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逍遥亭主人
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佐川町
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2017/02/13

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  • 『春秋左氏伝』 物言えば唇寒し

    陳の国の轅頗(えんぱ)という人は、国人に税を割り付け、陳の公女の結婚資金にした。 そこまでは良かったのだろうが、その金が余ったので、自分用に大きな銅器を作ってしまった。 国人は、この横領を憎み、轅頗を追放した。 取るものも取り敢えずに逃げる途中、喉が渇いた。 すると、一族の一人である轅咺(えんけん)が、濁り酒、乾米、乾肉をそろえて進めた。 轅頗は、喜ぶと同時に驚いて、 「何故、こんなに揃っているのか」 と、轅咺に尋ねた。 「あなたが銅器を作った時、こんなことになるのではと思い、準備をしておいたのです」 と、轅咺。 「それが分かっていたなら、あの時、何故、私を諌めてはくれなかったか」 と、轅頗。…

  • 『春秋左氏伝』 なかなか賢い人にはなれません

    子供の頃、大人ってものは賢いもんだと思っていた。 きっと、自分も大人になれば、少しは賢くなるだろうと、思っていた。 もちろん、大人になっても賢くはなれなかったが、きっともっと年をとれば、年寄りになれば賢い人になれるんじゃないかと、信じた。 しかし、実際に年をとってみると、賢いどころか、若い頃より愚かになってるんじゃないかと、気づくことの方が多い。 時間の流れと人の成長には、ほとんど相関はないようである。 これは人類の歴史を鑑ても同じである。 過去から現在まで、人類が進歩してきたのかと言えば、決してそうではない。かえって昔の方が優れていたのではよいう部分がかなり多い。 紀元前639年、魯の国がひ…

  • 『論語』 神は乗り越えられる試練しか与えない?

    記事の題名の言葉は、いつ頃からか、よく聞くようになった言葉である。 素晴らしい名言だという人が多いようだが、私は好きになれない。 極めて傲慢な匂いがする。 「人に乗り越えられない試練は無いんだ、人間は何でも出来るんだ」 とんでもない話である。 「死生、命あり。富貴は天にあり」(論語 顔淵第十二)である。 この言葉の元は、新約聖書のパウロによる「コリント人への手紙第一 10-13」であろう。 そこには、 「神は信頼に値する方です。耐えられないような試練をあなたがたに遭わせるようなことはなさらず、むしろ、耐えることができるように、試練とともに抜け出る道をも用意してくださるのです」 と、書かれている…

  • 『世説新語』 財物は人のためにある

    何有以財物令人慙者 いずくんぞ、財物をもって人をして慙(はず)かしめることあらんや 司馬徽(しばき)の逸話である。 司馬徽は、三国志の中で、劉備に孔明を推薦することで有名な人で、水鏡先生と呼ばれている。 何を言われても「好(よし)」と答えた、という。 ある人が、自分の子供が死んだことを伝えると、それにも「好」と答えた。 妻が、「人が死んだのに、好(よし)とはおかしいでしょう」と責めると、 「おまえの言う事も、また大いに好(よし)だ」、と。 仕官せず貧乏暮らしであった。 ある日、知り合いが蚕を飼おうとして、簇(まぶし)を貰いに来た。 簇(まぶし)とは、蚕が繭を作るための枠、人口の巣のことである。…

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