【書評】「トヨトミの逆襲」
企業小説「トヨトミの逆襲」久々に企業小説を読んだ。題名は「トヨトミの逆襲」(梶山三郎著)なのだが、梶山三郎とはペンネームで実態は不詳とのことだ。そもそも、この40年、小説やドラマで実話を元にした企業小説というのは結構好きなジャンルで、初めて触れあったのは、城山三郎氏か山崎豊子氏かどちからだったろう。それぞれ、「官僚達の夏」とか「白い巨塔」など、大変興味深く読んだし、その後も「粗にして野だが卑ではない」とか「不毛地帯」、「沈まぬ太陽」など、今でも記憶に残る作品は多い。ところで、今回読んだ「トヨトミの逆襲」とは、愛知県豊臣市に本社を持つ日本最大の自動車メーカーをモデルにしたと云えば、何をモデルにしているかは明白なことだ。梶山三郎というペンネームだが、おそらく旧来作家というより現役というよりリタイヤした経済ジャーナリ...【書評】「トヨトミの逆襲」
2021/11/30 21:55