<ランプーン在住日本老人の予期せぬ未完の終活(4.最終回)>

<ランプーン在住日本老人の予期せぬ未完の終活(4.最終回)>

タイで亡くなったAさんの、日本の国民健康保険による“海外療養費還付”の件の進捗具合を確かめるため。それに、預かっている故Aさんの預貯金を引き取りに、ようやく金沢のHさんに会いに出掛ける事が出来た。 Hさんが、バンコクに戻る私の娘に、手元に預かっている、故Aさんの預貯金を手渡したいとの申し出があったから。 私と娘の2人が金沢駅に降り立って、改札口で、5年ぶりに再開するHさんを待つ。胃癌で胃の摘出手術を終えて、車椅子での暮らしになったらしいHさん。奥さんに車椅子を押してもらってくるのだろうと思いきや、傘を杖代わりにゆっくり歩いて現れた。 近くにあるベーカリー店に入って、積もる話をした。結論から先..