【Book】豊饒の海(三島由紀夫)
三島由紀夫の豊饒の海を読了した。全4巻の大作で、三島由紀夫の最大かつ最後の作品。難しい部分も多いが、三島の華麗な文体と豊かな語彙に加え、生と死、美と醜の絶妙なコントラストが味わえる作品。特に最後の大どんでん返しの驚きは、最後まで読むことでしか味わえない感覚だ。読みやすさ☆☆★★★おもしろさ☆☆☆☆★●あらすじ輪廻転生をテーマにした作品で、各巻で登場人物が生まれ変わる。生まれ変わる人には、脇腹に3つのホクロがあり、それが目印になっているという変わった特徴がある。「春の雪」は華族に生まれた松枝清顕と綾倉聡子の報われぬ恋愛を描いた物語。綾子が子供を堕し出家するという悲劇的な終わり方をする。 豊饒の海…
2022/05/05 22:34