【書評】『静かに、ねぇ、静かに』
『静かに、ねぇ、静かに』-本谷有希子著 世界中のあらゆる場所をくまなく探したとして、果たして完全に1人になれる場所など存在するのだろうか。 出張で大阪に滞在している今、ふとそんなことを考えてみる。 食事に外へ出ればたくさんの人々で賑わう繁華街があることはもちろん、ホテルに1人でいたとしても完全に1人になることは難しい。 TwitterやらInstagramやらFacebookやらへアクセスし、食べた料理の写真を載せたり、今の気持ちを140文字以内でつぶやいたり、友達のコラム記事を追いかけてコメントなんぞをして繋がりを確認したりしちゃう。 物理的距離は離れていれど、息を吸うかのように誰とでもコミ…
2018/10/31 19:36