「本と標」(2)〜史上初ということ〜
古代中国のおいて、病を「本と標」として捉えられたことの意義は、何よりも、病には眼に見える姿(一重の)だけでは無しに、二重性があるという、目に見えない世界の構造を史上初に捉えられた、ということなのだ、と思える。これは、そのことでそれまでは治らなかったり、治ったと思っても直ぐに再発したりであった病をしっかりと治せるようになっていった、ということのみならず、病の持つ他の二重性が分かっていく道を拓いたのだ、と思う。これは例えば、史上初の鍼や灸の治療にも匹敵する、すべて鍼灸治療は、最初に、鍼を打ったり灸を据えたりという治療を発明した人があったからという意味での大発見であったのだ、と思える。そしてそれが、目に見える世界の鍼や灸の施術と違って、目に見えない世界の出来事であるだけに、それを史上初めてということは、大変なこと、凄...「本と標」(2)〜史上初ということ〜
2020/05/30 15:16