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このブログは書評を中心に、エンタメ作品全般のレビューをしています。

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2019/10/13

1件〜100件

  • 【FIRE】金持ち父さんに学ぶ真のお金持ち思考法 |『改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん』| ロバート・キヨサキ | 感想 レビュー 書評

    本の情報 著者 ロバート・キヨサキ 出版日 オリジナル版(日本):2000年改訂版:2013年 難易度 普通 オススメ度 ☆☆ 本の概要 お金持ち思考法の古典 正解ではなくヒント、成功の秘訣より持続の大切さを説く 最後に 本の概要 この本は、アメリカ(ハワイ州)の日系4世である実業家・投資家のロバート・キヨサキが、子供時代にある人から学んだお金持ちになる思考法をレクチャーするという自己啓発書です。 『金持ち父さん 貧乏父さん』というタイトルですが、このタイトルにさほど意味はなく、基本は金持ち父さん側の教えのみを中心に語る本で、貧乏父さん側は単なるオマケ程度の存在です。 世界中で大ベストセラーに…

  • 【#23】お金に始まりお金に終わる・・・ | 今月読んだ本紹介 2022年7月号

    はじめに 小説 1冊(マンガ 1冊) 書籍 10冊 最後に はじめに 今回は2022年7月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は投資の勉強に明け暮れながら、投資関連の本やお金を哲学するような本を読み漁りました。 6月から高配当株を中心とした投資を始めたため毎日購入する銘柄選びや株を長期保有する企業の財政状態を把握するため様々な投資指標を調べ続けるなど、投資に始まり投資に終わった月でした。 意外だったのが投資が楽しく普通に趣味として継続できると分かったことです。むしろ楽しすぎて株についてあれこれ調べ出すとあっという間に一日が終わってしまうため時間がまるで足りませ…

  • 【FIRE】伝説の本多式4分の1天引き貯金術 |『私の財産告白』| 本多静六 | 感想 レビュー 書評

    本の情報 著者 本多静六 出版日 オリジナル版:1950年復刊版2005年7月10日 難易度 普通 オススメ度 ☆☆☆ 本の概要 倹約と幸福との関係 赤裸々な資産家の苦しみ 最後に 本の概要 この本は、幕末生まれの林学者であり投資家の本多(ほんだ) 静六(せいろく)が、自身が生涯実践し続けた貯蓄術や投資の極意、仕事論などを語るエッセイのような内容です。 この『私の財産告白』は、日本の著名な投資家が必ずと言っていいほどオススメの一冊として挙げますが、読んでみるとお金にまつわる名言・金言・至言の宝庫であり、単にお金の儲け方ではなく経済的な豊かさは人の心を自由にし人生に幸福をもたらすという人生訓とし…

  • 【FIRE】堅実なFIREの教科書 |『普通の会社員でもできる 日本版FIRE超入門』| 山崎俊輔 | 感想 レビュー 書評

    本の情報 著者 山崎俊輔 出版日 2021年7月16日 難易度 普通 オススメ度 ☆ 本の概要 地味ながら役立つ人生設計のコツ あくまで一歩引いたFPのアドバイス 最後に 本の概要 この本は、FP(ファイナンシャル・プランナー)がFIRE(経済的自立と早期リタイア)を目指すなら絶対に押さえておくべき注意点を解説します。 未来のインフレによる物価上昇に備えて計画的に資産形成をするべきというアドバイスや、早期リタイアをすると退職金や年金が減額されるためリタイアを急ぐほど老後の蓄えが心もとなくなるなど、どれも地味ながら重要な指摘が多く、単純にFIRE抜きのライフプランニングの本としても読めます。 読…

  • 【FIRE】FIRE、それは消費中毒の解毒剤 |『FIRE(ファイア)を目指せ』| スコット・リーケンズ | 感想 レビュー 書評

    本の情報 著者 スコット・リーケンズ 出版日 2021年12月16日 難易度 易しい オススメ度 ☆ 本の概要 FIRE自体は未達成 なぜ人は喜んで消費生活を捨て倹約生活を選ぶのか 最後に 本の概要 この本は、アメリカのドキュメンタリー作家がFIRE(ファイア)(Financial Independence Retire Early)(経済的自立と早期リタイア)について自身の体験談を綴ったエッセイです。 簡単に言うと、投資で一生分の資産を作って若いうちにさっさと引退しようというムーブメントです 作者はドキュメンタリー作家のため、メインはFIREに関するドキュメンタリー映画で、このエッセイはその…

  • 【ビジネス書】デジタル的とは何かを問う |『DXの思考法 -日本経済復活への最強戦略-』| 西山圭太 | 感想 レビュー 書評

    本の情報 著者 西山圭太 出版日 2021年4月13日 本の概要 日本のデジタル敗戦の原因 最後に 本の概要 この本では、企業のIT化(業務のデジタル化)など様々な意味を持つDX(デジタル・トランスフォーメーション)という概念について元経産相の役人で日本のDX化を推進する立場だった著者の持論が語られます。 会社の業務をDX化(デジタル化)することに関しての具体策ではなく、そもそもDX的な思考法とは何か、さらに遡(さかのぼ)るとそもそもデジタル以前とデジタル以降では問題解決の考え方にどのような変化が生じたのかという、どちらかというと経営者向けのマクロなDX論が主です。 そのため一見ITやデジタル…

  • 【#22】目指せFIRE!! 投資家デビューを果たした6月 | 月刊ミニ・ブックレビュー 2022年6月号

    はじめに 小説 1冊 書籍 7冊 最後に 他のミニブックレビュー はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2022年6月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は資産運用の一環として投資を始めようと思い立ち、楽天証券に口座を開設したり、マイナンバーカードを取得したり、どの銘柄を買おうか、どんなポートフォリオを組もうかひたすら悩み続けたりと、丸々一ヶ月ほぼ投資のことばかり考えて過ごしました。 まず楽天証券に口座開設の申し込みをすると審査に一週間ほどかかり、ようやく郵送でログインIDやパスワードが到着。 いざ投資を開始しようと思うと、今度は楽天証券のサイトにログインする…

  • 【ビジネス書】リベ大ファンブック |『お金の大学』| 両@リベ大学長 | 感想 レビュー 書評

    リベ大 動画 本の情報 著者 両@リベ大学長 出版日 2020年6月19日 本の概要 お金の教養、基礎編といった書籍版 最後に 本の概要 この本は、会社経営者でありながらYouTubeチャンネル“リベラルアーツ大学(リベ大)”でYouTuberとしても活動する著者がお金の教養を解説するという主旨のビジネス書です。 まず基本中の基本として、今現在YouTube上で無料で見ることが出来る動画と内容はほぼ同じなので、リベ大の動画を多く見ている人には特に目新しい情報は書かれていません。 しかも本より動画のほうが親しみやすく、普段からリベ大の動画に触れている場合は買う意味はあまり無いと思います。 この本…

  • 【サイエンス】ビットコインのカラクリが分かる! |『ブロックチェーン -相互不信が実現する新しいセキュリティ-』| 岡嶋裕史 | ブルーバックス | 感想 レビュー 書評

    本の情報 著者 岡嶋裕史 出版日 2019年1月17日 本の概要 ブルーバックスなのにつまずかない、徹底した読者目線 ブロックチェーンのメリット・デメリット 最後に 本の概要 この本は、情報セキュリティの専門家が、暗号通貨ビットコインに使われるブロックチェーンというセキュリティについて解説するブルーバックスの科学本です。 最初にコンピューターはどのようにデータの改ざんを見破るのかというセキュリティに関する基礎や、デジタルの判子(はんこ)であるデジタル署名というブロックチェーンを理解する上で必須となる知識を説明した後に、最後はビットコインを例にブロックチェーンとはそもそもどのような仕組みで動くの…

  • 【教養】ロシア・中国、世界を脅かす独裁者の脅威 |『知らないと恥をかく 世界の大問題 #13 -現代史の大転換点-』| 池上彰 | 感想 レビュー 書評

    本の情報 著者 池上彰 出版日 2022年6月10日 本の概要 20世紀から続くロシアとウクライナの確執 建国の父・毛沢東に憧れる中国の独裁者、習近平 最後に 池上彰の著作 本の概要 この本は、ジャーナリスト池上彰さんが世界中の時事問題に対し、そもそもなぜこの問題が起こったのか、根っこの部分まで遡り問題の歴史背景を解説する『知らないと恥をかく世界の大問題』シリーズの13巻目です。 このシリーズは毎回アメリカ・ヨーロッパ・中東・アジア・日本と世界中の時事問題をバランスよく扱うのに比べ、今巻はロシアのウクライナ侵攻はなぜ起こったのかを理解するため、ロシアとウクライナの歴史を振り返るパートが長めです…

  • 【サイエンス】ブラックボックス化する社会への対処法 |『プログラミング教育はいらない -GAFAで求められる力とは?-』| 岡嶋裕史 | 感想 レビュー 書評

    本の情報 著者 岡嶋裕史 出版日 2019年2月14日 本の概要 異文化コミュニケーションとしてのプログラミング 目に見えないデジタルの壁が立ちはだかる現代 最後に 本の概要 この本は、情報セキュリティの専門家であり、実際に大学で学生に対してプログラミングを教える立場でもある著者が、プログラミング教育がいかに日本の未来にとって重要なのかを解説するという内容です。 プログラミング教育と言っても、プログラミングそのもの(コードを書くこと)ではなく、プログラミングを覚える過程で身に付く問題解決力こそが重要であり、この能力を高めることこそがプログラミング教育の目的であるという主旨です。 それに加えて、…

  • 【ゲーパス】3ヶ月で100円キャンペーン! Xbox Game Pass(ゲームパス)とゲームサブスクの未来

    はじめに 圧倒的なタイトル数に感動!? ゲーパスの弱点 ゲーパス含めゲームのサブスクサービスの未来について 最後に はじめに 2022年6月1日からマイクロソフトがゲームのサブスクサービスであるXbox Game Pass(UltimateとPC Game pass)を最初に利用する場合、本来100円で1ヶ月のところ3ヶ月に期間を延長しており、これはお得と初めてXbox Game Pass(以下、ゲーパス)に加入しました。 Xbox oneもXbox series X/Sも持っていないため、PC向け(Ultimate、PC版)のゲーパスとなります。そのためコンソール版とは若干違いがあります。 …

  • 【#21】読書のコツを掴んだ5月 | 月刊ミニ・ブックレビュー 2022年5月号

    はじめに 小説 3冊 書籍 10冊 最後に 他のミニブックレビュー はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2022年5月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は体感としては毎日1冊本を読んでいた気がするほど読書に明け暮れた月でした。 最近はYouTubeのまとめサイト化が酷くどのジャンルも効率的に再生数が稼げる似たような動画が氾濫(はんらん)し、YouTubeは見るだけ時間の無駄と、なるべく避けるようになりました。 それと関連するのが、本の要約をするコンテンツが増えたことで、あのような要点だけ抜き出してまとめる行為に意味などなく、本当に時間の無駄としか思いません…

  • 【純文学】香りを聞く、香道に捧げし生涯 |『伽羅(きゃら)の香(かおり)』| 宮尾登美子 | 感想 レビュー 書評

    評価:100/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1981年6月1日 小説の概要 かぐや姫が暮らす月の世界に憧れ続けた者の末路 滅びの作家・宮尾登美子が香道を描くと・・・ 最後に 宮尾登美子作品 小説の概要 この小説は、貴重な香木を焚(た)きその香りを聞く(鑑賞する)、日本の伝統的な遊芸“香道(こうどう)”に魅せられた一人の女性の生涯を描く純文学です。 明治から昭和にかけ、三重県の薪炭(しんたん)商を営む本庄家・宗家の一人娘“本庄葵”が、実家の莫大な財力を頼りに滅びかけた香道を復興するため半生を捧げるというストーリーです。 ただ、香道を題材としてはいるものの、香道についての小説ではなく…

  • 【伝奇小説】決戦!! 霊峰 伊吹山 |『鬼夜行 源平妖乱シリーズ #3』| 武内涼 | 感想 レビュー 書評

    評価:80/100 作品情報 著者 武内涼 出版日 2021年4月16日 小説の概要 2巻の焼き直しをするだけの3巻 もはや影も形もない平家 最後に 源平妖乱シリーズ 武内涼作品 小説の概要 この作品は平安時代の末期を舞台に、源義経や静御前が属する鬼狩り集団“影御先(かげみさき)”と、権力の中枢に巣くう血吸い鬼“邪鬼”との戦いを描く伝奇アクション小説『源平妖乱』シリーズの3作目です。 木曾(きそ)義仲(よしなか)がいる信州(信濃(しなの))が舞台だった2巻から打って変わり、3巻は平家が支配する平安京や、琵琶湖や霊峰伊吹山(いぶきやま)がある近江(おうみ)が主な戦場となります。 近江国は戦国時代…

  • 【ビジネス書】高いモチベーションを維持する秘訣!? |『「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!』| 苫米地英人 | 感想 レビュー 書評

    本の情報 著者 苫米地英人 出版日 2012年6月22日 本の概要 目先の悩みよりゴール(目的)が大切!! 最後に 本の概要 この本は、認知科学によって日々の生活習慣を改善し、モチベーションやパフォーマンスを向上させるという主旨のビジネス書(自己啓発書)です。 エフィカシー(自己評価)やらコンフォート・ゾーン(快適な空間)やらスコトーマ(心理的盲点)やら、やたらカタカナ語が頻出しますが、言っていることは、人生で達成すべき高いゴール(目的)を設定し、それを達成するためあらゆるネガティブな思い込み(頭のゴミ)を破棄し、生活習慣を改善しようというシンプルな内容となっています。 一冊の本として深みがあ…

  • 【ビジネス書】1億総戦国大名の時代 |『評価経済社会 電子版プラス』| 岡田斗司夫 | 感想 レビュー 書評 |

    本の情報 著者 岡田斗司夫 出版日 2013年7月11日 本の概要 情報化社会=戦国時代 最後に 本の概要 この本は、人々が貨幣の代わりに評価と影響力を奪い合う“評価経済”という概念について解説がされます。 影響力とはツイッターのフォロワー数、YouTubeのチャンネル登録者数など数値化されるものが主です 1995年に出版された『ぼくたちの洗脳社会』という本が元となっており、当時に比べネットがより一般化した現代用に細かい部分がブラッシュアップされた内容です。 本の主旨は、ネットによる情報革命によりこれまでは政府やマスメディアが独占していた大衆に対する影響力が一般人にも開放され、その結果あらゆる…

  • 【ビジネス書】未来は予測できる!! 『未来に先回りする思考法』 著者:佐藤航陽 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 佐藤航陽 出版日 2015年8月27日 本の概要 テクノロジーとビジネスのパターンを覚える テクノロジーの性格を学ぶことで未来を読む 再編集ではなくただの総集編 最後に 本の概要 この本は、IT企業の創業者として数多くのビジネスを成功させた著者が、未来予測のコツを伝授するビジネス書です。 基本は、テクノロジーの性質を学ぶことで未来予測の基礎を鍛え、過去に起こった出来事から一定のパターンを抽出しそれを未来に当てはめるというアナロジー(類推(るいすい))の手法で未来を予測するテクニックが解説されます。 同じ著者の『お金2.0』というビジネス書も読みましたが、この『未来に先回りする思…

  • 【ビジネス】新しいビジネスの常識、プロトタイピング 『プロトタイプシティ -深センと世界的イノベーション-』 著者:高須正和・高口康太 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 高須正和・高口康太 出版日 2020年7月31日 本の概要 連続型のビジネスから非連続型のビジネスへの変化 全てがプロトタイピングで繋がる快感 最後に 本の概要 この本は、プロトタイピングというビジネス手法と中国の深センの関係について語られるビジネス書です。 プロトタイピングという、元はソフトウェア開発方法の一つだった、早期にプロトタイプモデルを作りユーザーからのフィードバックを取り入れながら発展させていくという手法が最先端のビジネスでは常識となり、そのプロトタイピング型のビジネスに世界で最も適応した場所が中国の深センであるという解説がされます。 プロトタイピングビジネスや深セ…

  • 【PS】シンプルなRPGのお手本!? 『ファイナルファンタジー4(PS版)』 〈レビュー・感想〉

    プレイ動画 評価:85/100 作品情報 ジャンル RPG 発売日(日本国内) SFC版:1991年7月19日PS版:1997年3月21日 開発(デベロッパー) スクウェア(現 スクウェア・エニックス) 開発国 日本 ゲームの概要 『FF4』を再プレイする理由 衝撃に次ぐ衝撃のストーリー シンプルさを極めたFF 最後に ゲームの概要 このゲームは、『ファイナルファンタジー』シリーズ4作目です。 1991年に発売されたスーパーファミコン(以下、SFC)版にダッシュ移動など、いくつかの追加機能を加え初代プレイステーション向けに移植されたバージョンです。 植松伸夫作曲の「これぞFF!!」という永遠不…

  • 【サスペンス小説】斬新!? 間取り図サスペンス 『変な家』 著者:雨穴 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 雨穴 出版日 2021年7月20日 小説の概要 家の間取りに事件を仕込む 間取り図から離れるとやや失速する中盤以降 最後に 小説の概要 この作品は、一見普通に見えてどこかがおかしい間取りの家を調べていくと、間取りに隠された驚愕の真実が浮かび上がってくるというサスペンスミステリー(若干のホラー風味もある)小説です。 フェイク・ドキュメンタリー(モキュメンタリー)のような架空の出来事(フィクション)を実際に起こった事件風に装った作風で、似たタイプの小説だと『残穢(ざんえ)』が近いです。 ページ数が少なく、しかも中身は家の間取り図だらけで文字数も少ないため、数時間…

  • 【#20】月刊ミニ・ブックレビュー 2022年4月号

    はじめに 小説 4冊 書籍 1冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2022年4月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月はブログ内のほとんどの記事をリライトする作業に月の4分の1ほどの膨大な時間を費やしました。 ここ1年以内に書いたものはいいとしても、さすがに4、5年以上も前に書いた記事をそのまま放置するのは恥ずかしくなり、いざ始めるとこれが想像を絶するほどのゴミ文章で、自分で書いた文章を読み返し勝手に苦しむマッチポンプ状態に苦しみました。 読み辛いだけで必要のない文章を問答無用でバッサバサと切り落としていると、途中から長い時間を掛けて書いた文章を削…

  • 【海外ドラマ】打ち切りが妥当、超常現象サスペンス 『DEBRIS / デブリ シーズン1』 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:80/100 作品情報 放送期間 2021年3月~5月 話数 全13話 国 アメリカ 放送局 NBC ドラマの概要 人間に興味が無い人たちが作った人間ドラマ 超常現象一点集中ドラマ 最後に ドラマの概要 この作品は、太陽系に突如現れた大破した宇宙船から“デブリ”と呼ばれる物体が地球へ降り注ぐようになった世界を描くサスペンスドラマです。 ストーリーは、アメリカとイギリスのデブリ合同調査タスクフォース“オービタル”に所属するCIAのブライアンと、MI6のフィノラのコンビがデブリが関係する超常現象を調査していくという内容です。 すでにシーズン1で打ち切りが決定しており、しかも宇宙船…

  • 【伝奇小説】死闘、死闘また死闘、脅威の疾走感!! 『信州吸血城 源平妖乱シリーズ #2』 著者:武内涼 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 武内涼 出版日 2020年5月15日 小説の概要 運命的な巴と木曽義仲の出会い これだと源平妖乱ではなく源氏妖乱 最後に 源平妖乱シリーズ 小説の概要 この作品は、平安時代の末期、源義経が属する鬼狩り集団“影御先(かげみさき)”と、権力の中枢に巣くう血を吸う鬼たち“邪鬼”との戦いを描く伝奇アクション小説『源平妖乱』シリーズの2巻です。 1巻は平家が支配する平安京が主な舞台でしたが、2巻は義経と同じく源氏の一族である木曾(きそ)義仲(よしなか)のホームグラウンド信州(信濃(しなの)、現在の長野県)が戦場となります。 前巻で義経が鬼と戦う経緯(いきさつ)を全て説…

  • 【劇場アニメ】STUDIO 4℃が贈る他人の夢の尻ぬぐい戦記 『映画 えんとつ町のプペル』 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:70/100 作品情報 公開日 2020年12月25日 上映時間 101分 アニメ制作会社 STUDIO 4℃ アニメの概要 プロとしてのプライドをぐっと呑みこんだSTUDIO 4℃ オタキングからの的確なアドバイス 最後に アニメの概要 この作品は、お笑い芸人であるキングコングの西野亮廣さん自身が描いた絵本をアニメ制作会社STUDIO 4℃が映画化した劇場用CGアニメです。 原作の絵本は未読です。 STUDIO 4℃が制作する劇場用アニメとしては漫画『ベルセルク』の黄金時代篇三部作の映画版と同様CGアニメで、『スプリガン』や『マインドゲーム』のような手描きのアニメではありま…

  • 【アメリカ映画】映画デザイン、映像の革命!! 『DUNE(デューン) 砂の惑星』 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:120/100 作品情報 公開日(日本) 2021年10月15日 上映時間 155分 映画の概要 映像磨きに余念のない傑作 原作小説との比較 最後に 原作小説 映画の概要 " data-en-clipboard="true">この作品は、フランク・ハーバートのSF小説『デューン 砂の惑星』を原作とする映画です。 全宇宙で唯一、抗老化作用を持ち人間の意識を拡張させる貴重な香料“メランジ”が採取できる砂の惑星アラキス(デューン)を舞台に、宇宙を統べる帝国に仕えし大領家(貴族)であるアトレイデス家とハルコンネン家の権力闘争、そしてアトレイデス公爵の息子ポール・アトレイデスが過酷な試…

  • 【SF小説】約60年読者をトリップさせ続ける傑作SF叙事詩!! 『DUNE(デューン) 砂の惑星』 [新訳版] 上・中・下 著者:フランク・ハーバート 訳者:酒井昭伸 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:100/100 作品情報 著者 フランク・ハーバート 出版日 アメリカ:1965年 小説の概要 後世の様々なSFに影響を与えし伝説の古典 デヴィッド・リンチ版(1984年)の映画との比較 ドゥニ・ヴィルヌーヴ版(2021年)の映画との比較 最後に 映画版 小説の概要 この作品は、1965年に出版されたアメリカの長篇SF小説です。優れたSF作品に贈られるヒューゴー賞と、優れたSF小説に贈られるネビュラ賞を同時に受賞するという快挙を成し遂げ、世界的なベストセラーとなり、幾度も映像化された伝説的な名作です。 ページ数は上・中・下巻全て合わせると約1100~1200ページほどで、ボリュームはそこ…

  • 【#19】月刊ミニ・ブックレビュー 2022年3月号

    はじめに 小説 4冊 書籍 2冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2022年3月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月も2月から引き続き使い勝手の良いファイヤーTVで、VOD(動画配信サービス)を利用し映画やドラマを見続けました。 2月に見た映画『ザ・ライダー』でクロエ・ジャオ監督にハマったことから、同じくクロエ・ジャオが監督したアベンジャーズシリーズの『エターナルズ』を視聴するためわざわざディズニープラスに加入することに。 まず『エターナルズ』の前にアベンジャーズシリーズで未見だった『ブラック・ウィドウ』と『シャン・チー』を見ることに・・・しかし…

  • 【邦画】本物の映像作家 濱口竜介 『寝ても覚めても』 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:90/100 作品情報 公開日(日本) 2018年9月1日 上映時間 119分 映画の概要 用意周到であり大胆不敵な映画 最後に 映画の概要 この作品は、主人公・朝子が、顔がそっくりなものの人間性は真反対の二人の男性の間で揺れ動く様を描いた恋愛映画です。 原作は小説ですがそちらは未読です。 世界的に評価される『ドライブ・マイ・カー』を監督した濱口竜介監督の商業映画デビュー作であり、濱口監督のえげつないまでの演出力が発揮される大傑作でした。 映画評論家の蓮實(はすみ)重彦さんが絶賛していたため視聴しましたが、これはまともな映画好きなら絶対に衝撃を受けるだろうという完成度で、濱口…

  • 【伝奇小説】平家vs源義経vs吸血鬼 『不死鬼 源平妖乱シリーズ #1』 著者:武内涼 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 武内涼 出版日 2019年10月11日 小説の概要 無駄のないハイテンポ忍び伝奇アクション 最大の欠点はキャラクターの薄さ 最後に 源義経が主人公の伝奇小説 小説の概要 " data-en-clipboard="true">この作品は、平安時代の末期、平清盛(きよもり)率いる平家が支配する京の都を舞台に、後白河上皇の側近の公家として権力の中枢に潜り込んだ血を吸う鬼(吸血鬼)たちと、源義経や静御前が属する白拍子(しらびょうし)や傀儡(くぐつ)といった旅芸人に扮する鬼狩り集団影御先(かげみさき)、そして圧政を敷く清盛に対し鬼を一掃するため密(ひそ)かに影御先(か…

  • 【歴史小説】魔王と、覇業に立ちはだかる者たち 『信長、天を堕とす』 『信長、天が誅する』 著者:木下昌輝 天野純希 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 木下昌輝天野純希 出版日 2019年11月27日 小説の概要 アイデアが凡庸止まり 信長が両作品に顔を出す中途半端さ 最後に 小説の概要 この作品は、文芸雑誌である小説幻冬の“信長プロジェクト”という、二人の作家が戦国武将・織田信長についてそれぞれ異なる視点で描くという企画から生まれた歴史小説です。 『信長、天を堕とす』は、一貫して信長が主役となり、なぜ桶狭間の戦い以降、破竹の勢いで勢力を拡大し、挙げ句は比叡山の焼き打ちのような神罰をも恐れない残虐な行為に及んだのか、作者独自の解釈で描かれます。 『信長、天が誅する』は、逆に魔王・信長と実際に相対した者たちが…

  • 【歴史小説】戦国の梟雄の心を暴く連作短篇 『宇喜多の捨て嫁』 著者:木下昌輝 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 木下昌輝 出版日 2014年10月27日 小説の概要 デビュー作とは到底思えない安定の構成力 戦国の疑心暗鬼を追体験 最後に 小説の概要 この作品は、戦国時代に幾人もの敵を卑怯な手段で暗殺し、自分の娘を嫁がせた家を次々と滅ぼし、下剋上で主君をも追放し国を乗っ取った戦国きっての謀将、宇喜多(うきた)直家(なおいえ)が主役の歴史小説です。 最初は極悪人として語られる直家像が複数の人物の視点を経ることで徐々に変容していくという連作短篇に近い構造をしています。 小説家デビュー作とは思えないほど優れた構成力で歴史小説というより、伏線を全て回収し話をキレイにまとめるミス…

  • 【#18】月刊ミニ・ブックレビュー 2022年2月号

    はじめに 小説 5冊 書籍 3冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2022年2月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は、AmazonのファイヤーTVスティック 4K MAXを購入したため、色々なVOD(動画配信サービス)の使い勝手を試しました。 配信されている動画のラインアップで意外だったのが、AmazonプライムやU-NEXTで『爆走兄弟レッツ&ゴー』のTVアニメシリーズ(無印、WGP、MAX)と劇場版、さらに『激闘!クラッシュギアTURBO(ターボ)』が視聴可能だったこととです(2022年2月現在)。 これらの作品はDVDレンタルされておらず…

  • 【アート】アートと会計、プラットフォームを巡る対談 『教養としてのお金とアート 誰でもわかる「新たな価値のつくり方」』 著者:田中靖浩 山本豊津 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 田中靖浩 山本豊津 出版日 2020年9月2日 本の概要 アートと会計の類似性 文化と文明の違い アーティストが国を解釈する時代 最後に 本の概要 この本は、画商である山本豊津さんと、公認会計士である田中靖浩さんの二人が、アートと会計(簿記)の歴史を重ね合わせることで両者の共通点を探りつつ、日本でアートを産業として育てていくにはどうするべきかというビジョンを模索する対談本です。 個々のアーティストやアート作品にはほぼ触れられず、ヨーロッパがアラビア数字を採用したことで会計が急激に進化し簿記が世界共通のフォーマットになったように、どうしたら日本のアートを国際的なアートフォーマット…

  • 【ホラー小説】『山の霊異記 幻惑の尾根』 著者:安曇潤平 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:70/100 作品情報 著者 安曇潤平 出版日 2013年5月 小説の概要 アイデアを未加工で見せてしまう脇が甘い短篇 最後に 小説の概要 この小説は、山にまつわる怪奇譚が語られる短篇集『山の霊異記(りょういき)』シリーズ三作目です。今回は全部で20篇の短篇が収録されています。 このシリーズは、一作目の『赤いヤッケの男』はストレートに山岳ホラーだったものの、二作目以降は徐々に怖い話が減り、ついに今巻に至ってはホラーと呼べるような話はほとんど無く、読んでいて恐怖に震える瞬間は皆無でした。 一つ一つのエピソードも、作者の得意とする登山描写以外は粗さばかり目立ち、純粋な短篇小説としての魅力もさ…

  • 【ホラー小説】作者の露出が増した山岳怪談集 『山の霊異記 黒い遭難碑』 著者:安曇潤平 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:75/100 作品情報 著者 安曇潤平 出版日 2010年6月 小説の概要 誰かの話から自分の話へ 最後に 小説の概要 この小説は、登山にまつわる怪談短篇集『山の霊異記(りょういき)』シリーズの二作目です。全部で22篇の短篇が収録されています。 前作『赤いヤッケの男』に比べ極端にホラー要素が減っており、山で怪異に遭遇する怪談と、山にまつわるエッセイが半分半分といった感じです。そのため山岳ホラーを期待する場合は前作よりさらに物足りなくなりました。 ただ、山への愛情が深い作風は前作と同様で、珍しい高山植物に彩られる山の風景、野営時に澄んだ空気と山の景色を肴に食べる美味しそうな食事、山で命を落…

  • 【ホラー小説】山岳ホラー短篇集 『山の霊異記 赤いヤッケの男』 著者:安曇潤平 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 安曇潤平 出版日 2008年2月 小説の概要 山、それはあの世とこの世の狭間 最後に 小説の概要 この小説は、登山にまつわる怪談が28篇収録された山岳怪談の短篇集です。 基本は山で体験した薄気味悪い出来事が語られる山岳ホラーですが、不思議なだけでさほど怖くない話も多くあり、ホラー小説として読むと物足りません。 それに、一篇一篇腰を据えてじっくり読むというよりは、次から次にリズミカルに読み進めるような軽めの話が多く、読み応えはさほどありませんでした。 ただ、下界から隔絶された神聖な山と想像力を掻き立てる怪談の相性はすこぶる良く、山岳ホラーとしての魅力は十分に堪…

  • 【純文学】満州から故郷への帰還、そして母との別れ 『仁淀川(によどがわ)』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 2000年12月25日 小説の概要 都会の嫁、田舎の姑、静かなる戦い 最愛の母との別れ ・・・疲れたの? 最後に 小説の概要 " data-en-clipboard="true">この作品は、作者がかつて経験した満州からの引き揚げ体験を元に書かれた自伝小説『朱夏』の続編です。『朱夏』のラストから切れ目なく話が繋がっており、前作を読んでいないと意味が分かりません。それにデビュー作である『櫂』ともリンクしており、そちらを読んでいるとより話に深みが出ます。 この小説が『朱夏』からそのまま話が繋がる続編だと説明がないのはさすがに不親切だと思います…

  • 【ガジェットレビュー】旧型テレビが最新のスマートテレビに!! 『Fire TV Stick(ファイヤーTVスティック) 4K MAX(第三世代)』

    ガジェットの概要 PS4からFire TV Stickへと乗り換え 最高の機能、Bluetooth(ブルートゥース) 最後に 余談 ※自己責任 ガジェットの概要 このFire TV Stickは、TVやモニターのHDMIポートに差し込むことで、各種の動画配信サービスアプリを起動させるプラットフォーム的な機能を果たすメディアストリーミングデバイスです。 端的に言うと、ネットへの接続機能を持たない旧型のテレビを、ネット接続を前提に作られ各種動画配信サービスアプリ(YouTubeやネットフリックス、Amazonプライム、など)が内蔵されるスマートテレビ化するためのガジェットです。 ネットに繋がってい…

  • 【小説】満州サバイバル 『朱夏』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    満洲ドキュメンタリー 評価:100/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1985年 小説の概要 救いのない引き揚げ者同士の反目 作家・宮尾登美子の誕生 最後に 小説の概要 この作品は、日中戦争の末期に満蒙(まんもう)開拓移民の一員として高知県から満州国へと渡り、日本の敗戦後は命からがら大陸から日本へと引き揚げてきた作者の実体験を元に書かれた小説です。 土佐開拓団の一員として満州へと渡り、衛生状態が劣悪な環境で風土病に苦しみ、日本の敗戦後は日本人に土地を奪われ怨みを抱く現地の満人や、満州へと侵攻してきたソ連軍、内戦状態の中国国民党軍と中国共産党軍など多数の勢力に命を脅(おびや)かされる壮…

  • 【#17】月刊ミニ・ブックレビュー 2022年1月号

    はじめに 小説 2冊 書籍 1冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2022年1月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は自宅のネット回線をIPv4からIPv6(IPoE)に改善しようとプロバイダと光回線を変更する作業に手こずり長期間PCがネットに繋がりませんでした。そのため月の大半ほぼオフライン状態で過ごすという貴重な経験が出来ました。 ネットから切り離された生活で強く感じたのは時間の流れの遅さです。 ここ数年は時間の流れがどこまでも加速し一日が極端に短いと感じる日ばかりでした。しかし、ネットから切り離されると途端に一日がスローに感じられ、自分のペ…

  • 【小説】高知の田舎ヤクザ盛衰記 『鬼龍院花子の生涯』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    映画版 予告 評価:85/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1980年1月 小説の概要 滅びの作家宮尾登美子 映画版は日本の映画史に残る大傑作!! 最後に 小説の概要 この作品は、高知県の田舎ヤクザである鬼龍院一家の繁栄と没落を、鬼龍院家に養女として貰われ物のように扱われる主人公・松恵の視点で描く小説です。 見栄のために散財しては借金まみれとなるヤクザの台所事情や、女をただの所有物扱いする鬼龍院家の劣悪な環境、日本が近代化する過程で居場所がなくなり衰退していく高知のヤクザたちと、鬼龍院家の養女・松恵の視点で鬼龍院一族が辿る惨めな顛末が語られます。 基本は『平家物語』における平家の繁栄…

  • 【小説】受け継がれる音色、消えゆく魂 『一絃の琴』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:95/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1978年 小説の概要 宮尾登美子作品なのに読みやすい!! 不自然さが微塵もない宮尾流リアリティ 信頼と裏切り、転落と復活、琴に翻弄される二人の生涯 最後に 小説の概要 この小説は、幕末から明治、大正、昭和の土佐藩(高知県)を舞台に、一絃琴(いちげんきん)の普及に貢献した島田勝子と、その弟子である人間国宝、秋沢久寿栄(くすえ)という実在の人物をモデルとした二人の主人公の人生が描かます。 一絃琴とは弦が一本だけのシンプルな構造の琴です。 " data-en-clipboard="true">そして、優れたエンタメ小説に贈られる直木賞(第80…

  • 【一覧リスト】ブックレビュー

    ビジネス書 歴史(ヒストリー)・教養(リベラルアーツ) 科学(サイエンス) 芸術(アート) その他 ブックレビューをカテゴリーごとにまとめました。カテゴリーの分け方は読んだ際の感覚を元にした完全なる主観なのでご注意ください。 ☆1はそこそこおすすめ、☆2はかなりおすすめ、☆3は読んで損はない内容です。 ビジネス書 ビジネス書と言っても実用的な本ではなく、ビジネスの土台となる未来を予測するコツや、ビジネスパーソンとしての基本的な思考法、創造性の高め方など、心構えを説くような本が多めです。 -佐藤航陽- タイトル 出版年 おすすめ 未来に先回りする思考法 2015年 ☆☆☆ お金2.0 -新しい経…

  • 【#16】月刊ミニ・ブックレビュー 2021年12月号

    はじめに 小説 1冊 書籍 3冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年12月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 12月は大河ドラマ『風林火山』にドハマりして、結局まともに読書ができないというこれまでと同じ失敗を繰り返す月でした。大河ドラマは日本のあらゆるコンテンツの中でも最高峰なので、最初は他のことと平行して少しずつ見ようと思っても結局ぶっ続けで見る羽目になり、生活リズムが完全に崩壊します。 大河ドラマを見終わると今度はPSプラスのフリープレイで配られていた『ジャッジアイズ』にハマり、コチラもかなり長時間プレイしました。 ただ、クリア後もプラチ…

  • 【歴史小説】大河ドラマで大化けした凡作 『風林火山』 著者:井上靖 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:75/100 作品情報 著者 井上靖 出版日 1955年 小説の概要 投げやりな文章 大河ドラマ版との比較 最後に 大河ドラマ版 小説の概要 この作品は、戦国時代の武将である武田信玄に仕えた軍師・山本勘助(かんすけ)を主人公とした歴史小説です。 2007年にNHKで放映された大河ドラマ『風林火山』の原作小説でもあります。 文学としては、山本勘助と武田信玄、そして信玄の側室であり勘助の想い人である由布(ゆぶ)姫(大河ドラマ版では由布(ゆう)姫)を巡り愛憎が交差する人間模様が堪能できます。 しかし、歴史小説としてはページ数が控え目で物語に厚みがなく、歴史考証も間違いだらけで、お世辞にも文章が…

  • 【ビジネス】デザイン、それは発見力 『ビジネスの武器としての「デザイン」』 著者:奥山清行 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 奥山清行 出版日 2019年11月1日 本の概要 デザイン、それは掃除をエンタメ化する発想 フラッグシップ(旗艦)ブランドの重要性 最後に 本の概要 この本はアメリカのGM(ゼネラルモーターズ)やドイツのポルシェ、イタリアのフェラーリ(の、カーデザインを担当するピニンファリーナ)と、世界中で工業デザインの仕事に携わってきた作者が、デザインをビジネスに活かす方法を語るビジネス書です。 そもそも工業デザインとはどのようなもので、創作意欲を満たすためのアートや製品の見た目を良くするスタイリングとどこが決定的に違うのかを解説しており、工業デザインへの理解が深まります。 ただ、これまで作…

  • 【PS4】キムタク、探偵になる 『ジャッジアイズ -死神の遺言- 新価格版』 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:90/100 作品情報 ジャンル オープンワールドアクション・アドベンチャー 発売日(日本国内) 2018年12月13日 開発(デベロッパー) セガゲームス(龍が如くスタジオ) 開発国 日本 ゲームエンジン ドラゴンエンジン ゲームの概要 八神=キムタク リーガルサスペンスとしては優秀、だが設定はガバガバ 物量頼みで洗練されていないシステム群 『ジャッジアイズ』の致命的な欠陥 最後に ゲームの概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、同じセガが開発する『龍が如く』シリーズと世界観設定を共有したアクション・アドベンチャーゲームです。 『龍が如く』…

  • 【大河ドラマ】夢に生き、夢に散った軍師・山本勘助 『風林火山』 〈レビュー・感想〉

    OP 評価:95/100 作品情報 放送期間 2007年1月~12月 話数 全50話 放送局 NHK ドラマの概要 大河ドラマの話数を最大限利用する、忍耐強い脚本 役者の個性を尊重する斬新な試み 前半は最高!! 後半はやや失速 最後に ドラマの概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、井上靖の歴史小説『風林火山』を原作とし、戦国時代の武将である武田信玄に仕えた軍師・山本勘助(かんすけ)の人生を描くNHKの大河ドラマです。 過酷な戦国の世で、片目が見えず・片足も不自由という肉体的なハンデを抱えながらどんな汚い手を使ってでも必死で這い上がろうとする山本勘助の泥臭い生…

  • 【歴史・アート】ホーエンツォレルン家、217年の光芒 『名画で読み解く プロイセン王家 12の物語』 著者:中野京子 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 中野京子 出版日 2021年5月18日 本の概要 努力大好き勤勉の国ドイツ 最後に 本の概要 この本は、名画を糸口としてヨーロッパ各国の王朝(王家)の歴史を解説する『名画で読み解く』シリーズの5作目です。 オーストリア・スペインのハプスブルク家、フランスのブルボン朝、ロシアのロマノフ家、イギリス王家ときて、5冊目はプロイセン(ドイツ)のホーエンツォレルン家の217年に渡る光芒が解説されます。 他の王朝と比べ、プロテスタントの国なため勤勉で質素、浮いた話が乏しくドイツという国柄を象徴するようにかなり地味な内容です。 しかし、中野京子さんの一枚の絵画から画家の人生観や絵が描かれた時…

  • 【#15】月刊ミニ・ブックレビュー 2021年11月号

    はじめに 小説 4冊 書籍 3冊 最後に はじめに 『フォールアウト4』爆笑サブクエスト!! プレイヤーの大半が笑うであろう超絶バカイベント 今回のミニ・ブックレビューは2021年11月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月の前半は、先月から引き続きプレイしていた『フォールアウト4』のトロコンに費やしました。 トロフィーの中でも“大型居住地の満足度を最大にする”という条件が非常に難しく、これを達成するためにはレベルを上げてよりグレードの高い施設を建造できるPERKを解放し、どのくらいの人数を配置しどのような施設を建てるのか試行錯誤する必要があります。そのため、こ…

  • 【歴史小説】退屈なる徳川和子の生涯 『東福門院和子の涙』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1993年4月1日 小説の概要 睡魔と戦い続ける小説 最後に 小説の概要 この作品は、江戸幕府2代将軍・徳川秀忠(ひでただ)の娘であり、後水尾(ごみずのお)天皇に嫁ぎ、のちに明正(めいしょう)天皇の母となった徳川和子(まさこ)の生涯を、和子に仕えた侍女(じじょ)の視点で語る歴史・時代小説です。 階級が低い武家の出なため、内裏(だいり)にて度重なるイジメ・嫌がらせに遭いながらも、徳川家と宮家の公武合体のため、私情を殺し生涯後水尾天皇に尽くした徳川和子の苦労多き人生が描かれます。 同じ作者の『天璋院篤姫』に登場する、宮家から徳川家に嫁いでくる…

  • 【小説】退屈なる徳川和子の生涯 『東福門院和子の涙』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1993年4月1日 小説の概要 睡魔と戦い続ける小説 最後に 小説の概要 この作品は、江戸幕府2代将軍・徳川秀忠(ひでただ)の娘であり、後水尾(ごみずのお)天皇に嫁ぎ、のちに明正(めいしょう)天皇の母となった徳川和子(まさこ)の生涯を、和子に仕えた侍女(じじょ)の視点で語る歴史・時代小説です。 階級が低い武家の出なため、内裏(だいり)にて度重なるイジメ・嫌がらせに遭いながらも、徳川家と宮家の公武合体のため、私情を殺し生涯後水尾天皇に尽くした徳川和子の苦労多き人生が描かれます。 同じ作者の『天璋院篤姫』に登場する、宮家から徳川家に嫁いでくる…

  • 【小説】芸妓たちのオムニバス同窓会 『寒椿(かんつばき)』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1977年4月16日 小説の概要 鮮やかに交差する、唯一つとして同じものはない女の生き様 またもや『櫂』のアレンジ版 最後に 小説の概要 この作品は、芸妓(げいぎ)の仕込みをする子方(こかた)屋“松崎”で共に育った4人の芸妓の人生を、4つのオムニバス形式の短篇で語る小説です。 貧しさから親に売られた芸妓たちの幸薄い人生を全4章の短篇として振り返りつつ、章が変わる度に前の章に新しい情報や視点が追加され徐々に物語の見え方が変化していく凝った構成となっています。 『櫂』や『陽暉楼』が女の不幸を真正面から泥臭く描いた純文学スタイルだとすると、今回…

  • 【アート】なぜルネサンスは古代ギリシア・ローマの夢を見たのか? 『ルネサンス -歴史と芸術の物語-』 著者:池上英洋 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 池上英洋 出版日 2012年6月15日 本の概要 芸術ではなく政治や経済で迫るルネサンスの姿 経済とアートの関係 最後に 本の概要 この本は、14~16世紀にイタリアから西ヨーロッパに拡大した古代ギリシア・ローマ文化の復興運動であるルネサンスについて、芸術ではなく当時の政治や経済的事情から、なぜそもそもイタリアでルネサンスが始まったのか、その謎を解き明かします。 聖地エルサレムの奪還のため十字軍の遠征が始まったことにより、そのルート上に位置したイタリアにどれだけ莫大な金が落ちたのか。 十字軍によりもたらされた、イスラム世界に保存される古代ギリシア・ローマ文化との再会がイタリアに…

  • 【小説】現代に蘇る昭和の妓楼文化 『陽暉楼(ようきろう)』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:95/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1976年 小説の概要 物語へと導く完璧なる冒頭 昭和初期の高級料亭に出会う感動 リアリティが浮き彫りにする陽暉楼の軍隊っぽさ 『櫂』との類似性 最後に 小説の概要 この作品は、昭和初期の土佐(高知)の高級料亭“陽暉楼(ようきろう)”を舞台に、料亭で舞妓(まいこ)(芸妓)として働く房子(源氏名は桃若)の幸薄(さちうす)い生涯を描いた歴史・時代小説です。 女性の苦難を描くことをライフワークとした宮尾登美子作品の中でも凄惨さは他の作品から頭一つ飛び抜けており、親に生活費のため売られ、客の子を妊娠しても店からも客からもお荷物として邪魔者扱いされ…

  • 【小説】昭和の闇金ウシジマくん 『岩伍覚え書』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:95/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1977年 小説の概要 裏社会を巣とする住人の目線 夫婦茶碗ならぬ夫婦小説 最後に 小説の概要 この作品は、宮尾登美子さんのデビュー作である『櫂(かい)』のスピンオフ小説です。 『櫂』の主人公・喜和(きわ)の夫で女衒(ぜげん)を営む岩伍が語り手となり、過去に体験した芸妓(げいぎ)娼妓(しょうぎ)(芸者)が関わる奇妙な事件を振り返る回想録という体(てい)になっています。 長篇ではなく独立した4つの短篇からなり、『櫂』とのストーリー的な繋がりも最小限なためこちらだけ読んでも特に支障はありませんが、出来れば『櫂』を先に読んだほうが面白さが倍増し…

  • 月刊ミニ・ブックレビュー #14 2021年10月号

    はじめに 小説 2冊 書籍 3冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年10月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月はゲームの『アサシンクリード オリジンズ』をトロコンするまでやり、その後も気が済むまで古代エジプトを駆け回っていました。 月の後半は『フォールアウト4』にハマり、今度はエジプトから核戦争後のアメリカへ舞台を移しあちこち散策しているとあっという間に10月が終了しました。 『フォールアウト4』はPC(steam)版をクリア済みですが、まっさらな状態でやり直したいと思い、PS4版を再び最初からプレイすることに。結局インスティチュート、B…

  • 【歴史】世界史をアナロジカルに捉える訓練 『世界史の極意』 著者:佐藤優 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 佐藤優 出版日 2015年1月8日 本の概要 戦争の20世紀との不気味な相似 アナロジカルな視点を持つ大切さ 最後に 本の概要 この本は、元外務省の外交官であり、キリスト教の神学者でもある佐藤優さんが、歴史をアナロジカル(類比的)に分析することで過去に起こった出来事から未来を予測するコツをレクチャーするという主旨です。 基本は、第一次・第二次世界大戦が起こった20世紀を旧帝国主義時代、覇権国家アメリカの影響力が陰り、中国・ロシアが台頭する現代を新帝国主義時代と呼称し、アナロジーを用いてこの二つの時代から類似する点を探っていきます。 新書なのでページ数は少ないものの、無駄な文章は…

  • 【歴史小説】大奥の嫁姑バトル 『天璋院篤姫(てんしょういんあつひめ)』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1984年9月6日 小説の概要 大奥で勃発、幕末最大の嫁姑バトル 原作小説と大河ドラマの比較 最後に 大河ドラマ版 小説の概要 この作品は、幕末を舞台に、薩摩(さつま)藩の武家出身ながら、江戸幕府の13代将軍・徳川家定(いえさだ)の正室として将軍家に嫁ぎ、大奥の御台所(みだいどころ)(トップ)として徳川家を支えた天璋院(てんしょういん)篤姫(あつひめ)の生涯を描いた歴史小説です。 2008年にNHKで放映された大河ドラマ『篤姫』の原作でもあります。 将軍家の正室は、一部の例外を除き代々京から身分の高い宮家か公家の娘を招くのが通例ながら、薩…

  • 【小説】大奥の嫁姑バトル 『天璋院篤姫(てんしょういんあつひめ)』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1984年9月6日 小説の概要 大奥で勃発、幕末最大の嫁姑バトル 原作小説と大河ドラマの比較 最後に 大河ドラマ版 小説の概要 この作品は、幕末を舞台に、薩摩(さつま)藩の武家出身ながら、江戸幕府の13代将軍・徳川家定(いえさだ)の正室として将軍家に嫁ぎ、大奥の御台所(みだいどころ)(トップ)として徳川家を支えた天璋院(てんしょういん)篤姫(あつひめ)の生涯を描いた歴史小説です。 2008年にNHKで放映された大河ドラマ『篤姫』の原作でもあります。 将軍家の正室は、一部の例外を除き代々京から身分の高い宮家か公家の娘を招くのが通例ながら、薩…

  • 【大河ドラマ】薩摩の田舎娘から大奥のトップへ 『篤姫(あつひめ)』 〈レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 放送期間 2008年1月~12月 話数 全50話 放送局 NHK ドラマの概要 どんな権力者にも本音でぶつかる女傑・篤姫 『義経』との共通点、徳川家物語としての篤姫 メリハリのない脚本 最後に 原作小説 ドラマの概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、幕末の日本を舞台とし、薩摩(さつま)藩の藩主である島津(しまづ)斉彬(なりあきら)の養女、篤姫(あつひめ)の生涯を描いたNHKの大河ドラマです。 薩摩藩を治める島津家の分家の一つ今和泉(いまいずみ)島津家に生まれ、江戸幕府の13代将軍・徳川家定(いえさだ)に嫁ぎ、大奥のトップに。その…

  • 薩摩の田舎娘から大奥のトップへ 『篤姫(あつひめ)』 大河ドラマ 〈レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 放送期間 2008年1月~12月 話数 全50話 放送局 NHK ドラマの概要 どんな権力者にも本音でぶつかる女傑・篤姫 『義経』との共通点、徳川家物語としての篤姫 メリハリのない脚本 最後に ドラマの概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、幕末の日本を舞台とし、薩摩(さつま)藩の藩主である島津(しまづ)斉彬(なりあきら)の養女、篤姫(あつひめ)の生涯を描いたNHKの大河ドラマです。 薩摩藩を治める島津家の分家の一つ今和泉(いまいずみ)島津家に生まれ、江戸幕府の13代将軍・徳川家定(いえさだ)に嫁ぎ、大奥のトップに。その後は、尊皇…

  • めくるめく螺旋の誘惑 『上弦の月を喰べる獅子 上・下』 著者:夢枕獏 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:100/100 作品情報 著者 夢枕獏 出版日 1989年8月 小説の概要 作者と物語、幸福なる螺旋 読み始めると止まらない あとがきすらも螺旋の一部 最後に 夢枕獏作品 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、この世のあらゆるものに螺旋(らせん)を幻視してしまう螺旋(らせん)蒐集(しゅうしゅう)家のカメラマン三島草平と、イーハトーブの詩人・童話作家である宮沢(みやざわ)賢治(けんじ)の二人が、螺旋に導かれ不思議な世界を旅するSF小説です。 地球と月という二つの天体が行う公転運動や、アンモナイトやオウムガイの殻が持つ渦巻き模様、遺伝子の二重螺旋構造…

  • 教育者、池上彰の本音 『知らないと恥をかく世界の大問題12 -世界のリーダー、決断の行方-』 著者:池上彰 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 池上彰 出版日 2021年7月9日 本の概要 コロナ禍の対策から見る各国リーダーの能力 教育とは自分の頭で考える術を学ぶこと 最後に 知らないと恥をかく世界の大問題シリーズ 本の概要 この本はジャーナリスト池上彰さんが世界中の時事問題に対し、そもそもなぜこのような問題が起こったのか、その根っことなる部分まで遡って懇切丁寧に解説する『知らないと恥をかく世界の大問題』シリーズの12巻目です。 今回扱う問題は、アメリカの元大統領ドナルド・トランプが残した負の遺産と、新大統領であるジョー・バイデンが果たすべき課題。 イギリスのブレグジット(EU離脱)がもたらした大混乱とその原因や、ます…

  • 月刊ミニ・ブックレビュー #13 2021年9月号

    はじめに 小説 2冊 書籍 2冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年9月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は、今更ながらPS4スリムをSSDに換装しゲームを延々とプレイしていました。 SSDに換装しようと思ったキッカケは、『アサシンクリード オリジンズ』のファストトラベルの耐えがたい長さです。一回ごとに通常ゲームの起動時間くらい(約40秒ほど)待たされるため、長時間プレイしているとファストトラベルが憎たらしくなってきます。 チョロッと一周だけプレイするならオープンワールドゲームの移動が不便でもさほど問題ありませんが、数百時間やり込もうと…

  • 大正・昭和への旅 『櫂(かい)』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:100/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1972年 小説の概要 活字で大正時代を生きる 人が別の何者かに変わる瞬間の空気を吸える感動 最後に 小説の概要 この作品は、大正時代から昭和初期にかけ、高知県(土佐)で女衒(ぜげん)(女を遊郭(ゆうかく)などに斡旋(あっせん)する仲介業者)を生業(なりわい)とする渡世人(とせいにん)・岩伍(いわご)の妻である喜和(きわ)の苦難に満ちた人生を描く純文学です。 架空の登場人物ではなく、作者である宮尾登美子さんの両親や人生を反映させた自伝的な小説です。 大正時代や昭和の庶民の暮らしを疑似体験するような緻密な日常生活描写が特徴で、その常軌を逸…

  • 【歴史小説】妖婦から聡明なる女王へ 『クレオパトラ』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1996年9月1日 小説の概要 妖婦からイチ人間へ クレオパトラもメロメロ 歴史小説としてはやや軽い作風 最後に 宮尾登美子作品一覧 小説の概要 この作品は、紀元前一世紀、プトレマイオス朝エジプト最後の女王(ファラオ)として君臨したクレオパトラ七世の波乱に富んだ生涯を描く歴史小説です。 王の座を巡る骨肉の殺し合いに巻き込まれ、クレオパトラが首都アレキサンドリアを脱出する14歳から、アクティウムの海戦でオクタヴィアヌスに敗北し、プトレマイオス朝エジプトが滅亡するまでの約25年に渡る出来事が描かれます。 絶世の美女クレオパトライメージを払拭せ…

  • 妖婦から聡明なる女王へ 『クレオパトラ』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1996年9月1日 小説の概要 妖婦からイチ人間へ クレオパトラもメロメロ 歴史小説としてはやや軽い作風 最後に 宮尾登美子作品一覧 小説の概要 この作品は、紀元前一世紀、プトレマイオス朝エジプト最後の女王(ファラオ)として君臨したクレオパトラ七世の波乱に富んだ生涯を描く歴史小説です。 王の座を巡る骨肉の殺し合いに巻き込まれ、クレオパトラが首都アレキサンドリアを脱出する14歳から、アクティウムの海戦でオクタヴィアヌスに敗北し、プトレマイオス朝エジプトが滅亡するまでの約25年に渡る出来事が描かれます。 絶世の美女クレオパトライメージを払拭せ…

  • 月刊ミニ・ブックレビュー #12 2021年8月号

    はじめに 小説 5冊 書籍 4冊(雑誌がオマケで2冊) 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年8月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は大河ドラマ『義経』を中心とした一ヶ月で、ずっと平安時代の勉強をしたり、原作小説を読んだり、関連アイテムを買ったりと、『義経』で始まり義経で終わった感があります。 このドラマは悲劇的なストーリーに泣き続けた上に、レビューを書く際もドラマの名場面を思い出しては泣いていました。さすがに、レビューを書いている間中ずっと涙が止まらなかったのは初めての経験です。 この作品の何かが自分の涙腺を刺激するスイッチを押し、何かが…

  • 我が子のため鬼となる母、鬼となり我が子を捨てる母 『陰陽師 鬼一法眼 -鬼女之巻- #5』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:75/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2003年7月25日 小説の概要 薄い・浅い・軽い政治劇 最後に 陰陽師 鬼一法眼シリーズ 小説の概要 この小説は、鎌倉時代の初期、はぐれ者の陰陽師・四代目鬼一(きいち)法眼(ほうげん)(作中では鬼一(おにいち)法眼)が、鎌倉幕府の3代将軍の座を争う比企(ひき)家と北条家の権力闘争に巻き込まれるシリーズ5作目です。 この巻もひたすら鎌倉幕府内の武家同士の権力争いの話が続き、もはや伝奇要素はオマケです。巻を追うごとに鬼一法眼の存在感が薄くなり、もはやたまに登場しては怪異が起こす小さい事件を適当に解決するだけで、本筋は北条家と2代将軍・源頼家(よ…

  • 頼朝、雑に死す 『陰陽師 鬼一法眼 -切千役之巻- #4』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:75/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2002年3月30日 小説の概要 相互に関係していないエピソードの羅列 最後に 鬼一法眼シリーズ 小説の概要 この小説は、鎌倉時代の初期、はぐれ者の陰陽師・四代目鬼一(きいち)法眼(ほうげん)(作中では鬼一(おにいち)法眼)が、武士の都・鎌倉を舞台に、怨霊が起こす事件を解決するシリーズの4作目です。 今巻は陰陽師として怨霊と対峙するような活躍はほとんどなく、鎌倉幕府内の北条家と比企(ひき)家、梶原(かじわら)家が関わる政治的な密談や駆け引きなど、権力争いの話が主であまり伝奇要素はありません。 2、3巻で苦手だったあまりに安易な笑いに走りすぎな…

  • 【歴史小説】命を賭した執念の超大作 『宮尾本 平家物語 #1~4』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:100/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1巻:2001年5月1日2巻:2002年3月1日3巻:2003年4月1日4巻:2004年4月1日 小説の概要 この小説の執筆途中で死ぬなら本望という覚悟 平家の女は何を想う 大河ドラマとの比較 最後に 大河ドラマ版 宮尾登美子作品一覧 小説の概要 この作品は鎌倉時代に作られた、平家の台頭と没落を描いた軍記物『平家物語』を題材とし、そこに作者の想像を加えた歴史小説です。 長大な『平家物語』を元にしているため、作者である宮尾登美子さんの全作品の中でも最長を誇る全4巻で2000ページを軽く超える超大作になっています。 そして、2005年にNH…

  • 命を賭した執念の超大作 『宮尾本 平家物語 #1~4』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:100/100 作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 1巻:2001年5月1日2巻:2002年3月1日3巻:2003年4月1日4巻:2004年4月1日 小説の概要 この小説の執筆途中で死ぬなら本望という覚悟 平家の女は何を想う 大河ドラマとの比較 最後に 大河ドラマ版 小説の概要 この作品は鎌倉時代に作られた、平家の台頭と没落を描いた軍記物『平家物語』を題材とし、そこに作者の想像を加えた歴史小説です。 長大な『平家物語』を元にしているため、作者である宮尾登美子さんの全作品の中でも最長を誇る全4巻で2000ページを軽く超える超大作になっています。 そして、2005年にNHKで放映された大河ド…

  • 大河ドラマと似ても似つかない原作 『義経』 著者:宮尾登美子 〈書評・レビュー・感想〉

    作品情報 著者 宮尾登美子 出版日 2004年11月1日 本の概要 なぜこうなるのか? まったく別作品である原作と大河ドラマ版 想像力を働かせ歴史の行間を読む大切さ 最後に 本の概要 この作品は、NHKで2005年に放送された源義経(よしつね)の生涯を描いた大河ドラマ『義経』の二作ある原作(『宮尾本 平家物語』と『義経』)のうちの一作です。 しかし、同名タイトルながら原作と大河ドラマ版は、中身がまったくの別物でこれを原作としてクレジットするのは無理があると思います。 片方が『平家物語』で片方が『義経』で義経のほうが関係が薄いというのは完全に罠ですね それに作者が自身の想像を交えながら義経の歴史…

  • 【大河ドラマ】合わせ鏡の平氏と源氏の興亡史 『義経』 〈レビュー・感想〉

    評価:100/100 作品情報 放送期間 2005年1月~12月 話数 全49話 放送局 NHK ドラマの概要 清盛から義経へ受け継がれる“他者を憐れむ心” 歴史上の人物から伝説的存在へ 原作小説との比較 悪夢の最終話 最後に 原作 ドラマの概要 この作品は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武将源(みなもとの)義経(よしつね)の生涯を描くNHKの大河ドラマです。 平清盛が義経と頼朝の父である源義朝(よしとも)を倒し平氏の世となる平治(へいじ)の乱(1159年)から始まり、頼朝が奥州藤原氏を滅ぼす1189年までの約30年の出来事が描かれます。 " data-en-clipboard="tr…

  • 合わせ鏡の平氏と源氏の興亡史 『義経』 大河ドラマ 〈レビュー・感想〉

    評価:100/100 作品情報 放送期間 2005年1月~12月 話数 全49話 放送局 NHK ドラマの概要 清盛から義経へ受け継がれる“他者を憐れむ心” 歴史上の人物から伝説的存在へ 悪夢の最終話 最後に 原作 ドラマの概要 この作品は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武将源(みなもとの)義経(よしつね)の生涯を描くNHKの大河ドラマです。 平清盛が義経と頼朝の父である源義朝(よしとも)を倒し平氏の世となる平治(へいじ)の乱(1159年)から始まり、頼朝が奥州藤原氏を滅ぼす1189年までの約30年の出来事が描かれます。 物語の主人公は源義経ながら、決して源氏に肩入れせず、源氏と平氏を…

  • 合わせ鏡の平氏と源氏の興亡史 『義経』 大河ドラマ 〈レビュー・感想〉

    評価:100/100 作品情報 放送期間 2005年1月~12月 話数 全49話 放送局 NHK ドラマの概要 清盛から義経へ受け継がれる“他者を憐れむ心” 歴史上の人物から伝説的存在へ 悪夢の最終話 最後に ドラマの概要 この作品は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武将源(みなもとの)義経(よしつね)の生涯を描くNHKの大河ドラマです。 平清盛が義経と頼朝の父である源義朝(よしとも)を倒し平氏の世となる平治(へいじ)の乱(1159年)から始まり、頼朝が奥州藤原氏を滅ぼす1189年までの約30年の出来事が描かれます。 物語の主人公は源義経ながら、決して源氏に肩入れせず、源氏と平氏を均等に…

  • かぐや姫、衝撃のアフターストーリー 『陰陽師 鬼一法眼 -今かぐや篇- #3』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2001年5月 小説の概要 これぞ藤木稟作品の醍醐味という不意打ち展開 作品を蝕む安易な笑い 最後に 陰陽師 鬼一法眼シリーズ 小説の概要 この作品は鎌倉時代の初期、陰陽師である二代目鬼一法眼(きいちほうげん)が、鎌倉の都を守るべく怨霊たちと戦う……という話の筈が、もはや2巻以降は怨霊を鎮める話ではなくなり、鬼一法眼の関係者や鎌倉幕府、朝廷の人物達がコミカルなやり取りを繰り広げる群像劇に変わり果てました。 2巻と3巻は軽く前・後編のような関係となっており、2巻が登場人物の説明ばかり読まされ盛り上がりに欠けた分、3巻はスピーディに話が進み遙かに…

  • 能×首×鬼女×不死×ポストアポカリプス 『黒塚 -KUROZUKA-』 著者:夢枕獏 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 夢枕獏 出版日 2000年8月25日 小説の概要 受け身から攻めに転じる鮮やかな伝奇サスペンス サスペンスに特化させすぎた弊害 最後に 小説の概要 この作品は、陸奥(みちのく)の安達ヶ原(あだちがはら)にある鬼女の家に山伏(やまぶし)が迷い込むという能の演目『黒塚』をモチーフとしたSF伝奇小説です。 それを平安時代の末期、兄・源頼朝(よりとも)から命を狙われ山伏の姿に変装し陸奥(みちのく)に逃れた源義経(よしつね)が、山中で謎の妖女が住む小屋に迷い込み、女から不老不死の力を得るという、能に登場する山伏を源義経(よしつね)と武蔵坊(むさしぼう)弁慶(べんけい)…

  • 月刊ミニ・ブックレビュー #11 2021年7月号

    はじめに 小説 2冊 書籍 3冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年7月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は夏バテが酷くてあまり本を読む気にならず、大河ドラマの『真田丸』を一気見したり、PS4で『アサシンクリード3 リマスター』をクリアし直したりと読書以外の活動が大半でした。 体調があまり優れないため、今月はやたら過去記事のリライトばかりしていたら、もう自分のエンタメ知識が古くなりすぎていてキツイと思う箇所がちらほら。ギャルゲーの例えが『トゥハート』とか、映画やアニメの説明をやたら90年代や00年代の作品でしているなど、分かりやすく例え…

  • 伝奇小説から喜劇への変貌 『陰陽師 鬼一法眼 -朝幕攻防篇- #2』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:75/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2000年12月1日 小説の概要 説明、説明、説明……いつまでも終わらない説明 最後に 陰陽師 鬼一法眼シリーズ 小説の概要 この作品は鎌倉時代の初期、陰陽師である二代目鬼一法眼(きいちほうげん)が、鎌倉の都を怨霊たちから守るべく奮闘する伝奇小説の二巻です。 この巻は、全体の7割が鎌倉幕府や朝廷内など権力の中枢にいる人物の関係性の説明に費やされるため、物語はまったく前進せずやや物足りない巻でした。 全編にわたり次の展開へ向け念入りに仕込みをするだけで、この巻単体での面白味はほぼありません。 説明、説明、説明……いつまでも終わらない説明 前巻は…

  • ネイティブアメリカンのアサシンという挑戦 『アサシンクリード3 リマスター』 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:80/100 作品情報 ジャンル オープンワールド ステルス 発売日(日本国内) PS3・Xbox360版:2012年11月15日PS4リマスター版:2019年5月23日 開発(デベロッパー) Ubisoft Montreal 開発国 カナダ(UBIの本社はフランス) ゲームエンジン AnvilNext ゲームの概要 七年戦争とアメリカ独立戦争を描く気概 パルクールの快感が後退 ゾクゾクする操舵演出 ネイティブアメリカンのアサシンという挑戦 ホームを拡張する面白さ 最後に アサシンクリードシリーズ ゲームの概要 " data-en-clipboard="true"> このゲー…

  • 【大河ドラマ】この大河ドラマ天下一の強者なり!! 『真田丸』 〈レビュー・感想〉

    PV 評価:100/100 作品情報 放送期間 2016年1月~12月 話数 全50話 放送局 NHK ドラマの概要 三谷幸喜脚本と真田一族の共闘 三谷幸喜脚本を支える役者たちの好演 信繁から幸村へ 最後に ドラマの概要 この作品は、信濃(しなの)の国衆(くにしゅう)(土着の武士)真田昌幸(まさゆき)の次男であり、戦国時代きっての名将として語り継がれる真田幸村(史実では信繁)の一生を描くNHKの大河ドラマです。 真田が仕える武田家の滅亡から始まり、徳川家康が豊臣家を滅ぼすために起こした“大坂冬の陣”“大坂夏の陣”までを真田一族の視点を通して体験する壮大かつ重厚な物語となっています。 曲者揃いの…

  • この大河ドラマ天下一の強者なり!! 『真田丸』 〈レビュー・感想〉

    PV 評価:100/100 作品情報 放送期間 2016年1月~12月 話数 全50話 放送局 NHK ドラマの概要 三谷幸喜脚本と真田一族の共闘 三谷幸喜脚本を支える役者たちの好演 信繁から幸村へ 最後に ドラマの概要 この作品は、信濃(しなの)の国衆(くにしゅう)(土着の武士)真田昌行(まさゆき)の次男であり、戦国時代きっての名将として語り継がれる真田幸村(史実では信繁)の一生を描くNHKの大河ドラマです。 真田が仕える武田家の滅亡から始まり、徳川家康が豊臣家を滅亡させるために起こした“大坂冬の陣”“大坂夏の陣”までを真田一族の視点を通して体験する壮大かつ重厚な物語となっています。 曲者揃…

  • 怨霊 牛若丸の鎌倉幕府転覆プロジェクト 『陰陽師 鬼一法眼 -義経怨霊篇- #1』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2000年1月 小説の概要 人間の業を喰らう怨霊たちの宴 腐りゆく鎌倉や陰陽師を支えるディテールの力 最後に 小説の概要 この作品は、鎌倉時代の初期、夜な夜な怨霊たちが跋扈(ばっこ)する鎌倉を舞台に、陰陽師である二代目鬼一(きいち)法眼(ほうげん)(作中では鬼一(おにいち)法眼)が、怪異の起こす事件を解決する伝奇小説です。 陰陽師といったらまず最初に思い浮かぶ貴族中心の平安時代に名を馳せた安倍(あべの)晴明(せいめい)ではなく、あえて鎌倉時代という幕府がひらかれ武士が中心となった時代の陰陽師の活躍を描くという変わった設定となっています。 " …

  • 月刊ミニ・ブックレビュー #10 2021年6月号

    はじめに 小説 3冊 書籍 3冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年6月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は、ほぼ毎日勉強漬けの日々を過ごし、起きている間は本を読むか勉強するかの二択という生活でした。ストイックに勉強ばかりしていると思考が研ぎ澄まされるので心地良い反面、とにかく肩こりや首のこり、頭痛や腰痛、眼精疲労に悩まされるといった体力の限界も突きつけられました。 5、6時間ぶっ続けで机に向かうだけで体のあちこちが悲鳴を上げます 子供の頃はあれほど勉強が嫌で逃げ続けていたのに、大人になると今度は体調のせいで長時間の勉強に体が耐えられな…

  • 世界史のあらすじを掴む!! 『一度読んだら絶対に忘れない 世界史の教科書』 著者:山崎圭一(ムンディ先生) 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 山崎圭一(ムンディ先生) 出版日 2018年8月18日 本の概要 辛い暗記作業ではなく、世界史をストーリーとして楽しむ参考書 やはり索引が無い!? 最後に 本の概要 この本は、YouTuberであり現役の高校教師でもあるムンディ先生こと山崎圭一さんが書いた世界史の参考書です。 日本史版と同様に、個々の歴史的な事件を詳しく解説するのではなく、前後の流れを途切れさせず物語として歴史を捉えるという変則的な手法が採用されています。 日本史版のほうを先に読み、年代や年号、用語を暗記するのではなく、頭の中で歴史を数珠つなぎのストーリー化させて理解するというアイデアが大変気に入りましたが、世…

  • 戦国・オブ・デューティ 『雷神の筒』 著者:山本兼一 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 山本兼一 出版日 2006年11月24日 小説の概要 戦国の鉄砲ビジネスの裏側 相変わらず記号的な登場人物たち 最後に 山本兼一作品一覧 小説の概要 この作品は、織田家の家臣であり、若き日の織田信長の鉄砲指南役を務めていた橋本一巴(いっぱ)の半生を描く歴史・時代小説です。 職人や芸術家を主役とすることが多い山本兼一作品の中では毛色が異なり、ただの鉄砲足軽に過ぎない橋本一巴(いっぱ)の視点で地獄の戦場を巡っていく戦争映画のような陰鬱な作風が特徴です。 鉄砲(火縄銃)に関する解説も豊富で、なぜ鉄砲は最初に種子島へと伝わったのかという歴史背景の説明や、鉄砲本体より…

  • 白鷹と共に戦国を飛翔した男 『戦国秘録 白鷹(はくよう)伝』 著者:山本兼一 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 山本兼一 出版日 2002年4月1日 小説の概要 脅威のデビュー作 貴族の遊びの裏から覗く戦国 ぶつ切りの設定、ぶつ切りのストーリー 最後に 山本兼一作品一覧 小説の概要 この作品は、織田信長や豊臣秀吉に鷹匠(たかじょう)として仕えた小林家鷹(いえたか)の半生を描く歴史・時代小説です。 鷹匠(たかじょう)とは、貴族や戦国武将が飼う鷹や隼(はやぶさ)の世話をし、鷹狩りの際には同伴する専属の調教師のような仕事です。 乱世の世での鷹匠の日常的な仕事風景や、貴族や武将のみが許された贅沢である鷹狩りがどのように権力を誇示する目的で利用されたのか、など、戦国の鷹に関する…

  • 美が生まれ死ぬ物語 『利休にたずねよ』 著者:山本兼一 〈書評・レビュー・感想〉

    映画版 予告 評価:90/100 作品情報 著者 山本兼一 出版日 2008年10月24日 小説の概要 利休の人生を逆さに辿る、美の起源探しの物語 ふんわり柔らかふわふわ文体 原作小説と映画版との比較 最後に 小説の概要 この作品は、戦国時代の茶人である千利休が、なぜ美に取り憑かれ侘び茶の大成に生涯を捧げたのか、そのルーツに迫っていくという歴史・時代小説です。 利休以外に、同時代を生きた複数の妻や僧侶、茶人、戦国武将(豊臣秀吉、古田織部、石田三成、徳川家康、織田信長など)と、視点が次々と入れ替わり、各々が利休に抱く想いを語るという群像劇や連作短編のような変わった作風となっています。 利休が切腹…

  • 月刊ミニ・ブックレビュー #09 2021年5月号

    はじめに 小説 2冊 書籍 10冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年5月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 ここ一年ほどは自分が読みたいと思った本のみ片っ端から読み、本当にやりたいことだけを厳選して行う生活を心掛けたため、最新のトレンドに疎くなりました。それに、アスリートが一年練習をサボったら体がなまるのと同様に、これまで積み上げてきた様々な趣味の知識もアップデートも何もせず放置した結果、もはや使い物にならなくなりました。 ただ、子供の頃から惰性で続けていた習慣を根こそぎ脱ぎ捨てたため、毎日が軽やかになり、世界そのものの景色も変わって見えま…

  • 紙の大量破壊兵器 『世界を変えた10冊の本』 著者:池上彰 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 池上彰 出版日 2011年8月9日 本の概要 本の凄さ、怖さが同時に分かる一冊 最後に 本の概要 この本は、ジャーナリストであり、無類の読書マニアでもある池上彰さんが、宗教・政治・経済・環境・科学といった多岐に渡るジャンルの中から、世界中に強い影響を与えた本を選りすぐって紹介するという内容です。 紹介される10冊の本は以下の通りです。 1.『アンネの日記』 著者:アンネ・フランク 2.『聖書』 3.『コーラン』 4.『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 著者:マックス・ウェーバー 5.『資本論』 著者:カール・マルクス 6.『イスラーム原理主義の「道しるべ」』 著者:…

  • コレクションは資本主義を駆動させるエンジン 『コレクションと資本主義 -「美術と蒐集」を知れば経済の核心がわかる-』 著者:水野和夫 山本豊津 

    本の情報 著者 水野和夫山本豊津 出版日 2017年9月8日 本の概要 資本主義という暴れ馬 アートは時代を映す鏡 最後に 本の概要 この本は、経済学者である水野和夫さんと、画商である山本豊津さんのアートと資本主義についての対談をまとめた本です。対談の書籍化といっても、一冊の本として読めるように対談としての臨場感(やり取りが噛み合っていないとか、話が脱線する、など)はほぼ取り除かれ、ひたすら要点だけを繋ぐのみで、二人の人間性が垣間見える瞬間は皆無です。 ページ数は控えめですが、話が最初から最後までほぼ途切れず繋がっており、どこか一箇所でも理解につまずくとその後の流れも把握できなくなるほど濃い内…

  • 外交兵器としてのアート 『アートは資本主義の行方を予言する -画商が語る戦後七十年の美術潮流-』 著者:山本豊津 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 山本豊津 出版日 2015年9月16日 本の概要 アートを制する者が国際競争を制する この仕組みを1995年に完璧に見抜いていたオタキング 最後に 本の概要 この本では、資本主義が持つ本来なら有用性がないものが高値で取引されるというカラクリと、価格が急激に高騰するアート作品の仕組みは根っこが同じであるという仮説が紹介されます。 作者は経済の専門家ではなく画商のため、具体的なデータは示されず、長年の経験に根ざした仮説が主で、説得力はやや薄めです。それに、アートと資本主義の関係の話や、戦後日本の現代アート史の話、作者の若い頃の思い出話など、関係性が薄い話がぐちゃぐちゃに混じっており…

  • 新たなる種の胎動 『イツロベ』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 1999年7月1日 小説の概要 ホラーでもありSFでもある、何でもアリな三部作の序章 『アークトゥールス』の誤解 最後に 続編 小説の概要 この作品は、アフリカへの医療ボランティアに志願した産婦人科医の間野(まの)祥一(しょういち)が、レポジトリ(神の森)と呼ばれる禁断の地に住む未開の部族ラウツカ族や、謎の生き物ル・ルイと出会うことで、過去に封印した出産に関する記憶が蘇り精神が蝕(むしば)まれていくパラノイアックなサスペンス小説です。 人の進化が鍵となる『イツロベ』、『テンダーワールド』、『アークトゥールス』という同じ世界観を持つ三部作の一作…

  • 果たして物語は終わったのか始まったのか 『アークトゥールス -全ての物語の完結と始まり-』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2009年6月19日 小説の概要 星(アークトゥルス)に願いを託す、衝撃のラスト 歯車と化したキャラクターたち 読む順番に注意!! 最後に 小説の概要 この小説は『テンダーワールド』の続編です。 独立した話ではなく、前作の終盤からほぼ間を置かず始まるため、前作を最後まで読んでいることが前提の内容です。 『テンダーワールド』では謎のままだった情報省とそれを支配する影の支配者、強固なセキュリティによって守られるアークトゥールスホテルの謎、最重要人物なのに不在のままだった人類最高の頭脳を持つロザリー・イーグル博士と、前作の謎はほぼ全て解き明かされま…

  • 月刊ミニ・ブックレビュー #08 2021年4月号

    はじめに 小説 3冊 書籍 14冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年4月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は金銭的に厳しく、Kindle unlimitedで読める無料の本だらけとなり、読書の選択肢が狭い月でした。 気ままに読みたい本が読めないのは苦痛です。ただ、制約がある分普段はあまり読まないような本に出会えるチャンスでもありました 小説 3冊 ・『ツキノネ』 著者:乾禄郎 // リンク ダムの底へ沈んだ小楷(こかい)町に存在した未来を予知する生き神“ツキノネ”の謎を追うサスペンス小説です。 この小説は、記憶の画家フランコ・マニャー…

  • 円環の虚無と無秩序の快楽 『テンダーワールド』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:95/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2001年6月1日 小説の概要 サイバーパンクと伝奇と神話とミステリーとBLと… 作者と小説のフラクタルな関係性 新しいと古いが混在 最後に 小説の概要 この作品は、近未来のラスベガスに作られた実験型巨大ネットシティ“OROZ”を舞台に、人類最高の頭脳を持つネイティブ・アメリカンの天才科学者ロザリーと、世界そのものの在り方を変えた量子コンピューター“タブレット”、人間の能力を向上させる謎のネットゲーム“ゴスペル”と、ゴスペルを利用し信者を洗脳するカルト集団“ハイネスト・ゴッド”、人間がエイリアンのような死体となって発見される怪事件と、事件の真…

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