故郷は遠くにありて・・・忘れかけてた【遠い背景の記憶】[214]【あゝりんどうの花咲けど】
あゝりんどうの花咲けど(昭和40年学習研究社「美しい十代」9月号P127~135)第三章:はじめて玲子を見たとき、佐千夫は吸いかけた息をとめた。濃いまつげにかこまれた玲子のひとみに、窓外の景色が流れていた・・・・・。最終回、【あゝりんどうの花咲けど】編集版【4】P44~P46(原本P82~P83)の紹介です。四十日近い入院生活ののち、玲子は退院した。手術はしなかった。する必要がないのではない。必要はあるのだ。危険でできない状態だつたのだ。退院した玲子は、学生生活にもどるのではない。主治医の友人が所長をしている療養所に移されることとなつた。医者のそのすすめを聞き、玲子は涙を流して拒んだ。「どうせ、人はいつかは死ぬんだわ。このまま東京にいたい」(東京には佐千夫はいる)みなは総がかりで、玲子を説得した。佐千夫も熱心に...故郷は遠くにありて・・・忘れかけてた【遠い背景の記憶】[214]【あゝりんどうの花咲けど】
2021/11/12 07:00