「清水あかね処女歌集『白線のカモメ』(ながらみ書房・2020年)」を読む(其のⅠ)
〇 逢いたくて逢いたくなかったひとと逢う火星が地球に近づいた夏 「逢いたくて逢いたくなかったひと」とは、この地上での恋愛関係にある相手である。作者は、その相手と地球に近づいたか生徒は違うというのであり、人間世界のの男女が、くっ付いたり離れたりする関係と、火星が地球にくっ付いて来たり離れて行ったりする天体現象とを対照化しているのである。 〇 明るければいよいよ暗む液晶を手のひらに持ち冬のバス...
2022/07/31 15:59