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えんみゅ~ えんためみゅーじあむ
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junさんの新着記事

1件〜30件

  • 小説2、3冊分に及ぶ大ボリュームの序章 「塗仏の宴 宴の支度 百鬼夜行シリーズ #6(前編)」 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 京極夏彦 発売日 1998年3月30日 短評 京極夏彦作品らしいどうかしている序章 シリーズでも最大級の知的興奮が味わえる妖怪の歴史講釈 ……とは言っても、やはり室内での会話が長すぎるという問題も 最後に 百鬼夜行シリーズ 短評 後編にあたる『塗仏(ぬりぼとけ)の宴 宴の始末』へ繋げるため、主要登場人物の紹介とひたすらに膨大な伏線を敷く作業に費やされる前編といった内容。 それでも一回読んだだけでは到底理解不能な難解かつ大ボリュームの妖怪にまつわる歴史の講釈が続き、通常の小説数冊分に相当するアイデアが詰め込まれている常軌を逸した序章。 京極夏彦作品らしいどうか…

  • 経済格差・教育格差に殺される人類 「知らないと恥をかく世界の大問題 #11 -グローバリズムのその先-」 著者:池上彰 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 池上彰 発売日 2020年6月10日 短評 混迷する国際情勢を読み解くシリーズ11作目 池上彰の過去から教訓を学ばない現代人への嘆き 最後に 短評 これまでのシリーズで語ってきた国際情勢のおさらい色が濃く、新しい情報はやや不足気味。安定して面白い反面あまり過去シリーズから情報は更新されず。 ただ、池上彰というジャーナリストの教育問題への熱い想いが読み取れる内容で、教養がいかに問題解決に必要なのか学べる一冊。 混迷する国際情勢を読み解くシリーズ11作目 この本は、ジャーナリスト池上彰さんが世界中の時事問題に対し、そもそもなぜこのような問題が起こったのか、その根っことなる部分まで遡…

  • 映画史上最も美しい戦場を駆ける 「1917 -命をかけた伝令-」 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:100/100 作品情報 公開日(日本) 2020年2月14日 上映時間 119分 短評 戦争の悲惨さを掻き消すほど幻想的な戦場 映像を補助する手堅い脚本 最後に 短評 第一次世界大戦の戦場をまるでタルコフスキー映画のような絵画的な映像美で表現した脅威の戦争映画。 数ある戦争映画の中でも映像へのこだわりは突出しており、戦争映画という枠を超えて視覚に訴えてくる大傑作中の大傑作。 戦争の悲惨さを掻き消すほど幻想的な戦場 この映画は、第一次世界大戦が勃発する1917年の西部戦線を舞台に、イギリス軍の兵士二人が、敵国であるドイツ軍の大規模な罠から味方を救うべく攻撃中止の伝令を携(たず…

  • 人の時代が暮れ行き、妖しい夜に呑まれる帝都東亰 「東亰異聞(とうけいいぶん)」 著者:小野不由美 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:95/100 作品情報 著者 小野不由美 発売日 1994年4月 短評 小野不由美という作家の才能に戦慄する脅威の伝奇ミステリー 文明開花の光すら届かない深海の如き夜に喰われる帝都東亰 衝撃の二重構造ミステリー 最後に 短評 架空の明治時代に存在する帝都・東亰(とうけい)を舞台に、鷹司(たかつかさ)家という公爵家の家督争いを巡るお家騒動と、夜な夜な帝都を跋扈(ばっこ)する魑魅魍魎が絡み壮大な物語へと発展する伝奇ミステリー。 序盤は妖しい者たちが蠢く帝都・東亰(とうけい)の説明が長く、鷹司(たかつかさ)家のお家騒動と帝都の夜を徘徊する怪異たちが本格的に交わる中盤までは退屈に感じる場面もある…

  • 前作とまったく同じ失敗を繰り返すてんで学習しない続編 「ガンダムビルドダイバーズRe:RISE(リライズ)」 〈レビュー・感想〉

    第一話(webアニメのため、2020年11月30日までは全話YouTubeで無料で視聴できます) 評価:70/100 作品情報 配信期間 1st Season:2019年10月~12月2nd Season:2020年4月~8月 話数 1st Season:13話2nd Season:13話 全26話 アニメ制作会社 SUNRISE BEYOND 短評 「ガンダムのスケールってこのくらいだよね」という先入観を逆手に取った衝撃の展開を叩き付けられる前半パート なぜか前作を神格化する謎のプロパガンダが始まる後半 最後までNPCっぽいままのエルドラの民 ただの空気でしかないガンプラ 最後に ガンダムビ…

  • セカイをウラであやつるナゾのひみつそしき(笑) 「ヘヴィーオブジェクト 亡霊達の警察 #7」 著者:鎌池和馬 電撃文庫 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:60/100 作品情報 著者 鎌池和馬 発売日 2013年11月9日 短評 失笑を禁じ得ない、小・中学生が考えたような戦争の裏側で暗躍する謎の秘密組織(笑) オブジェクトの象徴であるオニオン装甲をあえて採用しないイレギュラーな機体たち 最後に ヘヴィーオブジェクトシリーズ アニメ版 短評 登場するオブジェクトはほぼ欠陥兵器でまったく盛り上がらず、雰囲気だけのお涙頂戴展開はだだ滑りで、オセアニアの戦争を裏で操っていた謎の勢力は子供が考えたような幼稚な設定と、ストーリーはシリーズでもぶっちぎりワーストの酷さ。 通常のオニオン装甲ではなく反応装甲(リアクティブアーマー)を使う短期決戦型のオブジ…

  • 一度始動したら止まらない巧妙なる殺人機構 「絡新婦(じょろうぐも)の理 百鬼夜行シリーズ #5」 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 京極夏彦 発売日 1996年11月 短評 手駒が自発的に動くように仕向ける洗脳、真実の中に混ぜられる毒の如き僅かな嘘……全てが犯人不在で稼働するよう装置化された自律犯罪機関 シンメトリックにデザインされた京極夏彦作品らしい神経質なこだわり やや伝奇ミステリーとしては味気ない終盤の追い込み 最後に 百鬼夜行シリーズ 短評 膨大な会話で話が停滞し続け読み辛かった『狂骨の夢』や『鉄鼠の檻』と異なり、次から次と矢継ぎ早に事件のフェーズが移行するためシリーズの中では比較的読みやすい部類。 当初はまったく関連性が見えなかった二つの連続殺人事件が合わせ鏡のような瓜二つの構…

  • ニコニコ動画の精神を完璧に小説化して見せた小粋な短編集 「南極点のピアピア動画」 著者:野尻抱介 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 野尻抱介 発売日 2012年2月23日 短評 夢追い人を全力で応援する超ポジティブSF短編集 硬派なSF設定と軽快な物語のコントラスト 最後に 短評 大きな目標に向かって挑戦する人を、ピアピア動画という動画配信サービスを愛するユーザーと、小隅(こずみ)レイというボーカロイドのファンが皆で協力し応援するという内容の短編集。 非常に硬派なSF設定で細部を固めながら、基本はどこまでも明るく爽やかな青春ドラマ的な作風で読んでいて清々しい。 SFとしての土台の安定性とスケール観を確保しながら、ピアピア動画というサービスで人々が繋がる温かみと、どんな困難も全てボーカロイ…

  • イースターズオフィスvsクインテット、死屍累々の激突 「マルドゥック・アノニマス #3」 著者:冲方丁 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 冲方丁 発売日 2018年3月20日 短評 イースターズオフィスの全エンハンサーが参加するクインテット狩りの幕開け バロットとウフコック、最良かつ最強のパートナー再び またまた膨大な組織&人物の相関図 最後に マルドゥックシリーズ 短評 ついにウフコックのクインテットへの潜入が終わり、イースターズオフィスとクインテット、それぞれの勢力が抱えるエンハンサー同士が殺し合う凄惨な争いが始まる。 そして、シリーズの冒頭からなぜウフコックがガス室の中で過去の行いを悔やんでいたのかその真相と経緯が語られ、ようやく過去から未来へと物語が進み出す。 仲間たちが次々殺されてい…

  • 禅問答のようなミステリー、ミステリーのような禅問答 「鉄鼠(てっそ)の檻 百鬼夜行シリーズ #4」 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 京極夏彦 発売日 1996年1月 短評 世俗から隔絶された禅寺で起こる僧侶連続殺人事件 そこにあるのに見えぬもの、意味があるのに読めない犯行に翻弄される『姑獲鳥の夏』のハイセンスなアレンジ版 またしても繰り返される苦痛極まりない会話劇 最後に 百鬼夜行シリーズ 短評 箱根の人里離れた山中にある奇妙な禅(ぜん)寺の秘密が明らかとなる伝奇ミステリーとしての快感が味わえるのと同時に、禅問答そのものをミステリーや物語の形式に見立て、悟りを疑似体験するかのようなぶっ飛んだ趣向も凝らされた百鬼夜行シリーズ4作目。 またしても前作の『狂骨の夢』と同じく、終盤近くまで長々と…

  • 実力派SF作家冲方丁が紡ぐ、対話の可能性に懸ける死の旅路 「蒼穹のファフナー EXODUS(エグゾダス)(2期)」 〈レビュー・感想〉

    OPアニメーション 評価:95/100 作品情報 放送期間 前期:2015年1月~4月後期:2015年10月~12月 話数 前期:13話 後期:13話全26話 アニメ制作会社 XEBECzwei 3DCG制作 オレンジ 短評 冲方丁の作家性が存分に発揮される傑作ロボットアニメシリーズ 冲方マジックで徐々に身内化していく竜宮島の愛おしき島民たち 各エピソードを引っ張りすぎて深刻な渋滞を引き起こしてしまう終盤 オレンジが手掛けるおかげで半端な手描きを凌駕して見せるも脚本が足を引っ張るCGファフナー 最後に 短評 1期と同様に作家冲方 丁(うぶかた とう)が作品全般に関わっているため、親と子が互いに…

  • あえて18禁版の桜ルートを基準とする優れた判断 「Fate/stay night [Heaven's Feel(ヘブンズフィール)] Ⅱ.lost butterfly(第二章)」 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:85/100 作品情報 公開日 2019年1月12日 上映時間 117分 アニメ制作会社 ufotable 短評 まさかのPC版ベースの過激でアダルトな桜ルート ufotableの作風と相性抜群の桜ルート 後の役割に応じたサーヴァントの戦闘シーン 最後に 短評 家庭用ゲーム機への移植版である『レアルタ・ヌア』ではなく、元の18禁PC版をベースに作られているため、『レアルタ・ヌア』ではぼかされていた桜にまつわる凄惨な設定がそのままで、桜ルート本来のポテンシャルを発揮できている。 それに、原作に対して非常に理解があるスタッフが作っているおかげで、TVシリーズ版の『アンリミテッド・…

  • 幾人もの記憶が複雑怪奇な模様を作る凶夢の巨大マンダラ 「狂骨の夢 百鬼夜行シリーズ #3」 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 京極夏彦 発売日 1995年5月8日 短評 髑髏や夢にまつわる怪奇譚、国譲りの神話、密教の怪しい儀式、フロイトとユングの精神分析が交差する壮大な伝奇ミステリー 常に眠気との戦いを強いられる壮大な前置き&説明群 ミステリーとしてはややワンパターン気味 最後に 百鬼夜行シリーズ 短評 それぞれ無関係に見える髑髏(どくろ)と夢を巡る複数の事件がリレーしながら次第に合流し壮大なスケールの伝奇ミステリーとなっていく様は圧巻。 しかし、思い入れがさほどない初登場人物の髑髏と夢の話を延々読まされるため、前二作とは比べものにならないほど読むのに苦労させられる。 それに小説全…

  • エミリアと見せかけてパックが主役のスピンオフ 「Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆」 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:70/100 作品情報 劇場公開日ソフト発売日 2019年11月8日2020年4月1日 話数 全1話 アニメ制作会社 WHITE FOX 短評 全体的にキレがない脚本&映像演出 パックとスバル、エミリアを守り抜く決意で重なる瞬間 最後に Re:ゼロから始める異世界生活シリーズ 短評 脚本も映像演出もキレがなく、盛り上げ方はエミリアを傷つけて泣かせ悲壮感を出すという一本調子が続き途中からダレてくる。 しかも、原作未読なため登場人物同士の思わせぶりなだけのやり取りは支離滅裂でほとんど何を喋っているのか理解できず。 それでもエミリアの幸せを強く願うパックとスバルの二人を重ねて描くと…

  • 原作小説より第三の男への愛が強い実写映画 [映画]「魍魎の匣」 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:55/100 作品情報 公開日 2007年12月22日 上映時間 133分 短評 特撮から映画になった百鬼夜行シリーズ もはや魍魎の話でも、匣を巡る怪奇譚でも、憑き物落としの話ですらなくなったゴミストーリー 最後に 原作小説 短評 映画『第三の男』に似せようとし過ぎて完膚無きまでに原作の優れた点を殺し、挙げ句に意味の分からないオリジナル設定を付け足し破壊の限りを尽くした駄作。 登場人物は人格改変され別人へと変わり果て、原作の持つ幻想文学のような雰囲気は徹底して殺され跡形もなく、映画オリジナル設定はただただ邪魔な上に、原作の設定もなぜか残っているためオリジナル設定と齟齬をきたし…

  • 均質化という病に抗う人たち 「スローシティ -世界の均質化と闘うイタリアの小さな町-」 著者:島村菜津 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 島村菜津 発売日 2013年3月15日 短評 均質化という静かに忍び寄る病魔を白日の下に晒す イタリア人の田舎復興奮闘記 体に染みつく都会信仰を洗い流す 最後に 短評 均質化と闘うイタリア人の苦労を知ることで、どこもかしこも似たような建物とチェーン店で埋め尽くされ、現在進行形で個性を失い続ける日本に警鐘を鳴らす良著。 いかに日本人が美意識を失い、無粋な建築物で町の景観を汚し、日々何よりも大切な日本らしさを放棄し続けているのか、その現実をイタリア人から冷酷に突きつけられるくだりは恐怖すら感じる。 均質化の波と戦う人たちの記録やそのファイティングスピリットに触れさせることで日本人の…

  • 予想を超える第三世代オブジェクトの衝撃 「ヘヴィーオブジェクト 第三世代への道 #6」 著者:鎌池和馬 電撃文庫 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 鎌池和馬 発売日 2012年6月8日 短評 ヘヴィーオブジェクト オブ デューティ ブラックオプスもしくはゴーストプロトコルな汚れ仕事に徹する巻 ぜひ映像で拝みたかった第三世代オブジェクト、ブロードスカイサーベル 感動的なもののまだまだ詰めが甘すぎる王位継承争いの顛末 最後に ヘヴィーオブジェクトシリーズ アニメ版 短評 戦争の影に隠れる汚れた任務や汚い金の流れ、戦争そのものを裏で操り利権を貪る者たちの計略など、クリーンな戦争の暗部を描く内容が多くシリーズの中では作風がやや重め。 オブジェクト戦こそ少ないが、第一章から第三章まで正統王国のダーティワーク専門部…

  • 傑作グラフィック・ノベルを攻めの姿勢で映像化してみせた怪作ヒーロードラマ [ドラマ]「ウォッチメン」 HBOドラマ 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:80/100 作品情報 放送期間(アメリカ) 2019年10月~12月 話数 全9話 国 アメリカ ネットワーク HBO 短評 超難解なグラフィックノベルを難解なまま映像化した視聴ハードル高すぎアメコミヒーロードラマ 人種差別の歴史とヒーロー誕生を重ねる大胆な試み Dr.マンハッタンはどこへ消えた? 原作に比べると多数残る不満の数々 最後に 余談 短評 原作のグラフィック・ノベル版『ウォッチメン』の34年後を描く内容のため原作を知っている前提のストーリーで視聴ハードルが異常なまでに高い。 超難解な原作と同様、容赦なく描かれるアメリカの人種差別の歴史、ビジランティズムと絡めたヒ…

  • HDDをSSDへと換装したらPC環境が改善され世界が変わる

    HDDという旧時代の遺物に悩まされてきた日々の終わり SSDへの換装に使ったパーツ類 最後に 余談 HDDという旧時代の遺物に悩まされてきた日々の終わり これまでずっと使用してきたデスクトップPCは購入した際にセットされていた3.5インチHDDをそのまま使用していました。 このHDDはベンチマークのスコアでは他のHDDと比べそこまで悪くないのに、実際使用すると電源を入れてからOSが起動するまでの時間が長く、あらゆるアプリケーションの立ち上がりも遅いと、操作のレスポンスが悪すぎてPC使用中はストレスしか感じませんでした。 そのため、おもいきってSSDに換装しようと決意。 ネットの書き込みを読むと…

  • オブジェクトが一切登場しない番外編 「ヘヴィーオブジェクト 死の祭典 #5」 著者:鎌池和馬 電撃文庫 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:70/100 作品情報 著者 鎌池和馬 発売日 2011年11月10日 短評 技術や武器の見本市と化したオリンピック 新キャラであるマリーディ=ホワイトウィッチのお披露目会 長編にしてしまったせいで逆に欠陥が露呈する残念な完成度 最後に ヘヴィーオブジェクトシリーズ アニメ版 短評 シリーズ初のクウェンサーやヘイヴィア、そして目玉のオブジェクトすら登場しない大胆な番外編。毎回戦場が変化する短編形式とは異なり、舞台も主役も勢力も固定された長編として書かれている。 平和の祭典であるオリンピックが四大勢力の代理戦争の場に姿を変えたという歪なスポーツ大会の設定と、そこで発生するテロ事件は話が上滑…

  • 匣、箱、筥の[はこ]尽くし幻想奇譚 「魍魎の匣 百鬼夜行シリーズ #2」 著者:京極夏彦 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:100/100 作品情報 著者 京極夏彦 発売日 1995年1月 短評 匣が匣を呼ぶ匣、匣、匣の匣物語 デザイナー京極夏彦のデザイン小説 魍魎の如き一筋縄ではいかない事件関係者たち どうしても気になる違和感 最後に 短評 匣(はこ)に関わる怪事件が重なり合う読者の心を鷲掴む綿密な構成に、読み心地に優れる入念な言葉選び。魍魎(もうりょう)という掴み所のない概念を見事に想起させる語りの巧みさと、作者の美意識が網の目のように作品全体を覆う極上のデザイン小説。その完璧なまでに計算され尽くした読書体験は圧巻の一言。 読み始めると物語世界に引きずり込まれ魍魎の匣に囚われてしまう、小説の表現限界に挑む…

  • 資源問題の話に焦点を絞り切れなかった惜しい巻 「ヘヴィーオブジェクト 電子数学の財宝 #4」 著者:鎌池和馬 電撃文庫 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:75/100 作品情報 著者 鎌池和馬 発売日 2011年9月10日 短評 オセアニアの埋蔵資源を巡る政治的陰謀の面白さを台無しにするハーレム水着回 存在感のある資本企業の第二世代オブジェクト、ディープオプティカル 意外にもSFしている信心組織の内情 最後に ヘヴィーオブジェクトシリーズ アニメ版 短評 信心組織から逃亡した一人の宗教家に絡む話が継続するという『採用戦争』に近い構成だが、途中なんの意味もない小休止エピソードが間に挟まれ勢いを殺され、終盤の盛り上がりには欠ける。 宗教家と資本企業の取引の裏側に潜む資源を巡る利権が露わになるという展開も全体を通して布石が足りず、もっといくらで…

  • 戦前・戦中・戦後と繰り返される不可解な身投げ事件の謎に刀城言耶が挑む 「幽女の如き怨むもの 刀城言耶シリーズ #6」 著者:三津田信三 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 三津田信三 発売日 2012年4月23日 短評 刀城言耶は脇役で主役は遊女という、花魁残酷物語 遊女という題材から導き出される答えはミステリーではなくホラー ミステリーはオマケのようなあっさりさ 最後に 刀城言耶シリーズ 短評 刀城言耶が事件そのものには一切関わらないという『首無の如き祟るもの』と同様のトリッキーなスタイルで、時代の移ろいと共に予想外の人物に語り手が変化していくため何が起こるか分からない緊張が最後まで持続する。 シリーズの中では最も切実なメッセージが込められており、妓楼(ぎろう)で働く遊女たちの生活や仕事を追体験させることで、どれだけ男の都合…

  • スリラーの名手ジャウム・コレット=セラがフェイクドキュメンタリーに挑戦するサスペンスドラマ 「ザ・リバー 呪いの川」 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:70/100 作品情報 放送期間(アメリカ) 2012年2月~3月 話数 全8話 国 アメリカ ネットワーク ABC 短評 ジャウム・コレット=セラのフェイク・ドキュメンタリー連続ドラマ フェイク・ドキュメンタリーのなり損ない 最後に 短評 全体的にフェイク・ドキュメンタリー形式の利点を活かせておらず、通常のドラマとそれほど大差がないという中途半端さが否めない。 過去に犯した罪や己の弱さと向き合う家族の再生物語としても、アマゾンを舞台にした怪奇現象もののホラーサスペンスとしても完成度が低い。 ラストは打ち切りドラマの典型のような伏線を全て放り投げて終わる最悪の後味なため、視聴…

  • 魔法の王国へのチケットが買えない子供たち 「フロリダ・プロジェクト -真夏の魔法-」 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:95/100 作品情報 公開日(日本) 2018年5月12日 上映時間 115分 短評 ディズニー・ワールドのお膝元で貧困にあえぐ子供たち そこで日常を営む人々にしか見えない脅威の演技力 最後に 短評 舞台はアメリカのフロリダ州にあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのすぐ近くの安モーテル。モーテルで暮らす貧しい子供たちの日常風景からアメリカの住宅・貧困問題を浮き彫りにしていくという社会派の映画。 アパートやプロジェクト(公営住宅)にすら入居できず、モーテル住まいを余儀なくされる貧しい人々を演じる役者の演技が見事で、実際にそこで生活しているようにしか見えないほど立ち振る…

  • マルドゥック・シティをかき回す地殻変動の予兆 「マルドゥック・アノニマス #2」 著者:冲方丁 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 冲方丁 発売日 2016年9月21日 短評 『スクランブル』のカジノ、『ヴェロシティ』の抗争に匹敵する犯罪組織へ潜入を試みるスリル 『アノニマス』というシリーズの方向性を決定づける、ハンターという発明 法律の横やりがない単調な戦闘は相変わらず 最後に マルドゥック・アノニマスシリーズ 短評 各エンハンサーの能力説明に終始し勢いが足りなかった1巻とは打って変わり、ウフコックの犯罪組織クインテットへの潜入調査が本格化し面白さが劇的に向上する。 マルドゥック市(シティ)で行われる殺人ゲームの黒幕という巨悪に辿り着くため、誰よりも繊細で心優しいウフコックがクインテッ…

  • 新生09チームが謎の殺人ゲームの黒幕を追う新シリーズ第1巻 「マルドゥック・アノニマス #1」 著者:冲方丁 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 冲方丁 発売日 2016年3月24日 短評 ヴェロシティに似た作風同様にボイルド化していくウフコック どこの誰か分からないエンハンサーの能力説明を延々聞かされ続けるやや退屈なアクション 最後に 短評 作風はバロットの成長を描く『マルドゥック・スクランブル』ではなく、事件の黒幕を追い犯罪組織と抗争を繰り広げる『マルドゥック・ヴェロシティ』寄りなため、SFよりはアクション色が濃い。 1巻は事件の発端(ほったん)となる出来事と、新設定である肉体を強化されたエンハンサーたちの能力説明が延々と続くため、本番はまだまだ先といったところ。文体もボイルドの心情に合わせ凝りに…

  • 全カット全演技深読み可能な至福のイタリア映画 「ドッグマン」 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:90/100 作品情報 公開日(日本) 2019年8月23日 上映時間 103分 短評 犬にも劣る人間の愚かしさ この世界のどこかに存在しているとしか思えないマルチェロとシモーネ 最後に 短評 人間同士なのに会話も意思の疎通も成立しないという恐怖を臨場感ある撮影と役者の演技で表現しきっており、映画としての完成度が凄まじく高い、マッテオ・ガローネ監督渾身の一作。 主人公のマルチェロを演じるマルチェロ・フォンテと、マルチェロを恐喝し長きに渡り飼い犬のように搾取し続ける悪友のシモーネを演じるエドアルド・ペッシェという二人の役者の演技はこの映画を特別な一本にしてしまう魅力がある。 犬…

  • 2の続編としては合格、1本のアクション映画としては凡作 「ターミネーター ニューフェイト」 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:75/100 作品情報 公開日(日本) 2019年11月8日 上映時間 129分 短評 運命に対するスタンスが2そのもので胸が熱くなる続編 そんな感動を台無しにする急ピッチで作ったような中途半端アクションの数々 最後に 短評 運命を受け入れるのではなく抗(あらが)い立ち向かうことを選ぶという2のメッセージを継承しており、シリーズで2が一番好きな人間にはたまらない続編。 ただ、全体的に脚本もアクションも急ごしらえで作ったような詰めの甘さで、到底1本の映画としての完成度では2の足下にも及ばない。 運命に対するスタンスが2そのもので胸が熱くなる続編 この映画は『ターミネーター2』の…

  • マルドゥックシティ犯罪レポートな短編集 「マルドゥック・フラグメンツ」 著者:冲方丁 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 冲方丁 発売日 2011年5月10日 短評 マルドゥック・シリーズを整理し、補足し、予告する短編集 ひたすら繰り返されるワンパターン展開 最後に 短評 6つ収録されている短編の半数以上が過去作の『マルドゥック・スクランブル』や『マルドゥック・ヴェロシティ』の補足か、次作の『マルドゥック・アノニマス』の予告のような中身なため、単独の物語としては魅力が乏しい。 全体的に過去作のキャラや新キャラの紹介、作中設定の説明が大半を占め単純な面白味にはやや欠ける。 しかし、マルドゥックシリーズの基本コンセプトを反復するような短編集で、読むとシリーズへの理解が自然に深まり、…

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