キテレツ諸子百家〜論語と孔子と、ときどき墨子〜

論語漫歩755 『星の王子さま』 『理趣経』5

前回我々は、空海が、「性」を、人類存続の「根本」として、尊重しているのを見た。 また、『理趣経』冒頭には、男女合体の純粋な歓びが、「如来と一体」となった、「…

2020/05/29 00:16

論語漫歩754 『星の王子さま』 『理趣経』4

空海は、「包摂の思想家」である。彼は、24歳の処女作『三教指帰』（さんごうしいき）でも、儒教・道教・仏教と一応段階は付けるが、儒教・道教の価値を認め、それら…

2020/05/28 00:15

論語漫歩753 『星の王子さま』 『理趣経』3

今回は、梅原猛氏の『理趣経』解釈を見てみよう。『仏教の思想 9 生命の海＜空海＞』1968年角川書店P266  密教経典の中から聞こえてくる偉大なる生の…

2020/05/27 00:15

論語漫歩752 『星の王子さま』 『理趣経』2

前回我々は、密教の根本経典『理趣経』の第一句の解釈を見た。今回は、第二句以下の解釈である。『空海の風景』P44  以下の各句は、性交の各段階をいちいち克…

2020/05/26 00:15

論語漫歩751 『星の王子さま』 『理趣経』1

我々は、論語漫歩681「超人空海登場」で、荘子哲学の究極「胡蝶の夢」の「蝶」が、「魂」のシンボルであると共に、「愛」（エロス）のシンボルでもあるのを見た。 …

2020/05/25 00:14

論語漫歩750 『星の王子さま』 『三教指帰』と『十住心論』

前回我々は、精神の発展に対する、空海とヘーゲルの思想の相違について見た。今回は、空海24歳の時の処女作『三教指帰』と空海の晩年57歳の時の主著『十住心論』に…

2020/05/22 00:14

論語漫歩749 『星の王子さま』 「ヘーゲルと空海」

前回我々は、空海の24歳の時の処女作『三教指帰』（さんごうしいき）が、すべての思想の価値を認め、すべての思想を包摂して行くのを見た。 このことは、空海の晩年…

2020/05/21 00:13

論語漫歩748 『星の王子さま』 「草木国土 悉皆成仏」

空海は、805年8月に、密教の王位を継承し、中国の皇帝から、「自分の師にしようと思っていた」との有難いお言葉を、日本の国使高階野真人（たかしなのまひと）の前…

2020/05/20 00:13

論語漫歩747 『星の王子さま』 「唐の皇帝の尊崇」

前回我々は、空海が四天王に護られている「夢」について見た。今回は、唐の皇帝の、空海に対する尊崇について見てみよう。前回に引き続き、『空海の風景』（司馬遼太郎…

2020/05/19 00:13

論語漫歩746 『星の王子さま』 「第四の夢」

我々は、これまで空海に関する「三つの夢」を知っている。第一 五歳の時の夢 いつも八葉の蓮華の上で仏様たちと話している夢第二 両親が見た、インドの聖僧が胎内…

2020/05/18 00:12

論語漫歩745 『星の王子さま』 「久しい約束」

前回我々は、恵果が15歳の時から身に付けていた「法力」によって、空海の来訪を32年も前から知っていた可能性について見た。 今回は、もう一つの可能性について。…

2020/05/15 00:11

論語漫歩744 『星の王子さま』 「待つこと久し」

前回我々は、不空も恵果も、会った瞬間、目の前にいる少年恵果と異国の人空海を、それぞれ、密教王位継承者と見抜くのを見た。 さて、今回は、「第二の謎」についてで…

2020/05/14 00:11

論語漫歩743 『星の王子さま』 「たちまちに見て笑みを含み」

我々は今、恵果・空海の初対面の解説中である。今回は、『請来目録』（しょうらいもくろく）の原文を引用しよう。空海が初めて、恵果和尚に会いに行った場面である。 …

2020/05/13 00:10

論語漫歩742 『星の王子さま』 「空海 サンスクリット原典を読む」

我々はやっと、恵果・空海初対面の場に帰ってくることが出来た。『真言付法伝』（弘法大師空海全集第二巻1983年筑摩書房P514）で、恵果が言う。  「今こ…

2020/05/12 00:10

論語漫歩741 『星の王子さま』 「密教の八人の祖」3

前回は、「密教八人の祖」のうち、第四祖と第五祖とについて見た。今回は、いよいよ、第六祖「不空」の登場である。彼こそ、空海の師「恵果」の師である。つまり、彼は…

2020/05/11 00:10

論語漫歩740 『星の王子さま』 「密教八人の祖師」2

前回、「密教八人の祖師」のうち、第一・二・三祖について見た。今回は、「第四祖」と「第五祖」について見ることにしよう。『真言付法伝』（弘法大師空海全集第二巻1…

2020/05/08 09:52

論語漫歩739 『星の王子さま』 「密教八人の祖師」1

前回、密教第五祖金剛智三蔵、第六祖不空、第七祖恵果、第八祖空海に触れたので、ついでに密教の祖師全員を見ておこう。  第一祖 大日如来 第二祖 金剛薩…

2020/05/07 09:51

論語漫歩738 『星の王子さま』 「八種の神器」

前回我々は、密教第七祖恵果が、密教の「王位」である「阿闍梨」（あじゃり）を空海に授ける、荘厳な灌頂の儀式を挙行するのを見た。 今回は、その「王位継承のしるし…

2020/05/06 09:51

論語漫歩737 『星の王子さま』 「遍照金剛とは 大日如来のこと」

前回我々は、密教世界の第七祖恵果阿闍梨（けいかあじゃり）(密教の王位)が、初対面の空海に向かって 「わしはそなたを長年待ちわびていた。今日やっと会えて…

2020/05/05 09:50

論語漫歩736 『星の王子さま』 「密教第七祖 恵果登場」

前回ついに我々は、空海の入唐を見た。今回は、密教第七祖恵果（けいか）和尚の登場である。空海の長安入りは、804年12月23日である。勅命により西明寺に入り、…

2020/05/04 09:49

論語漫歩735 『星の王子さま』 『大日経』空海を唐に導く

前回我々は、半世紀以上もの間、経蔵に埋もれていた『大日経』の、空海による発見は、思想史上、「驚天動地」の事態である、という司馬遼太郎先生の見解に接した。 空…

2020/05/01 09:48