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2018/05/23

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  • 【読書】フランス人の恋愛基準と定型詩のリズム/「シラノ・ド・ベルジュラック」

    今日の一冊は、こちら。 ロスタン「シラノ・ド・ベルジュラック」 十九世紀末に書かれた、定型詩句による戯曲である。 今回は新訳を手に取ったが、これがとても良かったようである。 定型詩ということは、文章に一定のリズムがあるということだ。 わたしは詩に全く詳しくないから、全編短歌で書かれた戯曲、というイメージで読んだ。 原作はフランス語であり、そのリズムを日本語に訳すなんて神業としか思えないのだが、この新訳版では原作の音の印象を伝えることにとても気を配っているそうだ。 言葉がテンポよく飛び込んできて、軽快な音楽を聴いているような快適さがある。 帯の「シラノの言葉がスイングする!」という文句は嘘ではな…

  • 【音楽】平常心では聴けないシアリングの弾き語り/ カーメン・マクレエ、ジョージ・シアリング「Two for the Road」

    今日の一枚は、こちら。 カーメン・マクレエ、ジョージ・シアリング「Two for the Road」 ジャズ・ボーカリストのカーメンとピアニストであるシアリングのデュオ作品だ。 しかし、シアリング自身が歌っている曲も録音されていたり、本作では披露していないがカーメンもピアノを弾くこともあり(弾き語りの素晴らしい作品を残している)、 なんだが二人が一人の人間になってしまって、弾き語りをしているように感じるほど一体感のある演奏である。 リラックスした雰囲気、カーメンの甘すぎない素晴らしい歌声とシアリングの格調高いピアノ、と最高のアルバムだ。 そんな中一曲とても印象に残っているのは、シアリングが歌っ…

  • 【読書】フィッツジェラルドにとってのシリアス/「冬の夢」

    今日の一冊は、こちら。 フィッツジェラルド「冬の夢」 フィッツジェラルドの初期の短編を集めている。 年代的に「グレート・ギャツビー」につながる作品群であると訳者の村上春樹が紹介していた。 金のために商業誌に娯楽味の強いハッピーエンドの作品ばかり書いていたフィッツジェラルドだが、 売れるものではなく書きたいものを書きたい、と思って臨んだ作品のいくつかだそうだ。 豪華絢爛なフィッツジェラルド独特の世界はしっかりとありながら、たしかにシリアスなテーマが感じられる。 中でも「メイデー」という作品はシリアスの度合いが程よくてとても面白かった。 金満な社会へのまなざし、アルコール、そういったものを見つめる…

  • 【読書】門外漢にも面白い将棋・囲碁作品集/「勝負師」

    今日の一冊は、こちら。 坂口安吾「勝負師ー将棋・囲碁作品集」 坂口安吾による、観戦記やエッセイ、座談会などを集めた将棋と囲碁にまつわる作品集だ。 坂口安吾といえば「堕落論」や「白痴」が有名で、私も太宰治愛好友達から勧められていたがそちらはまだ読んでいなかった。 そんな中で本作を書店で見かけて興味をもち読んでみた。思わぬ初安吾作品となった。 興味を持ったと書いたが、私は将棋も囲碁も全くできないしルールもほとんど知らない。 それなのに読んでみたのは、安吾自身が将棋のことは全然分からない、自分は棋士の心理を見る、と書いていたからだ。 これなら私にも分かりそうだと思ったし、実際将棋に関する作品はルール…

  • 【音楽】記憶を呼び起こすきっかけとは/リッキー・リー・ジョーンズ「POP POP」

    今日の一枚は、こちら。 リッキー・リー・ジョーンズ「POP POP」 シンガーソングライターであるリッキー・リー・ジョーンズがジャズミュージシャンをサイドに集め、ジャズスタンダードを中心にレコーディングした作品だ。 ジャズを聴き始めたばかりの頃、偶然アルバイトしていたジャズ喫茶で聴かせてもらった一枚である。 当時はたぶん、ビリー・ホリデイやサラ・ヴォーンといったどっぷりアーシーなジャズボーカルがまだ聴きなれず少し苦手で、 リッキーの歌い方はタイトル通りポップでアレンジもおしゃれ、というような理由で好んでいた気がする。 その後どっぷりアーシージャズボーカルを好きになってからはこのアルバムからも離…

  • 【読書】”レイラの人”は性格まで可愛い/「パティ・ボイド自伝 ワンダフル・トゥデイ」

    今日の一冊は、こちら。 パティ・ボイド、ペニー・ジュノー「パティ・ボイド自伝 ワンダフル・トゥデイ」 パティ・ボイドはジョージ・ハリスン、エリック・クラプトンの妻だった女性だ。 クラプトンの「レイラ」のモデルの女性、といえば一番分かりやすい。 (他にも二人が彼女にインスパイアされて書いた曲はいくつもあるが。) もともと60年代のスィンギング・ロンドンの象徴的ファッションモデルで、現在は写真家として活動している。 私にとっては高校生の頃からの憧れの女性で、去年写真展とトークショーで来日した際は本当に会いに行きたかったが…当然のようにチケットは即完売だった。 この本は自伝なのにとても読みやすく、な…

  • 【読書】2018年6月の読書まとめ

    今月も読書まとめをやってみたい。 ちょっと心理学系が多めかも…。 2018年6月の読書まとめ 読んだ本の数:7読んだページ数:1924孤独であるためのレッスン (NHKブックス)読了日:06月30日 著者:諸富 祥彦パティ・ボイド自伝 ワンダフル・トゥディ読了日:06月23日 著者:パティ ボイド,ペニー ジュノー顔 (百年文庫)読了日:06月17日 著者:ディケンズ,メリメ,ボードレール地下室の手記(光文社古典新訳文庫)読了日:06月16日 著者:ドストエフスキー人間の建設 (新潮文庫)読了日:06月07日 著者:小林 秀雄,岡 潔新装版 話を聞かない男、地図が読めない女読了日:06月06日…

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