★ 「むさし野のひばり」 H・ホイヴェルス随筆集「時間の流れに」よりー(7)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~むさし野のひばりH・ホイヴェルス師随筆集「時間の流れに」よりー(7)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~毎年三月はじめごろ、私はむさし野に出かけ、伸び育つ麦畑の間を通って歩きます。それはひばりの声をきくためです。嬉しいことは、むさし野のひばりも私の故郷のひばりそっくりな歌をうたいます。麦畑の中から舞い上がりtiriliriliと玉をころがすように歌っています。絶え間なくやすみなく、どこまでも高く昇りながら。そしてその姿は青空の中の一点となって、やがて見えなくなってしまいますが、さえずり声だけは露の玉のように空から下の方へなおも垂れてきます。この声をきくたびに私は幼いころの感激をまた新たにするのです。ひばりはどうしてこんなに歌うことができるのでしょうか?一生けんめい翼を...★「むさし野のひばり」H・ホイヴェルス随筆集「時間の流れに」よりー(7)
2022/04/28 00:00