空の海
くゆりくゆりと、空を漂う。波などない、静かな水面。暗い、黒い、一面の無に支配された空間を、たった一人の少年が横たわっていた。 瞳を閉じたまま、昼寝でもしているかのように規則正しい息を吐く。 ただ、実際に寝ているわけではなく、彼の瞳は遥か彼方、まばらに散った光を捉えていた。 音もない。ただ瞬く光点が、独特のリズムで心に響いている。何をすることもなく、ただ宙に浮かびつづける。 …
2019/01/26 19:59
2019年1月 (1件〜100件)
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