書評 『東京貧困女子。』

書評 『東京貧困女子。』

ルポライターの中村淳彦氏が著した『東京貧困女子。』(東洋経済新報社刊)を読了した。今からこの本の書評を書いていく。同書は東京や東京近郊に住む貧困に喘ぐ女性たちを取材したルポルタージュである。第1章は「人生にピリオドを打ちたい」という章名で国立大学医学部に在籍している女子大生の取材から始まる。なぜ偏差値ランキングでいうと圧倒的な受験勝者がここまで屈辱的な生き方をしなくてはならないのか。それでも、わたしは第1章を読んでいきながら正直あまり興味を惹かれなかった。自分とは遠いどこか別の国の話のようでリアルに迫ってこなかったのである。しかし、女子学生たちの話が終わり社会人女性やシングルマザーの貧困について書かれてある章からは興味深く読み進めることができた。そこからは読書がはかどり一気呵成に最後までページを繰ることができた...書評『東京貧困女子。』