searchカテゴリー選択
chevron_left

カテゴリーを選択しなおす

カテゴリーのご意見・ご要望はこちら
cancel
プロフィール
PROFILE

junさんのプロフィール

住所
未設定
出身
未設定

自由文未設定

ブログタイトル
発光本棚
ブログURL
https://www.ehkmh.com/
ブログ紹介文
このブログは書評を中心に、エンタメ作品全般のレビューをしています。
更新頻度(1年)

75回 / 365日(平均1.4回/週)

ブログ村参加:2019/10/13

本日のランキング(IN)
フォロー

ブログリーダー」を活用して、junさんをフォローしませんか?

ハンドル名
junさん
ブログタイトル
発光本棚
更新頻度
75回 / 365日(平均1.4回/週)
フォロー
発光本棚

junさんの新着記事

1件〜30件

  • 伝奇小説から喜劇への変貌 『陰陽師 鬼一法眼 -朝幕攻防篇- #2』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:75/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2000年12月1日 小説の概要 説明、説明、説明……いつまでも終わらない説明 最後に 陰陽師 鬼一法眼シリーズ 小説の概要 この作品は鎌倉時代の初期、陰陽師である二代目鬼一法眼(きいちほうげん)が、鎌倉の都を怨霊たちから守るべく奮闘する伝奇小説の二巻です。 この巻は、全体の7割が鎌倉幕府や朝廷内など権力の中枢にいる人物の関係性の説明に費やされるため、物語はまったく前進せずやや物足りない巻でした。 全編にわたり次の展開へ向け念入りに仕込みをするだけで、この巻単体での面白味はほぼありません。 説明、説明、説明……いつまでも終わらない説明 前巻は…

  • ネイティブアメリカンのアサシンという挑戦 『アサシンクリード3 リマスター』 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:80/100 作品情報 ジャンル オープンワールド ステルス 発売日(日本国内) PS3・Xbox360版:2012年11月15日PS4リマスター版:2019年5月23日 開発(デベロッパー) Ubisoft Montreal 開発国 カナダ(UBIの本社はフランス) ゲームエンジン AnvilNext ゲームの概要 七年戦争とアメリカ独立戦争を描く気概 パルクールの快感が後退 ゾクゾクする操舵演出 ネイティブアメリカンのアサシンという挑戦 ホームを拡張する面白さ 最後に アサシンクリードシリーズ ゲームの概要 " data-en-clipboard="true"> このゲー…

  • この大河ドラマ天下一の強者なり!! 『真田丸』 〈レビュー・感想〉

    PV 評価:100/100 作品情報 放送期間 2016年1月~12月 話数 全50話 放送局 NHK ドラマの概要 三谷幸喜脚本と真田一族の共闘 三谷幸喜脚本を支える役者たちの好演 信繁から幸村へ 最後に ドラマの概要 この作品は、信濃(しなの)の国衆(くにしゅう)(土着の武士)真田昌行(まさゆき)の次男であり、戦国時代きっての名将として語り継がれる真田幸村(史実では信繁)の一生を描くNHKの大河ドラマです。 真田が仕える武田家の滅亡から始まり、徳川家康が豊臣家を滅亡させるために起こした“大坂冬の陣”“大坂夏の陣”までを真田一族の視点を通して体験する壮大かつ重厚な物語となっています。 曲者揃…

  • 怨霊 牛若丸の鎌倉幕府転覆プロジェクト 『陰陽師 鬼一法眼 -義経怨霊篇- #1』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2000年1月 小説の概要 人間の業を喰らう怨霊たちの宴 腐りゆく鎌倉や陰陽師を支えるディテールの力 最後に 小説の概要 この作品は、鎌倉時代の初期、夜な夜な怨霊たちが跋扈(ばっこ)する鎌倉を舞台に、陰陽師である二代目鬼一(きいち)法眼(ほうげん)(作中では鬼一(おにいち)法眼)が、怪異の起こす事件を解決する伝奇小説です。 陰陽師といったらまず最初に思い浮かぶ貴族中心の平安時代に名を馳せた安倍(あべの)晴明(せいめい)ではなく、あえて鎌倉時代という幕府がひらかれ武士が中心となった時代の陰陽師の活躍を描くという変わった設定となっています。 " …

  • 月刊ミニ・ブックレビュー #10 2021年6月号

    はじめに 小説 3冊 書籍 3冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年6月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は、ほぼ毎日勉強漬けの日々を過ごし、起きている間は本を読むか勉強するかの二択という生活でした。ストイックに勉強ばかりしていると思考が研ぎ澄まされるので心地良い反面、とにかく肩こりや首のこり、頭痛や腰痛、眼精疲労に悩まされるといった体力の限界も突きつけられました。 5、6時間ぶっ続けで机に向かうだけで体のあちこちが悲鳴を上げます 子供の頃はあれほど勉強が嫌で逃げ続けていたのに、大人になると今度は体調のせいで長時間の勉強に体が耐えられな…

  • 世界史のあらすじを掴む!! 『一度読んだら絶対に忘れない 世界史の教科書』 著者:山崎圭一(ムンディ先生) 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 山崎圭一(ムンディ先生) 出版日 2018年8月18日 本の概要 辛い暗記作業ではなく、世界史をストーリーとして楽しむ参考書 やはり索引が無い!? 最後に 本の概要 この本は、YouTuberであり現役の高校教師でもあるムンディ先生こと山崎圭一さんが書いた世界史の参考書です。 日本史版と同様に、個々の歴史的な事件を詳しく解説するのではなく、前後の流れを途切れさせず物語として歴史を捉えるという変則的な手法が採用されています。 日本史版のほうを先に読み、年代や年号、用語を暗記するのではなく、頭の中で歴史を数珠つなぎのストーリー化させて理解するというアイデアが大変気に入りましたが、世…

  • 戦国・オブ・デューティ 『雷神の筒』 著者:山本兼一 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 山本兼一 出版日 2006年11月24日 小説の概要 戦国の鉄砲ビジネスの裏側 相変わらず記号的な登場人物たち 最後に 山本兼一作品一覧 小説の概要 この作品は、織田家の家臣であり、若き日の織田信長の鉄砲指南役を務めていた橋本一巴(いっぱ)の半生を描く歴史・時代小説です。 職人や芸術家を主役とすることが多い山本兼一作品の中では毛色が異なり、ただの鉄砲足軽に過ぎない橋本一巴(いっぱ)の視点で地獄の戦場を巡っていく戦争映画のような陰鬱な作風が特徴です。 鉄砲(火縄銃)に関する解説も豊富で、なぜ鉄砲は最初に種子島へと伝わったのかという歴史背景の説明や、鉄砲本体より…

  • 白鷹と共に戦国を飛翔した男 『戦国秘録 白鷹(はくよう)伝』 著者:山本兼一 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 山本兼一 出版日 2002年4月1日 小説の概要 脅威のデビュー作 貴族の遊びの裏から覗く戦国 ぶつ切りの設定、ぶつ切りのストーリー 最後に 山本兼一作品一覧 小説の概要 この作品は、織田信長や豊臣秀吉に鷹匠(たかじょう)として仕えた小林家鷹(いえたか)の半生を描く歴史・時代小説です。 鷹匠(たかじょう)とは、貴族や戦国武将が飼う鷹や隼(はやぶさ)の世話をし、鷹狩りの際には同伴する専属の調教師のような仕事です。 乱世の世での鷹匠の日常的な仕事風景や、貴族や武将のみが許された贅沢である鷹狩りがどのように権力を誇示する目的で利用されたのか、など、戦国の鷹に関する…

  • 美が生まれ死ぬ物語 『利休にたずねよ』 著者:山本兼一 〈書評・レビュー・感想〉

    映画版 予告 評価:90/100 作品情報 著者 山本兼一 出版日 2008年10月24日 小説の概要 利休の人生を逆さに辿る、美の起源探しの物語 ふんわり柔らかふわふわ文体 原作小説と映画版との比較 最後に 小説の概要 この作品は、戦国時代の茶人である千利休が、なぜ美に取り憑かれ侘び茶の大成に生涯を捧げたのか、そのルーツに迫っていくという歴史・時代小説です。 利休以外に、同時代を生きた複数の妻や僧侶、茶人、戦国武将(豊臣秀吉、古田織部、石田三成、徳川家康、織田信長など)と、視点が次々と入れ替わり、各々が利休に抱く想いを語るという群像劇や連作短編のような変わった作風となっています。 利休が切腹…

  • 月刊ミニ・ブックレビュー #09 2021年5月号

    はじめに 小説 2冊 書籍 10冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年5月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 ここ一年ほどは自分が読みたいと思った本のみ片っ端から読み、本当にやりたいことだけを厳選して行う生活を心掛けたため、最新のトレンドに疎くなりました。それに、アスリートが一年練習をサボったら体がなまるのと同様に、これまで積み上げてきた様々な趣味の知識もアップデートも何もせず放置した結果、もはや使い物にならなくなりました。 ただ、子供の頃から惰性で続けていた習慣を根こそぎ脱ぎ捨てたため、毎日が軽やかになり、世界そのものの景色も変わって見えま…

  • 紙の大量破壊兵器 『世界を変えた10冊の本』 著者:池上彰 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 池上彰 出版日 2011年8月9日 本の概要 本の凄さ、怖さが同時に分かる一冊 最後に 本の概要 この本は、ジャーナリストであり、無類の読書マニアでもある池上彰さんが、宗教・政治・経済・環境・科学といった多岐に渡るジャンルの中から、世界中に強い影響を与えた本を選りすぐって紹介するという内容です。 紹介される10冊の本は以下の通りです。 1.『アンネの日記』 著者:アンネ・フランク 2.『聖書』 3.『コーラン』 4.『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 著者:マックス・ウェーバー 5.『資本論』 著者:カール・マルクス 6.『イスラーム原理主義の「道しるべ」』 著者:…

  • コレクションは資本主義を駆動させるエンジン 『コレクションと資本主義 -「美術と蒐集」を知れば経済の核心がわかる-』 著者:水野和夫 山本豊津 

    本の情報 著者 水野和夫山本豊津 出版日 2017年9月8日 本の概要 資本主義という暴れ馬 アートは時代を映す鏡 最後に 本の概要 この本は、経済学者である水野和夫さんと、画商である山本豊津さんのアートと資本主義についての対談をまとめた本です。対談の書籍化といっても、一冊の本として読めるように対談としての臨場感(やり取りが噛み合っていないとか、話が脱線する、など)はほぼ取り除かれ、ひたすら要点だけを繋ぐのみで、二人の人間性が垣間見える瞬間は皆無です。 ページ数は控えめですが、話が最初から最後までほぼ途切れず繋がっており、どこか一箇所でも理解につまずくとその後の流れも把握できなくなるほど濃い内…

  • 外交兵器としてのアート 『アートは資本主義の行方を予言する -画商が語る戦後七十年の美術潮流-』 著者:山本豊津 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 山本豊津 出版日 2015年9月16日 本の概要 アートを制する者が国際競争を制する この仕組みを1995年に完璧に見抜いていたオタキング 最後に 本の概要 この本では、資本主義が持つ本来なら有用性がないものが高値で取引されるというカラクリと、価格が急激に高騰するアート作品の仕組みは根っこが同じであるという仮説が紹介されます。 作者は経済の専門家ではなく画商のため、具体的なデータは示されず、長年の経験に根ざした仮説が主で、説得力はやや薄めです。それに、アートと資本主義の関係の話や、戦後日本の現代アート史の話、作者の若い頃の思い出話など、関係性が薄い話がぐちゃぐちゃに混じっており…

  • 新たなる種の胎動 『イツロベ』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 1999年7月1日 小説の概要 ホラーでもありSFでもある、何でもアリな三部作の序章 『アークトゥールス』の誤解 最後に 続編 小説の概要 この作品は、アフリカへの医療ボランティアに志願した産婦人科医の間野(まの)祥一(しょういち)が、レポジトリ(神の森)と呼ばれる禁断の地に住む未開の部族ラウツカ族や、謎の生き物ル・ルイと出会うことで、過去に封印した出産に関する記憶が蘇り精神が蝕(むしば)まれていくパラノイアックなサスペンス小説です。 人の進化が鍵となる『イツロベ』、『テンダーワールド』、『アークトゥールス』という同じ世界観を持つ三部作の一作…

  • 果たして物語は終わったのか始まったのか 『アークトゥールス -全ての物語の完結と始まり-』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:90/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2009年6月19日 小説の概要 星(アークトゥルス)に願いを託す、衝撃のラスト 歯車と化したキャラクターたち 読む順番に注意!! 最後に 小説の概要 この小説は『テンダーワールド』の続編です。 独立した話ではなく、前作の終盤からほぼ間を置かず始まるため、前作を最後まで読んでいることが前提の内容です。 『テンダーワールド』では謎のままだった情報省とそれを支配する影の支配者、強固なセキュリティによって守られるアークトゥールスホテルの謎、最重要人物なのに不在のままだった人類最高の頭脳を持つロザリー・イーグル博士と、前作の謎はほぼ全て解き明かされま…

  • 月刊ミニ・ブックレビュー #08 2021年4月号

    はじめに 小説 3冊 書籍 14冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年4月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 今月は金銭的に厳しく、Kindle unlimitedで読める無料の本だらけとなり、読書の選択肢が狭い月でした。 気ままに読みたい本が読めないのは苦痛です。ただ、制約がある分普段はあまり読まないような本に出会えるチャンスでもありました 小説 3冊 ・『ツキノネ』 著者:乾禄郎 // リンク ダムの底へ沈んだ小楷(こかい)町に存在した未来を予知する生き神“ツキノネ”の謎を追うサスペンス小説です。 この小説は、記憶の画家フランコ・マニャー…

  • 円環の虚無と無秩序の快楽 『テンダーワールド』 著者:藤木稟 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:95/100 作品情報 著者 藤木稟 出版日 2001年6月1日 小説の概要 サイバーパンクと伝奇と神話とミステリーとBLと… 作者と小説のフラクタルな関係性 新しいと古いが混在 最後に 小説の概要 この作品は、近未来のラスベガスに作られた実験型巨大ネットシティ“OROZ”を舞台に、人類最高の頭脳を持つネイティブ・アメリカンの天才科学者ロザリーと、世界そのものの在り方を変えた量子コンピューター“タブレット”、人間の能力を向上させる謎のネットゲーム“ゴスペル”と、ゴスペルを利用し信者を洗脳するカルト集団“ハイネスト・ゴッド”、人間がエイリアンのような死体となって発見される怪事件と、事件の真…

  • 考えるな感じろ、でもやっぱり考えろ 『TENET(テネット)』 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:95/100 作品情報 公開日(日本) 2020年9月18日 上映時間 151分 映画の概要 この映画の絶対に覚えるべき基本ルール 理解したら理解したでツッコミどころの嵐なのはご愛嬌 最後に 映画の概要 この作品は、TENET(テネット)と呼ばれる謎の組織にスカウトされた主人公が、未来人と協力し過去の人類を滅ぼそうと企む武器商人セイターを追うという内容です。 この映画は、他の映画とまるで異なる、この作品のみでしか通用しない独自のルールを採用しており、一回見ただけでは内容を理解することが出来ません。そのため最初から複数回視聴することを覚悟して臨まないと意味が分からないだけの退屈…

  • 人を死に誘う色 『カラー アウト オブ スペース -遭遇-』 〈レビュー・感想〉

    トレーラー 評価:85/100 作品情報 公開日(日本) 2020年7月31日 上映時間 111分 映画の概要 原作と映画版との違い 極上のカラーデザイン 最後に 映画の概要 " data-en-clipboard="true"> この作品は、クトゥルフ神話の生みの親でお馴染みの、H・P・ラヴクラフトの小説『宇宙からの色』(ラヴクラフト全集の4巻に収録)を映画化したものです。原作は長編ではなく極めてページ数の少ない短編小説で、謎の隕石がもたらす宇宙の色の脅威によって幸せな家族が崩壊していく様が描かれます。 原作小説から、ガードナー家に降ってきた謎の隕石によって悲劇が始まる点や、宇宙の色や汚染さ…

  • 記憶を巡る群像劇 『海鳥の眠るホテル』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2012年9月 小説の概要 記憶の作家、乾禄郎の本領 生きた人物、生きた物語 グランドホテル形式だからホテル? 最後に 乾緑郎作品一覧 小説の概要 この小説は、美術モデルの仕事をする写真家志望の女と、妻がアルツハイマー病となりその介護で精神が追い詰められていく初老の男、廃墟となったホテルに住み着く記憶喪失のホームレスと、三人の人生と過去の記憶が交錯することで、廃墟のホテルに隠された秘密が明らかになっていくサスペンス群像劇です。 乾禄郎作品で何度も繰り返される、過去の記憶に囚われ苦悩する者たちの人生模様が淡々と語られるのみで、全体としては地味な…

  • 画家の記憶に住む少女 『ツキノネ』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2019年7月11日 小説の概要 サスペンス小説としてスタートは満点 徐々に設定のメッキが剥がれ出す中盤以降 最後に 乾緑郎作品一覧 小説の概要 " data-en-clipboard="true"> この小説は、ダムの底に沈んだ町、“小楷(こかい)町”に存在した、未来を予知する力を持った謎の生き神“ツキネノ”の秘密に迫るサスペンス小説です。 小説の重要なモチーフは、“記憶の画家”として有名なフランコ・マニャーニが、ナチス・ドイツに滅ぼされすでにこの世に存在しないイタリアの故郷ポンティトを記憶のみを頼りに描いたという実話です。 この実話を下敷…

  • 月刊ミニ・ブックレビュー #07 2021年3月号

    はじめに 小説 5冊 書籍 4冊 最後に はじめに 今回のミニ・ブックレビューは2021年3月に読破した本をブログでのレビュー記事あり・なし問わず紹介します。 最近は、レビュー記事を書く際に質を無視して早さのみを重視するようになり、その結果記事をアップした瞬間からもう内容が気に入らずリライトを始め、結局余計に時間が掛かるということが常態化しています。 これは長くブログをやっていると、記事の細部に時間や手間を掛けたからといってPV数に何ら影響がないことに気付いてしまい、昔は当たり前にやっていた全ての記事を徹底して推敲することが億劫になるためです。 この、こだわりが結果に結びつかず、最初は当然のこ…

  • 目覚めても目覚めても夢 『完全なる首長竜の日』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

    映画版トレーラー 評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2011年1月8日 小説の概要 リアルな夢か、夢のようなリアルか 原作小説と映画版の違い 最後に 乾緑郎作品一覧 小説の概要 この小説は、センシングという昏睡状態の患者と意思疎通が出来る最新医療技術が開発された世界で、売れっ子少女漫画家の主人公が、謎の自殺未遂で昏睡状態となった弟とセンシングを用いて意思の疎通を図り、自殺未遂の真相を探っていくというサスペンスミステリーです。 ミステリーと言っても謎を解明していくプロセスよりは、センシングを繰り返すことで徐々に現実と夢の境界が溶け区別が付かなくなっていく倒錯感を楽しむ趣向となっ…

  • 散る命、記憶する人形 『機巧のイヴ -帝都浪漫篇- #3』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:85/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2020年1月27日 小説の概要 続編ゆえの痛み 前作から変わらない問題点 最後に 機巧のイヴシリーズ 小説の概要 この小説は、カラクリで動く機巧人形(オートマタ)の伊武(イヴ)が登場する『機巧のイヴ』シリーズの三作目です。前作である『新世界覚醒篇』から約25年後というわりと近い時代のため登場人物の多くは引き続き登場します。 物語は、大正時代風の日本(作中では日下國(くさかのくに)という国名)の天府(てんぷ)を舞台とする前半部と、日本の傀儡国家であった満州国をモデルとした如洲(にょしゅう)が舞台となる後半部に別れる、シリーズの中では初めて前後…

  • 物語は海を越え新世界大陸へ 『機巧のイヴ -新世界覚醒篇- #2』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:80/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2018年5月29日 小説の概要 何もかもバラバラでブレブレな続編 最後に 機巧のイヴシリーズ 小説の概要 この小説は、前作から引き続きカラクリで動く機巧人形(オートマタ)の伊武(イヴ)が登場する『機巧のイヴ』シリーズの二作目です。前作から約100年以上の時が過ぎているため、寿命のない機巧人形以外の登場人物は一新されています。 物語の舞台も、前作の江戸を模した天府から変更され、北アメリカ大陸をモデルとした“新世界大陸”のゴダム市へと移りました。そのため、作風も時代小説風から探偵小説風にガラリと変化しています。 設定も、日清戦争や、1893年の…

  • 江戸情緒溢れるカラクリ奇譚 『機巧のイヴ』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:95/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2014年8月22日 小説の概要 カラクリ人形を題材とするカラクリ仕掛けの小説 ごった煮なのに引き締まった文章 最後に 小説の概要 この作品は、江戸時代を模した架空の世界で、『神代(かみよ)の神器(じんぎ)』と呼ばれる天帝家に伝わる謎の機巧人形(オートマタ)を中心に、様々な人物や勢力の思惑が交錯する連作短編のような小説です。 舞台となる“天府(てんぷ)”に漂う江戸情緒(じょうちょ)のような小粋な雰囲気と、ゼンマイ仕掛けのカラクリ“機巧人形”が醸すクロックパンク風味が見事に融合し、斬新な江戸時代風世界の創造に成功しています。 そこに天帝家と将軍…

  • 江戸情緒溢れるカラクリ奇譚 『機巧のイヴ』 著者:乾緑郎 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:95/100 作品情報 著者 乾緑郎 出版日 2014年8月22日 小説の概要 カラクリ人形を題材とするカラクリ仕掛けの小説 ごった煮なのに引き締まった文章 最後に 小説の概要 この作品は、江戸時代を模した架空の世界で、『神代(かみよ)の神器(じんぎ)』と呼ばれる天帝家に伝わる謎の機巧人形(オートマタ)を中心に、様々な人物や勢力の思惑が交錯する連作短編のような小説です。 舞台となる“天府(てんぷ)”に漂う江戸情緒(じょうちょ)のような小粋な雰囲気と、ゼンマイ仕掛けのカラクリ“機巧人形”が醸すクロックパンク風味が見事に融合し、斬新な江戸時代風世界の創造に成功しています。 そこに天帝家と将軍…

  • 依存症による人類家畜化計画 『僕らはそれに抵抗できない -「依存症ビジネス」のつくられかた-』 著者:アダム・オルター 訳:上原裕美子 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 アダム・オルター 出版日 2019年7月11日 本の概要 人間が電子ドラッグ奴隷になる恐怖の未来 電子ドラッグの仕掛ける罠 環境が生み出す依存症の罠 最後に 本の概要 この本は、アメリカの行動経済学の専門家が、ニコチン・アルコール・薬物などの物質を摂取するタイプの依存症に対し、SNSやソーシャルゲーム、スマートデバイスなどがもたらす現代的な依存症、“行動嗜癖(こうどうしへき)”について啓蒙する内容です。 “行動嗜癖(こうどうしへき)”とは何らかの悪癖を常習的に行う行為で、しかも本人はそれを悪い習慣と頭で理解しているのにどうしてもやめられない行動のことです。 ネットでの買い物依存…

  • コロナ禍に必要な真の知恵 『新型コロナ 7つの謎』 著者:宮坂昌之 〈書評・レビュー・感想〉

    本の情報 著者 宮坂昌之 出版日 2020年11月19日 本の概要 免疫学で新型コロナの正体に迫る 最後に 本の概要 この本は、現役の免疫学者である著者が、免疫学の観点から新型コロナウイルスについて解説するブルーバックスの科学本です。中身はブルーバックスらしい手加減のない難解さで、気合いを入れて挑まないと一読するだけでも困難な激ムズな内容となっています。 その代わり、本に書かれている情報は応用範囲の広い免疫学の基礎の話が大半を占め、新型コロナ関連の最新情報がいくら更新されても内容が古くなり難いという大きな利点があります。 これを読むだけで新型コロナ関連のニュースを読む際の理解力が劇的に向上する…

  • 屍のような人間と人間のような屍 「妖都」 著者:津原泰水 〈書評・レビュー・感想〉

    評価:95/100 作品情報 著者 津原泰水 出版日 1997年10月 小説の概要 何かが死に、何かが生まれる瞬間に立ち会う怪奇譚 死者というモチーフで結ばれた作品たち 最後に 小説の概要 この小説は、インディーズバンド“CRISIS”の人気ボーカリストであるチェシャの自殺をキッカケに、東京に死者が溢れ出し世界が変容していく様を淡々とした筆致で描く群像劇スタイルの幻想文学です。 作風は、映画監督である黒沢清作品(特に『回路』)と非常によく似ており、東京に死者が溢れ出す秘密を解き明かす話ではなく、生者の世界が終わり死者の世界が訪れる、東京が別の何かに生まれ変わる成り行きを一歩引いた視点で眺めるだ…

カテゴリー一覧
商用