師走の公園だより

師走の公園だより

私は昨日の夕方遅くに、寒い中公園のベンチにひとり座り、一時間近くも空を見ていた。すべての葉が落ちてしまった桜の枝が消え入る寸前の夕焼けに重なり合う。もしここでカラスが鳴いたら、物悲しい雰囲気がいっそう増したかもしれないが、聞こえてきたのは消防車のサイレンだった。火の用心。