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キス
甘えたキスに甘い恋 甘い唾液が流れ込む 二人の甘さは止めどなく 一瞬の蜜月が永遠の生命(いのち)を抱(いだ)く 言葉は何にもいらなくて 世界は二人で完結してるの…… あなたの手のひらが私のそれだし、 私の唇は、あなたの熱で溶けてしまった 私はあなたで、あなたは私なの 二人で...
2019/08/31 12:39
どうして?
どうしてかわいそうなんて言葉をかけるの? 魂は四次元のもので あの人は同じ時代に生まれ変わって 今この瞬間、同じ時間を、どこかで 同じくらいの歳で笑っているかもしれない この世界で生きていることが あちらでは死んでいることかもしれない 此岸と彼岸とを行き来して そのどちら...
2019/08/30 06:43
2019/08/30 00:29
深淵
大いなる深淵が魂を呑み込む 足らぬ足らぬ、まだ足らぬ 深淵はここにそこに 海の中に山の中に よく知る道にも家の中にも まるで見境なく深淵が口を開ける 多すぎる魂は深淵が呑み込む たくさんの虐殺を深淵は引き起こす まるで蟻地獄のように 魂は引き寄せられ呑まれていく 人の数ほど...
2019/08/29 17:55
花
窓際に活けられた一輪の花が 無機質な壁のそばの優しい彩りが 「まだ私はあなたを忘れていませんよ」 と、でも言いたげに 美しい色でうなだれがちに自分を見ている その花はけして枯れずに変えられて 季節が移ろい、窓の向こうが冬になっても 変わらず美しい色で自分を見ている 「まだ私...
2019/08/28 17:43
お昼寝
小春日和のうららかさに 切り取られた空を見上げ目を閉じる 身体の上を雲が走る 喧騒は雨のようだ あるいは潮の満ち引き 眠りの中に沈む かたちのない夢を見る 届かない言葉がざわめきになるような オーロラのような夢 切り取られた空が消えかけている 身体の上をうっすらと影が覆う ...
2019/08/27 12:33
君の頭の中
君の頭の中が理解できたら 色んなことがたやすいはずなのに わからないことを前提に わかろうとすることが愛みたいに 答えもヒントもくれないままに いつ問題が出たのかさえわからないのに いきなり君は不正解を叩きつける ただの数字や ただのアルファベットの羅列が 誰かにとっては限...
2019/08/26 18:57
砂
吹き荒れる砂の景色を覚えているよ 遠く山のような稜線が見えていた 乾ききった世界にくっきりと あそこには何もないんだ それはわかっているけど空想をする 想像できる限りの美しい世界を ある日、僕はクレヨンを拾ったんだ 色のない世界で長い間熟成された ないはずの色が凝縮された鉱...
2019/08/25 14:23
カリカチュア(風刺画)
あなたが偉大な地位に就いたとき みんなその地位にひれふした あなたじゃなく その地位の持つ力に あなたが偉大な地位に就いたとき まるで大きな着ぐるみを着たように 前任者の面影のあった地位が あなたをあなたより偉大に見せた あなたの偉大な地位は あなたがあなたより偉大だと錯覚...
2019/08/25 06:25
たね
種には意思がある 自分はどこで咲きたいのか 明確な意思をもって 産まれた土地で 川や山を越えたその先で 気流に乗って海まで越えて 自分の生きたいその土地まで…… 種には意思がある 綿毛のように風に運ばれ どんぐりのようにリスに運ばれ イチゴのように鳥に運ばれ 遠く遠くあるい...
2019/08/24 13:36
さよなら
君がいなくなっても続く日常は 何も変わらないからこそ残酷で 当たり前に見ていた姿も 当たり前に聞いていた声も いなくなってはじめて 明確な形のなかったことを知る 君が私の中に融けてしまったのなら いつでも取り出し声を聞き 君のアドバイスに耳を傾けられるのに 君はどこか遠くへ...
2019/08/23 18:41
プロバガンダ
家には家の 組織には組織の 学校には学校の それぞれにある小さな小さなプロバガンダ こうあれと仕向ける見えない教官 できなきゃダメだと煽り立て 画一的な優秀さへと導いていく どうしてという問いはバカのするもの 聞いてはならない 理由などない、そういうものだ 限られた空間での...
2019/08/22 22:15
あたしがうまれたとき
あたしがうまれたとき 世界はまっさらな可能性で 何にでもなれるあたしはみんなに祝福された 空の色、雲の色、星のキラめき 美しさはまっすぐ胸に届いた あたしが大人になったとき まっさらな可能性は塗りつぶされて 幾本かの白い筋だけが残った 空をきれいと見上げることもなく 雲の形...
2019/08/22 12:39
不確か
不確かだけど確かな存在を確かめる 小さくどこかに亀裂が入れば 私もあなたもどこか遠く 手の届かないところへ行ってしまう ほんの一瞬ほんの偶然 惹かれ合っただけだけれど 確かな存在としてここにいる 不確かだけど確かな存在を確かめる 吐息を聴く、手を伸ばす 匂いを体温を感じる ...
2019/08/21 17:55
大丈夫
大丈夫大丈夫 その人の口癖は大丈夫で どんなに無茶に思えるプロジェクトも 上司の急な方針転換も どんな無理難題も 大丈夫大丈夫 そう言い聞かせて切り抜けてきた もちろん成功もあれば 失敗だってあった そしてどんなときも 大丈夫大丈夫 その言葉が隣にあった 彼はどんな気持ちで...
2019/08/20 22:47
都会
あの頃一番都会だった町は 歳とともに段々都会ではなくなって そのうちいわゆる田舎を離れて 私はいわゆる上京をした 誰もが認める都会で 時折誰かが、寂しくはないかと尋ねる 寂しいとはどういう感情なのだろう? どこにあっても私は私なのに…… イントネーションの違いが 如実によそ...
2019/08/20 18:12
ありのまま
ありのままの日常を ありのままに綴ろう 日がのぼるとか 日がしずむとか そんなこと 今日の朝ごはんのこと 明日も続くだろう日々のこと 楽しい驚きと、憎らしくなるくらいの平凡と 何も変わらないようで 一日歳をとった自分のこと ありのままの日常を ありのままに綴ろう 今日も同じ...
2019/08/19 07:12
誕生日
何でもないこの日を 何でもないように祝おう この世界のほぼ何十億人が知らない 単なる日を特別な日に変えて祝おう 何でもないこの日を 何でもないように祝おう 日々の雑事にかまけて忘れてしまう そんなささいな一年の節目 何でもないこの日を 何でもないように祝おう この一刻が成長...
2019/08/18 13:59
帰郷
見慣れていたはずの景色が 聞き慣れていたはずの地名が 馴染みのないものになっていたことに驚き 懐かしいはずの景色に何の感慨も起こらず 離れてもなお故郷の住人という自負は崩れ お前はもう違うのだと告げられたようで 家族は不思議と優しく思え 自分の物たちは思い出に変わり 居心地...
2019/08/17 18:25
帰省中に
それまでキラキラしてたものが 突然キラキラと見えなくなると 少しだけ少しだけショックを受ける 私が成長したからであると思いたい けれど大切に大切に キラキラを仕舞ってきたはずなのに それが無意味になったような虚しさ そうか、こんな世界にいたのか、なんて もう、終わったことと...
2019/08/14 09:40
あなたのために2
あなたのためにうたをおくろう あなたが大きくなったとき めでたい席にうたをおくろう あなたのためにうたをおくろう あなたが大人になったとき あなたの成長に感謝してうたをおくろう あなたのためにうたをおくろう あなたが新たになるとき 新しいあなたを歓びうたをおくろう あなたの...
2019/08/12 09:01
世界が丸いというのなら
※雑誌、詩とファンタジーに掲載された詩です 世界が丸いというのなら、 知らない世界もあるのでしょう 世界が丸いというのなら、 怖い世界もあるのでしょう 目に見えない、 小暗い世界は知りません 日の当たる、 よく知る世界で生きてきた 世界が丸いというのなら、 知らない世界もあ...
2019/08/11 00:26
声の森(図書館)
ざわざわざわざわ、声の森 黒くうごめくたくさんの声が あちらこちらと私を招く ねぇ、ほら、こっちだよ 違う違う、あっちへおいき さぁ、よく来た、いい子だね 声はよしよしと頭を撫でて いいものをあげると笑って言った さぁ、顔をあげて 私をよく見るんだよ そら、これは甘い蜜だよ...
2019/08/09 07:27
CAMERA
ある日ふと撮った 何気ない景色が、何気ない仕草が 急にかけがえのない思い出になる いつでも手の届く場所にあったそれらが いつの日か手の届かない場所へ行ってしまう そんなことは知らずに ただ愛しいものをフレームに収める 空気と匂いと感情と 時間と空間のカケラ けして手に入らな...
2019/08/09 07:22
あなたのために
あなたのためにうたをうたおう とても美しいうたを あなたはけして手に入らぬ花だけれど あなたのためにうたをうたおう あなたのためにうたをうたおう とても優しいうたを あなたの優美さをたたえて あなたのためにうたをうたおう あなたのためにうたをうたおう とても切ないうたを あ...
2019/08/08 22:22
心半分
もし私のことを とても思ってくれるなら 心を半分残していこう あなたが心配しないように 寂しくならないように 半分だけ私を置いて帰ろう もし私のことを とても頼りにしてくれるなら 心を半分残していこう あなたが心細くならないように いざというときのために 半分だけ私を置いて...
2019/08/08 22:21
GO
君と行く 君と行くんだ、どこへでも けだるげに君が手を振り払い ものうそうに髪を掻きあげる でも行くんだ、僕は君と 僕は君と生きたい 君が悲しげに首を振り 顔を覆ってしまったとしても 僕はいつでも希望とともにある 僕は生きるんだ、君と 僕は手を差し伸べる 君から届かない位置...
2019/08/08 21:45
2019年8月 (1件〜100件)
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