絵本「おはなをあげる」/道端の花に気付いていますか?
(ネタバレあり)モノクロで描かれた世界に赤い服の女の子が登場します。文字はありません。女の子は道端の花を見つけては摘んでいきます。その花を誰かにあげるたびにモノクロの世界が少しずつ色づいていきます。世界が生き生きとしてきます。女の子はそっとみんなに花を配り、ありがとうとお礼も言われず、気づかれもしません。私も子どもの頃、野花を摘んでそっとだれかにあげたり、供えたりしていました。自分ひとりだけの世界があり、とても大切にしていました。すっかり忘れていた子どもの私に再会したような気持ちになりました。死んだ鳥を見つけ、花を手向けます。道で息絶えている鳥を女の子は見過ごせなかったのです。ベンチで寝ている人、散歩中の犬、一緒にいたお父さんが通り過ごすものを女の子は花で飾っていきます。お母さん、兄弟そして自分にも花を飾ります...絵本「おはなをあげる」/道端の花に気付いていますか?
2019/07/26 05:18