【本の感想】『ROLLER SKATE PARK』 小幡玲央・著
『ROLLER SKATE PARK』 小幡玲央・著 ● 大学生だった頃の記憶と匂いを残し東京で日々を送りつつ、自身の内面下につぶやきを投じ、少し虚しい水面の波紋を写実的に描写する——。本書は、20ページというボリュームのなかで、8篇のざらついた生の述懐が収録されている。この20ページという薄めといえるzineには、凄まじい威力がある。他人事とは思えない胸のざわつきを覚えた。 なぜだろう。 ○ 『DJ PATSATの日記 Vol.2』というzineを数ヶ月前に読んだときも、そんな思いになった。 筆者は、大阪・淡路で音楽と自転車、そしてzineを販売している『タラウマラ』の店主、土井政司氏。 z…
2023/05/05 00:39