殺人事件でなければ良いのだけど by おじいクボマ~ル

殺人事件でなければ良いのだけど by おじいクボマ~ル

もう15年くらい前の話になるけれど、ネパールのポカラ郊外を流れる河の畔で、焼け焦げた赤ん坊の遺体を見つけてしまったことがある。そう頻繁に見かけるものではないので、もち論、最初は「こりゃいったい何だ?」「木ぼっくいかな?」とか思っていたのだが、近づいてじっと見ると明らかにそれは半焼けの子どもの遺体だった。ギョっ!としたのは当然だけれど、むしろ、こんな所で焼かれて置き去りにされた子どもの生前を考えてしまった。ただでさえ貧しい国だし国民だから、おそらく子どもをキチンと葬る余裕なんかなかったのだろう。亡くなった子をここまで抱きかかえてきて中途半端ながら荼毘に付そうとした親の気持ちや姿が、ちょこっと垣間見えたような気がした。ただでさえネパールでは、宗教上の一つのしきたりとして遺体を河縁で公開火葬する。そして、それを...殺人事件でなければ良いのだけどbyおじいクボマ~ル