BON VOYAGE GIFT 後

BON VOYAGE GIFT 後

* 目配せを送ると、先方はすぐにマサルに気づいたようだった。 名残惜しげな女性陣を愛想よくあしらうと、どこかホッとしたようにこちらへ向かってくる。「三日月君!何かあったのかい?」「いや、そういう訳じゃないんだが……」「なんにせよ助かったぜ。なかなか解放してもらえなくてさ」 宙太、薄く苦笑いを浮かべた。 20メートルほど向こうでこちらの様子を伺っているのは、星子の同級生のお嬢様とその母親、それにどうやら...