おのれもペンキぬりたてか・・・・
わが家では、一番遅かった春の花、赤いツツジが散り始めた。それに代わるように、梅雨の花、紫陽花が花芽をもち始めた。わが家のそれは、樹齢五〇年を超えるが、今のところ15ほどの花の赤ちゃんを確認することができた。もう少し増えると思う。大輪の花をつけるので、咲き揃うとけっこう壮観だ。花芽を数えていたら、葉陰にアマガエルが鎮座しているのを見つけた。この蛙は、慌てて逃げたりせず、人の手にも平気で乗ってくる愛嬌者だ。芥川竜之介に「青蛙おのれもペンキぬりたてか」の句があるが、アマガエルとアオガエルをあまり厳密に区別しないところから、これはアマガエルだったのかもしれないなどと思ったりする。なおこの句は、「おのれ〈も〉」としたところがいいと思う。〈は〉では単なる比喩に終わり、周辺のものみな緑に輝く、あるは梅雨に濡れて光るとい...おのれもペンキぬりたてか・・・・
2025/05/11 17:16