故郷は遠くにありて・・・忘れかけてた【遠い背景の記憶】[210]【あゝりんどうの花咲けど】
あゝりんどうの花咲けど(昭和40年学習研究社「美しい十代」10月号P90~97)第二章:佐千夫の目は燃えた。玲子は本能で、佐千夫の感情のあらしを直感した。玲子は目を閉じ、佐千夫の腕に力がこもる・・・・・・・。今回は、【あゝりんどうの花咲けど】編集版【5】P30~P32(原本P96~P97)の紹介です。ふたりがはじめて、ことばでおたがいの気持ちをたしかめ合ったのは、年が明けた冬休みのある日であった。受験勉強の気分転換にと、そのあたたかい日、ふたりは日帰りの沖ノ島行きの観光船に乗った。海の上で、ふたりは並んで、白く光る波をみつめた。海の風はつめたくなかつた。島の港からロープ・ウェイで、沖ノ島の中心をなしている山頂へ上がる。ゴンドラのなかからはるかに下を見やる。ホテルやゴルフ場が、絵のように見えた。客は二人だけだった...故郷は遠くにありて・・・忘れかけてた【遠い背景の記憶】[210]【あゝりんどうの花咲けど】
2021/10/29 07:00