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スペイン語のトリビア コスタリカ、メキシコ、ペルーのエピソード パプア・ニューギニア、シンガポー

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2014/11/13

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  • オリックス・バッファローズのマチャド(Machado)投手

    オリックス・バッファローズのマチャド(Machado)投手。フル・ネームはアンドレス・エドゥアルド・マチャド(AndrésEduardoMachado)。ベネズエラ出身である。Forebearsによると、Machado姓は世界ランキング第453位。絶対数ではブラジルに一番多く、人口比ではウルグアイが一番多い。スペイン語圏で絶対数が一番多いのはベネズエラで、55243人。スペインは第12位で、8670人。ポルトガルは第4位で、47056人。といういことで、Machado姓はポルトガル由来ということがわかる(事実、Forebearsにもそう記載されている)。スペイン語では「マチャド」と発音されるが、ポルトガル語では「マシャドゥ」と発音される。ところで、スペイン語には普通名詞machadoがある。「斧」という意...オリックス・バッファローズのマチャド(Machado)投手

  • 大谷投手の元女房役のマルドナード(Maldonado)捕手

    前回は読売ジャイアンツのバルドナード(Baldonado)投手について触れたが、実は初めてこの名前を聞いたとき、マルドナード(Maldonado)だと思った。マルドナードなら、大谷投手のかつての女房役なので、なじみのある姓である。【エンゼルス時代の大谷選手とマルドナード選手】バルドナード(Baldonado)とマルドナード(Maldonado)。アルファベットにしても、カタカナにしても1字違いでしかない。さらに、[b]も[m]と両唇音なので、聞き間違えやすい。[b]音と[m]音が入れ替わることもよくある。例えば、関西弁で「こむらがえり」のことを「こぶらがえり」という。「馬」の音読みは「ば」が一般的だが、表外読みとして、人名や地名では「ま」となることもある。さて、Forebearsによると、Baldonad...大谷投手の元女房役のマルドナード(Maldonado)捕手

  • 読売ジャイアンツのバルドナード(Baldonado)投手

    読売ジャイアンツのバルドナード投手。パナマ出身である。フルネームはウィキペディア「アルベルト・バルドナード」によると「アルベルト・ルイス・バルドナード」(AlbertoLouisBaldonado)となっている。Albertoは英語Albertのスペイン語形なので、問題にすることは何もない。問題はもう一つの個人名Louisである。英語なら「ルイス」、フランス語なら「ルイ」と読む、スペイン語形はLuisなのである。スペイン語圏でも昔から英語形以外の個人名をつけることがよくあるので、Louisでも間違いとは言えない。さて、姓のBaldonadoはForebearsによると、世界中に13,242人。ランキング39,637位。絶対数ではフィリピンに多く、9116人。人口比ではグアムが多い。パナマには62人、スペイ...読売ジャイアンツのバルドナード(Baldonado)投手

  • ヤクルト・スワローズのヤフーレ(Yajure)投手

    今回のご登場はヤクルト・スワローズのエスパーダ投手の同僚のヤフーレ投手。フルネームはウィキペディア「ミゲル・ヤフーレ」によると、ミゲル・アンヘル・ヤフーレ(MiguelAngelYajure)。個人名はMiguelAngel。イタリア語だとMicheleAngelo(ミケーレ・アンジェロ)だが、一語にまとめるとMichelangelo(ミケランジェロ)となる。意味は「天使ミカエル」。ミカエルは天使の中でも序列第一位の大天使である。姓のYajureは初耳である。“Yajure”と2語に分ければ、ちゃんとしたスペイン語になる。意味は「今すぐ誓え」ということだが、娘を孕ませた男にライフルを突きつけて、結婚の誓いを迫っている父親の姿が目に浮かぶ。しかし、まさかそんな姓があるとはにわかには信じがたい。いつものFor...ヤクルト・スワローズのヤフーレ(Yajure)投手

  • ヤクルト・スワローズの Espada 投手

    今回はヤクルト・スワローズの新戦力、エスパーダ投手にご登場いただく。フルネームはウィキペディア「ホセ・エスパーダ」には「ホセ・マニュエル・エスパーダ」(JoséManuelEspada)と記されているが、「マニュエル」は英語風の発音である。スペイン語では「マヌエル」となる。プエルトリコ出身である。スペイン語圏ではあるが、アメリカの属領なので、姓名はスペイン式ではなく、アメリカ式になっているのだろうか。スペイン式なら、Espadaのあとに母の父姓が続くはずだが、省略されているのかもしれない。さて、姓のEspadaは「剣、刀」の意味である。英語のspadeの関連語である。spadeはイタリア語のspada(刀)から英語に入ったとのこと(研究社、英和中辞典)だが、「剣、刀」の意味では使われず、トランプのスペード...ヤクルト・スワローズのEspada投手

  • Battle (西 Batalla、仏 Bataille)さんと Combat (西 Combate)さん

    前回、「戦争」(Guerra)さんも「平和」(Paz)さんも実在、決して珍しい姓ではないことについて触れた。日本の姓には「戦争」さんも「戦(いくさ)」さんも見当たらないことも述べた。それでは、「平和」さんはどうかと思って、調べてみたら、全国に220人ぐらい、いることがわかった(「名字由来net」)。ただし、読みは「へいわ」ではなく、「ひらわ」である。京都府綾部市あたりに多い。「平」は平らな地形を表し、「和」は輪のような地形を表すとのことで、peaceの意味ではなかった。それでも漢字表記は「平和」なので、よしとするか。さて、今回はまた戦争(guerra)関連に戻るが、英語にはwar,battle,combatの語がある。研究社英和中辞典には、warは「国家間の大規模な戦争」、battleは「特定の地域におけ...Battle(西Batalla、仏Bataille)さんとCombat(西Combate)さん

  • 戦争と平和(Guerra y Paz)

    戦争関連の姓、Guerra,Guerrero,Guerrillaについて述べてきたが、「戦争」といえば、トルストイでなくとも、やはり対義語の「平和」がすぐに連想される。「平和」はスペイン語ではpaz(パス、英peaceの関連語)という。メキシコには、オクタビオ・パスという有名な詩人がいる。スペイン語の表記はOctavioPazで、これはペンネームではなく、本名である。というわけで、Pazは立派に姓になっているのである。このお方は詩人としてだけではなく、批評家としても活躍していた。さらに、若いころは日本にも代理大使として赴任してきたこともある外交官でもあった。詳しくはウィキペディア「オクタビオ・パス」を参照されたい。Pazは「平和」の意味だが、個人名のOctavioは「8番目」を意味するoctavoから来て...戦争と平和(GuerrayPaz)

  • 阪神タイガースのゲラ投手(2)

    阪神タイガースのゲラ投手の姓Guerraの意味は「戦争」であり、この姓の起源はスペイン中北部のBurgosという町にあることは前回述べたが、もう少し詳しく述べる。Plusesmas.comによると、14世紀のドン・ペドロ・フェルナンデス・デ・カストロ(donPedroFernándezdeCastro)にその起源がある。このお方は戦(batalla、英battle、仏bataille)好きで、武器の扱いも上手かったので、"eldelaGuerra"と呼ばれていた。ただし、他にも説がある。さて、guerraの関連語にguerrero(戦士、英warrior)があり、こちらも姓になっている。詳細は「アレックス・ゲレーロ選手」の項をご覧いただきたい。Guerrero姓の人はGuerra姓よりも多く、世界中で第4...阪神タイガースのゲラ投手(2)

  • 阪神タイガースのゲラ投手

    阪神タイガースのゲラ投手。フルネームはJavierAlexisGuerra。カタカナ表記はウィキペディアでは「ハビアー・アレクシス・ゲラ」となっているが、「ハビアー」は英語風の読みで、スペイン語の発音は「ハビエル」の方が近い。ゲラ投手はパナマの出身である。Guerraの本来の発音は「ゲーラ」の方が近いのだが、関西弁の笑い上戸を表す「ゲラ」にかけて登録名を「ゲラ」としたのだろう。ちなみに、阪神の入団会見で「ゲラ」が関西弁で笑い上戸の意味であることを伝えられたとのこと(ウィキペディア「ハビー・ゲラ」)。さて、Guerraの意味は「戦争」で、英語のwarの関連語である。何とも恐ろしい姓である。“Forebears”というサイトで調べてみると、Guerraは世界で699番目に多い姓だそうである。世界的分布を見ると...阪神タイガースのゲラ投手

  • マック・ザ・ナイフ

    『マック・ザ・ナイフ』(邦題『匕首(あいくち)マック』)。物騒なタイトルである。歌詞も同様に物騒である。ボビー・ダーリンやエラ・フィッツジェラルド等、多くの歌手が歌っているが、歌詞は微妙に異なる。以下にエラ・フィッツジェラルド版の「マック・ザ・ナイフMacktheKnife歌詞の意味和訳ジャズ」より引用する。鮫はすごい歯を持ってるその歯は真珠のように白く光るまさにマックヒースが持ってた鋭い刃のジャックナイフ彼はそれを隠し持ってる鮫がその歯で噛みつくと赤い波が広がり始めるマックヒースは洒落た手袋をして一滴の赤い痕跡も残さない歩道の上で日曜の朝に血まみれの犠牲者曲がり角で誰かがこっそり逃げてるあいつがマック・ザ・ナイフじゃないか?川岸のタグボートからセメント袋が降ろされてるあのセメント袋とちょうど同じ重さ中に...マック・ザ・ナイフ

  • 白鯨「Moby Dick」の一等航海士スターバック(Starbuck)

    ハーマン・メルヴィルの名作「白鯨」(MobyDick)を読み始めた。エイハブ船長率いるピークオッド号の冷静沈着な一等航海士の名前がスターバック(Starbuck)である。あのスターバックス(Starbucks)の名前の由来になっていることは結構有名な話である。一等航海士スターバックの画像を検索してみたが、ヒットしない。岩波文庫版「白鯨」(上)(八木敏雄訳)301ページにはRockwellKentによる挿絵がある。挿絵の著作権登録は1930年で、その後、1958年に更新されている。この挿絵はピッツバーグ州立美術館の許可を得て使わせてもらっていると、訳書の目次の前ページに英文で書かれている。著作権について調べてみたが、死後70年間は保護されるとのこと。小説の方はメルヴィルの死去は1891年なので、勝手に引用し...白鯨「MobyDick」の一等航海士スターバック(Starbuck)

  • 「月と六ペンス」のトリビア(3)女子名 Blanche

    「月と六ペンス」にBlancheという名の女性が登場する。岩波文庫版(行方昭夫訳、2005年)では「ブランチ」と表記されている。原文で読む場合は、どう発音しようと読者の勝手だが、日本語訳ではカタカナで表記しなければならない。Blancheはローマで住み込みの家庭教師をしていて、その後、パリに移っている。国籍は明示されていないが、フランス人かフランス系イタリア人だと思われる。それならば、Blancheはフランス語の女子名で、「ブランシュ」と発音される。blancheと小文字で始めると、「白い」という意味の形容詞blanc「ブラン」の女性形になる。blancに定冠詞leをつけると、LeBlanc「ルブラン」という姓ができあがる。ちなみに、Blancheのイタリア語形はBianca「ビアンカ」である。作者のモー...「月と六ペンス」のトリビア(3)女子名Blanche

  • 「月と六ペンス」のトリビア(2)

    フランスの画家、ポール・ゴーギャンをモデルとしてサマセット・モームが書いたベストセラー小説は「月と六ペンス」というタイトルがつけられたが、それについて岩波文庫「月と六ペンス」の解説には次のように書かれている。「月」は夢や理想を、「六ペンス」は現実を表す。(中略)「月と六ペンス」では主人公は美の理想を追求し続け、そのために、世俗的な喜び、富、名声などを完全に無視し、投げ出す。(以下省略)確かにそのとおりだが、イギリスでは、結婚式へと向かう花嫁の左靴の中に6ペンスを入れておくことで「経済的にも精神的にも満たされ、豊かで幸せな人生をもたらす」と考えられていて、現在もその習慣が続いていることから、「六ペンス」は豊かで幸せな結婚生活を表しているとも考えられる。ところで、「月と六ペンス」の中での夫婦またはそれに準じる...「月と六ペンス」のトリビア(2)

  • 「月と六ペンス」のトリビア

    今回はスパニッシュとは関係のない話である。1919年にサマセット・モームの小説「月と六ペンス」が刊行され、世界的な人気を博した。日本語にも翻訳されている。まずはタイトルの一部の「六ペンス」についての考察である。6ペンスというと、現代の感覚では何とも中途半端な額である。イギリスの通貨はポンドだが、1971年に1ポンド=100ペンスに改定され、現在に至っている。現在のイギリスのペンス硬貨は1ペニー、2ペンス、5ペンス、10ペンス、20ペンス、50ペンスの6種で、当然ながら6ペンス硬貨はない。1971年以前は12ペンス=1シリング、20シリング=1ポンド、つまり240ペンス=1ポンドという、複雑な体系であった。ペンス硬貨には1ペニー、2ペンス(「タペンス」と発音される。ミュージカル『マイ・フェア・レディー』でイ...「月と六ペンス」のトリビア

  • プンタレーナスは2000年に消滅するはずだった!

    コスタリカの太平洋側の港町、プンタレーナス(Puntarenas⇐Puntaarenas「砂州」の意。チリにはPuntaArenasという町がある)はプンタレーナス州の州都である。乾季(大体12月から3月まで。「夏」と呼ばれている)はからっと晴れていて、海水浴にはもってこいの季節である。日がカンカン照るので暑いが、摂氏35度以上の猛暑日になることはまずない。1980年頃、首都サンホセに住んでいた。コスタリカの学校は乾季になると休みになるので、筆者も勤務先の大学も休みになる。最近の日本の学校は学生・生徒が休みでも教員は学校に行かなければならないようだが、当時のコスタリカではそんなことはなかった。たぶん、今でも同様だろう。そういうわけで、筆者がプンタレーナスに行くのは「夏」に決まっていた。それが、2017年に...プンタレーナスは2000年に消滅するはずだった!

  • スルキ

    ここはスルキ(Zurquí)トンネル。コスタリカの首都サンホセとカリブ海の港リモンを結ぶ幹線道路(autopista)にある唯一のトンネルである。サンホセから北に向かうと峠があるが、その峠を越えて少し行ったところにあるトンネルである。この写真の上の方にトンネルの出入り口が見えるが、トンネルを向こう側に抜けると峠があり、サンホセに至る。道路の左側には谷があり、川が流れている。谷の左側の山に潜んで、狙撃したのがゴルゴ13である。ゴルゴ13のことだから、不可能なことはないのだろうが、どうやって人跡未踏(たぶん)の山に入っていったのだろうか。それにここはよく霧が出る。狙撃の時には霧は出ていなかったようだが、ゴルゴ13には天も味方するようである。さて、スルキ(Zurquí)というと、筆者はまず、このトンネルを想起す...スルキ

  • キリストってスペイン人? Sólo Cristo es español

    カルメン・リラの作品"CuentosdeMiTíaPanchita”(パンチータ伯母さんのお話)を読んでいると、次のような一節に遭遇した。sóloCristoesespañolyMariquitaseñora...文法的には何の問題もない、易しい文である。Mariquitaとseñoraの間には動詞esが省略されていると解釈される。MariquitaはMaríaの愛称で、手元の「西和中辞典」(小学館)にもちゃんと記載されている。mariquitaと小文字で書くと、「テントウムシ、インコ、マリキータ(二人が組になって踊るクリオーリョの踊り)」という意味になる。当然、女性名詞だが、これが男性名詞になると、「ホモ、おかま」という意味にもなる(「西和中辞典」)。señoraは「奥様」だが、NuestraSeñor...キリストってスペイン人?SóloCristoesespañol

  • 蟻とキリギリス

    カルメン・リラの“CuentosdeMiTïaPanchita”(パンチータ伯母さんのお話)の著者前書きにイソップの「蟻とキリギリス」の話が言及されていた。イソップの寓話は世界中に広まっているようである。イソップはギリシャ語で「アイソーポス」というそうで、英語ではAesopである。スペイン語ではEsopoとなる。イソップはかなりの醜男だったらしい。【ディエゴ・ベラスケスによって描かれた肖像画】イソップの寓話はポルトガル人宣教師によって日本にもたらされ、17世紀初めに仮名草子『伊曾保物語』が成立した。これには伊曾保(イソップ)の略伝も収められているが、やはりかなり不細工だったということである。挿絵もあるが、だいぶ日本化している。ちなみに、略伝の部分を読むと、まるで一休さんの話のようである。前置きはこれくらい...蟻とキリギリス

  • アヴェ・マリア

    キリスト教徒でなくても「アヴェ・マリア」(スペイン語ではAveMaría)の語句を知らない日本人はいないだろう。しかしながら、「アヴェ」(Ave)の意味を知っている人はそう多くはあるまい。スペイン語にはaveという普通名詞がある。意味は「鳥」だが、「アヴェ・マリア」が「マリア鳥」では訳が分からない。「アヴェ・マリア」とはラテン語で直訳すると「こんにちは、マリア」または「おめでとう、マリア」を意味する言葉だそうである(ウィキペディア「アヴェ・マリア」)。Aveには「こんにちは」、「おめでとう」等の意味がある言葉ということだが、ハワイ語ではAlohaに相当するだろうか。まさか、ハワイ語で「アヴェ・マリア」の祈りが「アロハ・マリア」になっているわけではないだろうが。さて、スペイン語ではAveMaríaは間投詞と...アヴェ・マリア

  • スレイマン1世

    このお方、カルメン・リラの作品“LosCuentosdeMiTíaPanchita”(パンチータ伯母さんのお話)に収録されているお話にも登場する。日本語名は「スレイマン1世」。オスマン帝国の第10代皇帝(在位:1520年-1566年)である。トルコ語表記ではSüleimanで、英語表記ではSuleimanである。ウィキペディア「スレイマン1世」によると、「46年の長期にわたる在位の中で13回もの対外遠征を行い、数多くの軍事的成功を収めてオスマン帝国を最盛期に導いた」とのことである。「1521年からは外征に乗り出し、ハンガリー王国からベオグラードを奪い取り、翌1522年のロドス包囲戦で聖ヨハネ騎士団からロドス島を奪うなど活発な外征を行った」、また、「ウィーン攻略には失敗するもののヨーロッパの奥深くにまで侵攻...スレイマン1世

  • コスタリカのこぶとり爺さん

    "Salirconundomingosiete”は日本昔話の「こぶとり爺さん」とそっくりだったが、日本の爺さんのこぶはほっぺたにある。ところが、コスタリカの昔話"Salirconundomingosiete”に登場する男(「年寄り」とは書かれていない)のこぶはほっぺたではなく、喉にあるのである。この話の中で「こぶ」を表すスペイン語は‟güecho”(グエチョ)であるが、この語は小学館「西和中辞典」には掲載されていない。‟güegüecho”ならある。意味は「甲状腺腫を患っている」の他に「愚かな」という意味もあった。「こぶ」とは書かれていないが、調べてみると、甲状腺腫を患うと喉にコブができるようで、昔は喉に大きなコブを持つ人がかなりいたようである。ところで、岩波文庫の「ラテンアメリカ民話集」(三原幸久編訳)には、...コスタリカのこぶとり爺さん

  • Salir con un domingo siete

    1920年に出版された“LosCuentosdemitíaPanchita”(パンチータ伯母さんのお話)を読んでいる。著者はCarmenLyra(本名MaríaIsabelCarvajalQuesada)。詳細についてはウィキペディア‟CarmenLyra”を参照されたい。スペイン語だが、機械翻訳をかければ大意はつかめるだろう。この書籍の中の一つに“Salirconundomingosiete”という話がある。タイトルを英語に逐語訳すれば、“GooutwithaSundayseven”になる。「7日の日曜日に出かける」のかと思うが、そうではない。「7日の日曜日」ならスペイン語では“eldomingosiete”で、定冠詞を使わなければならない。本文を読むと、“undomingosiete”は「日曜日で7つ」とい...Salirconundomingosiete

  • 映画『誰が為に鐘は鳴る』

    昨日、テレビで『誰が為に鐘は鳴る』を見た。以前見たような気がしていたが、実は初めてだった。原題“Forwhomthebelltolls”は16~17世紀のイギリスの詩人ジョン・ダン(JohnDonne)の詩からとられていることはあまりにも有名だが、ここでは触れない。『誰が為に鐘は鳴る』の舞台はスペインなので、当然スペイン語についてのトリビアについて述べる。主人公ロバート・ジョーダンの個人名のロバート(Robert)のスペイン語形がロベルト(Roberto)なので、映画でもそう呼ばれていた。この程度のことでわざわざ記事を書くには及ばない。山賊パブロ(Pablo、英語形はPaul)の女房のピラー(Pilar、スペイン語読みはピラール)がロベルトに呼びかけるときの言葉について述べる。その前にピラール(Pilar)につ...映画『誰が為に鐘は鳴る』

  • ドゥエンデ(duende、小人)

    メキシコ時代の友人が書いた作品をご紹介します。さまざまな資料を基に再構築した武蔵です。是非ご一読ください。『巌流島の決闘』はあっと驚く結末です。コスタリカの昔話にはドゥエンデ(duende)というコビトもよく登場する。コビトといっても、『借りぐらしのアリエッティ』ほど小さくはない。アリエッティのサイズだと、英語ではfairy,elfなどと呼ばれるようだが、コスタリカのコビトはもっと大きい。ディズニー・アニメ『白雪姫』に出てくるコビトと同じぐらいのサイズである。これは英語ではdwarfと呼ばれるようだが、スペイン語ではduendeとなる。【wiktionary:duendeより】小学館『西和中辞典』によると、ドゥエンデは以下のように記述されている。1お化け、小悪魔、(家つきの)小鬼、座敷わらし、小妖精2いたずらっ...ドゥエンデ(duende、小人)

  • コスタリカの伝説 “La carreta sin bueyes”(牛なし牛車)の著者 Mario González Feo

    『コスタリカの伝説集』(LeyendasCostarricenses)は全96話からなるが、それぞれ著者が異なる。“Lacarretasinbueyes”(牛なし牛車)というタイトルの話が3話収録されているが、そのうちの一つの著者がMarioGonzálezFeo(マリオ・ゴンサレス・フェオ)氏である。個人名のMario(女性形はMaría)は日本でもおなじみである。父の父姓のGonzálezもありふれた姓の一つである。母の父姓のFeoははじめてお目にかかった。feoは基本語彙の一つで、bonito(きれいな、かわいい等)の反意語である。小学館『西和中辞典』には次のように記されている。形容詞:1醜い、醜悪な、不器量な2不快な、ひどい、汚い3見苦しい、みっともない4険悪な、厄介な、始末に負えない5卑劣な、卑怯な6...コスタリカの伝説“Lacarretasinbueyes”(牛なし牛車)の著者MarioGonzálezFeo

  • 妖鳥 “La Ju Del León”(ラ・フー・デル・レオン)

    メキシコ時代の友人が書いた作品をご紹介します。さまざまな資料を基に再構築した武蔵です。是非ご一読ください。『巌流島の決闘』はあっと驚く結末です。コスタリカの伝説集の中で紹介されている妖怪の一つに“LaJuDelLeón”(ラ・フー・デル・レオン)というのがある。“LaJuDeLeón”ともいうようである。Leónは「ライオン」のことで、かつてはスペインに「レオン王国」という国もあった。詳細はウィキペディア「レオン王国」を参照されたい。ライオンは現在はヨーロッパには生息していないが、かつてはヨーロッパにも生息していたらしい。ヘロドトスにも記されている。こちらも詳細はウィキペディア「ライオン」をご覧いただきたい。それによると、ライオンは新大陸には生息していない。当然、コスタリカにもいない。león「ライオン」という...妖鳥“LaJuDelLeón”(ラ・フー・デル・レオン)

  • 怪魚 Peje Nicolás(ペヘ・ニコラス)

    メキシコ時代の友人が書いた作品をご紹介します。さまざまな資料を基に再構築した武蔵です。是非ご一読ください。『巌流島の決闘』はあっと驚く結末です。コスタリカの伝説に少しだけ紹介されていたのは怪魚“PejeNicolás”である。pejeは「魚」という意味だが、一般的に「魚」はpez(ペス)である。ただし、これは自然の状態の魚で、釣り上げられて、食卓に上ればpescadoとなる。英語のfishは関連語である。英語ではfishがそのまま動詞にもなるが、スペイン語では動詞はpescarになる。その過去分詞「釣られたもの」pescadoがそのまま名詞にもなっている。ちなみに、「漁師」はpescadorで、そのイタリア語形がパスタ好きにはお馴染みのpescatoreである。西洋占星術では「うお座」は英語ではPescesとい...怪魚PejeNicolás(ペヘ・ニコラス)

  • ドン・ガバチョ(Don Gabacho)

    メキシコ時代の友人が書いた作品をご紹介します。さまざまな資料を基に再構築した武蔵です。是非ご一読ください。『巌流島の決闘』はあっと驚く結末です。コスタリカの昔話にはわけのわからない単語がたくさん出てくる。辞書なしにはとても読めない。辞書があっても、掲載されていない言葉もあので、ネットで調べたり、女房に聞いたりしないと、読み進めない。そんなわけで辞書は手放せない。で、ふとgabachoという単語が目に入った。発音は「ガバチョ」だが、1960年代半ばのテレビ人形劇『ひょっこりひょうたん島』の大統領の名前が「ドン・ガバチョ」だった。声はインチキ外国語を操る怪優「藤村有弘」。日活アクション映画では中国人(?)の悪役が印象に残っている。「ドン・ガバチョ」という名前だが、「ドン」はスペイン語では個人名の前につける敬称don...ドン・ガバチョ(DonGabacho)

  • コスタリカの妖怪 El Viejo del Monte(山男)

    メキシコ時代の友人が書いた作品をご紹介します。さまざまな資料を基に再構築した武蔵です。是非ご一読ください。『巌流島の決闘』はあっと驚く結末です。今回のコスタリカの妖怪は“ElViejodelMonte”(エル・ビエホ・デル・モンテ)。「山の男」という意味である。“DueñodelMonte”(ドゥエニョ・デル・モンテ)とも呼ばれている。スペイン語版ウィキペディア”DueñodelMonte”によると、これは中米の妖怪と書かれている。ヒゲもじゃで、髪はぼうぼうの大男というのが一般的な姿のようだが、生前犯した罪のために、このような姿になっているが、死後、山の生き物たちの守り神になっているとか。パナマとの国境近くの小さな町、Bribri(ブリブリ)の先住民の神話にも言い伝えがあるらしい。また、ニカラグアに近いグアナカ...コスタリカの妖怪ElViejodelMonte(山男)

  • コスタリカの妖怪四天王の一角、トゥレビエハ(Tulevieja)

    コスタリカの妖怪御三家ともいえる三大妖怪はすでに紹介したが、これにも1つ加えて妖怪四天王にしたい。その名はトゥレビエハ(Tulevieja)である。TuleViejaと2語に分けて書かれることもある。Viejaは基本語彙viejo(ビエホ、英oldに相当)の女性形で、名詞としては「老婆」、「成人した女」の意味になる。Tuleは英語にも入っていて、「ホタルイ;螢藺;蛍藺」というイグサの仲間のようである。【tule】ただし、メキシコにはtuleという大木があるようだが、コスタリカではイグサの方である。Tuleviejaはいつもtuleで作った帽子をかぶっているので、そう呼ばれるわけである。画像にはおどろおどろしいのもあるが、以下のものが本来のTuleviejaに近いのではなかろうか。スペイン語版ウィキペディア“Tu...コスタリカの妖怪四天王の一角、トゥレビエハ(Tulevieja)

  • コスタリカの三大妖怪(2)カデホス

    コスタリカの三大妖怪の1つ、ラ・セグア(馬の妖怪)は前回紹介した。残る二つのうちの一つ、ジョローナ(Llorona、泣き女)については「映画リメンバーミー考察」に詳しいので、そちらをご覧いただきたい。メキシコの民話ということだが、コスタリカにも同様の話があるので、メキシコから中米にかけての民話といえるのではないだろうか。残る1つはElCadejos(エル・カデホス)である。これもどうやら中米に共通の妖怪のようである。ウィキペディアスペイン語版“Cadejo”によると、中米の他の地域では単数形のCadejoが一般的なようで、Cadejosと一見複数形にするのはコスタリカの特徴だそうである。一見、恐そうだが、決して人に危害を加えることはないそうである。夜遊びの帰りによく遭遇するらしい。目が真赤に燃えるようで、昔、電...コスタリカの三大妖怪(2)カデホス

  • コスタリカの三大妖怪

    コスタリカには妖怪や幽霊話が多数あるが、三大妖怪といってもいいのは、ジョローナ(LaLlorona、泣き女)とラ・セグア(LaCegua、馬の妖怪)とカデホス(Cadejos、狼のような獣)である。この絵はコスタリカの新聞“LaNación"(英TheNation)に掲載された小学校6年生の児童の絵である。三大妖怪が一堂に会しているが、桃太郎、金太郎、浦島太郎が一堂に会しているのと同じようなものである。ほのぼのとしたタッチの絵であるが、実際は、ほのぼのからは程遠い。まず、ラ・セグアから始めよう。Ceguaとつづられるのが一般的なようだが、Seguaというつづりもある(発音は同じ)。Tseguaと書かれることもあるが、これだと「ツェグア」と発音される。馬の妖怪だが、美女の顔が馬に変わって、男を驚かせる。スペイン語...コスタリカの三大妖怪

  • コスタリカの魔女サラテ

    コスタリカの魔女と言うと、「サラテ」(Zárate)が一番有名らしい。前回、紹介したが、調べてみると、画像も次々と出てくる。人種的には先住民説が一般的なようだ。こんな画像もあったが、これは若き日のサラテであろう。物語に出てくるときは老婆の姿が多いのだろう。上の写真が物語に出てくるサラテのイメージに近いと思う。右側の写真はサラテのフードを後ろから見たところである。筆者が読んだサラテの話では、身なりは質素ということだったが、このように質素を通り越していたかもしれない。白人説もある。小柄で太っていて、目つきは意地悪そうという話だった。上のイラストでは意地悪そうには見えない。太ってはいるが、太目のセクシー美人になっている。これぐらいなら筆者は誘惑されてもついていく。孔雀(pavoreal、「王の七面鳥」が原義)は元ハン...コスタリカの魔女サラテ

  • コスタリカの魔女

    コスタリカの昔話には魔女(bruja、ブルハ)も登場する。いろんな魔女がいるのだろうが、一番有名なのは“ÑaZárate”(ニャ・サラテ)のようである。ñaはラテンアメリカで呼びかけに使われる語で、「おかみさん、奥さん」という訳語が与えられている(小学館『西和中辞典』)。男性形はñoで、こちらには「だんな(様)」という訳語が当てられている。辞書にはこれ以上の詳しい説明はないが、ñaはdoña(既婚女性・未亡人の洗礼名の前につけられる敬称。男性形はdon)の縮約形だと思われる。コスタリカの昔話には、これと関連して、ñor(ニョール)という姓の前につける男性用の敬称がでてくるが、この語は辞書には掲載されていない。文脈からすると、señor(セニョール)の縮約形としか思われない。ちなみに、筆者はこれらの敬称には全くな...コスタリカの魔女

  • コスタリカの昔話「チンゴ・ネグロ」(Chingo Negro)

    松の内はとっくに過ぎたが、¡FelizAñoNuevo!今年は丑年だが、スペイン語には「牛」を表す語はいくつもある。雄牛toro、雌牛vacaは基本語彙だが、bueyというのもある。これは「去勢された雄牛」で、自動車が普及する前は運搬用のモーターとして使われていた。荷車はcarretaと呼ばれていて、今では大きなものから小さなものまで、きれいに彩色されてお土産として売られている。牛は英語では生きている間はox,cowだが、食卓に上るとbeefになる。スペイン語では、「牛肉」はcarnedevacaと習った。なぜ「雌牛」の肉なのか、よくわからない。雄牛も殺されていると思うのだが。当然、carnedetoroもあるはずである。しかし、コスタリカではcarnederes「四足動物の肉」と言っていた。アルゼンチンのラプ...コスタリカの昔話「チンゴ・ネグロ」(ChingoNegro)

  • コスタリカの遊び yaces (yases)

    コスタリカの伝説を読んでいたら、yaces(ジャセス)という語に出くわした。小学館『西和中辞典』には掲載されていない。yasesともつづるようだが、こちらも掲載されていない。女房殿に聞いたら、伝統的な子供の遊びで、女房殿もやっていたそうな。つづりはyacesの方が正しいらしい。1980年ごろ、コスタリカに在住していた時、下宿に近所の女の子が遊びに来て、伝統的な遊びに付き合わされたことがある。cromoという遊びだが、これは、薄っぺらな小さなカードを手のひらにくぼみを作ってひっくり返し、さらに表返せば、相手のカードを取ることができるというゲームである。日本にも同じ遊びがあるが、残念ながら、yacesをした記憶はない。ネットで調べてみたら、画像も紹介されていた。忍者のまきびしの形に近いだろうか。これがyacesで、...コスタリカの遊びyaces(yases)

  • 巨大メロの話

    コスタリカの伝説に巨大メロの話がある。場所はカリブ海の港町、リモン(Limón「メロン」の意)の埠頭である。現在は大型船も停泊できる立派な港である。さて、メロ(mero)というのはスズキ科の魚である。mero(女性形mera)という形容詞もあるが、これは英語mere(単なる)に対応する語であり、魚とは関係がない。巨大メロだから、単なるメロ(meromero)ではないことは確かであるが。メロは正式にはマジェランアイナメというそうで、銀ムツとも呼ばれていた。確かに白身の高級魚である。成魚は全長1メートルを超えるらしい(ウィキペディア「マジェランアイナメ」)。確かに大きいが、物語には全長6メートルとか9メートルと書かれている。いくら何でもこんなに大きくはないだろう。逃がした魚は大きいというので、だんだん大きくなってい...巨大メロの話

  • [d] 音の脱落

    LeyendasCostarricenses(コスタリカの伝説)全267ページのうち、145ページまで読んだ。【挿絵から】今回のお話は幽霊話だが、昔の教養のない人のことばが出てくるので読みにくい。コスタリカ特有の語彙や表現もあるが、そちらは女房殿の助けが要る。助けがなくても想像がつくのは[d]音の脱落である。わかりやすい例としては、過去分詞形-ido,-adoのdが落ちている形である。例えば、perdonado(perdonar、許す)⇒perdonaoがある。ほかにもいくつかこのような例がある。次はondeという語である。文脈から、これはdonde(英where)だということは想像できる。このondeという語は立派なポルトガル語である。実は、この語は40年以上前から知っている。ボサノバの歌詞によく出てくるので...[d]音の脱落

  • 悪魔2

    コスタリカの伝説に戻るが、その中で使われている「悪魔」を表わす言葉を列挙する。diablo,DonSata,Luzbel,elseñordictadordeinfiernolandia,elseñorquenospintanconcuernosycolalarga,socio,pisuicasdiabloについては述べない。LuzbelはLuciferの別名。“elseñordictadordeinfiernolandia”は「infiernolandiaの独裁者」だが、普通に「地獄」というときはinfiernoでよい。「ディズニーランド」はコスタリカではDisneylandiaというが、他のスペイン語圏諸国でも同様だろうか。infiernolandiaはinfierno(ポinferno→キリシタン用語:イン...悪魔2

  • 悪魔(diablo)の別名(1)

    コスタリカの伝説集を読んでいる。先住民の話が多かったが、今回は時代的にも新しく、キリスト教の悪魔が登場する。悪魔と一口にいっても、いろいろな悪魔がいるようである。キリスト教以外にも悪魔がいるが、この項ではキリスト教の悪魔に話を限る。それでもいろいろな悪魔がいるようだが、悪魔のボスは「サタン」(Satán)である。もともとは光の天使「ルシファー」(Lucifer、英西同形)だったが、地獄に落ちて改名したとのこと。さて、スペイン語で「悪魔」というと、diabloが一般的だが、ElDiablo(英語に直訳するとTheDevil)とやると「魔王、サタン」を表わす。小学館『西和中辞典』のdiabloの項に詳しい説明があるので、引用する。diabloは、元来は神に背いたために地獄におとされた天使で、Lucifer「堕天使」...悪魔(diablo)の別名(1)

  • おばさん殺し

    今回はおばさんたちに死んでいただく。「おばさん」というと、年配の女性の意味にもなるので、「おば」といったほうが正確である。「おば」はスペイン語ではtíaという。ちなみに「おじ」はtíoだが、殺されるのは「おば」だけである。matatíasという恐ろし気な言葉で、単複同形の男性名詞である。意味は「金貸し、高利貸し」であるが、「おば殺し」との関連が全然わからない。おばたちが悪徳高利貸しの餌食になって、自殺でもしたのだろうか。小学館『西和中辞典』には何の説明もない。そうすると、頼りになるのはネットである。matatíasと入力したが、ヒットしたのは大文字で始まるMatatíasである(スペイン語版ウィキペディア“Matatías”)。念のためにカタカナで「マタティアス」とやったら、日本語版「マタティア」が出てきた。ス...おばさん殺し

  • ガリシア人殺し

    今回の殺しは「ガリシア人」である。「ガリシア」(Galicia)とはスペイン北西部の地方で、南に下りるとポルトガルになる(ガリシアについてはウィキペディア「ガリシア州」を参照されたい)。ガリシアにはガリシア語(gallego「ガジェゴ」、「ガリシア人」の意にもなる)があるが、スペインの標準語であるカスティーリャ語(castellano)よりもポルトガル語に近い。スペイン語の定冠詞はel(男性単数)、los(男性複数)、la(女性単数)、las(女性複数)なのに対して、ガリシア語ではそれぞれo,os,a,asとなり、ポルトガル語と完全に一致している。さて、ガリシア人を殺すことになるわけだが、ウィキペディア「ガリシア州」にはスペイン人がガリシア人を殺しまくったというような記述は見つからない。「ガリシア人殺し」はスペ...ガリシア人殺し

  • 「チョコレートと蝉」を飲む?

    コスタリカの昔話集“Leyandascostarricenses”を読んでいる。言葉が難しいので、子供の読み聞かせには向かない。さて、「湿地の山地の伝説」(LeyendasdelCerrodelTremedal)の中に次のような記述があった。chocolateychicharra,quebebíannoblesyplebeyosenabundancia「チョコレートと蝉、貴賤を問わずよく飲まれていた」という意味だが、チョコレートはホット・チョコレート、つまりココアのことで飲み物である。ただし、先住民が飲んでいたチョコレートには砂糖もクリームも入っていない。chocolate(スペイン語読みでは「チョコラテ」)という語はナワトル語の“xocoatl”「ココア」(「苦い飲み物」が原義)に由来するとの記述がある(小学...「チョコレートと蝉」を飲む?

  • matajudío

    Matamorosは「ムーア人殺し」という意味だが、Matajudíos(マタフディーオス)は「ユダヤ人殺し」という意味である。実際、こういう名前の村があることは以前に紹介した。「Matajudíos(ユダヤ人殺し)という地名」を参照されたい。Matajudiosという姓もある。“Forebears”によると、コロンビアに88人いるだけである。アクセント記号のついたMatajudíosはヒットしなかったが。Matajudíosの村は2014年にMotadeJudíos(「ユダヤ人の丘」の意)という名前に変更されている。詳細は英語版ウィキペディア“CastrilloMotadeJudíos”に詳しい。【改名前】【改名後】ここまでは、以前の話題の蒸し返しだが、小学館『西和中辞典』にはmatajudíoという語が掲載...matajudío

  • matamoros

    前回、matasanoという木について述べた。mata(殺す)+sano(健康な)の合成語だが、辞書を見ると、ほかにも“mata+~”という語がたくさん見つかった。筆者にお馴染みなのはmatamoscas(matar+moscas「ハエ」)で、「ハエたたき」という意味である。2018年にコスタリカに行ったとき、グアピレス(Guápiles)にある女房殿の実家の近所にあるminisuperで買ったが、プラスチック製ですぐダメになったことを思い出す。固有名詞ではMatamorosも有名である。スペインをイスラム教徒であるモーロ人(ムーア人、moros)から救ったSantiagoMatamorosが有名で、このブログでもすでに扱っている(“SantiagoMatamoros”、「島原の乱と聖ヤコブ」参照)ので、そちら...matamoros

  • Matasano

    “LeyendasCostarricenses"(レジェンダス・コスタリセンセス、「コスタリカの昔話」)という本を読んでいる。ElíasZeledón(エリーアス・セレドン、1953-2014)という人による編纂(compilación)である。この中に“elárbolmatasano”という言葉が出てきた。árbolは「木」なので、何かの木ではあるのだが、何の木かよくわからない。辞書(小学館『西和中辞典』)を調べてみた。matasanosという見出しはあるが、matasanoはない。matasanosは単複同形で「やぶ医者、へぼ医者」という意味の俗語である。これは「matar(殺す)+sano(健康な)」が語源だろうということは容易に推測できる。そうすると、“árbolmatasano”は有毒の実がなる木かと...Matasano

  • Corona, Covid, Lockdown、王冠

    2020年4月30日付のJiji.comの記事に、Corona,Covid,Lockdownというコロナウィルス関連の名前を付ける親が現れたことを伝える記事があった。これはインドとフィリピンでの話だが、日本では「光環」と書いて「コロナ」と読ませる名前などが現れるだろうか。急に話は変わるが、中国でも最近キラキラネームが流行っているらしい。ただ、中国の場合は、個人名単独ではなく、姓と組み合わせてキラキラネームにするのが特徴のようである(“withnews”参照)。記事の一部を抜粋する。例えば「韋」という名字。親が「多利亜」という名前を付けると「韋多利亜=ビクトリア」になります。同じ「多利亜」ちゃんでも、「王」や「李」が名字だったら、その効果はありません。卓球の選手に「丁寧」さんがいたが、これも一種のキラキラネームだ...Corona,Covid,Lockdown、王冠

  • corona, crown, krone, Krone, krona など

    このところ、話題はコロナ一色である。数十年後にこの記事を読む読者のために、一応「コロナ」とは新型コロナウィルスのことだと注釈を加えたほうが親切であろう。「コロナ」はラテン語coronaに由来するが、スペイン語でもそのままcoronaである。英語のcoronaは研究社『新英和中辞典』には「1.《天》コロナ、光冠2.《気象》(太陽・月の回りに見える)光環、暈(かさ)」という訳語が見られるのみである。一方、スペイン語のcoronaにはいろいろな意味がある。小学館『西和中辞典』から引用する1冠、王冠、宝冠、花冠2王権、王位、王室、王制、国王の支配〔統治、主権〕:王国3栄冠、栄光、栄誉:(聖像の頭上の)円光、光輪4(物の)頂上、最高部:頭のてっぺん:山頂:(宝石の)クラウン、冠部:《カト》剃冠(ていかん):円形にそった頭...corona,crown,krone,Krone,kronaなど

  • メキシコの死者の日

    ディズニー・ピクサー・アニメ「リメンバー・ミー」(原題Coco)の舞台はメキシコで、死者の日に主人公ミゲルが死者の国に迷い込む。死者の日についてはウィキペディア「死者の日(メキシコ)」に詳しい。死者の日(DíadeMuertos)は11月1日と2日だが、10月31日にはその前夜祭が行われるという。10月31日はハロウィンだが、これはもともとは古代ケルト人の祭りで、アメリカではすっかりお馴染みである。もともとはメキシコには関係のないことだが、アメリカ文化の影響だろう、筆者がメキシコ滞在中(1991-92年)には子供たちがお菓子をねだりに来たものである。1989年にはペルーに住んでいたが、筆者の不在中にやはり子供たちがお菓子をもらいに来たようで、女房殿が応対した。同じラテンアメリカとはいっても、コスタリカにはハロウ...メキシコの死者の日

  • 「リメンバー・ミー」の中で歌われる歌 Un Poco Loco と La Llorona

    ディズニー・ピクサー・アニメ「リメンバー・ミー」(原題Coco)ではいろいろな歌が歌われている。「リメンバー・ミー」以外では「ウン・ポコ・ロコ」と「悲しきジョローナ」が印象に残っている。「ウン・ポコ・ロコ」はスペイン語では“unpocoloco”で、英訳すると“alittlecrazy”である。日本語音声で見ていたのだが、歌の部分はひょっとしてスペイン語で歌われているのかと思って、音声を切り替えたが、ほとんど英語だったので、また日本語に切り替えた。日本語歌詞では「ちょっとクレージー」となっていた。「哀しきジョローナ」(LaLlorona)は当初日本語音声で聞いていたが、女房殿に注意されて言語を切り替えたが、これは英語ではなく、スペイン語で歌われていたので、そのまま聞いた。これは古くからあるメキシコの曲のようで、...「リメンバー・ミー」の中で歌われる歌UnPocoLocoとLaLlorona

  • アレブリヘ(Alebrije)

    ディズニー・ピクサー・アニメ「リメンバー・ミー」(原題Coco)にはアレブリヘ(Alebrije)という猫の怪物のような動物が登場する。この単語は小学館『西和中辞典』(1990年発行)には載っていない。調べてみると、これはメキシコはオアハカ(Oaxaca)州の民芸品であるとのこと。オアハカには1992年ごろ行ったことがある。先住民が多い地域で、筆者もお土産を買ったが、じつはそれがアレブリヘだったのである。その当時は、この民芸品の名前は気にもしていなかったのだが。【とかげ(?)のアレブリヘ】【魚のアレブリヘ】【ドラゴンのアレブリヘ。炎、翼、トゲなどは取り外して保管しておいたものを20年ぶりに組み立てた。】「リメンバー・ミー」に出てくるアレブリヘはPepitaという名前で、「緑色で巨大な体に、ジャガーの体にワシの翼...アレブリヘ(Alebrije)

  • ディズニー・ピクサー・アニメ「リメンバー・ミー」(Coco)(2)「アンコール」

    ディズニー・ピクサー・アニメ「リメンバー・ミー」(原題Coco)の舞台はメキシコである。登場人物は当然メキシコ名で、日本語吹き替え版でも大体スペイン語読みされていたのだが、一人、主人公Miguel(ミゲル)の高祖父(ひいひいじさん)のHéctorだけは英語読みで「ヘクター」と呼ばれていた。スペイン語では「エクトル」でなければならない。その理由を考えてみた。Miguelは英語Michaelのスペイン語形、祖母の名前Elenaは英語Helenのスペイン語形なので、スペイン語形がそのまま使われているのに対し、Héctorの英語形はHectorで、アクセント記号(tilde)の有無だけが違いである。アクセント記号を無視すれば英語としても通用する。それでHéctorだけは英語風の「ヘクター」になったのだろう。さて、日本語...ディズニー・ピクサー・アニメ「リメンバー・ミー」(Coco)(2)「アンコール」

  • 「ココ・シャネル」

    ディズニー・ピクサー・アニメ「リメンバー・ミー」の原題は“Coco”で、これは個人名(主に女子名)“Socorro”の愛称だということは前回述べたが、有名化粧品ブランドのシャネルの創業者「ココ・シャネル」も「ココ」さんである。ウィキペディア「ココ・シャネル」によると、フルネームはガブリエル・ボヌール・「ココ」・シャネル(GabrielleBonheur"Coco"Chanel)。Bonheurは「幸せ」という意味である。“Coco”は愛称のようで、出生時には“GabrielleChasnel”の名前で登録されている。「シャネル」のつづりも違っている。“Coco”という名前がどこから出てきたのかは、ウィキペディア「ココ・シャネル」から引用する。彼女が「ココ(Coco)」という名前を得たのはこの頃である。彼女が夜に...「ココ・シャネル」

  • ディズニー・アニメ『リメンバー・ミー』(原題 Coco)

    先日、テレビでディズニー・アニメ『リメンバー・ミー』を見た。ピクサー・アニメーションは食わず嫌いだったが、メキシコが舞台で主人公が死者の国にも行ってくるというので、少し興味をそそられた。番組の音声は英語と日本語があったが、日本語で見ることにした。オリジナルがスペイン語だったら、スペイン語で見たのだが。映画については、ウィキペディア「リメンバー・ミー(2017年の映画)」で紹介されているので、そちらをご覧いただきたい。それによると、原題は“Coco”となっている。これは「ココナッツ」を意味する普通名詞である。ところが、“Coco”は女子名「ソコロ」(Socorro)の愛称とのこと。ところが、“socorro”と小文字で始めると、普通名詞になり、意味は「救出、救助、救援物資、《軍》援軍、救援部隊、補給物資、糧食」等...ディズニー・アニメ『リメンバー・ミー』(原題Coco)

  • 福岡ソフトバンク・ホークスのスアレス投手(1)個人名 Robert Alexander

    今回は福岡ソフトバンク・ホークスのスアレス投手。ウィキペディア「ロベルト・スアレス」によると、フルネームは「ロベルト・アレキサンダー・スアレス・スベーロ」(RobertAlexanderSuarezSubero)。ベネズエラ出身である。個人名が“RobertAlexander”、父の父姓が“Suarez”、母の父姓が“Subero”である。まずは、個人名の“Robert”であるが、これは英語形で、発音はカタカナ表記では「ロバート」となる。「ロベルト」と読みたければ、“Roberto”とスペイン語形にしなければならない。“Roberto”の間違いなのか、“Robert”のままで、実は「ロベルト」と読んでいるのかはよくわからない。ちなみに、“Robert(Roberto)”の女性形は“Roberta”となる。もう一...福岡ソフトバンク・ホークスのスアレス投手(1)個人名RobertAlexander

  • 福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ投手(4)母の父姓 Gil

    福岡ソフトバンクホークスのミランダ(ArielMirandaGil)投手の母の父姓がGilである。ウィキペディア「アリエル・ミランダ」によると、カタカナ表記のフルネームは「アリエル・ミランダ・ギル」となっているが、“Gil”はスペイン語読みでは「ヒル」である。スペイン語をろくに知らないアメリカ人は“Gil”を“Gilbert”の愛称、“Gil”と思ってしまうのだろう。確かに、“Gilbert”(ギルバート)が短くなれば、“Gil”(ギル)である。ジャズが好きな人は「ギル」というと、アレンジャーとして有名な「ギル・エヴァンス」(GilEvans)である。この「ギル」はてっきり、「ギルバート」の「ギル」だと思っていたが、「ギルモア」(Gilmore)だった。ウィキペディア“Gil(givenname)”には“Gil...福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ投手(4)母の父姓Gil

  • 福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ投手(3 )父の父姓 Miranda その2

    福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ(ArielMirandaGil)投手の父の父姓が“Miranda”であるが、実は、“Miranda”は女子名にもなる。“Conmishijos”によると、この名前はラテン語“mirandus”に由来するとのことである。意味は“asombrosa,sorprendente,prodigiosa”(驚くべき、すばらしい)である。ミランダ投手のフルネーム“ArielMirandaGil”は“ArielMiranda”が女子名で、“Gil”が父の父姓で、母の父姓が省略されているようにも見える。実際、“Miranda”はシェークスピアの“Tempest”(あらし)に登場する女性の名前としても使われている。【ファーディナンドとミランダ(第5幕)(画)EdwardReginaldFram...福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ投手(3)父の父姓Mirandaその2

  • 福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ投手(2)父の父姓 Miranda

    福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ(ArielMirandaGil)投手の父の父姓が“Miranda”である。“Miranda”姓のスペインでのランキングは第146位(“HistoriaApellidosespaña”による)。“Forebears”によると、“Miranda”姓を持つ人は世界中で約166万人いる。絶対数1位はブラジルで約43万人。人口比1位はパナマである。この姓はスペインやポルトガルにある“Miranda”(“admiredplace”の意だとか)に由来するとのことだが、スペイン語版ウィキペディア“Miranda(apellido)”によると、スペインのアストゥリアス(Asturias)が起源と記されている。【赤く塗られたところがアストゥリアス州。ウィキペディア「アストゥリアス州」より】“M...福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ投手(2)父の父姓Miranda

  • 福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ投手(1)個人名 Ariel

    今回は福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ投手。キューバ出身である。横浜DeNAベイスターズの中南米出身選手はベネズエラ人が多かったが、ソフトバンクはデスパイネ、グラシアル、モイネロ選手など、ほとんどキューバ出身者である。ただ一人スアレス投手がベネズエラ出身である。さて、ウィキペディア「アリエル・ミランダ」によると、フルネームは「アリエル・ミランダ・ギル」(ArielMirandaGil)とある。“Ariel”が個人名、“Miranda”が父の父姓、“Gil”が母の父姓である。まずは、個人名の“Ariel”から。検索サイトに「アリエル」と入力すると、まず出てくるのは「リトル・マーメイド」の人魚姫「アリエル」である。人魚姫「アリエル」は英語では“Ariel”である。“Ariel”というタイトルのSF小説もあるよう...福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ投手(1)個人名Ariel

  • 横浜DeNAベイスターズのエスコバー投手(3)母の父姓 Hernandez

    横浜DeNAベイスターズのエスコバー投手(EdwinJoseEscobarHernandez)の母の父姓は“Hernandez”である。アクセント記号が取れてしまっているが、本来なら“Hernández”となるはずである。現に小学館『西和中辞典』にはアクセント記号つきの“Hernández”しか記載がない。まずは“Forebears”でアクセント記号なしの“Hernandez”で検索する。これは世界で54番目に多い姓で、絶対数でも人口比でもメキシコがトップである(絶対数は約487万人)。エスコバー投手の出身地ベネズエラは第4位で、53万人以上いる。次にアクセント記号つきの“Hernández”で検索。何と世界ランキングでは14653位に転落する。絶対数1位はメキシコで17000人強、人口比1位はプエルト・リコで...横浜DeNAベイスターズのエスコバー投手(3)母の父姓Hernandez

  • 横浜DeNAベイスターズのエスコバー投手(2)父の父姓 Escobar

    横浜DeNAベイスターズのエスコバー投手(EdwinJoseEscobarHernandez)の父の父姓が“Escobar”である。カタカナ表記では「エスコバー」となっているが、これは英語読みで、スペイン語読みは「エスコバール」である。“Escobar”は元読売ジャイアンツのサンチェ投手の父の父姓である。これについては「元読売ジャイアンツのサンチェ選手(2)父の父姓Escobar」で紹介しているので、そちらをご覧いただきたい。今回は“Forebears”にも当たってみる。絶対数1位のメキシコには“Escobar”さんが約14万人いるのに対し、エスコバー投手の出身地ベネズエラは絶対数第8位の約4万1千人である。さらに、“Escobar”姓の由来についても次のように書かれていた。Atopographicnamefr...横浜DeNAベイスターズのエスコバー投手(2)父の父姓Escobar

  • 横浜DeNAベイスターズのエスコバー投手(1)個人名 José Edwin

    横浜DeNAベイスターズにはベネズエラ出身の選手が多い。ロペス選手、バリオス投手、そしてラミレス監督もすでに紹介している。かつて在籍していたモスコーソ投手もベネズエラ出身である。今回は日本プロ野球における左投手の球速の最速記録(160km/h)保持者であるエスコバー投手に登場願う。ウィキペディア「エドウィン・エスコバー」によると、フルネームは「エドウィン・ホセ・エスコバー・エルナンデス」(EdwinJoseEscobarHernandez)。もちろん、ベネズエラ出身である。個人名は“EdwinJose”だが、“Jose”は“José”のはずである。母の父姓の“Hernandez”もやはりアクセント記号が必要で、“Hernández”でなければならない。個人名の一つ“José”は英語では“Joseph”に相当する...横浜DeNAベイスターズのエスコバー投手(1)個人名JoséEdwin

  • 横浜DeNAベイスターズのバリオス投手(2)姓 Barrios Castillo

    横浜DeNAベイスターズのバリオス投手(EdisonErnestoBarriosCastillo)の母の父姓は“Castillo”だが、これについては「西武ライオンズのカスティーヨ選手(2)姓Castillo」ですでに述べているので、そちらをご覧いただきたい。父の父姓が“Barrios”である。“HistoriaApellidosespaña”によると、スペインでのランキングは第320位。珍しい姓ではない。“Forebears”によると、絶対数1位はベネズエラの約97,000人で、人口比1位はグアテマラである。“Barrios”は普通名詞“barrio”(地域)の複数形である。この言葉はアラビア語“barri”(郊外の)が語源である。コロンビアでは「売春街」という意味にもなる(小学館『西和中辞典』より)。バリオ...横浜DeNAベイスターズのバリオス投手(2)姓BarriosCastillo

  • 横浜DeNAベイスターズのバリオス投手(1)個人名 Edison Ernesto

    今回は横浜DeNAベイスターズのバリオス投手。ウィキペディア「エディソン・バリオス」によると、フルネームは「エディソン・エルネスト・バリオス・カスティーヨ」(EdisonErnestoBarriosCastillo)。ベネズエラ出身である。個人名は“EdisonErnesto”、父の父姓が“Barrios”で、母の父姓が“Castillo”である。まずは、個人名の“EdisonErnesto”から。“Ernesto”については、「西武ライオンズのメヒア選手(1)個人名Ernesto」で触れているので、そちらをご覧いただきたい。もう一つの個人名“Edison”はかの有名な発明家「トマス・エジソン」(ThomasEdison)の姓である。エジソンのような立派な人間になってほしいという願いを込めてつけられた名前だろう...横浜DeNAベイスターズのバリオス投手(1)個人名EdisonErnesto

  • 読売ジャイアンツのアダメス投手(2)姓 Adames

    読売ジャイアンツのアダメス投手(SamuelAdames)の姓「アダメス」(Adames)は最初、つい「アメダス」と読み間違えそうになったが、そんな方も多いのではなかろうか。それはともかく、まずは“HistoriaApellidosespaña”に当たってみる。スペインでのランキングは第9042位。珍名ではなくてもかなり少ない。世界的な分布では、絶対数でも人口比でもトップはドミニカ共和国である(“Forebears”)。ドミニカ共和国には19000人弱いる。ドミニカ共和国では第101位の姓である。スペインのAdamesさんは487人なので、スペイン発祥の姓ではなさそうなことがわかる。“INSTITUTODOMINICANODEGENEALOGÍA,INC.”に掲載された書名記事“APELLIDOSFRANCES...読売ジャイアンツのアダメス投手(2)姓Adames

  • 読売ジャイアンツのアダメス投手(1)個人名 Samuel

    今回は読売ジャイアンツのアダメス投手。ウィキペディア「サムエル・アダメス」によると、「サムエル・アダメス」(SamuelAdames)。ドミニカ共和国出身。名前が短すぎて、ちょっと張り合いがない。個人名が一つだけなのはいいとしても、母の父姓が省略されているはずである。まずは、個人名のSamuelから。英語では「サミュエル」と発音されるが、スペイン語では「サムエル」でよい。ただし、アクセントは「エ」の上に来る。ウィキペディア「サミュエル」によると、「ユダヤの士師サムエルに由来する西洋の男性名および姓」とのこと。今度はウィキペディア「サムエル」を調べる。そっくりそのまま引用する。旧約聖書の『サムエル記』に登場するユダヤの預言者、士師(民族指導者)。名前の語義はヘブライ語で「彼の名は神」。実在の人物である場合、紀元前...読売ジャイアンツのアダメス投手(1)個人名Samuel

  • 読売ジャイアンツのデラロサ投手(5)母の父姓 Corporan - その2

    読売ジャイアンツのデラロサ投手(RubbyCarlosDeLaRosaCorporan)の母の父姓はCorporanだが、そのの意味は何であろうか。英語“corporation”(法人、会社)に関係がありそうなつづりである。スペイン語でこれに似たつづりの言葉に“corporal”がある。「肉体の」という意味の形容詞、及び「(カトリックの)聖体布」という意味の名詞にもなる。明らかに名詞“cuerpo”(肉体)の派生語といえるだろう。CorpusCristiも関連語である。これは、「キリストの聖体の祝日、三位一体の祝日後の最初の木曜日」とのこと(小学館『西和中辞典』による)。何にしても、“Corporan(Corporán)”も“DeLaRosa”と同じく、宗教的な姓だと考えられるのである。さて、前回、ドミニカ共和...読売ジャイアンツのデラロサ投手(5)母の父姓Corporan-その2

  • 読売ジャイアンツのデラロサ投手(4)母の父姓 Corporan

    読売ジャイアンツのデラロサ投手(RubbyCarlosDeLaRosaCorporan)の母の父姓は“Corporan”である。このままだと、アクセントは後から2番目の母音[o]の上に来る。カタカナ表記すると、「コルポーラン」に近い。ただ、アクセントが最後の[a]に来た方がスペイン語らしい響きがある。ということで、デラロサ投手の母の父姓は“Corporán”ではないかと推測される。“Forebears”で調べてみると、“Corporan”も“Corporán”もあった。まず、アクセント記号なしの“Corporan”は絶対数でも人口比でも1位はドミニカ共和国で、1万人強。スペインには200人弱である。次に、アクセント記号つきの“Corporán”の方は、これも絶対数、人口比とも1位はドミニカ共和国だが、絶対数は1...読売ジャイアンツのデラロサ投手(4)母の父姓Corporan

  • 読売ジャイアンツのデラロサ投手(3)父の父姓 De La Rosa

    読売ジャイアンツのデラロサ投手(RubbyCarlosDeLaRosaCorporan)の父の父姓が“DeLaRosa”である。これを英語に直訳すると、“OfTheRose”になる。“Rosa”だけでも姓になるのだが、前置詞と定冠詞がくっついた形である。英語圏にはやはり“Rose”という姓がある。ウィキペディア“Rose(surname)”によると、イギリスでのランキングは第69位とのこと。カタカナ表記で「ローズ」とやると、“Rhodes”姓(元近鉄、巨人のタフィー・ローズ)も含まれてしまうので、要注意である。こちらはdが入っているので、「ズ」を発音するとき、舌先が歯茎につくが、Roseの方はつかない。さて、まずRosa姓について調べてみる。Rosaは英語形Rose同様、女子名にもなるのだが、スペインでの姓のラ...読売ジャイアンツのデラロサ投手(3)父の父姓DeLaRosa

  • 読売ジャイアンツのデラロサ投手(2)個人名 Carlos

    読売ジャイアンツのデラロサ投手(RubbyCarlosDeLaRosaCorporan)の個人名の一つ“Carlos”は典型的な男子名の一つである。“Carlos”というと、「あしたのジョー」に登場する、ベネズエラ出身のボクサー、「カーロス・リベラ」をまず連想するが、スペイン語表記では“CarlosRivera(またはRibera)”となるはずである。“Carlos”の英語形・フランス語形は“Charles”である。英語読みは「チャールス」、フランス語読みは「シャルル」である。この名前はヨーロッパ中に広まっているので、ドイツ語形、イタリア語形などは「Reichsarchiv~世界帝王事典~」を参照願いたい。“Carlos”という名前の意味については、ろくに考えもしなかったが、スペイン語版ウィキペディア“Carl...読売ジャイアンツのデラロサ投手(2)個人名Carlos

  • 読売ジャイアンツのデラロサ投手(1)個人名 Rubby

    今回は読売ジャイアンツのデラロサ投手。ウィキペディア「ルビー・デラロサ」によると、フルネームは「ルビー・カルロス・デ・ラ・ロサ・コーポラン」(RubbyCarlosDeLaRosaCorporan)となっている。“RubbyCarlos”が個人名、“DelaRosa”が父の父姓、“Corporan”が母の父姓である。ドミニカ共和国出身。まずは、個人名の一つ“Rubby”から。この名前は明らかに外国語、特に英語っぽい。スペイン語では同じ子音字が続くことはない。-rr-と、rが二つ続くことがあるが、r一つの場合と発音が違う。かつてはrrは一つの文字とみなされていたものである(「スペイン語のアルファベットの文字数」参照)。もう一つの例外は-cc-だが、同じcでも発音が違う。最初のcは[k]音で発音されるが、次のcは[...読売ジャイアンツのデラロサ投手(1)個人名Rubby

  • Ana, Anna, Anita, Annette

    女子名“Ana”はスペイン語形だが、英語形は“Anna”、“Anne”、“Ann”である(「Rreichsarchiv~世界帝王事典~」参照)。「アンナ」という名前はずいぶん前から日本でもおなじみである。トルストイの「アンナ・カレーニナ」は言うに及ばず、筆者の世代ではビートルズがカバーした、アーサー・アレキサンダーの“Anna”が有名だが、それ以前では1951年のイタリア映画「アンナ」(主演:シルヴァーナ・マンガーノ)で歌われる「アンナ」(原題“ElNegroZumbón”「おどけものの黒人」の意)も日本で流行っていた記憶がある。イタリア映画だが、この歌はスペイン語で歌われている。ただ、実際に歌っているのはシルヴァーナ・マンガーノではなく、FloSandon'sという歌手だそうである。日本では大津美子が歌った「...Ana,Anna,Anita,Annette

  • 広島東洋カープのサンタナ選手(4)父の父姓 Santana の元になった姓 Santa Ana

    広島東洋カープのサンタナ選手(JuanDanielSantana)の姓Santanaは聖アンナ(SantaAna)の短縮形であることはすでに述べたが、それでは、SantaAna姓はどのようになっているのだろうか。“HistoriaApellidosespaña”ではヒットしなかった。次に“Forebears”で調べる。それによると、絶対数でも人口比でも1位はフィリピンである(絶対数22,000人強)。絶対数2位にメキシコの1519人が続く。スペインは第8位の80人である。SantaAna姓を持つ人は世界に約26000人いるが、それに対してSantana姓は約100万人である。次に紋章を調べる。Santana家の紋章はいろいろあるが、次のものが一般的なもののようである。こんな柄のネクタイを持っているような気がする...広島東洋カープのサンタナ選手(4)父の父姓Santanaの元になった姓SantaAna

  • 広島東洋カープのサンタナ選手(3)父の父姓 Santana-その2

    Santana姓の由来ははっきりしている。SantaAna(聖アンナ)が短くなった形である。「アンナ」とはだれかというと、聖母マリアの母である。詳しくはウィキペディア「アンナ(マリアの母)」を参照されたい。【左:7世紀に描かれた聖アンナのフレスコ画右:聖アンナと聖母子(レオナルド・ダヴィンチ)】聖アンナは聖母マリアを生んだことだけが理由かどうか知らないが、聖者(santo、女性形santa)にしてもらっている。しかしながら、聖アンナの配偶者は聖者にしてもらっていないのではなかろうか。女性限定ということならば、聖アンナの母親もその祖母も聖者にしてあげてもいいかと思うのだが、そんなことをしていると、きりがない。ともかく、聖アンナは娘の七光り、孫の七光りといったところだろうか。ところで、ペルーには“MadredeDi...広島東洋カープのサンタナ選手(3)父の父姓Santana-その2

  • 広島東洋カープのサンタナ選手(2)父の父姓 Santana

    広島東洋カープのサンタナ選手(JuanDanielSantana)の父の父姓がSantanaということにして話を進める。「サンタナ」というと、筆者の世代ではラテンロックの雄、カルロス・サンタナを想起する。名盤の誉れ高いセカンド・アルバム“Abraxas”は「天の守護神」という日本語タイトルがつけられ、日本でも大ヒットしたが、「サンタナ」といえば、「天の守護神」という言葉が合言葉のように続いて出てくるのである。【レコード・ジャケットに使われたクラーウェイン作「受胎告知」】野球で「守護神」というと、クローザーの意味で使うのだが、広島東洋カープのサンタナ選手は投手ではなく、野手なので、「守護神」という言葉は似合いそうにないが、「救世主」にでもなってくれればもうけものである。さて、Santanaという姓だが、“Hist...広島東洋カープのサンタナ選手(2)父の父姓Santana

  • 広島東洋カープのサンタナ選手(1)個人名 Juan Daniel

    今回は、バチスタ選手に代わって支配下登録された、広島東洋カープのサンタナ選手。フルネームはウィキペディア「フアン・サンタナ」によると、「フアン・ダニエル・サンタナ」(JuanDanielSantana)。ドミニカ共和国出身である。個人名がJuanDanielで、父の父姓がSantanaだと思うが、Danielという姓もあるので、もしこれが姓だったら、父の父姓がDanielで、母の父姓がSantanaということになる。スペイン語圏ではどちらか一つの姓を名乗るときは、父の父姓を名乗るのが一般的だが、例外もある。有名な例はピカソである。父の父姓がRuízで、母の父姓がPicassoである(ウィキペディア「パブロ・ピカソ」参照)。サンタナ選手の場合は、母の父姓が省略されたのではなかろうか。さて、個人名の一つJuanは「...広島東洋カープのサンタナ選手(1)個人名JuanDaniel

  • 福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(6)母の父姓 Garcia - その2

    スペイン語圏の“García”さんが英語圏、特にアメリカに行った場合はどうなるだろうか。英語の正書法にはアクセント記号は使われないので、アクセント記号なしの“Garcia”になってしまうのではないだろうか。例えば、俳優のアンディ・ガルシアはキューバ出身である。ウィキペディア「アンディ・ガルシア」によると、Andy“Garcia”とアクセント記号なしで表記されている。彼の出演した映画のクレジットもアクセント記号なしの“Garcia”になっているのではないだろうか。クレジットをつくづく眺めたわけではないので断言できないが。ウィキペディアには本名も記されている。本名は“AndrésArturoGarcíayMenéndez”で、こちらの「ガルシア」にはちゃんとアクセント記号がついているのである。【若き日のアンディ・ガ...福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(6)母の父姓Garcia-その2

  • 福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(5)母の父姓 Garcia

    福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(YurisbelGracialGarcia)の母の父姓は、ウィキペディア「ジュリスベル・ガルシア」によると、アクセント記号なしの“Garcia”となっている。小学館『西和中辞典』にはアクセント記号つきの“García”は掲載されているが、アクセント記号なしの“Garcia”はなかった。筆者もこれまで「ガルシア」さんはアクセント記号つきの“García”だとばかり思っていたのだが。そこで、例によって“HistoriaApellidosespaña”に当たってみたが、すべてアクセント記号なしの大文字で表記されるので、“Garcia”なのか“García”なのか、区別できない。ともかく、スペインではランキング第1位である。次に“Forebears”で調べてみる。まず、アクセ...福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(5)母の父姓Garcia

  • 福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(4)Gracial, Gracia, Gracias - その2

    Graciaは姓としても使われている。“Forebears”によると、絶対数1位はスペインで、31,850人。人口比ではジブラルタルが1位である。さて、Gracia家の紋章は以下の2種が見つかった。ついでに、細川ガラシャの夫、細川忠興の家紋と、ガラシャの父、明智光秀の家紋を調べてみた。Gracia家の家紋とそっくりだったら、大発見だったのだろうが、残念。ちなみに、家紋のようなものがあるのはヨーロッパと日本だけ、という話をどこかで聞いたような気がする。【左:明智光秀の家紋右:細川忠興の家紋】さて、次にGraciasさんについて調べる。「ありがとう」さんはいるのだろうか。“Forebears”によると、絶対数1位は何とインドで、2815人。インドのGraciasさんは「ありがとう」と関係があるのかどうか、よくわから...福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(4)Gracial,Gracia,Gracias-その2

  • 福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(3)Gracial, Gracia, Gracias - その1

    福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(YurisbelGracialGarcia)の父の父姓Gracialは超レアな姓だということがわかったが、Gracialによく似た普通名詞がある。それはgraciaで、英graceの関連語である。「神の恩寵、上品さ」等、いろいろな意味があるが、graciasと複数形にすると、「ありがとう」の意味になる。graciaは女性名としても使われる。このポルトガル語形がgraça(グラサ)で、キリシタン用語「ガラサ(恩寵)」になった。「ガラサ」がなまって「ガラシャ」になり、「細川ガラシャ」の洗礼名として使われている。ちなみに、ポルトガル語graçaと同じ発音のスペイン語はgrasa(脂肪等の意。英語greaseの関連語)で、“criargrasa”という表現もある。「《口》太る...福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(3)Gracial,Gracia,Gracias-その1

  • 福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(2)父の父姓 Gracial

    福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(YurisbelGracialGarcia)の父の父姓がGracialである。まずは、“HistoriaApellidosespaña”で調べてみるが、ヒットしなかった。そうすると、頼みの綱は“Forebears”である。こちらではヒットした。世界中に90人しかいない超レアな姓である。絶対数でも人口比でも1位はキューバである。絶対数1位のキューバには44人。2位に続くのがベネズエラの27人である。スペインには1人いる。当然、由来は書かれていないし、紋章も見つからない。いろいろと調べていると、Gracialという避妊薬があることがわかった(“Drugs.com”)。日本では売られていないが、近いところでは香港で入手できる。また、GracialModelという靴があること...福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(2)父の父姓Gracial

  • 福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(1)個人名 Yurisbel

    今回は福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手について。フルネームはウィキペディア「ジュリスベル・グラシアル」によると、ジュリスベル・グラシアル・ガルシア(YurisbelGracialGarcia)。キューバ出身である。個人名はYurisbel(「ジュリスベル」と日本語表記されているが、「ユリスベル」と読んでも構わない)で、父の父姓がGracialである。母の父姓はGarciaと、アクセント記号なしで表記されているが、Garcíaと、“i”の上にアクセント記号があるはずである。まず、個人名のYurisbelだが、こんな名前は「Rreichsarchiv~ヨーロッパ人名対照表」には載っていない。検索サイトに“Yurisbel”と入力しても出てくるのはグラシアル選手のことばかりである。いろいろ調べているうちにニ...福岡ソフトバンク・ホークスのグラシアル選手(1)個人名Yurisbel

  • 読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手(5)甘いレモンのキッス

    前回、読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手(ChristianIvánVillanuevaLimón)の母の父姓Limónについて述べた。Limón姓を名乗る人は世界に515人、メキシコにはその約7割にあたる378人いることがわかった。“MisApellidos”(“Mysurnames”の意)によると、メキシコのLimónさんはプエブラ州に集中しているとのこと。原文はもっと詳しく書かれているので、以下に引用する。ElapellidoLimónenMexicoenlacomunidaddeHuixcolotladelmunicipiodeIxtacamaxtitlan,Puebla.denomasde350habitantessedifundeelapellidoengranpartedelacomunidadye...読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手(5)甘いレモンのキッス

  • 読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手(4)母の父姓 Limón

    読売ジャイアンツのビヤヌエバ(ChristianIvánVillanuevaLimón)選手の母の父姓はLimónである。Lを小文字で書くと、普通名詞limón(レモン)になる。ということで、レモンの木がたくさんある村に由来する姓かと思ったが、そうでもないらしい。由来については後述する。まずはLimón姓のスペインでのランキングを調べる。“HistoriaApellidosespaña”にアクセント記号なしの“Limon”と入力したが、LIMONとすべて大文字になって出てくる。結果は第1961位であった。次に、“Limón”とアクセント記号をつけて入力したが、やっぱりLIMONとなった(注:すべて大文字で書く場合、アクセント記号は省略されることがある)。ということで、このサイトではLimónとLimonが一緒く...読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手(4)母の父姓Limón

  • 読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手(3)父の父姓 Villanueva

    読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手(ChristianIvánVillanuevaLimón)の父の父姓がVillanuevaである。VillanuevaはVillaとnuevaに分けられる。Villaについては「ヴィッセル神戸のビジャ選手」で触れているので、そちらをご覧いただきたい。nuevaは形容詞(名詞用法もある)nuveoの女性形である。小学館『西和中辞典』によると、英語のnewもnowも関連語とのこと。というわけで、Villanuevaは“villanueva”で「新しい村」という意味になる。日本では「新村」さんである。「名字由来net」によると、「新村」姓のランキングは第995位である。Villanueva姓のスペインでのランキングは“HistoriaApellidosespaña”によると、第179...読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手(3)父の父姓Villanueva

  • 読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手(2)個人名 Iván

    今回は読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手(ChristianIvánVillanuevaLimón)の個人名の一つIvánについて。【大リーグ、パドレス時代のビヤヌエバ選手】「イバン」と読むが、アクセントは「バ」の上にある。アクセント記号が取れると、英語形、フランス語形、ドイツ語形、イタリア語形、チェコ語形、そしてロシア語形になる。英語形は「アイヴァン」と発音するが、その他はだいたい「イヴァン」である。ロシア語形も本来は「イヴァン」と発音するのだろうが、日本では「イワン」という発音でおなじみである。次にIvánという名前の意味について調べてみる。“conmishijos”によると、ラテン語由来だそうである。また、こうも書かれている。Vienedeyehohanaoioannes:"compasióndeDios"...読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手(2)個人名Iván

  • 読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手

    今回は読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手。ウィキペディア「クリスチャン・ビヤヌエバ」によると、フルネームは「クリスチャン・イバン・ビヤヌエバ・リモーン」(ChristianIvánVillanuevaLimón)。ChristianIvánが個人名で、Villanuevaが父の父姓で、Limónが母の父姓である。個人名の一つ、Christianはスペイン語名ではなく、英語名である。スペイン語形はCristianoで、「Reichsarchiv~世界帝王事典」にも掲載されているが、筆者にはCristianoさんという知りはいない。普通名詞cristiano(キリスト教徒)はよく使われる言葉である。cristianoは「キリスト教徒」という意味の他に「人、人間」、「《ラ米》お人よし、単純な人」という意味もある(小学館...読売ジャイアンツのビヤヌエバ選手

  • 阪神タイガースのソラルテ選手(3)夢の太陽系クリーンアップ

    Solarte家の紋章は以下のデザインである。【“MisApellidos.com”より】太陽(sol)とは関係のないデザインである。由緒ある古い立派なお屋敷(solar)が5つ並んでいるので、紋章を見る限りではSolarteさんは日本の「古館」さんに相当すると考えられるところで、かつて中日ドラゴンズにルナ(Luna)選手がいた(「元中日ドラゴンズのルナ選手(1)個人名Héctor(エクトル)と姓Luna」、「元中日ドラゴンズのルナ選手(2)」参照)。Lunaは「月」の意味である。もし、Luna選手が現在、阪神タイガースにいて、Solarte選手とMarté選手と3人でクリーンアップを組んでいたら、おもしろいことになっていたことだろう。もちろん、打順はSolarte,Luna,Martéの順である。名づけて、「...阪神タイガースのソラルテ選手(3)夢の太陽系クリーンアップ

  • 阪神タイガースのソラルテ選手(2)父の父姓 Solarte

    阪神タイガースのソラルテ選手(YangervisAlfredoSolarte)の父方の父姓Solarteのスペインでのランキングは第10038位(“HistoriaApellidosespaña”による)。珍名とは思えないが、かなり数が少ない。世界的な分布を見ると、絶対数でも人口比でも1位はコロンビアで、26,015人。Solarte姓のコロンビアでのランキングは362位で、珍しくはない。絶対数2位に続くのがソラルテ選手の母国、ベエズエラで、4022人である(“Forebears”による)。Solarteの意味を調べてみたが、なかなかヒットしないので、勝手に想像してみる。Solarteは「sol(太陽)+arte(芸術)」に分解できる。どんな芸術かよくわからないが、自己紹介のときの話の種にはなる。solの形容詞...阪神タイガースのソラルテ選手(2)父の父姓Solarte

  • 阪神タイガースのソラルテ選手

    今回は、マルテ選手のチームメイトであるソラルテ選手。ウィキペディア「ヤンガービス・ソラーテ」によると、フルネームは「ヤンガービス・アルフレド・ソラーテ」(YangervisAlfredoSolarte)。ベネズエラ出身である。個人名は「ヤンガービス・アルフレド」(YangervisAlfredo)で父の父姓が「ソラルテ」(Solarte)である。Yangervisはウィキペディアでは「ヤンガービス」となっているが、スペイン語読みだと「ヤンヘルビス」または「ジャンヘルビス」である。Solarteは英語読みで「ソラーテ」と書かれることもある。母の父姓は省略されているはずである。スペイン式の「父の父姓+母の父姓」はアメリカやその他の国では父の父姓がミドルネームで、母の父姓の方がアメリカ式の姓だと思われてしまうのだろう...阪神タイガースのソラルテ選手

  • 阪神タイガースのマルテ選手(4)母の父姓 Paulino

    阪神タイガースのマルテ選手(JefryLeonalMartéPaulino)の母の父姓はPaulinoである。ウィキペディア「ジェフリー・マルテ」には「ポーリーノ」と表記されているが、スペイン語読みは「パウリーノ」である。英語読みすれば「ポーリーノ」になるのだろうが。実は、Paulinoは男子名Paulo(英Paul)に縮小辞-inoがついた形である。Pauloはローマ字読みすれば「パウロ」で、かの有名な使徒パウロに肖ってヨーロッパ中に広まった名前である。【「使徒パウロ」:エル・グレコ作】この名前は古代ローマのPaulus(またはPaullus)という姓にまで遡れる。「小さい、卑しい、希少な」という意味だそうである(ウィキペディア“Paul(givenname)”)。ところで、Pauloという個人名を持つコスタ...阪神タイガースのマルテ選手(4)母の父姓Paulino

  • 阪神タイガースのマルテ選手(3)父の父姓 Marté

    阪神タイガースのマルテ選手(JefryLeonalMartéPaulino)の父の父姓はMartéである。日本語では「マルテ」(「マーテ」、「マーテイ」という表記も)だが、アクセントは「マ」が高く発音されている。ということで、スペイン語でも英語でもアクセントはMarにあるものと思っていた。実際、Marteという、アクセント記号のない姓もあり、これはMarが強く発音される。“HistoriaApellidosespaña”によると、スペインでのランキングは4095位。決して多くない。世界的な分布を見ると、絶対数でも人口比でもドミニカ共和国が多い。絶対数1位のドミニカ共和国48825人に対して、スペインは5位につけているものの1300人である(“Forebears”による)。Marteは「ローマ神話の軍神のマルス」...阪神タイガースのマルテ選手(3)父の父姓Marté

  • 阪神タイガースのマルテ選手(2)個人名 Leonal

    阪神タイガースのマルテ選手(JefryLeonalMartéPaulino)のもう一つの個人名はLeonalである。これはLeonardoの異形のようにも見えるが、Lionelの異形にも見える。“conmishijos”というサイトに当たってみたが、Leonalという名前は出てこなかった。ところで、筆者の知り合いのコスタリカ人にBernalという個人名を持つ人がいる。“conmishijos”にも出てくる男子名である。ゲルマン起源で"Gobiernodeguerreros"(「戦士たちの政府」が直訳)という意味だそうだ。Bernaldoという名前もある。こちらもゲルマン起源で"Gobiernodeguerreros"となっていたから、Belnalはその異形であろう。Bernaldoによく似た英語名にBernar...阪神タイガースのマルテ選手(2)個人名Leonal

  • 阪神タイガースのマルテ選手

    今回は2019年のシーズンに阪神タイガースに入団したマルテ選手である。ウィキペディア「ジェフリー・マルテ」によると、フルネームは「ジェフリー・レオナル・マルテ・ポーリーノ(JefryLeonalMartéPaulino)」。ドミニカ共和国出身である。個人名はJefryLeonal、父の父姓がMarté、母の父姓がPaulinoである。個人名の一つJefryは全然スペイン語らしくない。英語名Jeffreyをスペイン語風につづったようである。ただし、スペイン語ならば、「ヘフリ」と発音されるはずだが、英語風に「ジェフリー」と発音されるようだ。JeffreyはGeoffreyともつづられる(Geoffreyの方が標準で、Jeffreyは異形のようである)。ウィキペディア“Geoffrey(name)”によると、中世フラ...阪神タイガースのマルテ選手

  • マカロニ・ウェスタン「リンゴ・キッド」を見る

    暇にまかせて、BS放送でマカロニ・ウェスタン“JohnnyOro”を見た。邦題は「リンゴ・キッド」となっていたが、英語では“RINGOANDHISGOLDENPISTOL”になっているらしい。ストーリーは見る前からわかっているようなものだが、筆者にとってマカロニ・ウェスタンを見る楽しみはイタリア語から急にスペイン語の台詞になるところである。マカロニ・ウェスタンの舞台はアメリカとメキシコの国境付近のものも多い(ウィキペディア「マカロニ・ウェスタン」参照)。この映画の舞台もやはりアメリカとメキシコ国境付近である。悪役はペレス(Pérez)兄弟で、メキシコ人のはずである。ということで、この映画でも期待にたがわず、スペイン語の台詞が聞けるのである。イタリア語とスペイン語はラテン語から分かれた兄弟のようなものなので、結構...マカロニ・ウェスタン「リンゴ・キッド」を見る

  • 日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手の父の父姓 Mendoza (3)

    「メンドーサ」はMendozaとつづられるが、異形としてMendosaはないのだろうか。スペイン語のRodríguezはポルトガル語ではRodriguesになるので、ポルトガル語形にMendosaというのがあるのだろうか。“HistoriaApellidosespaña”に当たってみたが、Mendosa姓はヒットしなかった。それではということで、次に“Forebears”で探してみる。今度はヒットした。絶対数ではインドが1位である。といっても1500人弱。人口比ではキューバが1位。ポルトガルには1人もいなかった。ポルトガル語圏ではブラジルに130人いるが、その他の国にはほとんどいない。スペインにはわずか2人。メキシコをはじめ、スペイン語圏にもいる。その中でも最多はメキシコで、880人いるが、Mendozaの80...日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手の父の父姓Mendoza(3)

  • 日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手の父の父姓 Mendoza (2)

    日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手の父の父姓Mendozaについてさらに調べてみる。スペイン語版ウィキペディア“Mendoza(apellido)”には“deorigenvascoalavés”と書かれている。バスク地方アラバ県が起源だそうである。ちょっと脱線するが、アラバ県はスペイン語ではÁlavaと書かれるが、バスク語ではArabaである。バスク語にもスペイン語同様、側面接近音[l]と弾き音[ɾ]の区別がある(ウィキペディア「バスク語」より)。側面接近音[l]と弾き音[ɾ]の交替はスペイン語とポルトガル語の間にも見られる。例:広場:西plazaポpraçaビーチ:西playaポpraia側面接近音[l]と弾き音[ɾ]の区別は日本人にも難しい。日本語で使われるのは弾き音[ɾ]の方...日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手の父の父姓Mendoza(2)

  • 日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手の父の父姓 Mendoza

    日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手の父の父姓がMendozaである。“HistoriaApellidosespaña”によると、Mendoza姓のスペインでのランキングは第127位。少なくはないが、意外と順位が低い。世界的な分布を見ると、絶対数ではメキシコ、人口比ではニカラグアが1位である(“Forebears”による)。メキシコでのランキングは第21位で、メキシコ人の典型的な姓の一つと言ってもいいだろう。メンドーサ投手もメキシコの出身である。そういえば、「あしたのジョー」の矢吹丈の最後の対戦相手のホセ・メンドーサもメキシコ出身である。原作者の梶原一騎もメキシコ人というと、メンドーサという姓がすぐ頭に浮かんだのだろう。余談であるが、漫画のあるシーンで「ホセ・メンドーサ」の「ホセ」が...日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手の父の父姓Mendoza

  • 日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手の母の父姓 Rodríguez

    日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手(LuisAlonsoMendozaRodríguez)の母の父姓はRodríguez(ロドリゲス)で、日本でもお馴染みの姓である。“HistoriaApellidosespaña”によると、Rodríguezはスペインでは3番目に多い。世界的に見ると、絶対数でメキシコ、人口比ではプエルト・リコが1位である。Rodríguezとは「Rodrigoの息子」という意味だが、Rodrigoはゲルマン起源で“famouspower”という意味だそうである(英語版ウィキペディア“Rodríguez(surname)”より)。Rodrigoはイスラム勢力に征服される前の最後の西ゴートの王の名前であった。Rodríguez姓はここまで遡るのだろうか。さて、Rod...日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手の母の父姓Rodríguez

  • 日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手のもう一つの個人 Alonso名

    日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手(LuisAlonsoMendozaRodríguez)の個人名はLuisの他にAlonsoがある。【日本ハム・ファイターズ時代】“conmishijos”(←conmishijos:英withmysons)によると、Alonsoはポルトガル由来で、意味は“guerrerototalmentepreparadoparaelcombate”(戦闘の準備万端の戦士)だそうである。AlonsoはAlfonsoの異形でもある。Luisが「有名な戦士」という意味だったので、LuisAlonsoだと、戦闘モード全開のプレーヤーの名前にぴったりである。“conmishijos”にも記載されているが、Alonsoはあのドン・キホーテ(DonQuixote)の個人名...日本ハム・ファイターズと阪神タイガースでプレーしたメンドーサ投手のもう一つの個人Alonso名

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