プラトン「メノン」 翻訳:藤沢令夫
徳とは何か? プラトン著「メノン」を読みました。メノンとは人の名前――、彼はゴルギアスという弁論術の大家から教えを受けていて、既に色々と知っているつもりになっている若者です。今作のとっかかりはこう――、メノンがソクラテスに聞くんです。「徳とは人に教えることができるものか? できないならば訓練で身に着けるのか? そうでなければ生まれつきの素質か? それとも他の出どころがあるものか?」と。対してソクラテスは言います。そもそも徳とは何なのか? そして徳についての考察が始まります。徳とは何でしょう? 僕の場合、道徳的なこと、社会的に善であることと言った何だか漠然としたものを思い浮かべます。ただ今作にお…
2017/04/27 20:00