優しい人にわたしは向いてない
それはなんてことない日 夕方 仕事を終えて家に帰る途中、蹴りやすそうな石が目の前にあったのでそれを蹴りながら帰った。 そしたら目の前から小学生の子供たちがわたしと同じように石を蹴りながら歩いてくる。 わたしは恥ずかしくなり石を蹴るのを咄嗟に止めた。今思うと何が恥ずかしかったのだろう。 同じ帰り道、わたしが歩く反対の歩道を子供を抱えて歩いている女性がいた。 その日は季節外れの少し暖かい日だった。 女性に抱きかかえられながらすやすやと眠る子供。その女性の肩には子供が着ていたであろう小さなパーカーがかかっていた。 わたしもああやって母親に抱きかかえられていたのだろうか、わたしの母親はいま何しているだ…
2018/12/06 19:48