【官物・臨時雑役とは?】租税賦課方式の一大転換と国司の変容&‘‘売官売位‘‘の風潮【論述対策】
さて、これまでずっと見てきたように、奈良時代の律令政府は農民たちに対してあまりに重すぎる負担をかけてしまったがために、 農民たちの間で偽籍、浮浪・逃亡などの納税忌避手段が一般化し、朝廷は戸籍・計帳に基づいた人民支配が困難になってしまいました。 そしてそれ以降、公地公民制を基本理念とする律令制は徐々に弛緩していきます。 もちろん朝廷もただ指をくわえてその崩壊を見つめていたわけではなく、例えば桓武天皇や醍醐天皇のように、 深刻な状況を打開すべく、果敢に改革を行った人物もいました。 しかしそれでも結局、朝廷にも律令制の瓦解を食い止めることはできず、平安時代の半ば頃、 10世紀の前半~半ば頃において、朝廷は自ら、律令制を放棄する道を選ぶので
2019/11/29 14:01