尾崎 森平 個展 「1942020」 2/18~3/1 ターンアラウンド
一見して建築パースの世界である。大抵はこの類の建築パースは高度なドローイングソフトで描かれている。しかし、ご苦労なことだが、作家は手書きの筆でこれを描いているのである。そこが建築パースではなく、そしてデザインでもなく、この絵を、絵画ジャンルにかろうじて、止めている重要な要素であることを画家は誰よりもよく知っているのかもしれない。かといって、リアリティを追う写実主義からたどる西洋近代美術史の上に成立した、空気感まで描かれたハイパーリアリズムの世界ではない。建築パースのように描かれた彼の絵は、その種の絵画の様式を借りたシュミラクルなのである。それは西洋の流行に常に晒され、様式の意味を深化させる間もない日本の画家の誰もが必然的に陥る錯覚なので致し方ないことではあるが。だから、我々は、むしろここではここに描かれた「記号...尾崎森平個展「1942020」2/18~3/1ターンアラウンド
2020/02/25 12:57