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陽西三郎
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2019/10/04

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  • 見えざる壁

    タイル壁 増殖するタイル壁が目の前をおう。 Kは唸った。 「俺はタイル張りの壁に閉じ込められていたのか」 ・・・ Kは会社に行くためにいつものようにバスに乗った。バスは少し遅れてバス亭に着き、ドアが開いた。KはICカードを読み取り機にピット押しバスに乗り込んだ。バスのドアが閉まった。 やはり、少し遅れてバスはバス停に着いた。 Kは会社への道をいつものように歩いている(少し早歩き)。今日は5分遅れている。でも大丈夫、少し早く歩けば時間内に着ける(だろう)。 いつもはバス停から会社へは真っすぐに行く道順だ。 その道は右側に緑豊かな畑があり、Kの好きな花がすっと鼻をくすぐる。途中の公園には日向ぼっこ…

  • メガネ

    眼鏡 面白い話を聞いた。 先日ある熱い国に旅行に行った人の本当の話である。 ホテルの従業員は部屋に置いてあるセイフティボックスをいとも簡単に開けて、中のものを取った。 セイフティボックスにメガネを預けていた客は、中をみてメガネがなくなっているのに驚いて従業員に言った。「あのメガネはたいして高価ではない。でも、メガネがないと一日とて生活できない私にとってはとても大切なものなので、安全なセイフティボックスに仕舞って置いていた。 メガネがないとホテルから出る事もできない。知っていたら探し出して欲しい」 しかし、その従業員は答える。「このホテルには、お客様の大切な物をセイフティボックスから盗むような従…

  • 割れた茶碗

    割れた有田焼 茶碗が割れた。食器を洗っているとき、石鹸にまみれた茶碗をすべらせて落とし割った。一瞬のことだった。軽く落ちたと思ったのにパリンときれいにちいさな2片を作り割れた。 その茶碗は数年前、ある有田焼専門店で買った。手に取ってみてあまりの軽さに驚き、何度も他の食器と持ち比べてみて一番軽く感じられたので、とても気に入って買ったものだ。 使うとき洗うとき、いつも他の物よりも軽いなと感じながら手に馴染んでいた。 それがパリンときれいに割れた。粉々にはなっていない。割れ目を繋ぐときれいに合う。そのまま接着したらもとの形に戻りそうなくらいである。 茶碗・皿が割れるのは何かの意味があるという。 男は…

  • その先には何にがある

    季節はずれのビーチ ここはサイハテの島、南端孤島の西の果てにある漂流島。 草木も生えぬ荒れ地に枯れ木が一本立っている。流木が西のかなた太平洋から流れ着いたのだろう。海藻の緑が白い砂地に埋められていく。 空と海が交差する水平線、その先になにがあるのだろうか。 と思いたいが、ここは季節外れのビーチの海岸線。 訪れる人もいなくなった人口ビーチは、夏の賑わいを忘れ、静かな波の音だけが聞こえる簡素な砂地地帯になっている。 人工的につくられた湾岸は美しいカーブを描いているが、人々が訪れなければすぐまた荒々しい海岸線に変わるだろうか。 海の向こうに一艘の船が遊覧している。遠くに航行しているので軽やかに海に漂…

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