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古今東西歴史音楽文学そぞろ歩き https://blog.livedoor.jp/hirolead/

男声合唱界の巨人、多田武彦が作曲した曲で取り上げられた近代詩を様々な角度から味わうブログ。

人に歴史あり。 音楽に譜面あり。 合唱に歌詞あり。 男声合唱、特に多田武彦をこよなく愛するものによる ブログ。合唱曲に取り上げられた詩についていろいろ感じたままに書いています。たまには脱線しますが 基本的には歴史と音楽と文学の話です。筆者は、男声合唱と文学とコメディをこよなく愛するシルバーのベガサス。サウスポーでAB型。

hirolead10r
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鎌ケ谷市
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港区
ブログ村参加

2017/04/17

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  • タダタケの原体験その弐~詩集のことなど~

    男声合唱界隈では知る人ぞ知るサイト多田武彦〔タダタケ〕データベースが実に面白い。このサイトを訪れる度に新たな発見があるのが嬉しい。さて、このサイトには楽譜一覧のページがあるが、その中でも特に思い出深い楽譜がある。多田武彦 男声合唱組曲(3)この曲集には、

  • タダタケの原体験~伊藤整『雪明りの路』など~

    筆者にとって初のタダタケは、大学3年の時に歌った混声合唱組曲『京都』であった。正直、とても難しく、いいイメージがなかった。しかし、のちに男声合唱に取り組むことになり、この作曲家の曲に前向きになれたのは、大学1年の時に聞いた演奏の影響が大きかったと思う。その

  • 詩人の涙~『中原中也の詩から』など~

    今年(2020年)の7月にテノール歌手である永田峰雄さんの訃報に接し、久しぶりに愛蔵盤を引っ張り出して聞き入っている。合唱名曲コレクション26柳河風俗詩(東芝EMI)慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団と永田さんの独唱による『柳河風俗詩』と『草野心平の詩から

  • キングズ・シンガーズの「ビートルズ・コレクション」のこと

    中学生の頃、FM STATIONという雑誌をエアチェック(死語)のために愛読していた。中3の受験生だった1987年頃と思うが、ある号に掲載された全面広告に目が釘付けになった。誰も超えられない、とかロックの金字塔、とか満を持して初のCD化、といった謳い文句でビートルズのア

  • 人はみな旅人である。しかし時には原点に立ち戻る勇気も必要ということその肆

    先日、色々あって3泊4日の入院と手術を受けてきた。全身麻酔を伴う手術だったので無事終わってほっと一息。医者からは、全身麻酔をしている間にあっという間に手術は終わりますよ、と説明を受けていた。その全身麻酔の時に不思議な体験をした。手術台に横になって酸素マス

  • 詩人の激動の人生を振り返る~三好達治『わがふるき日のうた』など~

    三好達治の詩人としての出世作「測量船」(1930年)から1945年をはさんで「砂の砦」(1946年)まで。激動の人生から作曲された7つの詩。同志社グリークラブによる怒涛の音の洪水にまいど飲み込まれて酔いつぶれる。合唱名曲コレクション29わがふるき日のうた(東芝EMI)おわ

  • 詩人のひとつの終着地~北原白秋『雪と花火』など~

    平成一桁台に大学生だった筆者は、大学図書館の視聴覚ライブラリーに入り浸って男声合唱のレコードをききまくっていた。世の中は、CDが浸透してきたとはいえ、まだまだ貴重な録音はLPが中心だった。その中でも思い出深いLPのCD版がこちら。日本の合唱名曲選8「柳川風俗詩・

  • 三好達治『わがふるき日のうた』の中の「雪はふる」の風景

    連日の暑さにすっかりまいっている。こう暑いと何もする気がおきない。こんなときには、手持ちの情報でやりくりするに限る。本ブログを書くきっかけとなった多田武彦『わがふるき日のうた』の終曲。いちど拙ブログでも取り上げたことがある。三好達治『わがふるき日のうた』

  • 三好達治『わがふるき日のうた』の中の 「郷愁」のこと

    多田武彦の男声合唱組曲『わがふるき日のうた』の中でも5曲目の「郷愁」は、屈指の名曲であると思う。「郷愁」 三好達治蝶のやうな私の郷愁!……。蝶はいくつか籬を越え、午後の街角に海を見る……。私は壁に海を聽く……。私は本を閉ぢる。私は壁に凭れる。隣りの部屋で

  • そうか、『詩人の恋』を歌うのか、の段

    筆者の合唱ライフは高校時代からスタートした。合唱にハマったきっかけは拙ブログに以前書いたことがある。人はみな旅人である。しかし時には原点に立ち戻る勇気も必要ということ当時同学年の男声は4人だった。(後に加入してくれた仲間のお陰で二桁になったが)その4人の

  • 男声合唱団タダタケを歌う会で歌われた組曲のこと

    2020年は忘れられない一年になりそうだ。新型コロナの影響で男声合唱団タダタケを歌う会のコンサートは残念ながら中止になってしまった。HPはこちら。男声合唱団タダタケを歌う会拙ブログの記事はこちら。男声合唱団タダタケを歌う会のコンサート「第捌」のこと自分自身も合

  • 男声合唱団タダタケを歌う会の「タダタケ ア・ラ・カルト」のこと

    多田武彦の作品は、組曲で聴くのが取り上げられた詩との対比もあって面白い。しかしながら、まだ知らぬタダタケの新しい曲との出会いも愉しみにしたい。そんな贅沢な(勉強不足の)悩みに答えてくれるのが、男声合唱団タダタケを歌う会のコンサートで設けられている企画ステ

  • 中原中也『在りし日の歌』の中の「また来ん春」のことその弐

    出張や旅で日本各地に行くとき、見知らぬ土地で図書館に行くのが好きである。どの図書館に行っても、まず目指すのはいわゆる日本十進分類法の911の棚「日本文学の詩歌」である。日本十進分類法(NDC)についてはこちら(日本図書協会のHP)。どこの図書館でも必ずあるこ

  • 『木下杢太郎の詩から』の中の「両国」のこと

    最近、お疲れモードのせいか、骨太なタダタケ節が無性に聴きたくなる。骨太だけでなく繊細なタダタケ節といえば最近のお気に入りは『木下杢太郎の詩から』である。ネット上で聴ける好きな音源として演奏の新しい順に早稲田大学グリークラブ2016年の演奏関西大学グリークラブ1

  • 詩の友を見送った人、堀口大學

    多田武彦が作曲した詩人たちの中で早くに頭角を現し、他の詩人たちの覚醒を促したのが堀口大學(1892年-1981年)である。90年近く生きた彼の生涯は、沢山の詩の友を見送ってきた生涯でもあった。多田武彦が作曲した詩人たちをざっくり知るために堀口大學が1971年に筑摩書房か

  • 津村信夫『父のゐる庭』のことの補足その弐

    父を喪った冬があの冬の寒さがまた 私に還つて明日でもう11回目の冬が。「父が庭にゐる歌」 津村信夫父を喪つた冬があの冬の寒さがまた 私に還つてくる父の書齋を片づけて大きな寫眞を飾つた兄と二人で父の遺物を洋服を分けあつたがポケツトの紛悦(ハンカチ)はそ

  • 男声合唱団タダタケを歌う会のコンサート「第捌」のこと

    突然であるが、色々あって公私ともに身動きがとれない日々が続いている。タダタケを歌いたいがそれもままならず。仕方がないので、こんなコンサートがあったらいいな、という妄想で我慢することにする。独断と偏見による選曲なので、広い心でお読みいただければ幸いである。

  • 古今東西読書一本勝負の段

    唐突であるが、国語の問題。問:筆者のこの三か月の出来事を10文字以内で述べよ。答:色々あった。解説:所蔵していた蔵書の9割は散逸してしまった。所蔵していた合唱の音源の9割は散逸してしまった。所蔵していた合唱の楽譜の9割は散逸してしまった。後には何が残された。多

  • 津村信夫『父のゐる庭』の中の「紀の國」のこと

    組曲の3曲目「早春」の記事からだいぶ間があいてしまったが津村信夫『父のゐる庭』の中の「早春のこと」さて、終曲である。筆者にとっては、思い出深いこの曲。1998年に「三崎の詩・第二」をとある東京の男声合唱団で歌ってから、しばらく多田武彦の曲から遠ざかっていた。そ

  • 三好達治『追憶の窓』の中の「雨後」のことその弐

    先日、久しぶりに信州の山を間近にみたせいか、多田武彦のこの曲を久しぶりに聴きたくなった。「雨後」一つ また一つ雲は山を離れ夕暮れの空に浮かぶ雨の後山は新緑の襟を正し膝を交えて並んでゐる峡の奥 杉の林に発電所の燈がともるさうして後ろを顧みれば雲の切れ目に 鹿島

  • 三好達治と萩原朔太郎と雲と麦酒と

    前記事の補足として。立原道造『優しき歌』の中の「また落葉林で」のことその弐この旅の思いがけない出会いに、油屋内の古書店で偶然見つけた一冊の雑誌がある。『本 第1巻第5号No.15』(麦書房/1964年)。特集はずばり「三好達治追悼」である。周りを見渡すと、この本に興

  • 立原道造『優しき歌』の中の「また落葉林で」のことその弐

    諸般の事情により、拙ブログを無期限休止すると宣言してからはや半月。満を持して戻ってまいりました。といっても、不定期連載のペースは変わりませんが。読者の皆様には、引き続きのご贔屓を心よりお願い致します。さて、先日11年ぶりに大変お世話になった昔の職場の上司に

  • 人はみな旅人である。しかし時には原点に立ち戻る勇気も必要ということその肆~休止宣言~

    諸般の事情により、拙ブログを無期限休止いたします。読者の皆様には、ながらくのご愛顧誠にありがとうございました。もし環境が許せば、また書き続ける日がくると信じております。最後に、筆者の座右の銘(詩)を2つ。恐らく多田武彦の曲にはなっていないとおもわれますが

  • ただタダタケだbar今宵も開店。その拾肆

    ただタダタケだBarのバーマスはBERMASの黒いバックをもって全国のおいしい酒とつまみを求めてしょっちゅう研鑽の修行に出かけているのである。妻「出張にかこつけた、       ただの飲みあるきじゃん。」娘「そういえば、ほとんどおみやげかって きてくれないよね。」

  • タダタケを歌う会コンサート第漆のこと

    前の日から徹夜して当日の午前中に何とか仕事を終わらせてふらふらになって我にかえって会場にたどり着いた。男声合唱団タダタケを歌う会コンサート第漆。20190119。於 石橋メモリアルホール。 駆けつけました、タダタケが聴きたくて。いつもなら、特定の団体の演奏会レポ

  • 多田武彦が作曲した詩人の中で、 己の機が熟していないものたちその弐

    新年あけましておめでとうございます。遅々としてすすまぬ拙ブログですが、こつこつと楽しんでまいります。言い訳ではないが筆がすすまなかったことに、例の「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11協定)の発効に伴う著作権法改正の施行について」

  • 男声合唱団タダタケを歌う会のコンサート「第漆」のこと

    いよいよ、である。2019年1月19日(土)14:30開演。於 石橋メモリアルホール(JR上野駅)詳しくはこちらを。男声合唱団タダタケを歌う会http://tadatake.halfmoon.jp/しゃれにならん位に自分の仕事の段取りが悪く、練習に参加できずに現在は休団中の身で肩身が狭いのですが

  • 北原白秋『東京景物詩』の中の「あらせいとう」のこと

    「あらせいとう」 北原白秋人知れず袖に涙のかかるとき、かかるとき、ついぞ見馴れぬよその子があらせいとうのたねを取る。丁度誰かの為るやうにひとり泣いてはたねを取る。あかあかと空に夕日の消ゆるとき、植物園に消ゆるとき。(『東京景物詩及其他』/東雲堂書店/19

  • 幕間その弐拾「音楽好きな一家」の段

    このブログを始めたときは、まだ小学生だった娘。いまでは中学2年生になり音楽好きな少女からすっかり大人の階段上る君はもうツンデ●ラ的な年頃になってきた。父「お、ポール様が 来日しとるやないか。 ビートルズの レジェンドだしな。 まだまだ元気やな。

  • 中原中也『冬の日の記憶』の中の「冬の長門峡」のこと

    山口県山口市阿東地区の名勝である。NPO法人あとう観光協会HPに、詳しい情報がある。http://www.ato-kankou.org/View/Choumonkyo/この詩の詩碑がたっているようだ。1936年11月。最愛の長男文也2歳にて病没。30歳で夭折した中也の人生で7人目の親族との死別体験。「冬の長門峡

  • 室生犀星『叙情小曲集』の中の「信濃」のこと

    最近、お疲れモードのせいかしみじみとした詩を身体が求めている気がする(笑)さて、組曲『叙情小曲集』の終曲である。「信濃」 室生犀星 (編がさやちらと見しもの雪のひま)雪といふものは物語めいてふりこなになりわたになり 哀しいみぞれになりたえだえにふり

  • 室生犀星『叙情小曲集』の中の「春の寺」のこと

    拙ブログの別の記事で、「本歌取り」という視点から室生犀星「春の寺」と三好達治「甃のうへ」について随分前に書いた。三好達治『わがふるき日のうた』の中の「甃のうへ」の補足http://blog.livedoor.jp/hirolead/archives/47209969.html今回は、その室生犀星「春の寺」の話

  • 幕間その拾玖「岩手荒巻」を味わうの段

    読み疲れた時に、ほっと一息の時間。筆者も、一時のスランプを脱してやっと多田武彦のCDが再び聴けるようになってきた。毎週出張続きで、実際に歌う時間は捻出できませんが。涙。さて、多田武彦食わず嫌い王決定戦があるとすれば(そんなものありはせぬが)「●●第二」もの

  • そうか、「わがふるき日のうた」を歌うのだったな、の段

    筆者は、只今絶賛沈没中である。あれほど好きだったタダタケが、まったく身体に入ってこないのである。まったくスランプである。しかし、昔の仲間が演奏会を開催する、しかも、大好きな「わがふる」をやるのである。万難を排して駆けつけようと思っているのである。HPはこち

  • 津村信夫『父のゐる庭』の中の「早春」のこと

    「早春」 津村信夫  淺い春が好きだつた──死んだ父の口癖のそんな季節の訪れが私に近頃では早く來るひと月ばかり早く來る藪蔭から椿の蕾がさし覗く私の膝に女の赤兒爐の火がとろとろ燃えてゐる山には雪がまだ消えない椿を剪つて花瓶にさす生暖かな――あゝこれが「

  • 津村信夫『父のゐる庭』の中の「太郎」のこと

    毎度お世話になっております多田武彦〔タダタケ〕データベースhttp://seesaawiki.jp/w/chorus_mania/のHPによると、男声合唱組曲『父のゐる庭』の2曲目「太郎」は、津村信夫が子どもを授かった時の詩だが、生まれた子は女児だったという背景があったとのこと。この組曲は、家

  • 津村信夫『父のゐる庭』の中の「父が庭にゐる歌」のことの補足

    先週から始まった怒涛の北海道出張まつりも三往復目。オホーツク海沿岸の稚内よりのとある街のホテルで闇に寝しづまっている家々を眺めながらこのブログを書いている。妻「遠征で疲れてんだから、早よ寝んか!」娘「インフルB型にかかってしんどいよ~。」父「・・・空耳ア●

  • 多田武彦が作曲した詩人の中で、 己の機が熟していないものたち

    こつこつと書き溜めてきた拙ブログではあるが、当然のことながら、多田武彦が作曲した詩人は全て網羅できているわけではない。(拙ブログの参考記事)多田武彦が作曲した詩人たちをざっくり知るためにhttp://blog.livedoor.jp/hirolead/archives/47511292.html色々な条件があ

  • 尾崎喜八『尾崎喜八の詩から』の中の「冬野」のこと補足その弐

    演奏会も無事終了し、ほっとひと息。昨年9月から住み始めた新しい街で、忘れていたわ、本屋巡りの旅。それも古書店がイイ。妻とぶらぶら歩き中に、突然、街中のメインストリートに古き良き古書店が出現。父「なにかあるぞ。」妻「見て、壁一面に北原白秋全集があるぞ。」父「

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