アイデアは、ひらめき。ひらめきは、見聞の蓄積。ビジネスの成功は、見て・聞いて・知ることから始まる。
ファッション関係で、混んでいるお店と暇なお店には、 決定的な違いがあります。 混んでいるお店は、 店員さんがお客さまの声掛けに、 すぐに対応できる距離にいながら、 商品の整理やチェックをしています。 暇なお店は、 店員さん同士がおしゃべりばかりしています。 これは、暇だからおしゃべりしているのではなく、 元々そういう店員さんだから、お店が流行らなくて、 暇にな…
上海料理のお店でランチを食べた時のこと。 セットメニューに、デザ−トがついていたのですが、 その演出に感心しました。 4種類の冷たいデザートが選べます。 お店としては、冷たいものは冷たいまま提供したいので、 できれば、お客さまが料理を食べ終わった頃に お持ちしたいのですが、これが結構手間なことです。 不慣れなアルバイト店員では、タイミングがわからず、 お客さま…
テレビで、高級寿司店の心配りについて 取材していましたが、 “さすが!”と言うしかありませんでした。 カウンターに座ったお客さまが、 最初に食べるのを見て、 利き手を知り、次の「握り方」を変えるのです。 右利きの人と左利きの人で、 「握り方」を変えるということです。 江戸前では、 ネタの切り方や握り方に細工があります。 標準的な右利きの人に合わせ、 持ち方や…
「この価格で、このデザイン・この品質」という、 期待以上を提供する、洋服のユニクロ。 「この価格で、この美味しさ・このボリューム」という、 期待以上を提供する、お菓子のシャトレーゼ。 「この価格で、このセンス・この品揃え」という、 期待以上を提供する、家具のイケア。 期待を超える商品・サービスを提供しているお店は、 いつもたくさんの人が集まっています。 そ…
自分でおかずを取って来て食べる、 一膳めし屋さんのチラシを見ていて、 「これは、良いアイデアだなぁ」と、 思ったことがあります。 「食堂の楽しみ方」という見出しとイラストがあり、 1.お好きなおかずをトレーにご自由におとりください。 2.ごはん・みそ汁をご注文ください。 3.お会計をお願いします。 ※お食事後はお手数ですが、 食器は返却口へお願いします。 と、書…
「アクセサリー」と「ジュエリー」の違いは、 何だと思いますか。 売り方の違い、お店の違いでしかありません。 同じティファニーのネックレスでも、 ディスカウントストアやネット通販で 売っていれば「アクセサリー」。 ティファニーのお店で、 定価販売していれば「ジュエリー」。 アクセサリーは、安いものが売れますが、 ジュエリーは、高いほど売れます。 ティファニー…
キャンプ場や河原で バーベキューをしているグループを見ると、 ある国際問題の影響が出ていることが、読み取れます。 ちょっと、オーバーですが。 焼肉用の牛肉が、薄いのです。 およそ、バーベキューと言えるような肉ではありません。 かなりのグループで、薄切りを使っていました。 それは、不景気だからという問題ではなく、 アメリカンビーフの輸入が関係しています。 …
“でかネタ”で有名な、 大阪のお寿司屋さんに行ってみました。 お昼の「満腹定食・850円」 他のメニューは、 シャリの3倍ほどのネタがのっていますが、 この定食のお寿司は、1.5倍ほどのネタで、 シャリとのバランスは悪くありません。 私は、シャリとのバランスが悪い“でかネタ”は、 好きではありませんので、この定食にしました。 玉子・生えび・はまち・まぐろ・ホッキ貝・…
真夏に、スーパーを何軒かまわっていると、 暑さで非常に喉が渇きます。 それだけで、喫茶店に入るのは躊躇しますし、 自販機やスーパーで飲み物を買うのも、 なんだかもったいないように感じます。 そんな時に、いつも思うことがあります。 スーパーの入口近くに、 無料のウォータークーラーがあればいいのに、と。 お茶やジュースのペットボトル1本分はいらないのです。 ほん…
私がお手伝いしていた宿泊施設で、 お客さまのチェックアウト後に、お部屋に入ると、 1枚のメモ書きが残されていました。 「ありがとうございました。」 なんて素敵なお客さまでしょうか。 最近、このようなお客さまは、なかなかおられません。 たったひと言ですが、この言葉は従業員の宝物になります。 従業員の心をぽっかぽかにしてくれた、お客さま。 ぽっかぽかになって、…
スーパーで「大山フェア」をやっていました。 鳥取県の大山(だいせん)周辺の “旨いもの市”みたいなものです。 大山は牧場で有名なので、 私は「牛乳ソフト(クリーム)」を買いに行きました。 ところが、無かったのです。 プライスカードもPOPもあるのに、商品がありません。 嫁はんとふたりで、 「もう、売り切れたのかなぁ」と話していると、 うしろから声がしました。 …
「サムゲタン」専門のお店があります。 サムゲタンとは、まるごと1羽の鶏の中に、 高麗人参やもち米、ナツメ、松の実などを入れて、 スープでコトコト煮込んだ、韓国の料理です。 このサムゲタンだけで勝負しているお店です。 一般的に日本では、 韓国料理店でのひとつのメニューですが、 よほど自信があるのでしょう。 鶏の大きさによって、 2700円前後の価格となっていますが、…
地元で人気のあるケーキ屋さんが、 2号店として、カフェをオープンさせたので、 行ってきました。 お店の外観、看板、内装。 田舎では珍しいくらいの都会的センスで、お洒落です。 よく見ると、造作は安っぽいのですが、 素人にはわかりません。 平日の昼間だったのですが、時間帯を考えれば、 まずまずの客入りだと思います。 まぁ、おばちゃんたちばかりですが。 このお店、ケ…
三重県多気町に、高校生だけで、 調理・接客のすべてを運営するレストランがあります。 地元高校の「食物調理科」の生徒が、 土日だけオープンしている 『まごの店』という名のレストラン。 近隣のおじいちゃん、 おばあちゃんに利用してもらいたい、 という想いからつけた名前です。 孫のような年齢の子どもと接すること、 手頃な値段、美味しさが評判となり、大繁盛しています。 …
私がときどき利用するパン屋さんは、 朝早めに行くと、必ずパンを1個、おまけしてくれます。 種類は決まっていませんが、 会計の時に、「これ、よければどうぞ!」と言って、 袋に入れてくれます。 おそらく、前日の残りなのですが、 非常にうれしいですね。 どうせ、廃棄するのなら、 少しでもお客さまに喜んでもらおう という姿勢がいいですね。 私は、おまけをもらうために、…
○○年、全国ロールケーキ博覧会優勝。 ○○年、○○年、デザート・オブ・ザ・イヤー優勝。 そんなロールケーキを、ワクワクしながら、食べました。 スーパーで売っている、 ヤマザキのショートケーキ2個入りと同じ味でした。 ロールケーキ(ハーフ)1575円。 ショートケーキ2個入り398円。 フルーツの量は多かったのですが…… これは、ヤマザキを誉めるべきでしょうか? …
中高年の男性が、 ひとりで買物している姿をスーパーでよく見かけます。 興味本位で、カゴの中を覗いてしまうのですが、 「もっとちゃんと食べようよ」と、思ってしまいます。 ひとり暮らしで、料理が面倒なことはわかるのですが、 あまりにも片寄り過ぎです。 こんな人たちには、 「ちゃんと食べること」を教えてあげなければいけません。 イヤな言い方をすれば、ビジネスチャン…
ある酒屋さんの店頭に置いてあった、 ニューズレターを3枚もらってきたのですが、 どうも読む気になりません。 モノクロですが、お酒の写真が入っており、 その特長もしっかり説明しています。 本当の酒好きなら、読むのかもしれませんが、 興味はあるものの、酒豪ではない私は、手が伸びません。 よく見ると、綺麗にでき過ぎているのです。 パソコンで作ったであろう、そのニューズレターは、 読みやすい印刷…
私はある時期、企画の仕事、木工の仕事をしながら、 スーパーの店員としても働いていました。 その頃、サービス業とはいったい何なのか、 接客とはどういうことなのか、を考えていました。 それを知るためには、 現場で働く以外に無いと思ったのです。 そこで、お客さまの数が多く、 さまざまなケーススタディができるスーパーを選んで、 実際に働きました。 実に面白く、有意義…
以前、北海道で宿泊したホテルでは、 サービスとして、ビンゴ大会をやっていました。 来館した時に、ビンゴカードを手渡しておき、 夜、ロビーで開催されます。 ぬいぐるみやお土産品が当たるのですが、 これが結構盛り上がり、楽しいものでした。 私は、当たりませんでしたが。 単純なイベントですが、お客さまは喜んでいました。
釧路駅前に、和商市場という海鮮中心の市場があります。 ここには、観光客相手のユニークなシステムがあります。 「勝手丼」 お客さまが、茶碗に盛られたご飯を買い、 「勝手丼」の暖簾がかかったお店に行き、 ウニ、イクラ、ホタテなどの海鮮類を ご飯の上にのせてもらうのです。 各お店では、少量の商品を用意しておき、 安い価格で、ご飯にのせてくれます。 何店かをまわって…
京都に、味噌汁のお店があります。 そう、味噌汁メインのお店なのです。 ごはん物やおかずもありますが、 あくまで味噌汁を楽しんでいただくお店です。 味噌汁に絞り込んでいるあたりが、 京都ならではのウマさです。 というより、他の土地ではできないことだと思いますが。 私は、その味噌汁メニューの“小粋さ”に注目しました。 「くしら」「しゅんさい」「ゆは」 これ…
京都のある喫茶店では、 いつも準備中の札が下がっています。 しかし、中にお客さまはいます。 実は、舞子はんだけが利用できるのです。 舞子はんは、 どこに行ってもジロジロ見られてしまうので、 ゆっくり寛げません。 喫茶店でもそうです。 そんな舞子はんのために、マスターが準備中の札をさげ、 他のお客さまにはご遠慮いただいているのです。 なるほどぉ〜、です。 …
久々に「ユニクロ」を覗いてみました。 土曜日だったので、お客さまも多く、 相変わらず賑わっていました。 そこで、非常に気になったことがあります。 売り場の煩雑さです。 ひとことで言うと、「ぐちゃぐちゃ」。 これは、お客さまのマナーの悪さが、第一の原因です。 見るために出した服を、簡単にでもたためばいいものを、 ぐちゃぐちゃのまま、棚に戻しているのです。 …
マクドナルドでテイクアウト。 お店の外に出てから、 ポテトが入っていないことに気づきました。 すぐにお店に戻り、説明。 すばやくポテトを用意してくれたのはいいのですが、 他のハンバーガーまで作り直してくれ、 複雑な思いでした。 先のハンバーガーは、廃棄されます。 対応は丁寧だったのですが、 “そこまでしなくても”“もったいないし” という思いがあります。 …
和洋菓子のチェーン店、「シャトレーゼ」。 ここの特長は、安くて、珍しいお菓子があり、 美味しいということです。 そう、あまり文句をつけるところがありません。 つい、あれこれ買ってしまいます。 こんなお店に、個人商店が勝てるでしょうか。 近くに出店されたら、どうしますか。 「田舎だから大丈夫!」 本当ですか。 私が利用する「シャトレーゼ」は、和歌山の田…
あるフラワーショップを離れたところから見ていると、 女性店員さんが、入口付近の花鉢を足で寄せていました。 まだ開店前ですが、人通りもあります。 必ず、見られています。 見た人は、お店に対して、 どういう印象を持つでしょうか。 花を大切にする心も無い店員さんが売っている。 花が粗末に扱われている。 そんなお店で、買いたくはありません。 店員さんは、開店前…
先日、ある飲食店経営者とのメールのやりとりで、 次のような言葉が出てきました。 「基本中の基本なら、誰でも知っています」 本当にそうでしょうか。 知っているなら、誰もが成功しているはずです。 商売に成功している先人がよく言うのは、 「当たり前のことをやってきただけ」 これです。 これが、基本中の基本なのです。 つまり、『お客さまのことを想う』という、 …
コンビニの「ミニストップ」には、 『ソフトクリームマイスター』 という達人がいるそうです。 クリームの高さは、 コーンの縁から6センチ、重さは計105〜120グラム。 このような規定通りの分量を どれだけ正確に乗せることができるか。 また、ほぼ3巻半の弧を描きます。 素人にはわからないのですが、 クリームの乗せ方ひとつで、 中に混ざる空気の割合が変わり、 舌触りの滑…
あるコンビニに入った時のことです。 何か面白いものは無いかな、と入ったものの、 買うものが無かったので、そのまま出ました。 レジの店員、無言。 出たところでゴミ箱を掃除していた店員、無言。 どちらもこちらを見ていたはずなのに。 何も買わなければ、お客さまでは無いのでしょうか。 コンビニだけではなく、こういうお店は結構あります。 競争の激しい、この時代でも…
田舎でお店を始める人の中には、 都会で流行っているからという理由で、 骨董屋やマッサージ店、アロマテラピー、 カフェなどを開店させる場合があります。 でも、これらのほとんどは、すぐに潰れています。 なぜだかわかりますか。 需要が無いからです。 元々古いものに囲まれて生活している人が、 古い道具をインテリアに使うことはありません。 身体を使う仕事が多く、 鍛…
ある靴屋さんの話ですが、 売りたい靴を1足だけ陳列して、 「残りわずか」というPOPをつけていました。 すると、すぐに売れてしまいます。 売れると、また1足出してきます。 そして、また売れる。 これは少し汚い方法なので、お奨めはしませんが、 お客さまは“売れている商品”に弱い ということの証しだと思います。
結婚式の時、新郎新婦のうしろに、 金屏風が立っていますよね。 あれは、何のためにあるか、ご存知ですか。 ハレの日のふたりを目立たせるための演出です。 屏風や衝立てがあると、 前にあるものが、より目立って見えるからです。 他のものを視界から排除する効果があります。 実はこの方法、 百貨店や家電量販店でも使われているのです。 売りたい商品や目玉商品のうしろに…
大阪でお土産物店に立ち寄った時のこと。 “何か面白いものはないかなぁ” と眺め始めていたら、おばちゃん店員さんがやって来て、 「いかがですか~?○○は美味しいですよぉ~」。 私は、ゆっくり見たかったので、少し場所を移すと、 その店員さんはついて来ました。 横に来ては、あれこれしゃべりまくります。 また、移動。 まだ、ついて来ます。 いまどき、こんな店員さん…
業務用食品を小売りしている スーパーに行った時のことです。 レジに並んで待っていたら、 前の男性が割烹着であることに気づきました。 短髪の、どう見ても和食の料理人です。 業務用のお店ですから、 プロが買いに来るのは当たり前なのですが、 割烹着で来るのはいけません。 私服にすべきです。 それは、なぜか。 カゴの中を見てしまったからです。 買っているところを他のお客さまも見ているはずです…
新しくできたケーキ屋さんに行ってみました。 地元のフリーペーパーで紹介されていて、 「美味しいと評判だ」と書かれていましたので。 まぁ、フリーペーパーは広告で成り立っているので、 悪く書くことはありませんが。 お店の外観は、中途半端にお洒落。 中に入ると、 コーナーに焼菓子やギフト商品が並べられ、 ごく普通のディスプレイ。 正面にショーケース。 ケーキを見…
私は、あまりこだわらない生活雑貨は、 まず百円均一のお店で探します。 なければ、ホームセンター。 そこでもなければ、専門店となります。 先日、3軒あるお店のうちの1軒に、 車で立ち寄ろうとすると、まだ開店前でした。 このお店は国道沿いの入りやすい場所にあります。 10時開店で、私が行ったのは9時半です。 仕方がないので、 ショッピングセンター内2階にあるお店を利…
近くのガソリンスタンドに、 タイヤの空気を入れてもらいに行った時のことです。 私 「すんません、タイヤの空気入れてもらえんやろか」 おやじ「もっと、こっちによせて!」 笑顔、言葉もなく、淡々と空気を入れていく。 おやじ「おわった」 私 「ありがとう。なんぼ払わしてもろたらええやろ?」 おやじ「もう、ええ」 私「あ、すんません。おおきに」 まぁ〜、愛想…
長崎の庶民的名物料理「トルコライス」。 ピラフ、スパゲティ、デミグラスソースのかかった 豚カツがひとつの皿に盛られた、 洋風盛り合わせ料理です。 しかし、トルコ大使館から、 料理そのものを否定されたことがあります。 イスラム圏であるトルコでは豚肉を食べません。 さらに、 複数の炭水化物が同じ皿に盛られることはないと、 ピラフとスパゲティの組み合わせを 否定さ…
寂れてしまった商店街。 シャッター通り。 かつての賑わいなど想像すらできないほど、 人も歩いていない、淋しく暗い場所。 そんな商店街が、全国に5000カ所は存在します。 さまざまな取り組みが行われていますが、 成功しているのはほんの数えるほど。 平成16年に山形県新庄市の 新庄南本町商店街で始まった「100円商店街」も 期待される方策のひとつです。 商店街の各店舗が…
どこのメーカーとは言えませんが、 「よくこんなものを売っているなぁ」と思えるほど、 まずいインスタントラーメンが 次々に発売されています。 袋入りに限らず、カップ麺にも、 次から次へと新商品が登場しますが、 中にはこうしたまずい商品も多々あります。 私の好みの問題ではなく、 どうひいき目に見ても、マズいのです。 メーカーの開発担当が味音痴なのか。 それとも、別…
スポーツが流行っています。 一般人の趣味としてはもちろんですが、 それに合わせたマーケティングテーマとしての 「スポーツ」です。 その中のひとつがマラソン。 ウェア・シューズ・栄養補助食品なども 売り上げを伸ばしています。 それだけではありません。 皇居周辺には、会社帰りのランナーが利用する、 シャワー設備のあるロッカールームまで、 できています。 銭湯も…
新潟にある刃物メーカーは、 その技術の高さが認められ、 海外からも注目されています。 需要が多いため、 海外にも営業拠点を置くほどです。 同社職人の技術が優れていることはもちろん、 企業としての成長戦略にその秘密が隠されています。 企業が成長するためには、何が必要なのでしょうか。 「商品力」や「営業力」を 思い浮かべるかもしれませんが、 それらを高めるのは誰…
お客さまが飲食店を選ぶ基準は、 自身の好みや話題性です。 ところが、デジタル時代を象徴するかのような、 もうひとつの選択基準が現れました。 いま多くの人びとが、ツイッターやフェイスブック、 インスタグラムなどのSNSで情報発信をしています。 日常の出来事や思っていることを “誰かに”ということもなく、書き綴っています。 その中でも多いのが、“食レポ”。 料理の写…
以前、業務スーパーのある商品が話題となりました。 面白いことと美味しいことで、 生産が追いつかない状態にまで至ったのです。 豆腐パックに入った「リッチチーズケーキ」と 「リッチショコラケーキ」。 1リットルの牛乳パックに入った「レアチーズ」。 豆腐の製造ライン、牛乳の製造ラインを そのまま活用した商品です。 コストにまったく無駄のない商品を 生み出していると…
ネスレ日本が展開するオフィスコーヒー 「ネスカフェアンバサダー」はご存知でしょう。 ネスカフェ「バリスタ」「ドルチェグスト」 と呼ばれるコーヒーマシンを オフィスに無料で設置し、 1杯20円ほどのコーヒーを提供するシステムで、 その社内管理者を「アンバサダー」と称します。 オフィスコーヒーに関しては、 これまでオフィス用品の会社が定期的に巡回して、 コーヒー・パウダ…
コンビニ各社がシニア店員の採用を積極的に行う、もっともな理由。
いまコンビニ各社は、 店員へのシニア層の採用を積極的に行っています。 政府が訴えている「高齢者の雇用促進」ではなく、 シニア層の“能力”を買っての採用です。 セブン‐イレブンは、年齢無制限で、 労働日数・労働時間も相談に応じています。 なぜ、 そこまでしてシニア層を採用するのでしょうか。 それは、 「コンビニが社会で果たす役割」にあります。 言い換えれば…
家族が亡くなると、その供養のために仏壇を買います。 位牌を収めて、拝むため。 仏教徒である日本人なら、何の疑いもなく、 この行動を取るでしょう。 しかし、この仏壇が後々厄介な存在となることを ご存知でしょうか。 たとえば、親が亡くなって、 息子が大きな仏壇を買ったとします。 この際、仏壇に故人の魂を納める「開眼法要」 という儀式を一般的には行います。 言葉…
“○○が流行りそうだ!”と目論み、設備投資をし、 実際にある程度は稼ぐことができた。 しかし、流行の移り変わりは予想外に早い。 「トントン」なら、まだ良い方です。 初期投資を回収できていない場合も多いのです。 失敗だったと諦めるしかないのでしょうか。 いや、まだ手はあります。 マーケティングのセオリーでは、 衰退期に打つ手としては、 「別の価値を創る」があ…
京都の餃子専門店には、 オリジナルのクラフトビールがあります。 地元の小さな醸造所に製造を依頼した、 「餃子専用ビール」。 自店の餃子に合うように、作られています。 餃子好きが集まるお店で、餃子専用のビールがあれば、 当然、お客さまは注文してしまいます。 どこにもない発想の、 ここでしか飲めないビールなので、 餃子好きでなくとも、飲んでみたくなります。 「…
京都の和菓子屋さんが営む茶房では、 3月中旬〜12月の限定メニュー「琥珀流し」という 寒天スウィーツが人気です。 やわらかく固めた寒天に蜜が掛かったもので、 月ごとに味が替わり、季節感を演出しています。 4月:「桜蜜の琥珀流し」 5月:「抹茶蜜、抹茶小豆蜜の琥珀流し」 6月:「梅酒蜜の琥珀流し」 7月:「ペパーミントの琥珀流し ソーダ水添え」 8月:「冷やし飴の琥珀…
日本でもっとも人気のあるスポーツは野球です。 リトルリーグや学生野球、社会人野球、草野球で、 汗を流す人はたくさんいます。 また、球場に行く人、テレビで観る人、 スポーツ新聞を買う人など、 応援を楽しむ人もたくさん。 これだけ人を惹きつけるものは、他にありません。 この“集客力”をビジネスに活用できれば、 集客の苦労も少なくなり、 商品やお店の充実に注力する…
パンの耳、おから、天かす、魚のアラ、食肉の脂、 布の切れ端、革製品の残り……。 世の中には、まだ使えるのに捨てられるものが たくさんあります。 良心的なお店では、 「ご自由にお持ち帰りください」と 無料で提供していますが、 これに手を出す人は意外と少ないのです。 「他のものを買わなければ申し訳ない」 「それだけ持って行けば、セコいと思われるのでは?」 と、日…
あなたのお店では、どんな包装紙を使っていますか? 資材屋さんで仕入れた、 ごく普通の“無難な”包装紙ではないですか? それとも、一番安いもの? 商品とは関係ないからと、適当に選んではいませんか? それは、非常にもったいないことです。 包装紙の“販促力”をみくびってはいけません。 包装紙を替えるだけで、 売り上げが大きく伸びることもあるのです。 手書きの…
東広島市にあるラーメン店「麺空海」には、 ちょっと変わった店主がいます。 頼まれもしないのに、お客さまの後ろで ギターの弾き語りをしたり、 1000円の定食に200円を足せば、 店主が唄うCDがついてきたりします。 沈んでいるお客さまを励ますための 「元気だせよ定食」を注文すると、 こうしたサービスが受けられます。 歌を唄っている間、 お客さまは聞き入っているのかという…
モノづくり、カフェ、おしゃべり……。 女性の好きなことが、 存分に楽しめる“場”を提供すれば、 多くの女性を集めることができます。 手づくり教室やカフェなどがその代表とも言えますが、 これらを融合させれば、 さらに多くの女性客が見込めます。 東京・世田谷に 「ミシンカフェ&ラウンジ」というお店があります。 ミシンを自由に使うことができ、 服や小物づくりを教え…
以前、病院内に「スターバックス」が 出店しているのを見て、 「なるほどなぁ〜」と感心したことがあります。 病院というところは、 患者も家族も“待つ”ことの多い場所です。 人気のあるカフェがあるのは、とても嬉しいことです。 また、この病院の近くには、 「ダイソー」がオープンしました。 入院に必要な箸、スプーン、コップといった生活用品や 介護用品などを100円で買う…
非売品、限定品、レアもの……… 人びとが非常に興味を示すものです。 必要の無いものでも、“欲しい、欲しい!” と思ってしまう、不思議な言葉です。 この言葉をウマく活用すれば、 集客の苦労も少なくなります。 たとえば、日本酒メーカーが行ったキャンペーン。 「特別仕込みの吟醸酒」を非売品として作り、 指定する日本酒を買ったお客さまだけに プレゼントするというもの…
お客さまは、“特別扱い”に弱いものです。 「あなただけに…」と言われると、 嬉しくなって買ってしまいます。 特に希少価値のあるものだとわかると、 本当に欲しいものかどうかは別として、 「ください!」と言ってしまうものです。 もし、数の少ない商品が手に入ったら、 常連さんにアプローチしてみましょう。 その時は、お客さまが “特別な存在”であることを表現します。 …
いま百貨店は、食品売り場と物産展でもっている、 と言っても過言ではありません。 特に物産展の集客力は凄まじく、 毎月のように開催されています。 逆に言えば、それくらいやらなければ、 お客さまを呼び込めない、ということでもあります。 中でも、北海道物産展の威力は、 他の都府県を圧倒しています。 北海道以外の物産展は、お客さまを呼び込む力が弱く、 北海道物産展を…
静岡にある「枡形(ますがた)」という食堂は、 豚汁が美味しいことで有名です。 豚汁目当てに、全国からお客さまがやって来ます。 失礼ながら、どこにでもある食堂です。 豚汁が美味しいというだけで、 なぜそこまで人気があるのでしょうか。 そこには、“美味しい豚汁”の域を超えた、 こだわりがあるからです。 作り方を聞くと、もはや豚汁ではありません。 常識を覆す作…
私は、車を購入する時は中古車と決めています。 車に興味が無いことと、投資対効果を考えると、 断然中古車の方が得だからです。 それはさておき、購入する際は販売店が決まっています。 なぜなら、そのお店は 私を“特別扱い”してくれるからです。 これまで3台購入していますが、 担当者が代わっても私のデータは受け継がれ、 常にお得意さまとして扱われます。 キャンペーン…
鹿児島の屋久島は、雨が多いと言います。 「ひと月に35日雨が降る」と言われるほど。 そんな厳しい生活環境でも、 人びとには普通の暮らしがあり、 普通の消費行動があります。 しかし、一部のお店では、 “雨が多い故に繁盛している”という、 興味深い事例があります。 雨が多いと洗濯物が乾かず、 時にはカビが繁殖してしまうことも。 よって、クリーニング店が繁盛している…
小・中・高校時代にお世話になった「上履き」。 デザインはいまいちでしたが、機能的で丈夫で、 履きやすかったのではないでしょうか。 この上履きが、“大人仕様”となって、 販売されています。 「子どもの上履きのようなものは作れないか」 という要望に対応すべく、開発されました。 ・病気入院の際に、スリッパでは危ないので…。 ・デイサービスに行って、軽い運動をするた…
アメリカ・コーネル大学の調査。 レストランで、太めの店員さんが接客したお客さまは、 より多くの料理や飲み物を注文する傾向がある。 BMI(肥満度指数)25以上の店員さんから サービスを受けたお客さまは、 デザートを注文する確率が4倍、 アルコールは17%多くなったと言います。 店員さんを見て、罪悪感・抵抗感がなくなるのか、 太りそうな料理を躊躇なく頼む割合が高くなるの…
コーヒーチェーンの「星乃珈琲店」では、 コーヒーとパンケーキ以外のほとんどのメニューが、 系列店のパクリだと公言しています。 自店でメニュー開発する経費を削減するための 戦術なのですが、なるほど! と納得してしまいます。 別業態の系列店であれば、 同じメニューがあったとしても、 お客さまが不満を持つことはありません。 同じ食材・同じレシピなので、 経費が大幅に…
神戸市・長田区にある精肉と焼肉の「平沼商店」は、 安くてボリュームのあるお肉が人気なのですが、 「焼肉のたれ」の方がよく知られています。 店主が洗濯機で作るオリジナルのたれが評判となり、 店先にたれの自動販売機まで置くようになりました。 東京・世田谷にあるフレンチレストラン「ルッカ」は、 お洒落な空間と手頃で美味しい料理で人気のあるお店。 中でも、マッシュポ…
子どもの心をつかめば、親がついて来る。 つまり、子どもにアピールして気に入られたら、 子どもは親にねだって買ってもらおうとする、 ということです。 この手法で成功しているのが、「オタフクソース」です。 年間100カ所もの幼稚園をまわり、 お好み焼きイベントを行っているのです。 子どもたちに手伝ってもらい、お好み焼きを作り、 みんなで食べるのです。 子どもたちが…
熊本・黒川温泉のある旅館には、 湯船の底に足がつかない温泉があります。 つまり、日本一深いお風呂。深さは1.6m。 首まで浸かるとしたら、ほとんどの人は足がつきません。 湯船の端やそこに渡された丸太を持って入ります。 これが話題となり、 数多くのマスコミに取り上げられました。 このお風呂は、「何か面白い風呂を作ろう」と、 ご主人自らが遊び心で作ったものです。 …
ギリシャのサントリーニ島に、 “真っ白な服”だけを売るお店があります。 シャツ、ワンピース、スカートなどが、すべて白色。 すなわち、お店のコンセプトが「白」なのです。 「お洒落な大人の…」や「トラッドな私の…」という、 ファッションらしいコンセプトではなく、 ただ「白」です。 なぜ「白」なのかというと、サントリーニ島の風景が、 空と海の「青」と建物の「白」、…
アメリカ・コーネル大学のブライアン・ワンシンク教授 (マーケティング・消費者行動学)らのチームが行った 調査によると、飲食店の照明(明るさ)と音楽(音量)を 通常よりも落とすと、食べた人の摂取カロリーも 落ちる傾向にあることがわかりました。 ファストフード店で実施したもので、 店内の一部を間接照明にし、音楽も静かなものに変更。 そこにだけ観葉植物を置き、 テーブ…
いまもなお、売れ続けている通販会社 「ジャパネットたかた」。 その秘密は、さまざまなところで話題になりますが、 その中のひとつ「商品説明」は、 モノを売る人間としては、非常に参考になります。 商品を正しく理解してもらうために、 スペックを並べ立てるのではなく、 お客さまが商品を使っている場面が、 イメージしやすいように、 具体的な使い方を提案しています。 たと…
この場合の“テイスト”とは、テーマ(方向性)のこと。 同じ方角を向いているお店・商売人が たくさん集まっている場所があります。 日本三大中華街、東京・新大久保や 大阪・鶴橋のコリアタウンなどが、 その代表だと考えてください。 「中国」や「韓国」をテーマにした料理店や食材店、 雑貨店が集まっている街です。 なぜ、彼らが同じ場所に集まっているのか。 それは、集…
ホームセンター「カインズホーム」には、 『収穫払いクレジット』という名の 代金支払いシステムがあります。 農機具を購入する際に、 農作物の収穫時期に合わせて支払いができるよう、 7ヵ月先まで待ってくれるというものです。 農家にとっては、非常に有り難いサービスです。 「農機具は必要。でも、お金が無い。 農作物を出荷すれば、支払いはできる」 そんな大多数の農家の…
地方で人気のあるラーメン店が、 東京に進出して、失敗することがよくあります。 その原因は、競争の激しさやレベルの違いにあります。 しかし、それだけではありません。 味の志向の差もあります。 東京の人の味覚に合わなかったのです。 これは、どうしようもないことです。 私の地元である和歌山のラーメンは、 豚骨醤油が主流で、 かつて東京に何店舗かが出店しましたが…
市場に出まわらない魚が結構います。 傷みが早い、数が少ない、型が揃わないなどの理由で、 地元だけで食べられているような魚です。 中には、規格外だというだけで、 食べられるのに捨てられてしまう魚もいます。 こうした“雑魚”を、漁師から直接買いつけたり、 卸しで安くまとめ買いして、 居酒屋や寿司屋に直接届けているビジネスがあります。 お店にとっては、珍しい魚が手…
山梨を中心に展開するスーパー「いちやまマート」。 このお店は、中高年にとって、 なくてはならない存在となりつつあります。 このお店のテーマは、『健康』。 「減塩」「糖質カット」「無添加」……など、 身体を気遣う年代になった中高年を サポートする品揃えをしています。 たとえば、お弁当コーナーで謳っているのは、 「糖質カット」。 干物は、「減塩」。 子ども向…
北海道・芦別には、「ガタタン」という名の料理があり、 町おこしにもひと役買っています。 元は「ガーダタン」という中国の料理で、 戦後、芦別に移住した引揚者である 中華料理店のオーナーによってアレンジされた料理です。 団子、竹の子、椎茸、豚肉、こんにゃく、 ちくわ、卵など、10種類以上の具を入れ、 とろみをつけた塩味の中華スープです。 なぜ、この料理に人気が出たの…
沖縄県は、大腸ガンの発生率が全国ワースト1。 その原因は、野菜をあまり食べないこと。 地元産野菜が少なく、 本土から輸送されるためにコストが高く、 高価な食材となってしまうのです。 また、アメリカの影響なのか、 肉を中心に食べる習慣が根づいており、 ポークランチョンミートや唐揚げを常食し、 飲み会の締めには、 夜中でもステーキを食べたりします。 野菜を食べないた…
東京の新橋ガード下にあるダイニングバー 「DRY-DOCK」というお店では、 アサヒのスーパードライが提供されています。 大手メーカーのビールなので、 どこで飲んでも同じ味のはずなのですが、 多くの人がこのお店のスーパードライを 目当てにやって来るのです。 他のお店のスーパードライとここのスーパードライは、 味が違っているのです。 オーナーの佐藤裕介氏に、その秘密があ…
ネット社会では、 ビジネスにおいてもネットの活用が不可欠です。 しかし、商品・サービスによっては、 実店舗でなければ売りにくい、 買いにくいというものがあります。 お客さまによっても、 実際に見て、触れて、試してからでないと、 買う気にならない方もいます。 「お店に行かなければ…」 というお客さまをもっと集めることができれば、 ネットに頼らなくてもビジネスは充…
浅草・千束通り商店街にある「デンキヤホール」。 創業1903年(明治36年)。 100年を超える老舗の喫茶店。 このお店には、オムそばの元祖と言われる 「オムマキ」があります。 焼きそばを薄焼き玉子で巻き、ケチャップを掛けたもの。 日本三大七味と呼ばれる名店の唐辛子を 掛けて食べるのが特徴です。 もうひとつ、このお店の名物である「ゆであずき」。 懐かしき風情のある…
地域によって、人びとの考え方や好み、習慣などは、 大きく違っています。 なので、売れている方法だからとマネしてみても、 あなたの地域で成功するかどうかはわかりません。 地域の人びとを良く知り、 地域に合った売り方が必要となります。 そこでヒントを。 たとえば、富山県民。 どれほど豊かになろうと満足せず、あくせく働き、 稼ぎ、貯め込みます。 それは、一戸建…
「健康のためなら命も惜しくはない」 という健康ヲタクがいるほど、日本人は健康のために、 さまざまな情報・商品・サービスを求めています。 健康補助食品、有機野菜、スポーツジム、エステなど、 生活のあらゆる場面で、 身体に良いものを取り入れようとしています。 テレビ・雑誌は健康の話ばかりですが、 人びとは飽きずに興味を示しています。 そんなにたくさんの健康法を 取…
100円ショップが 人びとの暮らしに不可欠なものとなり、 お洒落雑貨を探す若い女性は、 300円ショップに足繁く通うようになりました。 そして、飲み会が激減するなか、 280円均一の居酒屋は成長を続けています。 これらのお店が流行っているのは、なぜでしょうか。 先の見えない不況時には、とにかく安いものが売れる? いいえ、 決して安さだけで売れているわけではありません。…
埼玉県草加市の特産品として有名な「草加せんべい」。 全国的に知られていますが、“通”でもない限り、 「あのお店の○○が美味しい」 と、知人に推奨するまでには至りません。 そこで、各お店では独自のアピールを試み、 名前を知られるように努力しています。 そのアピールのひとつとして、8店が協力し合い、 各店のせんべいを詰め合わせた、 「食べくらべセット」を販売していま…
和歌山ラーメンのお店では、 各テーブルに「早寿司(はやずし)」と呼ばれる、 アセという葉でくるんだ“なれ寿司”が置かれています。 お客さまは、これを勝手に取って食べることができます。 と言っても無料ではなく、 後で自己申告してお金を払います。 この早寿司は、ラーメン屋さんが作っているのではなく、 別のお店が作っているものを仕入れています。 ラーメンとお寿司とは…
ある居酒屋には、「モーニング」があります。 コーヒーとトーストではなく、 ゆで玉子、塩こんぶ、生ビール中ジョッキ がセットになって、350円。 居酒屋で朝メニューの「モーニング」とは、 不思議かもしれませんが、客層を聞けば納得します。 ガードマンや道路工事作業員、タクシー運転手など、 夜中に働いて朝帰りをする人たちです。 仕事帰りなので、当然“ちょっと一杯”もあ…
飲食店の最重要課題は「味」です。 言わずもがなですが、これがもっとも難しいことです。 どれだけ自信を持って提供しても、 お客さまの好みに合わなければ、 受け入れてもらえません。 では、どうやって、 お客さまの好みを探り出せば良いのでしょうか。 何百人・何千人というお客さまの好みは、 すべて違うかもしれません。 この中なら、大多数の好みを 見つけることはでき…
博多のうどん屋さんに、 「やかんうどん」と呼ばれるメニューがあります。 釜あげうどんの器に「やかん」を使っているだけで、 正式名称は「釜あげ ずぼら」と言います。 一般家庭ではあまり使わなくなった、 アルマイトの大きなやかんに、 うどんとお湯が入っていて、 そのままお客さまに提供されます。 眼の前にやかんを置かれたお客さまは、 驚くと同時に、笑うしかありません…
高齢社会となって、“早朝”が活気づいています。 ラジオ体操をはじめ、ゲートボール、太極拳、 社交ダンスなどをするために、 多くの高齢者が朝早くから公園に集まってきます。 朝早く目覚める高齢者が、 もっとも精力的に活動するのが、早朝なのです。 つまり、外出する時間。 もし、高齢者相手の商売をしているなら、 この時間を狙うべきです。 ラジオ体操のついで。ゲート…
成田空港国際線出発ロビー。 出国審査を終えてロビーに入ると、 目の前に「美顔ローラー」のショップがありました。 ただテーブルの上に商品を並べただけのお店です。 この美顔ローラーは、1台2万円という高額ながらも、 1日に10台20台と売れています。 簡易なお店なのに、なぜ売れるのでしょうか。 その秘密は、場所にあります。 飛行機の利用者にとって、 出国審査は精神的…
神戸・三宮の繁華街に、 ホットドッグの移動販売車が止まっています。 ホットドッグと言えば、日本では浜辺や公園のイメージ。 アメリカでは、街中。 繁華街で販売しているのは、 珍しいのではないでしょうか。 しかも、もっと不思議なのは、真夜中に売っていること。 このお店は、 飲んだ帰りのお客さまをターゲットにしているのです。 「飲んだ…
世の中には、ユニークな、 というか変なキャッチフレーズをつけている 飲食店がたくさんあります。 思わず笑ってしまうようなものが多く、 注目率はかなり高いのではないかと思います。 「当店にうまい物なし」 「まずい 安い でっかい」 「大阪で2番目にうまい店」 こんなことを書いて大丈夫なの? と心配してしまうようなフレーズです。 しかし、こうしたお店には、 長年営…
京都・向日市に、 “激辛”をテーマにした商店組織があります。 その名もズバリ、「京都激辛商店街」。 飲食店をはじめ、食品を扱うお店などが集まり、 それぞれが“激辛”商品を開発・販売しています。 激辛な炒飯、餃子、ラーメン、パン、調味料、酒。 クレープや大福餅、たこ焼き、杏仁豆腐まで、激辛。 ここまで徹底するとお見事と言うしかありません。 このように、 明確なイメージづくりを行ってい…
ある農業機械メーカーが販売する商品の名前は、 非常にユニークです。 乗用草刈り機は、「草刈機まさお」。 乗用芝刈り機は、「主役 芝耕作」。 発電機を搭載した運搬車は、「伝導よしみ」。 電動アシスト三輪車は、「三輪駆動静香」。 電動シニアカーは、「おでかけですカー」。 「なんだ、ダジャレか!」と思った人は、 経営センスのない人です。 このダジャレがもたらす、 大…
ある焼肉屋さんでは、お客さまの伝票を見て、 ビールの追加注文が止まっていたら、 「箸休めのキュウリ(浅漬け)」をサービスしています。 ビールに合うアテを出されたことで、 またビールが飲みたくなり、注文してもらえるのです。 “箸休め”と言われることで、 お客さまは小粋な心遣いだと喜び、 お店の売り上げも伸びるのです。 お客さまの心理をついた、よく考えられたサービスです。
大阪にある立ち食いそば屋さん。 その前を通る人は、必ずお店に興味を持ち、 立ち止まってしまいます。 店頭の立て看板が眼に入ってくるからです。 そこに書かれているフレーズは、 「下品なくらいにダシが濃い!」 「飽きがくるほどアゲガデカイ!」。 これは興味をそそられます。 どんなダシ、どんなアゲなのか、気になります。 特に大阪人は、こういう“ひねった”と言うか…
おばちゃんが1人で切り盛りする居酒屋には、 メニューがありません。 「おまかせ」あるいは「何でも作ってくれるのか」 と思うでしょうが、どちらもハズレです。 「お通し5品 300円」。 料理は、これだけなのです。 席に座れば、この5品が出されます。 注文するのは、飲み物だけ。 おばちゃんにはファンがいて、 おばちゃんの料理にもファンがいて、 メニューのないことに文…
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