『隠し砦の三悪人』〜 実際は二百姓と一武将

『隠し砦の三悪人』〜 実際は二百姓と一武将

(1958年 日本) もしかしたら、黒澤明作品の中で一番好きかも知れない。 もちろん『七人の侍』も、『用心棒』も、『生きる』も、『天国と地獄』も、なんだったら『羅生門』も大好きなんだけど、やはり本作を鑑賞した後の爽快感に勝るものはない。 そして、そんな物語を牽引しているのは、黒澤明監督作品の常連である千秋実と藤原釜足が演じる「太平」と「又七」の百姓コンビ。 この二人が「仲良くケンカ」しながら、時に助け合い、時に罵り合い、時に金銭に目が眩み、周りも巻き込んで窮地に陥り、そしてそれを乗り越えるという事を繰り返してストーリーは転がって行く。 この二人の行動を笑える人は楽しめるだろうし、イライラしちゃ…