「新薬スタチンの発見 コレステロールに挑む」遠藤 章著 ”熱意と発想、努力にプラスして特許や契約の落とし穴を知る”
・以前の上司とは違い、私の研究テーマと研究の進め方には寛大であった。お蔭で、コレステロール合成阻害物質の探索研究が認めてもらえそうな雰囲気がでてきた。・米国留学中から「コレステロールの吸収阻害剤よりも合成阻害剤のほうがはるかに優れたコレステロール低下剤になる」「カビとキノコの中には他の微生物との生存競争に打ち勝つための武器として、コレステロール合成阻害物質をつくるものがいる」と考えていたので、発酵研に移ったのを機に実践計画の構築に取り組んだ。・カビとキノコから目的の物質が必ず発見できるという保証はない、賭けのような研究になるので、二年間に数千株の微生物を調べても感触が掴めなかったら研究を打ち切る考えであった。当時発酵研では約2,000株のカビとキノコを保存していた。微生物学の専門家たちが微生物の収集を続け...「新薬スタチンの発見コレステロールに挑む」遠藤章著”熱意と発想、努力にプラスして特許や契約の落とし穴を知る”
2024/07/31 01:03