ジャズスタンダードのヴォーカル用の譜面をダウンロード販売しています。 ジャズスタンダードに関する記事をちょこちょこ書いています。
しばらく記事の更新が滞ってしまいました。 また少しずついろいろ書いていこうと思います。 ちょっと前にヴァースのことについて書いたことがありますが(前回記事) 今回はその続き。 共演者とタイミングを合わせてちゃんとアンサンブルを成立させるにはいくつかポイントがありますが、その中でもアウフタクトの概念を理解することが、まず大切なんじゃないかな、と僕は考えています。 スタンダードをはじめとする、英語の歌は、アウフタクト、つまり、メロディが前の小節の途中から前倒しで始まることが非常に多いです。 で、この前の小節に飛び出てる部分が、他の楽器の人のタイミングを合わせる目印になってくるわけです。楽器の人は、…
スタンダード楽譜、新規でまた増えましたので、 ぜひご確認ください。あと、この情勢下でちょっとだけ新しいこともやってます。
もともとは1927年のミュージカル「Lady be good」のための曲だったということですが、あまりミュージカルにイメージが合わなかったとかで すぐに使われなくなったそうです。 でもそのあとでミュージカルとは関係なく 多くのジャズミュージシャンに歌われるようになったこの曲。 作曲はジョージガーシュインです。 歌詞の内容は、 「私」の理想の彼氏がいつか現れると信じて あれやこれやと妄想を繰り広げる、、 と言ってしまうとなんだか、 「おいおい、大丈夫か?」 とつっこみたくなるような感じですが、 まあいいんじゃないでしょうか。 スタンダードにはこのように 恋に恋してるような内容が多いですよね。 で…
How long has this been going on
インストのセッションで好まれる曲と ボーカリストによく取り上げられる曲は かなり違っている、というようなことを以前書きました。 まあ一般的に言って、インストで好まれる曲、というのは、 アドリブのしやすさ、もしくは、やってて面白いコード進行、 みたいな観点が多かれ少なかれ含まれていて、 単純にいい曲(という言い方もかなり抽象的ですが)だから、 という理由だけで選ばれていないようです。 これは、見方を変えれば、 インストの定番の曲ばかりを追いかけていると、 他にあるはずの「いい曲」を見逃してしまう、 ということにもつながります。 僕がそこに思い至ったのは、 ボーカリストとご一緒するようになってから…
この曲は個人的に大好きなのですが、 僕が最初にこの曲を聴いたのが誰の演奏だったのか、 はっきり思い出せません。 メロディがすごく印象的なバラード、という記憶だけ残っているのですが。 マイルスのMy Funny Valentineに入ってるやつだった気がして 久しぶりにyoutubeで聴き返してみたら、 思いのほかメロディをフェイクしていて、 なんかやっぱり違う気がしました。 Someday my prince will comeに入ってるやつだったかな、 いや、それも違う気がする、、ま、それはいいとして、 とにかく、最初に聴いたのはバラードのバージョンで、 それはそれですごく好きだったのですが…
この歌はジャズヴォーカルを歌う方にはかなり人気があるほうじゃないでしょうか。 屈託のない、聴いててなんとなくハッピーな気分になれる曲です。 ペーパームーンというのが、最初なんのことかよくわからなかったのですが、 ネットで調べるとすぐに出てきますね。 古い時代のアメリカにあった、記念撮影用の小道具だそうです。 紙(実際はもっと頑丈な材料だそうですが)製の作り物の三日月で、その上に座って写真を撮ったようですね。 それでふと思い出したのですが、 日本では観光地に行くと必ずあるものがあります。 その土地縁の歴史上の人物とか、観光名物の動物なんかをかたどったパネルです。 で、顔のところだけくりぬいてあっ…
このあいだ、たまに行く古書店「善行堂」さんで、 店主さんにすすめられて買ったのが、 去年惜しくも亡くなった和田誠さんのジャズのエッセイ 「いつか聴いた歌」。 ジャズのスタンダードに関するエッセイで、 歌詞の内容や、曲にまつわる裏話などが 軽妙なタッチで書かれていてとてもおもしろい。 そしてもちろん、和田さんのあの有名なイラストが随所に載っている。 随分前に書かれたもののようだけど、 そんなマニアックな裏事情、どっから情報が入ってくるんだろう、 と不思議なくらい。読んでてためになるかどうかはわからないが、 とにかく楽しめる内容だ。 あ、ためになる、というか役にはたつはず、 ジャズボーカリストにと…
Spring can really hang you up the most
Spring can really hang you up the most この曲、けっこう好きな人多いようです。 ネット上でも、対訳を書かれているブログ、たくさん見かけます。 季節は春ですごく華やいでるのに、私だけ恋にやぶれて最悪、、 みたいな歌ですね。しかも、けっこうねちねちと「ああいやだいやだ」 と言い続けています。最後の最後まで。 メロディがすごく素敵なので、あんまりこういう歌詞を連想させませんが。 エラ、サラ、カーメン等、大御所のみなさんもこぞって歌っています。 ややクラシックっぽく歌いあげているバージョンもいくつか耳にしますが、 でも、歌詞の内容からいうと、けして成熟した女性の歌…
East of the sun(west of the moon)
ジャズスタンダード、East of the sun(west of the moon)は ボーカリストにもインストのプレイヤーにもわりと好まれる曲のようです。 自分からはそれほど演奏しないが、 共演者にやりましょうと言われることはしばしばあります。 太陽の東、月の西の場所にステキなおうちを建てて あなたと幸せな生活をしたい、 みたいな歌詞の内容です。 村上春樹の小説に「国境の南、太陽の西」というのがあって、 なんとなくこれとかぶってしまう印象がありますが、 これはこの曲じゃなくて国境の南「South of the border」 という別のスタンダードの方から来ています。 太陽の西、と続くので…
Detour Ahead。 ビルエバンスの演奏で有名な曲です。 もちろんボーカルでもいろんな方が歌っています。 この曲の歌詞は、恋を実際の道に例えているようですが、 なかなか意味がわかりにくく、いろいろ調べてみました。 タイトルDetour Aheadは本来の意味は「この先迂回路」の意味。 というか「迂回せよ」かな、、なんせ、そのまままっすぐは行けないよ、 という意味のようです。 恋の道を走っているんだけど、最初はなかなかスムーズで快適。 でもそんなわけないでしょ、そのうち迂回せよ、の標識が待っている。 早めにUターンした方がいいよ。深入りは禁物。 つまり、恋の落とし穴に注意、みたいなことなの…
この間、たまたまyoutubeを見ていたら、なぜか関連動画でWe are the worldのメイキングビデオ(有名なやつですね)を見つけて、久しぶりに見たら、なぜか訳もなく泣けてきてしまいました。 確か私が高校1年か2年だったと思いますが、地理の先生が「今日の授業はこれを見る」といって、みんなにこのビデオを見せてくれたことがありました。それがなんだか妙に感動的で何十年たった今でもそのときの強い印象が残っていて、それをたまたまこの間偶然目にした、という訳なのでした。 細部は忘れていた箇所もあったけど、大筋では覚えていて、シンディローパーがアクセサリーをじゃらじゃらさせてダメ出しをくらったところ…
ヴァース。スタンダード曲の本編の前に添えられるパートのことで、ルバートで語りのように歌われることが多いです。 実際には多くのスタンダードについているのですが、省略されることも多いです。 でも、曲によっては、すごく魅力的なヴァースがついていたりして、ほぼ歌われることが定番化しているものもあります。 また、歌詞の内容にこだわるボーカリストは、この曲はヴァースを歌わないと本編=コーラスの歌詞の意味がちゃんと通じない、という理由で歌う場合もあるようです。 歌い出しのところでさりげなく語りのように始まると、何かが始まる予感、みたいなかんじで、演出としてもすごくいいですね。(聴きながら歌詞の意味がわかった…
今年もクリスマスの季節がやってきました。 ジャズミュージシャンの間では、12月に入るとクリスマスソングを歌うことを解禁する人が多いようです。 1年の中でこの時期だけに演奏される曲、ということで特にボーカリストの方は歌詞を忘れてないか、確認するのに余念がありません。 クリスマスソングの譜面もこのサイトにアップしたかったのですが、今年は間に合いませんでした。来年は前もってアップしておけるようにしたいと思います。 古い曲だったら著作権フリーのものも多いのかな、、 youtu.be
以前、カウントの出し方、ということで記事を書きましたが、その続編です。 練習方法の一つとして、CDなどを聴きながら、それに合わせて手を動かして拍子をとる、というところまで書きました。 その手の動かし方を具体的に説明したいと思います。 まず、一拍ずつ、ワン、ツー、スリー、フォー、と数えていき、 それに合わせて手で円を書いていきますが、発声の瞬間、これが拍のアタマになるわけですが、動きを「シュッ」と加速させます。大事な点は、円を書いている間がただの待ち時間にならないこと、動きが充実していることです。これがなかなかイメージが難しいんですが、ムチを持って振り回す、というイメージがいいと思います。実際に…
私は自宅でジャズピアノ教室を運営しておりますが、 ジャズボーカルをやってる方で、うちに来たい、という方がいらっしゃれば受け入れています。もちろん、レッスン内容はある程度限定されたものになる訳ですが。 で、スキャットのやり方などもレッスンしています。 スキャットのコツ。 なかなか一口では言えるものではありませんが、 まずはシラブルから。 シラブルとは、スキャットするときに使う言葉。 言葉?? 言葉とは言えませんね。なんというのでしょうか。 とにかく、スキャットの時に発するシュビドゥバ~的な言葉です。 やっぱり言葉か、、 で、その言葉を使うときに、最低限頭に入れておかなくてはいけないのが、 オモテ…
作った早々に引っ越しというのもなんですが、 まあ、いろいろ理由がありまして、 こちらのHatenaさんにお世話になろうかと。 これが功を奏するかどうかは神のみぞ知る(というと大げさすぎますが)。
当ブログの管理人は自宅でジャズピアノ教室を運営していますが、 最近はジャズボーカルをやっている人も、依頼があればレッスンしています。 初心者の方が持つ共通の悩み、というのがいくつかあって、それに対してアドバイスしたりしていますが、その中の一つにカウントが出せない、というのがあります。 自分が思っているとおりのテンポを、他のメンバーに伝える、というのは、慣れないとなかなか難しいものです。 あまり、テンポ=速さ、というものを意識しすぎないで、自分が歌いたい曲の雰囲気をそのままイメージする、というところから始めるのが大切かな、というふうに思います。そしてそのイメージに合わせて手を動かす、その結果、テ…
www.youtube.com www.youtube.com ジャズスタンダードのThat's Allはジャズボーカリストに人気の曲ですね。 これ歌ってる方はかなり多いんじゃないでしょうか。 この曲はもともとはナットキングコールが歌ったのが最初だったのかな、、 歌詞の内容的には男性が歌った方がしっくりくるような感じです。 とはいえジャズボーカリストといえば圧倒的に女性の方が多いので、 私的にも圧倒的に女性ボーカルのイメージが強いですが。 さて、この曲のアレンジというか歌われ方ですが、 本来、出だしのメロディは8分音符でゆったりとしたスロースイングで歌われていたのですが、あるアレンジがきっかけ…
www.youtube.com ジャズスタンダードの中には、ヴォーカルものとしてよく歌われるがインストではあまり演奏されない、という曲、そしてその逆、それとヴォーカルでもインストでもよく取り上げられる、という曲があります。(どっちにもあまり取り上げられない、というのも、まああるにはあるでしょう、、) ジャストフレンズという曲はヴォーカル、インスト、どちらにもよく取り上げられる曲として有名かもしれません。 そしてこれもよくあることなのですが、インストでよく演奏される曲の定番化しているコード進行が、実はインスト用に改編されたものであったりします。 この曲、ジャストフレンズの場合、仮にキーをFとする…
www.youtube.com トニーベネットが好きです。 ハスキーというのか、ちょっといがらっぽい声の成分がすごく魅力的です。 スイング感も抜群で聴いてて心地いいです。 ジャズスタンダードのヴァースを調べようと思ってyoutubeをいろいろ見ていてわかりましたが、トニーベネットはヴァースから歌っている確率がかなり高いです。 トニーベネットでしか探せなかったヴァースもいくつかあったんじゃないかな。 そんな中で知ったプレイヤーがピアノのラルフシャロン。 なんでもトニーベネットの音楽監督をしていたとか。 小気味よいバッキングがすばらしい。 バッキングだけ聴いていてもあきないくらいです。 ラルフシャ…
譜面販売のサイトを立ち上げて気がついたことがいろいろあります。 その中でも「へー、なるほど、、」と思ったことの1つがキーのことです。 今までは漠然と、 女性キーと男性キーはだいたい4度か5度違う、とか 市販の譜面は基本的に男性キーで書かれている、とか、 女性キーは大体一番高い音をラかシに設定したあたり、とか そんな程度の認識しかなかったのですが、 実際、いろんな女性ヴォーカリストの歌をyoutube等で聴きあさるうち、 とてもそんな単純なもんじゃないな、ということがわかりました。 曲によってはかなり似通ったキーで歌われることもあるけれど、 逆に、同じ曲でも人によってぜんぜんバラバラで、どれが標…
www.youtube.com この曲も非常によく歌われる歌です。ミディアムスイング(4ビート)で歌われることが多いですが、オリジナルはゆったりとした3拍子だったようです。そして、この曲の11小節目の音が、一般的に使われているものとオリジナルとは違っているようです。仮にこの曲のキーがDmだとすると、一般的にはこの場所はミの音ですが、オリジナルではファの音が使われています。 これは、この曲についていろいろ調べたときに初めて知りました。市販の譜面でもほとんどがミの音になっているようです。でもこのあいだ紹介した「スタンダードジャズのすべて」ではちゃんとファになっていましたね。ほんとさすがです。この本…
このページを開設してから1か月半くらいが経ちました。8月9月が何かと忙しかったため、なかなか手を入れることができませんでしたが、時間をみていろいろと更新していきたいと思います。前にも少し書きましたが、こうやってジャズスタンダードのコード進行というものを細かく見ていくと、本当にいろんなことに気がつきます。そういったことを少しずつ備忘録的に書いていきたいと思います。But not for me。言わずと知れた、ガーシュインの有名なジャズスタンダードです。ジャズボーカルの大御所的な人が多く歌っていますし、日本でもプロ、アマ問わずジャズボーカリストのあいだでは、まあまあ定番になっているのではないでしょ…
コードの表記の仕方は、本や書く人によってまちまちで、同じコードでも書き方が3,4種類(もっと?)あって、なかなかややこしいです。人によって違うのは当たり前で、自分自身の場合でも、時代によって表記が変わっていたりして、そういうのを目の当たりにするとつい苦笑してしまいます。ここで販売している譜面は一応そのへんは統一するように心がけてはいます。もう一つ表記で困るのがメジャーセブンスの扱いです。トニックや4度メジャーのコードはほとんどの市販の譜面の場合、メジャーセブンスとして表記していますが、これには何か根拠があるのか、昔から僕にとっては謎です。(メロディがルートの場合はさすがにメジャーセブンスは避け…
世の中にはジャズスタンダードの譜面集というものがたくさん出ています。それぞれに特徴があってどれが一番いいとはなかなか言い切れません。譜面の中にはコードというものが書き込んであって、ジャズの演奏では欠かせないものになっていますが、これが、本(譜面)によっていろいろ違うところがあって、どれを使っていいのか判断に迷うことがあります。最終的には自分が気に入ったものを使えばいい、といえばそうなのですが、ジャズの現場ではいつも同じメンバーと一緒に演奏するわけではないので、初対面で演奏、といったときに、リーダーに譜面を渡され、「曲は知っているけど、自分が演奏しているコードと違う」といったようなことが起きるわ…
なんだかんだ言って、個人的に一番使ってるのがこの本です。見て分かるとおり、もうボロボロです。ちなみにこれの2巻(青色)も持ってて、状態はこれと似たり寄ったりです。(今売られているやつは装丁が違うんですよね。中身も違うのかな、、、)僕がこれを使う理由はいくつかあります。1つ目、メロディが正確であること。メロディが正確か不正確か、という見極めの根拠はあいまいといえばあいまいなのですが、でも、何となく信用できる、という感触はあります。2つ目、歌詞が載っているということ。これに関しては、他にもあるといえばありますけどね。ニューリアルブックとかその他いくつか。歌詞が載っているということはメロディが正確だ…
このサイトは一応ボーカリスト向けの譜面を販売しますよ、というものなんですが、このサイトから直接販売するわけではなく、piascoreさん、というダウンロードサービスのサイトを利用させてもらっているわけです。譜面というのは著作権がかかるものなので、個人でこの問題をクリアするのはなかなか大変で、それで、こちらに委託販売をお願いする、という形をとっているわけです。で、ジャズボーカリストが欲しい譜面を探すのに、いきなりpiascoreさんのサイト内を探す、ということはなかなかないのではないかと考え、何かキーワードで検索したときにこちらのサイトに来ていただき、そこから販売サイトをご紹介する形をとればいい…
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