作曲家 伊福部昭 愛用ピアノの歴史 (執筆:藤田崇文)
伊福部昭愛用ピアノの歴史執筆:藤田崇文(東京音楽大学主催伊福部昭作品資料及び愛用ピアノ寄贈感謝状贈呈式2022.1.15プログラムより)伊福部昭が生涯愛用したピアノは、昭和16年頃(1941年頃)に妻・アイ(舞踊家・勇崎愛子)の父・勇崎恒次郎により贈られた。恒次郎は伊福部を物心両面応援した理解者のひとりである。ピアノが贈られるまでの逸話が残されている。大家族である伊福部家は、「山鼻の家」と家族間で呼びあっていた家(札幌藻岩山の近く)に居住しており、ピアノは昭和10年(1935年)、長兄・宗夫と結婚することとなったナミの嫁入り道具であった。その後、宗夫は病から休職し、静かな場所での静養が必要となったためにピアノは売却されてしまう。しかし、伊福部の妻・アイはそれを知らなかった。ある日、アイが舞踊研究所から帰宅すると...作曲家伊福部昭愛用ピアノの歴史(執筆:藤田崇文)
2022/04/22 03:56