(BL小説)風のゆくえには~1999年7の月Ⅱ

(BL小説)風のゆくえには~1999年7の月Ⅱ

(BL小説)風のゆくえには~1999年7の月というお話を以前に書いております。1999年。まだ大学生の慶君と、就職3年目の浩介君。若いー!可愛いー!それから何年?25年!?きゃー!!ということで、1999年7の月II、2024年7月のお話です。【慶視点】久しぶりに浩介と帰宅時間が重なって、駅から一緒に歩くことになった。「なんか……すごい空だねえ」「だな……」予報では、これから雷を伴った激しい雨が降ってくるらしい。薄暗い空の中に黒い雲が見えている。「なんか……この世の終わりって感じだね」「この世の終わり……」浩介の言葉に、ふっと昔の記憶がよみがえる。『1999年7の月、恐怖の大王がおりてくるんだって』妹の南が、友達から借りたという本を見せながら言ってきたのだ。まだ、自分も南も小学生だった。あの頃そういう話が...(BL小説)風のゆくえには~1999年7の月Ⅱ