「佐伯裕子第八歌集『感傷生活』」を読む
〇 口中に広がる笑い祖父に似るジョーカーいくどもわれは引き当つ〇 この風は上州生まれの祖母の息わたしが吹けば祖母も吹きくる〇 歳月はふっと消え去りゆきしかば「ふっ」という息の妙なる香り〇 眠るのは逃避と言われし若き日よ咎めし母も老いて眠りぬ〇 膝ついて母の靴ひも結ぶときもう歩かない靴に鈴あり〇 プラスチックの器のように砕けない娘とおりて母は退屈〇 いつまでも母が居るからいつまでもわた...
2019/06/29 13:32
2019年6月 (1件〜100件)
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