ヒマラヤ・スルジェ館物語
平尾和雄/講談社1981年5月30日初版ネパール、首都カトマンズの西の町ポカラからは天気が良ければダウラギリ、アンナプルナ、マナスルが見えるかも知れない。ポカラの側を流れるカリガンダキ川上流、ダウラギリとアンナプルナの谷筋にタトパニという村がある。そこで宿屋を営んでいるのが主人公で、平尾和雄・スルジェ夫妻の話しである。この谷筋の村は、チベット岩塩の交易路であり、ヒンズー教徒の聖地(ムクティナート)への巡礼路でもあるらしいが、とにかくえらい山の中で、この街道を行くには徒歩以外に方法はないらしい。カトマンズとポカラ間にバスが通うようになったのは著者が訪れるほんの1か月前だったと言うから、その山奥度がどんなものか想像できる。場所が場所だけに訪れる人も其々超個性的で、書き物のネタには困らない。ガラ村とタトパニ村の...ヒマラヤ・スルジェ館物語
2024/06/17 14:39