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小島てつを「人生が見えるから俳句は面白い」ブログ版 https://kojima-tetsuo328.blog.jp/

俳句は、自身の心を表現する短い詩です。喜怒哀楽を表現できる五七五、計十七文字(十七語韻)のショート・ポエムなのです。当然そこには、さまざま人生が描かれます。さあ、俳句の楽しい扉を私とくぐりませんか。

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2019/08/18

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  • 浮遊する新型ウイルスさくら冷(ひえ) 大塚功子

    俳誌「好日」(高橋健文主宰)5月号掲載の句です。

  • コロナウイルス浮き世の春を撹乱(かくらん)す 矢野澄湖

    瀧春樹さんの「樹(たちき)」5月号に載っていた句です。

  • 草木の芽コロナウイルスに左右さる 森竹須美子

    前回、文章を引用させていただいた森竹さんの一句。正式には「新型コロナウイルス」であるが、まるまる一句に読み込むのは窮屈だから「新型」を省略している。とにかく恐ろしい名称である。草木に芽が付くころ、人間はコロナウイルスに左右されているのだというもの。草木に

  • 白薔薇は雨に耐へをり明日知らず 加藤楸邨

    最近いただいた俳誌「暖響」5月号を見ていたら、この句に出会った。森竹須美子さんが引用され、「薔薇の中でも白薔薇を選ばれたことに、昭和の始め頃の時代背景を感じる。楸邨先生は、明治38年生まれで、この頃、仕事においても、家庭においてもきびしい日々であった」と書か

  • 花冷やウイルス封鎖の都市いくつ 進藤ユミコ

    4月26日の東京新聞(朝刊)、小澤實さん入選の一句。新型コロナウィルスの惨状を詠んだ句。「ウイルス封鎖の都市」とは、中国、イギリスやアメリカ、イタリア、韓国などをいうのであろう。日本で今行われているのは「自粛」ということで、封鎖というほど強いものではない。詳

  • 日本語をはなれし蝶のはひふへほ 加藤楸邨

    日本語をはなれたのは、むろん、蝶ではなく、作者本人だ。(蝶はしゃべれない)だが、蝶がH音の強い発音で「はひふへほ」と話しかけてきたというのである。作者はシルクロードの旅に三度出かけているという。第一回目は昭和47年でシベリア、天山山脈、サマルカンドなど。二回目

  • 庭牡丹月影ほのと匂ふとき 水田むつみ

    今、牡丹の花が盛りを迎えている。寺院などの名所に行かなくても、庭に咲かせているお宅も多い。筆者も時々、道端から拝見させていただく。牡丹といえば森澄雄の一句をどうしても思い出してしまう。ぼうたんの百のゆるるは湯のやうに 澄雄さて掲句である。庭に降り立ち、美

  • たんぽぽの一つに二つ膝小僧 鈴木貴水

    桜の咲く頃は、木を見上げることが多かったが、花が散りはじめると、なんとなく足元を見つめることが多くなったように思う。それは、周辺の低木や草が花をつけ始め注目させるようなるからである。足元の草も次第に緑色を強めてくる。そんな一面の緑色の中に、ぱっちりと鮮や

  • 蛇穴が居心地(いごこち)よすぎて出られない 岸本マチ子

    「蛇穴を出づ」という季語がある。春、陽気もよくなり、冬眠していた蛇も穴から出てくるころ、またはその頃の蛇をいう。実際に蛇を見たというのでなく、蛇も穴を出てくるころ、として使われることが多い。大昔は、蛇も神さまと崇められることがあったが、現代のわれわれの生

  • 祈り満ち寺の甍(いらか)のかぎろへる 中村ひろ子

    阪神淡路大震災、東日本大震災、そしてその後多くの災害に見舞われ続けてきた日本列島。いまも蔓延し続けている新型コロナウィルス。全世界も危機に瀕している。今後も人類に多大な悪影響をおよぼすであろう。被害の大きさは、測りしれないものがある。このような災難に遭遇

  • 白つつじこころのいたむことばかり 安住 敦

    昨日、路ばたに白いつつじがひっそりと咲いているのを見つけた。赤いつつつじは自己主張するような華やかさがあるが、白つつじはむしろ静かに、控えめな生き方を思わせるものがあると思う。現在、出口の見えない新型コロナウィルスの災禍の中にあるせいか、白いつつじは、い

  • さよならは接続詞なりさくら散る 村上邦子

    「さよならは接続詞なり」と一気に言い切り、一呼吸置いて「さくら散る」となる。「なり」は断定するときに使う。この句、前と後が関連していると思えばよいが、関連していないと思うとダメという評価になる。そういう作りの句である。その評価は、読者に委ねられる。そこが

  • 恋の鳥空を大きく使ひけり 浅井陽子

    桜が花びらを散らしたあと、空はますます青く澄んだ日が多くなってくる。そんな空には鳥の鳴き声が溢れる。地上に猫の恋が展開しているころ、空では鳥の恋があちらでもこちらでも展開している。現代の猫は、車の走る道路や人間の姿を避けて、臆病そうな目で異性を求めて走っ

  • はるかなる花の雲へとつづく道 松永浮堂

    季語「花の雲」は、満開の桜の木の上の空にひろがる雲をいう。のんびりと春の空に浮かんでいる雲がイメージされる。似た季語に「花曇り」があるが、こちらは、曇った空の色をいうから、それとは異なる。やや暗い印象がある。掲句、明るい雲が「はるかなる」であるから、高い

  • 花筏(はないかだ)水に遅れて曲りけり ながさく清江

    「花筏」は、桜の傍題。散った桜の花びらが川面に固まって浮かんでいるさまが、まさに筏のようだというので、この季語がうまれた。花びら製のイカダということである。この句、水に流されてゆく花びらの筏だが、よく見ると、水のほうが早く流れているという。水に比べ、花び

  • 花の雨ほのかに灯るカフェの窓 柴田南海子

    句集「朝さくら夕さくら」より。今年は桜の開花どき雨がよく降った。雨は風を呼ぶから、はらはらと桜の花びらが散らしてしまう。筆者の住む埼玉県は、今日4月3日現在桜の花はもういくらも残っていない。今年は自粛自粛で遠出しなかったが、地元の桜はよく見た。さて掲句、さ

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