人間以外の生物においてもメスや縄張りをめぐって凄まじい闘争を繰り返す。人間のようにすぐさま殺戮には至らないが、人間世界の権力闘争は覇権主義をともない戦争へ突き進む。敵対する異民族をなんのためらいもなく大量殺戮を敢行する理性の仮面を被った野獣とも言える。互いに安全保障なるものを結びながら仮想敵国への軍需拡大をもくろむ。この星のいきものでもっとも支配権をにぎり、弱肉強食の最高位でいやらしい生きるわれらホモて・サピエンス。この知性をもった人間は自らの進化の歴史高らかに謳い挙げている。哲学は人間の心理を掘りさげながら、大いなる人間の矛盾を感じながら生きるための言葉を並べ立て、人間の深層にある悪意や欲望を書き並べては学問という名誉な言葉の羅列に快楽を覚えるのである。社会的規律や法の掟に縛らながら、いつも欲望のフラス...人間はひとたび何らかの権力を手中にすると