ここで買いに出るのも良い思い出になったろうが、そこで冷静になられても怖いと思い 私は鞄に潜ませていたゴムを取り出した。 ラブホで使わなかった残骸である。 これを取り出して来れるのも私達のよく分からない関係ならではだ。 先輩は私がゴムを持ってたことに心底驚いていたが、騒いでい...
2023年3月
ここで買いに出るのも良い思い出になったろうが、そこで冷静になられても怖いと思い 私は鞄に潜ませていたゴムを取り出した。 ラブホで使わなかった残骸である。 これを取り出して来れるのも私達のよく分からない関係ならではだ。 先輩は私がゴムを持ってたことに心底驚いていたが、騒いでい...
2023年3月
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ここで買いに出るのも良い思い出になったろうが、そこで冷静になられても怖いと思い 私は鞄に潜ませていたゴムを取り出した。 ラブホで使わなかった残骸である。 これを取り出して来れるのも私達のよく分からない関係ならではだ。 先輩は私がゴムを持ってたことに心底驚いていたが、騒いでい...
本当に調子の良いことだけ言って、この日もぎりぎりまで帰る雰囲気だったので半信半疑だったが 確かに着替えは持ってきていた。 次の日の仕事着と、寝るときの部屋着。 こんなに準備して逆に帰るというのはなんなのか。 先輩も恥ずかしくて保険をかけていたのか、もしくは本当に途中で面倒に...
その日は先輩に車で職場まで送ってもらった。 そして帰りは先輩が迎えに来て、そのあと2時間弱散歩して帰った。 先輩はいろんなところへ連れていってくれる。 外遊びやらドライブが好きな先輩はここらへんのことには特に詳しいのだ。 その日は夜に人のいない観光地を練り歩いて、竹林を抜け...
朝7時頃、日の光で完全に覚醒した先輩はただ寝ころんでるだけだった。 先輩が昼まで寝てたなんて話をほとんど聞かないので、 夜更かしをしても朝には目が覚めてしまうタイプの人間なのだろう。 私はというと、寝られなかった分は昼だろうと夕方だろうと寝て取り返すタイプなのだが、 ばっち...
その日は結局、ほぼ一睡もできず、ただ先輩に愛でられて、気づいたら明るくなっていた。 手に触れ、肩を抱いて、顔をすり寄せて、そうやって甘ったるくじゃれているだけで朝になったのである。 ただただ緊張して、どきどきして、頭がいっぱいいっぱいで、 胸やけしそうなほど甘い夜だった。 ...
夜のうちから集まっておけば、朝もより早く出かけられるという話。 より長く一日が楽しめると先輩は言った。 先輩の朝はいつも早くて集合時間も部活より少しゆっくり程度の時間なので、 ならもう先集まってるほうが楽かなと私も思った。 先輩のあまりの無邪気な様子に、男性と一夜を共にする...
先輩と休みが重なるのは月に1日、多くて2日くらいなもんだった。 重なったタイミングで出かけるというだけで最初は十分だったが、 やりたいことも気持ちも膨らんできて、それだけでは物足りなくなってきた。 いまだに好きだの付き合いたいだのと言語化するといまいちピンとこないが、 依存...
余談か本題か 先輩と彼女は上手くいっていない。 先輩はかなり怒りの沸点の低い人で、彼女さんの少し抜けたところがどうにも気に食わないらしく、店でも雰囲気を損ねるくらい喧嘩をしていた。 先輩の口調が妙に説教じみており、彼女の言い分を聞き入れないもんだから、 そのうちモラハラ男だ...
職場の先輩と寝てしまった。 そんなつもりなかった、ほど説得力がなく、想像力のない言い訳はこの世にないと思うのだが、 それを心の底から思う日が来るとは思わなかった。 今の仕事について1年と半年。 職場の人たちともなんとなく打ち解け、休みの日に遊びに行くようなことも増えた。 こ...
入社したばかりの4月。 私がリモートワークで彼は仕事が比較的早く終わる日に約束をした。 お互い次の日が休みだったので久々の泊まりかな?と思ったが 家で休みたいというのでそれはなくなった。 昔はゆっくり遊んでたのに、会うほどに用意されている時間が短くなる。 まぁそんなことを嘆...
彼と夜に会う約束をしたのは本当に久しぶりだった。 こんなわけのわからん関係になる前は 夜と言わないまでも夕方に漫画の貸し借りとかで 二人で会って、それから公園でいつまでも長話したりなんかしてた。 それが関係を持ってからは、彼が少し話そうだの散歩しようだの夜中に突然LINEを...
私にとって彼は特別だった。 誰かと寝たいとか、抱かれたいという気持ちは 大方関係性を変えたいというよりも好奇心によるところが大きいのだが、 彼に関しては、 友達以上の何かを求めていたのだと思う。 彼とのことは何度かここにも書いてきたが、 だいたい私はばちばちに興奮してるか ...
倒れこむように彼に抱きつき、ゆっくりと腰を上げた。 出したものがたっぷり溜まっているのが見てとれる。 イった後すぐ触ると嫌がられるものだと思っていたが、彼はそんなことはないらしい。 べたべたになった股間周りをティッシュでふき取るのをじっと見ているだけ。 柔らかくなった彼のに...
頭をそっと撫でると、なんとも言えない表情で笑っていた。 どういう気持ち?と聞くと なんかおもろいです、と言う。 その反応に構わず、今度は首筋に口づけ、それから耳を甘噛みしてみた。 キスしたり舐めてみたり、行ったり来たり。 そうしているうちに変な笑いは消え、彼の呼吸が少しずつ...
私が誘いだしておいてこんなことをいうのも失礼とは思うが、 彼は責任逃れをする節がある。 高校の頃にも何度かそういう場面を見た。 押しに弱く、主体性がない。 流され、なるようになってただ過ごしている。 だからいざ責任を追及されたとき、俺が決めたんじゃない、俺が言ったんじゃない...
春。 彼は帰ってきた。 ちゃんと連絡してきてくれるあたりがまた可愛い。 今回は前とは違う店が良いと言われたので、場所を変えた。 とは言ってもおしゃれな店を知ってるわけでもないし、何が食べたいというわけでもないようなので、芸がないがこれまた同じような価格帯の居酒屋。 店リサー...
帰省するときには必ず連絡するようにと強く念を押した。 そして冬、彼は帰ってきた。 年末。 この日はいろいろありすぎたのでまたいつか書きたいと思うが 彼とはなんにもなかった。 何もしなかったというほうが正しいかもしれない。 前回と同じような時刻に、同じ店に集合し、 多分似たよ...
会うのは久々だったが、私がネタで言う「後輩くんと寝たい」という発言が人づてに本人に伝わっていた。(そういう内輪ノリ) 彼はそれを普通に面白がってくれていて、やばすぎるな~などと言ってただ笑う。 まぁ私はなりゆきでそういうことになったらラッキーくらいに考えていた。 一緒にご飯...
彼と私の出会いは高校の部活だった。 後輩として入学してきた彼はすぐにうちの部に入部を決め、 先輩らとも打ち解けて過ごしていた。 自分から前に出てくるタイプではなかったが、 何故かいつも先輩である私たちの代がたむろしているところに居座っていて にこにこと話を聞いているような男...
なんやかんやと彼はその気だった。 設けていた保留期間も過ぎ、 結局それは実行に移されることに決定した。 彼自身がしっかりやることをやってくれれば私としては問題ない。 彼女がいる人とするのは初めてだが、 私と同じような価値観であるなら気持ちの面も気にしすぎなくて良いだろう。 ...
ここで買いに出るのも良い思い出になったろうが、そこで冷静になられても怖いと思い 私は鞄に潜ませていたゴムを取り出した。 ラブホで使わなかった残骸である。 これを取り出して来れるのも私達のよく分からない関係ならではだ。 先輩は私がゴムを持ってたことに心底驚いていたが、騒いでい...