「スピリチュアル」
後ろで音が聞こえる車に抜かれるまでにあそこの電柱に辿り着けたら良い大学に受かる。高校三年でも、そんな年甲斐のないことを考えて学校から家に向かっていた。余裕で電柱に着いてしまうと効果が無い気がして、次の挑戦では良い大学に受かる基準を三個先の電柱とかにしてみると、二個目の電柱で抜かれたりして、二個目だからまあまあの大学しか受からないな、と沈んでみたりするけれど、結局俺の志望校はまあまあの大学だったわ、と思い返したりして結局じゃあまあいいや、となったりしているうちに家に着いていた。 中学三年生のときで、受験が始まる何日か前に初詣で凶のおみくじを引いたとき、俺の受験は終わったと思った。「願望 叶わず」…
2018/12/10 23:59