“農政の憲法”改正論議で決定的に欠落している「20年後に農業従事者8割減」という不都合な事実
このままでは農業従事者の数は先細るばかり(写真:イメージマート) 先の国会で“農政の憲法”と言われる「食料・農業・農村基本法」が改正された。1999年の施行以来初めての改正は、ロシア・ウクライナ戦争や気候変動による食料不足が懸念される中で、食料安全保障の体制強化を図ろうというものだ。 しかし、作家・ジャーナリストの河合雅司氏(人口減少対策総合研究所理事長)は、政府の議論からは「日本農業の最大のウイークポイント」に対する解決策が見えないと指摘する。 最新刊『縮んで勝つ 人口減少日本の活路』が話題の河合氏が解説する(以下、同書より抜粋・再構成)。 * * * 国連の世界食糧計画(WFP)によれば、…
2024/09/01 11:12