デイヴィド・L・リンジーの『黒幕は闇に沈む(下)』
◇『黒幕は闇に沈む(下)』(原題:ANABSENCEOFLIGHT)著者:デイヴィド・L・リンジー(DAVIDL・LINDSY)訳者:山本光伸1998.3新潮社刊(新潮文庫)下巻は事態がややスピーディーに展開する。グレーバーはインフォーマント(情報屋)のラストからティスラーとビーザムが犯罪情報課内の内部情報を流出させていたとの情報を得る。もう一人いると言う。それはバーテルのことだろうか。グレーバーが事態のほぼ全貌を伝えて調査を任せているニューマンとポーラにアーネットへの依頼のことやバーテルが不審男と会っていたことを伝えようとしながらも躊躇逡巡する。部内にまだ情報内通者がいるという状況がそうさせるのか。そこまで信頼できないので逡巡するわけである。下巻冒頭で謎の男バノス・カラティスの素性が明かされる。世界の諜...デイヴィド・L・リンジーの『黒幕は闇に沈む(下)』
2022/10/31 06:45