいな感...

  • 今更ですが、大己貴って大年なんですか。その4

    神代、つまり『神話ですよ』という建前の時代の女王とは巫女王で、婿は政治王なのですが、古代は巫女の方が上位です。巫女は神降ろしをして神と同体になれる存在なので、あくまでも人でしかない男王とは格が違います。兄妹・姉弟によるヒメヒコ統治の場合は、兄か弟が政治を担当し(卑弥呼の男弟みたいな?)、旧大和では御炊屋姫の兄・長髄彦が政治権力をニギハヤヒに譲渡して部下となり、軍事を担当し神武一行と戦うことになった...

  • 今更ですが、大己貴って大年なんですか。その3

    うんざりするほど女傑過ぎる女帝・持統天皇は天智天皇の娘ではありますが、天智天皇の皇后・倭姫王(やまとひめのおおきみ)の娘ではなく、妃のひとりである蘇我遠智娘(おちのいらつめ)という蘇我氏の娘です。皇后が蘇我系の皇族で、夫人も蘇我氏の娘。(后>妃>夫人)もうガッツリ蘇我。そのくらい、宗家が滅びてなお蘇我氏は貴種だったのでしょう。皇室と並ぶほどの大王家だったのかもしれません。しかも出雲族系の。初期の天...

  • 今更ですが、大己貴って大年なんですか。その2

    《出雲の大己貴》には大国主とかいう偉そうな神名を被せて、地祇の王として抹消しなければならなかった。でも、《大和のニギハヤヒ》は天孫のひとりという高貴な天津神でなければならないんです。出雲という土地自体は皇室にとっては逆らいさえしなければどうでもいい場所ですが、大和国とその周辺はどうでもよくありません。大和はその後末永く皇室と縁を持つ土地で、記紀編纂に関わった天武天皇や持統天皇の時代の都は平城京で、...

  • 今更ですが、大己貴って大年なんですか。その1

    タイトルの通りなんですが、「別だよ」っていう意見が多いですよね。少彦名が幽世に行ってしまって途方にくれていた大国主(古事記では大己貴の成長バージョン)の所に、海を光(照)してやって来た神がいて、 「私はあなたの幸魂・奇魂である」 「そうですか。分りました。あなたは私の幸魂奇魂です。今、どこに住みたいと思われますか?」 「私は日本国の三諸山に住みたいと思う」という謎の会話(紀)を交わした結果、《そこ...

  • 上皇陛下のお誕生日

    90歳のお誕生日おめでとうございます。上皇陛下弥栄。...

  • 愛子さまを天皇にしてはならない。

    ここ2日ばかり、サブジャンル連続1位とか私何かしたっけ?と思っていたら、皇室関係の記事を読みに来て下さった人がいるんですね。なので、最近書いてなかった皇室の記事を書いてみようと思います。ズバリ、タイトルの通りです。愛子さまを天皇にしてはならない。はい、ここで気分が悪くなった方、静かにページを閉じて下さい。様々な考え方の人がいるのが世界というものです。上手に棲み分ける良識を持って頂きたいと思います。...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その12

    アジスキタカヒコネは根っこ、《祖》という意味でしょう。子孫には『根子』がつきます。正しい血筋ですよ!という意味かと思います。神武帝から時代が進むと、第七代孝霊天皇の和風諡号が『大日本根子彦太瓊天皇』で、突然根子=正当な子孫です主張が始まります。この『根子』は第9代天皇まで続くので、この世代に何かあったのかも知れません。出雲サイドに生まれながら、『根』の名を持ち迦毛大御神とかオオヒルメレベルの尊称を...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その11

    播磨国風土記には、伊和大神(オオナムチと同一視されている)の元へ、あの『コノハナサクヤヒメ』が嫁いできたと伝えられています。『コノハナチルヒメ』ではなく、サクヤヒメの方です。コノハナチルヒメというのは、オオナムチとイコールか?という可能性があるヤシマジヌミの正妻だろうかと思われる姫神です。えっ、宮崎県からわざわざ!?というのは、あまり考えなくていいと思います。海人族的には日向はさほど遠くなかったの...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その10

    父→息子、という形で絶え間なく続いてきた(建前の)皇統が、仁徳帝×磐之媛の子供達の代から、兄弟間の皇位継承が出てくるのです。※ 例外:成務天皇→仲哀天皇(ヤマトタケルの子)の時には叔父→甥の継承となったが、ヤマトタケルの説話自体は数人のヤマトの英雄を統合した架空の人物という説がある磐之媛が産んだ4人の皇子のうち、3人が天皇となります。応神天皇のwikiにある系図を見て頂きたいのですが、皇后を立てることなく...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その9

    『日向髪長媛』という阿多の姫を応神帝が息子に譲ったということは、まだ皇太子ではなかった大鷦鷯皇子がいずれ皇位を継ぎ、聖帝とよばれるほどの治世を築くということを予見させるエピソードだったのだと思います。『髪長媛』を得た大鷦鷯皇子は仁徳天皇となり、磐之媛を立后します。これで、仁徳天皇は『カミ』と『ナガ』と『イワ』と『アタ』を手に入れました。彼の治世には、様々な試練が訪れますが、いずれも乗り越えて平安へ...

  • ちょっと大和の奴ら、日高見国を返せ。

    先日、家族で「47都道府県の白地図を全部埋められるか?」という遊びを思い付いてやってみたのですが、ごめんなさい。全正解は東北と関東だけで、ほかはちょこちょこ間違えました。つか、行きませんもん。京都・奈良は学生時代に行きましたけど、新幹線に乗ったら途中はよくわからないものです。ちなみに、正解は以下の通りです。私はとことん出雲贔屓ですが、海人系出雲族が大和まで勢力を伸ばし、先住のナガスネ兄妹のところに婿...

  • 日本神話の系図が訳が分からん件。その3

    スサノオ:稲田宮主夫妻(アシナヅチ・テナヅチは結構すごい異名を持っている)の末娘クシナダヒメをゲットで須佐と須賀の王オオナムチ:スサノオの末娘のスセリヒメをゲットして出雲王…という構図を見ると、出雲族って単なる末子相続じゃなくて、母系の末子相続だったりしない?と思います。以前『神話にはどうして兄と妹しかいないのか?』という記事を書きましたが、これで合っていていれば女児が産まれている場合、必ず女児が...

  • 日本神話の系図が訳が分からん件。その2

    御歳神(ミトシ)も情報が少ないです。ただし、向日神とも言われ、神社伝承では神武皇后とイコールになっていますが、これは多分正しいと思っています。日に向かうとか太陽神と向かい合うとかいう大袈裟な感じじゃなくて、嫡妻(むかいめ)だから向日神なのでしょう。スセリヒメも出雲大社で『御向社/みむかいのやしろ』に祀られているのと同じです。横に逸れますが、有名な撞賢木厳之御魂天疎向津媛(つきさかきいつのみたまあま...

  • 日本神話の系図が訳が分からん件。その1

    『仁徳天皇と大国主の鎮魂』シリーズの執筆が長引いて重くなってきたので、気晴らしに日頃の疑問を記事にして見ます。※ シリーズはちゃんと〆まで書く所存です日頃の疑問。日本の神話に関心を持った人なら、一度は必ず考え込んだであろう、謎。神様だからって世代が合わなすぎる件。私の最推し女神様はスセリヒメなのですが、もうここから既に躓きます。スサノオ様(男神最推し)の愛娘なのに、何でスサノオ様の6世の孫と結婚し...

  • 書評:石神さんを訪ねて 山陰中央新報社

    1冊目の『石神さんを訪ねて 出雲の巨石信仰』と、2冊目『続 石神さんを訪ねて 出雲神話から石見の巨石信仰へ』があります。とにかく石、石、石、岩、岩、岩、の本で、新聞の連載記事を元に編集された本です。地元や一部のマニアのものだと思われた巨石信仰(※作中引用)の連載の大反響に驚いて2冊の発行となったそうです。確かに私はマニアを名乗るのもおこがましい浅学で、出雲となると遠すぎて土地勘ゼロ、っていうか関西以西...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その8

    ニニギは栄える子孫を得ましたが、神の寿命を子々孫々に渡って永遠に失いました。ホムチワケは言葉を話せるようになりましたが、子を得ることは出来ませんでした。垂仁帝に寵愛されていましたが、天皇の位を継ぐこともありませんでした。元々、ホムチワケは垂仁帝の最初の皇后・狭穂姫の子で、その狭穂姫は謀反を起こした兄・狭穂彦と運命を共にしてしまい、その後に次の皇后・ヒバスヒメが立てられていますから、ヒバスヒメの子が...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その7

    父と息子、どっちも日向の長い姫を妃に迎えてるんだし、応神=仁徳なんじゃないかと思えてきた……元々この親子は事績が被っていることから同一説があるんですね。じゃあ、《長い姫》にはどんな意味、役割があるんだろう?と考えてみます。個人的には、イワナガヒメの場合は醜かったから返されたのではなく、異形だったからニニギが尋常じゃない怖れ方をしたんだと思っています。例えば、見るなの法則をお約束通りに破った山幸彦です...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その6

    応神天皇が日向から妃を手に入れようとしたのは、単に美女だからと言う俗っぽい理由だけではなく、政治的な意図があったと見るべきでしょう。ズバリ言えば、髪長媛は人質みたいなものです。日向の勢力を従えておく必要があった、ということです。でも、私は髪長姫と磐之媛は同体だと思っています。髪長姫の父に当たる人の役職が、この時しか出て来ない=つまり存在したかよく分からない人だからです。創作だとしても、「磐」と「長...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その5

    実は、神代で具体的な物語に登場する阿多の女性は、いずれもろくな目に遭っていません。1.コノハナサクヤヒメ(神阿多都比売) ニニギに不貞を疑われ嘲われたので、火中出産という危険を冒すことになる。 日本書紀によると、3人の子を無事に産んだだもののサクヤヒメの怒りや恨みは消えず、ニニギと不仲になり離婚を暗示させる描写も在る。出雲のヤシマジヌミもしくは播磨の伊和大神に嫁いだという伝承もある(古事記の系図で...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その4

    仁徳天皇が皇子時代に日向髪長媛を父・応神天皇から譲られたのは、スサノオから愛娘スセリヒメを託されたのに似ている。そして、皇后磐之媛と日向髪長媛の名とエピソードは、嫉妬深さを強調されたスセリヒメと日向の阿多にいたイワ ナガヒメの設定が混ざっている。髪長姫が殊更に入宮をに反対したのは八田皇女、スセリヒメの嫉妬を恐れて因幡に帰ってしまったのは八 上姫(ヤ ガミヒメ)。理由は様々今回省きますが、私はスセリヒ...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その3

    仁徳天皇の即位にあたっては、奇妙な経緯があります。既に応神天皇の皇太子に決まっていた菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)という皇子がいました。でも、この皇子は後の仁徳天皇ではありません。古事記には単に夭折ということになっていますが、日本書紀ではエピソードがかなり違います。皇后の子ではありませんでしたが、応神天皇に寵愛されていたと記述されています。応神天皇の寵愛を受けて皇太子となったはずの菟道稚郎子皇子...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その2

    前回『その1』のような内容の記紀を読んでみて思ったのは、仁徳天皇って名君の代名詞みたいに言われながら、オオクニヌシみたいに女にだらしないどーしよーもない男だな~(呆&白い目)ということでした。因みに書き忘れていたのですが、仁徳天皇は日本書紀に「天皇幼而聰明叡智。貌容美麗。及壯仁寛慈惠。」(原文)と書かれるほど、現代語訳:天皇は幼い時から聡明で、叙智であらせられた。容貌が美しく、壮年に至ると、心広く...

  • 仁徳天皇と大国主の鎮魂:その1

    『私はイワナガヒメを推していますが何か。』という連載をやっていた時、岩=ゴツゴツしていて醜い、という価値観は有り得ない!と思って、神名や皇族名で『いわ』はあるかどうかを調べてみましたが、実際結構ありました。神武天皇からして神日本磐余彦天皇(かんやまといわれびこのすめらみこと)ですし。※ by日本書紀※ 因みに古事記は神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと)イワレというのは地名という事になってい...

  • 書評:海童と天童 対馬からみた日本の神々 永留久恵

    久々に本の紹介です。序章の1.神秘の異境 より引用します。>青い海原と、青い天の原の教会がくっきり見える日もあるが、茫洋として境界線が見えない日も多い。この

  • 私はイワナガヒメ様を推していますが何か。その11

    島が3つあっても、セットの「比売神」を神降ろしする巫女はひとりでいい。3人の巫女が大麻焚いて別々のことを言ったら混乱しますし、このような重要な役割の巫女は女王級で、巫女の中でもトップでしょう。だから、タキリとタキツが似通った名前なのに、一柱だけ異色の名がある。市杵嶋姫(いちきしまひめ)又は狭依毘売(さよりひめ)という名の女神。意味はそれぞれ「島を斎祀る姫」「神聖な依代の姫」であって、これは神懸かり...

  • 私はイワナガヒメ様を推していますが何か。その10

    そうすると、あれ?じゃあ、チルヒメがヤシマジヌミに嫁いだとか、播磨風土記で伊和大神(大己貴であると言われている)の元にコノハナサクヤヒメが嫁いできたとかいう伝説は?という謎が発生します。これはもう、サクヤ=チルヤ様が、大己貴の妻のひとりになったのでしょう。「一夜で孕むとか有り得なくねwwwどうせ地祇の子だろwwwww」とニニギが嘲り笑いやがりなさったので、激おこサクヤ様は「あんたの子なら無事に生まれるでし...

  • 私はイワナガヒメ様を推していますが何か。その9

    ※ 1ヶ月ぶりのイワナガヒメを推しているシリーズです。前回の『その8』は、2023/10/12 の記事となります。イワナガヒメについて検索してみると、よく出て来るのが「コノハナサクヤヒメは咲き誇る花のように美しく、イワナガヒメはゴツゴツした磐のように醜い」というような文章です。スピ系だとその後は大体この2つに分かれます。イワナガヒメは内面が美しいのです!! orイワナガヒメは醜かったのではなく見にくい=見えな...

  • 綾門日女と須世理比売と宇迦之御魂。その12

    所造天下大神(あめのしたつくらししおおかみ/大己貴・大国主)が綾門日女をうかがったエピソードが出雲国風土記にあり、しかも求婚された綾門日女は断り逃げ回って、最後には黄泉の穴に隠れてしまった。求婚された女性が《形だけ》逃げるという習わしはあったようですが、綾門日女のように山から山へと長距離ガチ逃げしたという事は、本当ガチのガチで逃げたのでしょう。そして黄泉の穴に隠れてしまい、その後のふたりのことは語...

  • 綾門日女と須世理比売と宇迦之御魂。その11

    このシリーズ、こんなに長く続くとは思わなかった『その11』でございます。前回までのあらすじ。 須勢理比売(スサノオの末娘で出雲女王)=宇迦之御魂(大年/饒速日の同母妹)=綾門日女(大綾津日神の妹or妻)=大屋津比売(大屋毘古/五十猛とヒメヒコor妻)今更ですが、ヒメヒコ制というのは、兄妹統治or姉弟統治のことです。つまりヒメが姉妹でヒコが兄弟です。古代、姉妹は兄弟に神秘的な力を与える特別な存在でした。沖縄で...

  • 綾門日女と須世理比売と宇迦之御魂。その10

    移動したのは五十猛や大屋津比売ではなく、この神々(祖霊・氏神)を祀る人々だった可能性です。いずも、という地名はヤマトにもあるし阿波にもあるし、出雲が国譲りという名の侵略を受け、大和で長髄彦が殺され乗っ取られたりという事柄に実際の歴史が反映されているならば、出雲の民は出雲や大和に残る者も居たし、他の土地に逃げて移住した人もいたことでしょう。移住した人々は、その土地に自分たちの神話を持ち込み言い伝え、...

  • 綾門日女と須世理比売と宇迦之御魂。その9

    五十猛=射楯神→五楯神神屋楯比売→神八楯姫五十はの読みはどういう訳か「いそ」と「そ/十のこと」が省略された「い」とどちらもありますが、八十は「やそ」であり、「や」という一文字に省略された例は私は知りませんし、多分無いと思います。例:八十神(やそがみ)/オオナムチをいじm…を通り越して殺意満々の兄神?たちの事。やがみ、とは読まない。でも、もしお揃いの名前の男神と女神なら、このくらいは誤差の範囲だと思いま...

  • 綾門日女と須世理比売と宇迦之御魂。その8

    大屋津比売=綾門日女の可能性がある。そうすると、奇妙な構図が出てきます。それは、スセリヒメ=アヤトヒメ=オオヤツヒメ=オオヤビコの同母の姉か妹という等式です。なぜ同母の姉妹かというと、似たような名前の神様で、末尾が「ひこ」「ひめ」となる一対は、大抵は両親が同じ兄妹であり夫婦です。皇族の名前でも、○○皇子と○○皇女、となればやはり天皇×同母の兄妹or姉弟です。それは、同母の兄妹・姉弟だと生まれた場所や育っ...

  • 綾門日女と須世理比売と宇迦之御魂。その7

    前回(2023.10.21)をおさらいしますと、結論:綾門日女=須世理比売=宇迦之御魂=稲荷神ということになります。(出雲の伝承的には)それぞれの神名の意味ですが、稲荷神=ウカノミタマは「ウカ」が食であり、スセリヒメの宮殿は「宇迦宮」であり、現在でも宇賀(うかごう)にはアヤトヒメが祀られている。……と書くと、綾門日女の「あやと」って何?という疑問が出てきます。綾から連想されるのは、綾(あや)織物、絹織物辺りで...

  • 綾門日女と須世理比売と宇迦之御魂。その6

    すみません。前回の『綾門日女と須世理比売と宇迦之御魂。その5』は2022/11/30 の記事でした。すみません!!という訳で、なんであそこまで書いて置いて放置してしまったんだろうか?と思い返してみれば、オチを付けるのにイマイチ何かが足りなかった、という覚えがあります。もう、結論から言っちゃうとアヤトヒメ(宇迦郷に祀られている。大国主がご執心だが黄泉の穴に逃げる)=スセリヒメ(宇迦の宮殿に住んでいた)=宇迦之...

  • 私はイワナガヒメ様を推していますが何か。その8

    実は、サクヤヒメとイワナガヒメには、実は不幸な共通点が多いのです。1.どちらもニニギによって辱められているイワナガヒメ:凄まじく醜い女という烙印を押されるサクヤヒメ:それオレの子じゃないだろどうせ(天孫のオレじゃなくて)国津神の子だろう、と不貞を疑われる2.どちらもニニギと別れているイワナガヒメ:醜いからと実家に送り返されるサクヤヒメ:不貞を疑われ恥じて怒り火中出産という大技を決めたものの、後にニ...

  • 私はイワナガヒメ様を推していますが何か。その7

    前回の更新(その6)から4ヶ月近く経ってしまいましたすみません。続きです。私は、勝手に《見るなの法則》と読んでいるのですが、「見てはいけない」と禁じられたのにもかかわらず、人間も神もそう言われたら見たくなるものなんですね。そして、浦島太郎然り、ギリシャ神話のパンドラ然り、見てしまうと大抵ろくでもないことになる。イザナギが美しい妻を失ったように(きっとイザナミとの約束を守っていれば元の姿になり地上に...

  • 悠仁親王殿下のお誕生日

    悠仁親王殿下、17歳のお誕生日おめでとうございます。小泉首相の時代だったでしょうか?皇室にはもう男子は望めまいと女性天皇や女系天皇の議論が始まった時、神の計らいのように生まれて来て下さったのが、悠仁親王殿下でした。9月6日。この尊い日がある限り、この国は大丈夫だと思えるのです。悠仁親王殿下と秋篠宮家の方々へ天皇弥栄。...

  • 私はイワナガヒメ様を推していますが何か。その6

    そういう訳で、伊和大神の子孫から石とか磐とかあげてみます。建石敷命(たけいわしきのみこと/伊和大神の息子)※ 「建」が付くだけあってめちゃ強い。姫神に用心棒頼まれて、阿波の神を退けるくらいに強い石龍比古命(いはたつひこのみこと)&妹の石龍比売命(いはたつひめのみこと)※ 大神の子神。兄妹で夫婦。灌漑用水を争って盛大な喧嘩をして姫が勝つ。古代の女はめちゃ強い子神については以上ですが、播磨国風土記に誰?...

  • 私はイワナガヒメ様を推していますが何か。その5

    ちょっと話がそれましたが、最近第37代武内宿禰ことむっちゃん先生が、YouTubeの動画(切り抜き)で、非常にアッサリと「火須勢理命(ほすせり)について何も語られていないのは女性だから。」とアッサリ言っていて落雷食らったような衝撃を受けました。要するにスセリヒメの事だよと。そしたら、産んだのは自動的にサクヤヒメになるんですが!?いや、私もその可能性は思ってたけど!私と同じ意見の人、それも有名人、初めて見た...

  • 私はイワナガヒメ様を推していますが何か。その4

    果たして、子供は3人無事に生まれて、古事記流に言えば火照(ホデリ。隼斗の祖)、火須勢理(ホスセリ。謎の空気)、火遠理(ホオリ。彦火火出見尊/ひこほでみみ/皇統。神武天皇の祖父)という3人兄弟です。実は、天孫サイドも出雲に負けず末子相続です。ニニギには実は兄がいる説(天火明)もあって末っ子ですし、ホオリも末っ子です。ついでに二人目のヒコホデミミこと神武天皇も末っ子です。だから女神アマテラスの強欲なワガ...

  • 私はイワナガヒメ様を推していますが何か。その3

    話を戻しましょう。どうして、イワナガ・チル・サクヤという三柱の姫神が《三位一体》なのか。まず、ニニギはイワナガヒメを遠ざけコノハナサクヤヒメだけを選んだので、「花が咲き誇るように反映するけれども、皇統の血筋の命は花の如く儚いものとなるだろう」という、バナナ型神話の伏線を回収しました。バナナが石とは違ってさっさと腐るように、花は短い命で散り果てる。つまり、木花咲耶姫(敢えて漢字)は花であるが故に『咲...

  • 私はイワナガヒメ様を推していますが何か。その2

    そもそも、日本は磐座信仰の民が住まう土地です。イワナガヒメは、その名の通りさざれ石の巌(いわお)となるまで、という祝福の歌の女神です。嫉妬で妹サクヤ様を憎みお互いにいがみあった等というのは、卑しい脳味噌の民草が勝手に想像したことです。因みに、富士山信仰では美しいはずのサクヤ様まで嫉妬深い山の女神ということになっています。多分これは、《山の神》そのものが一般的に女神であるとされていることが多いことに...

  • 私はイワナガヒメ様を推していますが何か。その1

    私の推し女神と言えば、出雲女王スセリヒメ様・日本初の大和撫子クシナダヒメ様なのですが、最近急上昇で御名を連ねることになったのがイワナガヒメ様です。イワナガヒメ。磐長姫、石長比売、そして苔牟須売神とも伝えられる(こけむすめ/福岡県糸島市志摩船越にある若宮神社の祭神。地元では磐長姫であるとの伝承あり)日本国歌・君が代そのもののような女神様である。にもかかわらず、古事記では美人のサクヤヒメに対して『其姉...

  • 書評:古事記外伝 正史から消された神話群 藤巻一保

    まずは、筆者のあとがきより引用させて頂きます。>私の乏しい読書量で言うのも気が引ける が、これまで読んできたさまざま な『古事記』に関する著作 から、磯わたる風の香や、潮騒の響きを感じたことは、多くはない。>『古事記』で語られている神話は、どの角度からアプローチするにしても、海からの視点抜きには見えてこない。そうした思いから、核になるポイントのいくつかに焦点を当てて本書を書いた。(引用終わり)そして、...

  • 案外、大国主はモテない。その5

    タカミムスビが、国譲りの後もなお、大国主(大物主?)に、まだお前信用できねーから俺の娘と結婚しろや、ということで新妻になったのが三穂津姫(ミホツヒメ)で、名の由来は美保(ミホ)に住んだから、……というのですが、本当かなあ?ミホツヒメの子孫は語られていないし、既にミホススミという女神がいたので似た名前の女神を設定して打ち消そうと出してきたか、ミホススミ=ミホツヒメ=タカミムスビの娘で天津神だよ~という...

  • 案外、大国主はモテない。その4

    ここで思い出されるのが、八重垣神社の壁画です。スサノオとクシナダヒメ、そして両親のアシナヅチ・テナヅチ夫婦。……という微笑ましい一家に加えて、何故か女神アマテラスとその娘イチキシマヒメ。スサノオ様が困り顔のように見えるのは、検索画像がたまたまそう見えたのでしょうか。実物を見たことがないのでよく分かりません。でも、クシナダヒメ様が何やら機嫌が悪そうだ、という感想は今まで何回か見かけたことがあります。そ...

  • 案外、大国主はモテない。その3

    ここでは同一説は脇に置いて、ヤガミヒメも正妻スセリヒメ様の宮にひとりでのこのこやって来たのではないということです。大国主がヤガミヒメを因幡から連れてきたんです。ヌナカワヒメの地元にはには悲劇の伝説があり、オオナムチから逃げて殺されたり自死したり、夫がいたが戦争になり殺されたりと、古事記のエロいロマンスとは程遠い状態なのですが、『能登半島まで来たところで逃げた』→『オオナムチが部下に追わせた』という...

  • 案外、大国主はモテない。その2

    私がかねてから気になっていたのは、大国主が何人の姫にしたところで、遠距離結婚ではその姫が産んだ子供が自分の子であると、どうやって納得するんでしょうか?ということです。結果的に特定の女性が寵姫になりふたりでイチャイチャならほぼ間違いないのでしょうが、元々政略結婚なんですから色っぽい歌を贈り合ったところで動機は打算です。伝えられているだけでも大国主を振った女は2人いる(ヌナカワヒメの地元伝承を入れると...

  • 案外、大国主はモテない。その1

    大国主は、大袈裟であるにしてもどうして180人とか181人とか子を設けることが出来たのか?当然に、それは妻の数も多いからです。大袈裟でなく、本当に180人くらいいたとしたら、妻神も最低20人は必要でしょう。少なくない!?と思われそうですが、この時代は避妊なんてありません。不妊症の女性もいる一方で(スセリヒメは子が記されていない為、子供なしとされることも多い)、多産の人は多産です。オオトシ妃・天知迦流美豆比売...

  • ヒルコと恵比寿。その3

    さて、本来の物語は不明ながら、人々に愛され親しまれるようになった福の神・ヒルコ。ヒルコのままで祀られていることもありますが、良くあるパターンは七福神のエビス様です。釣り竿と鯛をを抱えて満面の笑顔の、でっぷりとしているのもまたふくふくしい感じの、福しか感じないような神様です。えびす、という名前はエミシとかと同じで、中華様が自分たち以外は全て蛮族として勝手につけた蔑称に由来するそうですが、どうして蔑称...

  • ヒルコと恵比寿。その2

    日本書紀の異文には、大雨の中スサノオは蓑笠(みの&かさ。なまはげみたいなアレ)を纏ってとぼとぼ歩き、宿を求めても「お前悪い神じゃん。泊めねーわ」と断られるシーンもあります。そうした苦難を経て天を去り下界に降ってみると、泣いている夫婦&美少女を見付けて、ヤマタノオロチから守って助けてやろうとスサノオは思います。巨大な怪物を仕留める為に知恵を絞り策を練り、戦うのが冒険と試練のストーリーです。スサノオは...

  • ヒルコと恵比寿。その1

    『かそいろは 哀れと見ずや 蛭の児は 三歳(みとせ)になりぬ 脚立たずして』(両親はあわれと思わなかったのだろうか。ヒルコは三歳になっても、一人で立ち上がることもできなかったのに)この歌を作ったのは大江朝綱(おおえのあさつな)という9世紀終わり~10世紀の人物であるので、その頃にはヒルコが可哀想という共通認識が広まっていたことになります。その後民衆受けするのは堅苦しい(?)日本書紀ではなく物語性の強...

  • 大己貴=八島士奴美神だとするとどうなるか真面目に考えてみる。その3

    刺国若比売=クシナダヒメ天之冬衣神=スサノオ刺国大神=テナヅチ・アシナヅチの《稲田宮主○○之八箇耳》という(○○にはスサorスガが入る)であれば、記紀あわせて天之冬衣神×刺国若比売で子は大己貴、という構図が成立します問題は、古事記のオオナムチには、八十神(やそがみ)と言われるほど数多くの兄が存在します。古事記を合体させてヤシマジヌミ=オオナムチだとすると、ヤシマジヌミにも数多くの兄弟がいなくては辻褄が合...

  • Wikipediaの鹽竈神社に嘘が書いてある件。(2023/01/19現在)

    ※ 大己貴=八島士奴美神だとすると~シリーズの最終話は明日の更新でup致します --------------------そして、タイトル通りです。wikiからそのまま引用します。この航空写真の下の文章>1975年度(昭和50年度)撮影の国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成写真左には伊達家の守護神が祀られている鹽竈神社左右宮が仙台城に相対するように南南西を向けて置かれ、主祭神が祭られている鹽竈神社別宮...

  • 大己貴=八島士奴美神だとするとどうなるか真面目に考えてみる。その2

    オオナムチに弟妹がいても、母親がスサノオ様の嫡妻で出雲女王であるクシナダヒメの子なのですから、せめて政治王の地位を優先して継ぐ権利があったというのもありそうな話なのですが、問題なのはオオトシとウカノミタマの母神が神大市比売という、真意が甚だしいことを示す名を持ち、無視出来ない地位を持っていたと思われる(しかし謎の)女神だということです。オオナムチ×女王クシナダの息子だからといって、ヤシマジヌミは簡...

  • 大己貴=八島士奴美神だとするとどうなるか真面目に考えてみる。その1

    古事記と日本書紀の記述が一致しない。なんていうのは、困ったことにあるあるなのですが、ふと今回のタイトル通りのことを思ったのです。実は私、オオナムチの出自については結構持て余していました。古事記の記述によると、スサノオ×クシナダヒメで生まれた子は、ヤシマジヌミ一柱のみです。そして、スサノオ×オオイチヒメの間に生まれた子はオオトシとウカノミタマです。スサノオ様の神裔として語られるのはこの三柱だけなのです...

  • 阿多の女王・木花咲耶姫と下照姫:その3

    片やオオヤマツミの娘で天孫の妻である女王。片やオオクニヌシの娘で兄とそっくりな天津神の妻であった、きっとスセリヒメ後継者。どうして、同じ名前を持っているのでしょうか?わかりません。こんな記事を書いておいて何ですけども、気付いた時私は驚くばかりだったのです。サクヤ様の神阿多都比売は知っていて、まるで出雲の神屋楯比売(スセリヒメ)と対を成すような存在だなとは思っていたのですが、シタテルヒメについては夫...

  • 阿多の女王・木花咲耶姫と下照姫:その2

    その、サクヤヒメと同じ異名を持つ姫。一般的には《下照姫/シタテルヒメ》の名で知られている、オオクニヌシ×タキリヒメの娘で、同母の兄はアジスキタカヒコネ。兄と同じ顔の男と結婚しちゃった不思議なお姫様です。(そして夫の喪屋を兄に吹っ飛ばされたという不憫)そして、異名も不思議です。並べますと下照比売、高比売命、下照姫命、高姫命、稚国玉、等下にいるのか上に居るのかどっちだよ、と微妙にイラッとする名前です。で...

  • 阿多の女王・木花咲耶姫と下照姫:その1

    コノハナサクヤヒメと言えば、地上に降りて何もしてない(エピソードが無い)ニニギ尊が、ナンパしてプロポーズを一気にやった絶世の美女です。あまりの美しさに、和歌のひとつも贈るのを忘れたほどです。コノハナサクヤヒメは、推定3人姉妹(イワナガ・チル・サクヤ)で阿多の地で育ち、その3姉妹の中では末っ子だったと思われます。よく出雲は末子相続と言われますが、系図を見る限りでは高天原勢も結構末子相続です。イワナガ...

  • 古代の巫女王と政治王の跡継ぎはどう決める?その6

    古語で海をワタと言ったんだよ、っていうのは正しいと思うのですが、『わた』と『うみ』はどう読んでも聞いても近くない。『わた』と『うみ』の語源は別経路から入って来たように感じます。そして、世間一般では意外にも『うみ』の由来が謎で、『わた』が何であるかの方がよく知られているようです。私がごちゃごちゃ言うよりも、こちらの日本語の起源について(58)を読んでくれた方が早いです。※ 『うみ』の語源は先程紹介し...

  • 古代の巫女王と政治王の跡継ぎはどう決める?その5

    《須佐之男=須佐の女王の夫》ならば、歴史上何代も続いていた可能性があるので、あまり世代を気にしなくてもいい神様だと思います。スサノオの数々のエピソードをお上の検閲で殆ど削られてしまった出雲国風土記が、かろうじて『神須佐乃烏命』と書き残したスサノオという祖神の名、或いは複数の出雲王のイメージの習合は、一体となって祖霊信仰の対象であったのではないかと思います。そうであるならば、オオヤマツミの娘・テナヅ...

  • 古代の巫女王と政治王の跡継ぎはどう決める?その4

    イワナガヒメ登場は異文二以降です。異文二では、オオヤマツミは父と記述され、イワナガヒメは妹だけ召されたことを恥じて、子孫の命は短く散るだろう、と呪ったことになっています。異文六でやっと、古事記風味な物語が登場します。ニニギ尊 「あの波頭の立っている波の上に、大きな御殿を建て、手玉もころころと機織りをしている少女は誰の娘か?」事勝国勝長狭(ことかつくにかつながさ古事記の塩土老翁) 「大山祇神の娘たち...

  • 古代の巫女王と政治王の跡継ぎはどう決める?その3

    サクヤ・イワナガ姉妹がふたりだけで同じ宮殿にいたのは、同母の姉妹だからなのでしょう。尤も、スセリヒメ様は根の国でパパ・スサノオと一緒に暮らしていたようなので、父の手元で育つこともあるのかもしれませんけど。っていうか、しばらく前に仰天したのが、日本書紀でニニギがサクヤ様をナンパした場面です。皇孫がこの美人に、「あなたは誰の娘ですか?」と問われた。すると、「私は天津神が大山祇神(おおやまつみのかみ)を...

  • 古代の巫女王と政治王の跡継ぎはどう決める?その2

    本当に、高天原サイドは男系男子万世一系だったのでしょうか?オオヒルメの娘や姪がサクヤ様、サクヤ様の同左がアヒラツヒメ、という流れなら女系でも納得出来るのに、系図にはそう書いていない。※ 私はオシホミミはスサノオのダミー、ウガヤフキアエズは別の神話の登場人物で山幸彦ヒコホデミミと神武ヒコホデミミは同一だと思っていますので、豊玉姫=玉依姫=アヒラツヒメだと思っています。神武がアヒラツヒメという嫡妻を廃...

  • 古代の巫女王と政治王の跡継ぎはどう決める?その1

    私が記紀を読んでいて、困るなあと思うのは、その系図が男系であることです。卑弥呼没後、男王だけで政治をしたら国が乱れた程度に、民が崇め心の拠り所にしているのは女王の方なのです。いくら権力とか武力とか振り回していても、政治王は崇められる人にはなれても、民の心の拠り所にはなれない。何せ、神降ろしをするというのは、《神そのものになる》ということであるので、民草から見れば巫女と神は大した差はなかっただろうと...

  • 書評:生駒の天孫ニギハヤヒと稲蔵神社 森田一彦 著

    久しぶりの書評です。この本はamazonで見た限りでは電子書籍のみで、お値段も432円と非常にお安いです。実際、この本が紙本になっていたら、とても気軽に読める厚さだと思います。さて、この本は、稲倉神社の現職神職(執筆当時)である森田一彦氏の著作です。神職さんの著作というのは、非常に珍しいですよね。私が読んだことのある神職さんの本は、学生社の『出雲大社』のみです。(こちらはそこそこ分厚い)でも、出雲大社の千...

  • オオヒルメってニニギ尊の母神だったりする?

    私のようなアマチュア神話考察班(?)の中で、女神アマテラスは紛い物だと思っている人はかなり多いと思います。その中で、本当のアマテラスは男神であり要するにニギハヤヒだと思っている人も多いと思います。私も、そっち派なんですけど、大日孁(オオヒルメ)ってどこいったんでしょうね?とふと思いました。大日孁の「孁」って、日本が勝手にでっち上げた国字で、これ読んだ中国の官僚達は、東夷のアホどもがアホなこと書いて...

  • 須佐の芹姫:その2

    私、過去に色々スセリヒメの『すせり』が何なのかもう苦し紛れの考察をしたことが有るんですけど、最近結局これがシンプルで、実際の答えなのでは?と思っているのが、すせ:スサノオの「スサ」の転訛り:語調を整えるひめ:姫・王女・女王つまり、『須佐姫』→『須佐の女王』という、それだけです。詳しく言えば、テナヅチと同じ@@宮主賛狭之八箇耳(@@のみやぬしすさのやつみみ)です。宮、の前を空欄にしたのは、住んだ場所...

  • 須佐の芹姫:その1

    スセリヒメ様推しの人なら、多分私と似たようなことをしたことがあるのではないのでしょうか。『すせり』という美しい響きの名前に心打たれる→ Wikipedia スセリビメを読んで憤慨する。「勢いに乗って性行が進み高ぶる巫女」とか品の欠片も無い事を書いた奴控え目に言って1万回氏ね。→ 自力で古語辞典で「すせ」とか「せり」とかの意味を調べてみる。→ これと言った意味を見出せない。敢えて言うなら野菜の「芹」???→ 「芹」っ...

  • 歳神様の大年神・御年神・稲田姫・宇迦之御魂:その3

    スセリヒメ=ウカノミタマとまで思わない人も、系図を見て「何で年神の妹が秦氏の祖神なんだ?まあ穀物神で兄妹にしてみたんだろうけど」くらいは思います。私も、宇迦の宮殿に住んだ女王はスセリヒメ様なのに、どーして!!宇迦之御魂は秦氏の神なのよ!!!頭を抱えることしか出来なかったこの問題。古代出雲への道・年神とは?の著者様に全力で感謝したいです。詳しい事情はリンク先にありますので、先に結論だけ。秦氏と関係な...

  • 歳神様の大年神・御年神・稲田姫・宇迦之御魂:その2

    祟り神・御年神の話はまたの機会にするとして、私が意外だと思ったのは、歳徳神(としとくじん、とんどさん)という歳神様です。>陰陽道で、その年の福徳を司る神である。年徳、歳神、正月さまなどとも言う。by wiki図柄は王妃のような姿の美しい姫神の歳徳神。中世にあれこれあってスサノオ様が牛頭天王と習合したので、その妃であるクシナダヒメ様と同一神と見なされるようになったとのこと。中世のこととは言え、結びつけられ広...

  • 歳神様の大年神・御年神・稲田姫・宇迦之御魂:その1

    我が家の神棚は神棚と言うほどりっぱなものではなく、お札を立てかけるように差し込んでおくタイプで、特に榊を飾ったりお供え物をしている訳では有りません。でも、本格的?にお正月を迎える作法を御存知の方は、そこに『歳神様』も祀るのでしょう。その、お祀りする紙?くらいは私も見たことはありますが、そのくらいです。そして、グーグルで『大年 wiki』のキーワードで調べると、一番上に出てくるのがWikipediaの『年神』です...

  • 稲田姫が2人いる可能性。その3

    明けましておめでとうございます。年始めにこの話題からで申し訳ないのですが、あまりにも長い名前は、生前尊号の可能性もあるんですけど、死後に称えて贈られる諡号が多いと思うんですよね。仏教で言うなら戒名みたいなものです。長くないヤシマジヌミでも、「八島」は「多くの島々」、「士」は「知」(領有する)、「奴」は「主」、「美」は「神霊」と解し、名義は「多くの島々を領有する主の神霊」という、十分に偉そうな名前で...

  • 稲田姫が2人いる可能性。その2

    古事記によると、アシナヅチも稲田宮主須賀之八箇耳神で、こっちはこっちでいかにも王の名前です。ただし、こちらのスガノヤツミミ神という名は、スサノオがアシナヅチに与えた名前だという記述になっているので、始めから持っていた名なのかどうかわかりません。日本書紀は、本文よりも異文の方に謎解きの鍵が多い気がするので、古事記の《童女》発言と合わせると、スサノオが出雲に来てまず初めの妻としたのは、稲田宮主賛狭之八...

  • 稲田姫が2人いる可能性。その1

    今まで、ヒメヒコ制で統べていたであろう兄妹神を何度も語ってきましたが、同時に姫神の所に婿入りしてきた男神が新たな政治王になる、というパターンも見てきました。例えば 大屋毘古×大屋津比売 ※抓津比売との関係は不明 アシナヅチ×テナヅチ 長髄彦×ミカシキヤヒメ(長髄姫) 射楯神(五十猛)×神屋楯比売(スセリヒメ) ※私見 大年×宇迦之御魂(スセリヒメ?) ※推定 狭穂彦×狭穂姫 ※ヒメヒコで国を治めようとしたが...

  • 続・豊(トヨ)と櫛(クシ)の一族。その2

    《速日》はさておいて、ここから本筋に戻ります。肥国については到底私の手に負える訳がないので、國學院大學にお任せします。また、古事記おじさんの『21世紀の視点で古事記を読む』【27】もお勧めです。筑紫国由来の血筋が「クシ」で、豊国由来の血筋が「トヨ」だとしたら?私は、諸々の理由で、蘇我氏は出雲の系譜なんじゃないかと思っていたんですが、どうしてもその仮説を阻むものがあったのです。それが「豊」。蘇我氏は皇...

  • 続・豊(トヨ)と櫛(クシ)の一族。その1

    以前、ある情報を得て「豊」と「櫛」の元はこれだ!!…と思っていたのにすっかり忘れていて、先日別経路から同じ情報に再度出会ったので、もうコレ運命かもしれない。古事記の国生み神話なんですが、次生、筑紫島。此島亦、身一而、有面四。面毎有名。故、筑紫国謂、白日別。豊国、言、豊日別。肥国、言、建日向日豊久士比泥別。熊曾国、言、建日別。訳:(隠岐と壱岐の)次に、筑紫島(九州)を生んだ。この島は体がひとつで4つ...

  • 神話にはどうして兄と妹しかいないのか?その2

    祇園信仰の八坂神社がスサノオ様の八王子として挙げるのは以下の順です。・八島士奴美命 - オオナムチ自身かオオナムチの先祖・五十猛命 - 大屋毘古命と同一神とされることもある・大屋津比売命 - 五十猛命の妹・抓津比売命 - 五十猛命の妹・大歳神 - ニギハヤヒ・宇迦之御魂神 - 稲荷神・大屋毘古命 - 五十猛と同一神とされることもある・須勢理比売命 - スサノヲの愛娘として登場するオオクニヌシの正妻これ、確かにスセリヒメが...

  • 神話にはどうして兄と妹しかいないのか?その1

    ……と、タイトル通りのことを、私は予てから思っていました。名前がお揃いの場合がわかりやすいのですが、別の場合も有ります。兄:大屋毘古(オオヤビコ/五十猛)妹:大屋津比売(オオヤツヒメ)妹:抓津比売(ツマツヒメ)兄:長髄彦(別/トミヤビコ)妹:長髄比売(別/トミヤヒメ・ミカシキヤヒメ)兄:大年妹:宇迦之御魂(性別不明だが女神像がある)兄:阿遅鉏高日子根神(アジスキタカヒコネ)妹:下照比売(シタテルヒメ/高...

  • 古代の「子供の名前は母親が付ける」ルール。その3

    という訳で、1.コノハナサクヤヒメの火中出産2.その息子ヒコホデミミ尊が妻を失う話3.その息子ウガヤフキアエズの養育に豊玉姫の妹(玉依姫)が当たる。4.養育係で叔母の玉依姫がウガヤフキアエズの妻にスライドする…という三世代に渡る4つのエピソードを、垂仁天皇と狭穂姫、そして謀反を起こした狭穂彦とで、一代で全部やっているのです。この類似は、何かを暗示しているのか、単にテンプレなのか。垂仁天皇の後日談で...

  • 古代の「子供の名前は母親が付ける」ルール。その2

    山幸彦と豊玉姫の別れとよく似ているというのは、第11代垂仁天皇の御代、《狭穂彦王の叛乱》と呼ばれる事件です。また、このエピソードは、ニニギ尊×コノハナサクヤヒメ、ウガヤフキアエズ×玉依姫、の時代のお話とも不思議なくらい被っています。記紀どちらも大筋は同じなのですが、古事記の方がよく纏まっていると思うので、《狭穂彦王の叛乱》の要点を書き出してみましょう。尚、サホヒコ&サホヒメ兄妹の漢字表記は日本書紀に寄...

  • 古代の「子供の名前は母親が付ける」ルール。その1

    今回のお話は、『歴史』カテゴリに入れようと思います。古代日本にあって、姉もしくは妹という存在は、彼女たちの兄弟にとってとても重要で神聖な存在でした。というのは、姉妹が兄弟に神秘的な力を授けてくれる、という信仰があったからです。その信仰の延長線上にあるのが、男女神ペアで祀られていたはずの女神の方が迫害されるという現象です。有名どころでは瀬織津姫様ですね。ネットの普及で封印どころか大人気の女神様に返り...

  • 女神天照~神武天皇の系譜って、実はそんなに長くない。その4

    ~注意喚起~ウガヤフキアエズの存在を信じている方は、静かにページを閉じて下さい。不快になっても当方は責任を負いません。コメントもご遠慮下さい。 ---------------------------何故、ウガヤフキアエズが消えるのか。Wikipediaを引用しますが、>『日本書紀』によれば、鸕鶿草葺不合尊が誕生した産屋は全て鸕鶿(う)の羽を草(かや)としてふいたが、屋根の頂上部分をいまだふき合わせないうちに生まれ、草(かや)につつま...

  • 女神天照~神武天皇の系譜って、実はそんなに長くない。その3

    長男からしてスサノオ様のダミーなんですから、残りの4柱もかなり怪しい。天穂日命:出雲臣(いづものおみ)、土師連(はじのむらじ)等の祖神。天津彦根命:凡川内直(おおしかふちのあたひ)、山代直(やましろのあたい)等の祖神。活津彦根命熊野櫲樟日命まあアメノホヒは今でも出雲大社の宮司さんが、末裔であると誇りにしていらっしゃるようなので微妙ですが、豪族って有力な神様の子孫だと自称して偉そうにするものなんです...

  • 女神天照~神武天皇の系譜って、実はそんなに長くない。その2

    記紀共に、宗像三女神はスサノオの子で、5柱の男神はオオヒルメの子ということに落ち着いていますが、これが歴史というリアルなら、いいとこ娘がひとり、男児がひとりかふたり、だと推測します。理由は、宗像三女神が、三位一体の『比売神』だから。日本書紀の異文では出生順がゴチャゴチャで、伝承も複数存在した程度にどの島にどの姫が祀られていたのかも編纂時には不確かだったのでしょう。古事記と先代旧事本紀を読み比べて神...

  • 女神天照~神武天皇の系譜って、実はそんなに長くない。その1

    女神アマテラスとスサノオの誓約(うけい)という謎の占いによって5男3女、計8柱の神々が生まれたのですが、『神話は神話であって歴史ではない』学者様に対して、『神話は歴史を反映している』派の日本神話ファンは、この誓約とやらを神秘的な現象と捉えている人は少数派なのでは?と統計を取った訳でもないのに勝手に思います。日本の神話では、神は産まれるんじゃなくて『生じる』んですよね。或いは、神話の始めの神様は『成...

  • 五十猛と須世理比売。その4

    五十猛を盛大に祀っている神社と言えば伊太祁曽神社で、別名を大屋毘古としているようなのですが、伊太祁曽神社はもとは大屋彦神を祀っていた(五十猛ではなかった)という情報をネットで複数見かけたのですが、断言するソースを見付けることが出来ませんでした。紀国で木の神として信仰されていた大屋毘古に、スサノオと共に木種を持ち帰った伝承を持つ五十猛が習合した、或いは人為的に同神であると習合させた、という説です。確...

  • 五十猛と須世理比売。その3

    スセリヒメはクシナダヒメと同じように、《八》の末子で跡取り娘です。スセリヒメは素晴らしい美女であった模様ですが、オオナムチがスセリヒメを欲したのは、出雲の巫女王か次期女王であったからです。スサノオ様も愛妻家で知られる男神ですが、「その娘を嫁にくれたらヤマタノオロチを倒してやる」という条件を付けたのは、八人姉妹の末っこ姫である美童女クシナダ(古事記表示・童女。日本書紀の異文では母テナヅチはまだ妊婦だ...

  • 五十猛と須世理比売。その2

    スセリヒメ様は、日本書紀は無視、古事記はオオクニヌシとの出会い&結婚エピソードやオオクニヌシと交わし合った歌まで残しているのに、系図には全くその名が記されているので、世間では「まあ子供がいなかったから後の世に関係しないと思われたのだろう」程度の扱いのようです。でも、スセリヒメを完全に葬りたかったなら、日本書紀みたいに「スサノオはクシナダヒメを娶りオオナムチを生みました」とサラッと流せばいいんです。...

  • 五十猛と須世理比売。その1

    私の男神の推しは圧倒的にスサノオ様なのですが、最近並ぶ勢いで急上昇してきたのが、五十猛兄さんです。←馴れ馴れしい五十猛と言えば、スサノオ様と一緒に新羅に往復した、スサノオ様にとって一番頼りになる逞しい青年(当時)だったことでしょう。その後、二柱の妹姫を伴い、木の種を九州から播き始めて日本中を青山にした神様で、有功神(いさおしのかみ=大変に功績のあった神様)とも呼ばれています。何かもうカコイイ。日本...

  • 火須勢理/火酢芹/ホスセリ、そしてスセリヒメ。その10

    この時代、同母のきょうだい結婚はあったと私は考えています。聖徳太子の時代には、異母兄妹・姉弟の結婚はあるあるだった一方で、同母のきょうだい婚は禁忌になっていたようです。しかし、同母の兄妹の悲劇の恋物語が複数散見される程度には、「そういう発想」がリアルに有り得た時代でもあったと思います。有り得た背景は、「同母きょうだいでも結婚出来た時代が過去にあったから」でしょう。兄妹・姉弟のヒメヒコ制が、そのまま...

  • 火須勢理/火酢芹/ホスセリ、そしてスセリヒメ。その9

    ところで、古事記では海幸彦をつとめた火照(ホデリ)の名は日本書紀には登場しないのです。逆に、火明は古事記では三兄弟から外れています。日本書紀で古事記の火照ポジションに登場するのは「火闌降/ホスソリ」か「火明/ホアカリ」です。「火明」については既に述べた通りですので、もう兄弟としてカウントしなカウントしなくていいです。ただし、「ホスソリ」は本文にしか登場せず、この時に火酢芹はでてきていないので、発音が...

  • 火須勢理/火酢芹/ホスセリ、そしてスセリヒメ。その8

    豊玉姫は「出産を見ないで欲しい」と言われていたのに、櫛に火を付けて覗きに行くとか、やることまんまイザナギじゃんね。イザナミは恥を掻かされたと激怒してイザナギを追いかけましたけど、豊玉姫は真逆に去ってしまうのです。【本文:訳】「もし私を恥かしめることがなかったら、海と陸とは相通じて永久に隔絶することはなかったでしよう。しかしもう恥をかかされたから、どうしてこれから睦じくできましょうか」【異文一:訳】...

  • 火須勢理/火酢芹/ホスセリ、そしてスセリヒメ。その7

    その後、所謂海幸彦と山幸彦のお話に入るのですが、古事記の場合は異文がないので、 兄:海幸彦=火照(ホデリ) 弟:山幸彦=火遠理(ホオリ)というキャスティングで固定されます。何の罪もない兄・海幸彦が軽率でチャラい弟・山幸彦にとっちめられる、とても胸糞悪いお話です。胸糞悪いけど、日本の昔話って訳わからん理不尽なのって割とあるような気がするので、本当は記紀とは無関係に存在していたんだと思います。海幸彦は...

  • 火須勢理/火酢芹/ホスセリ、そしてスセリヒメ。その6

    サクヤ様はニニギと口も利いてくれないし、夜這いしに行っても中に入れてくれない=レス になった模様です。この後、ニニギはサクヤ様と仲直りしたエピソードも無く、古事記で結構ダメ男の大国主とスセリヒメが仲直りしてイチャイチャエンドしたのとえらい違いです。ニニギ・サクヤ夫妻のこれって、離婚だよね。現代みたいに書類を役所に出すとか必要ないし、そもそも結婚だって妻問いにOKされましたってことだけで、一夫多妻とか...

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