『戦争・天皇・国家 近代化150年を問いなおす』猪瀬直樹 角川新書

『戦争・天皇・国家 近代化150年を問いなおす』猪瀬直樹 角川新書

明治以降の近現代史を俯瞰できる。明治14年の政変、大正デモクラシーの挫折、1940年体制といった節目が現代につながっていることがわかる。 明治14年の政変では、薩長藩閥の伊藤博文や井上馨がプロシャ風の専制君主国家をつくると主張し、佐賀藩出身の大隈重信が中津藩出身の福沢諭吉と共にイギリス風の立憲君主国家をつくることを目指して国会開設の意見書を提出して対立したが、大隈が失脚して下野した。 1911年に関税自…