読書メモ:人間そっくり
さて…久々に安部公房作品を読んでみました。どうだったか…まず、面白いとは言えるだろう。そして、(他の安部公房作品と同じように)怪奇な話。展開といい言葉遣いといい安部公房節そのままに、という感じ。ミステリアスな女性が出てこないので、出てくる作品よりは劣情をそそる様な魅力は下(すみません)。この小説の最大のポイントは自ら火星人と名乗る客人で、こいつの屁理屈だけで内容の8割を占めるというもの。※これは長くなるので別の記事で書きます個人的に近いと思ったのは"闖入者"。あれの場合は実際に家と命を奪われたが、この小説の中では主人公が正常な判断力(心)を奪われた、というような住み分け。あるいは妻も?理不尽な形で主人公が壊れて、結局誰が得することなく話が終わるため読後感はあまりよくなく、客人を○しておけば良かったのに…と...読書メモ:人間そっくり
2022/07/30 17:11