夫婦ともども高齢化・忍び寄る孤独と不安
高齢化社会と言われて久しいが、人間にとって一番辛いことは何だろうか。社会とのつながりがなく、まさにひとりぼっちという孤独感であろうか。ものは考えようであるが、妻に先立たれた夫や夫に先立たれた妻の孤独感と空虚感であろうか。孤独への考え方にも色々とあるが、当たり前であるが物を紛失するようにはいかない。蓄積した絆がある日ぷつんと切れる喪失感は計り知れない。人と人との煩さを避け、旅立つ孤独の時間の愉しみもあえうが、臍の尾から解放され人間社会へ産声を上げた瞬間、本能的に母の乳房にひがみつく人間の誕生は既に孤独への第一歩なのであろうか。愛の結晶は孤独とともに始まるのだ。「不安は自由へのめまいだ」とキルケゴールは語っているが。自由ほどまた人間にとって厄介なものである。自由という旅立ちは苦難そのものである。デジタル社会の...夫婦ともども高齢化・忍び寄る孤独と不安
2023/01/15 16:34