『化学物質はなぜ嫌われるのか』佐藤健太郎

『化学物質はなぜ嫌われるのか』佐藤健太郎

化学物質に関する主なトピックが科学的な態度で整理されており、しかも読みやすい。「買ってはいけない」「食品の裏側」の記述に対しても、冷静に反論している。 ダイオキシンはモルモットに対して高い毒性を持つが、イヌやハムスターでは数千分の1の毒性しかなく、事故による人間の死者も少ない。 DDTはヒトへの発がん性はなく、土壌では2週間で分解され、海水中でも1か月で9割が分解される。2006年、WHOはマラリア対策の…